IRIAMクエスト

らい

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明るみを帯びて

22、クエスト

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「さて、おそらく彼女達は戦うだろうさ。
この街を取り戻しに。必ずくる。」

それを分かりきったように言うがそれはそうだろう。元々は彼女らの街なのだから。自分達の街を盗られて取り戻しに来ない人などいないのである。それをわかっているからこそのその態度であった。
 この街を奪い取った海賊船長『稚空』彼には欠点がある。それは情報を手に入れられる立場にいたのにその。この街の噂、天使がこの街には居ること、魔王と繋がっていることを頭の隅にでも残しておけばなにか変わったのかもしれない。しかし、もう遅い。彼は不安要素を切り捨てて動いてしまった。そんな馬鹿な話はないだろうと、そう思い切ってしまった。それが彼の欠点である。否、間違いである。

「だが手に入れた街をみすみす返してなるなんてことは無い。東西は俺の二神が護っている。彼女達は北から来るだろう。達を北へ。南に本拠点を置こう。」

思い切った態度だ。北に逃がしていたため、そちらに彼女達もいることは間違いない。
南側に行くためには東西どちらかを回らなければらない。それだと間違いなく二神に見つかるのである。海を渡るルートもあるにはあるが北側は崖である。船を寄せることなど出来ないのである。そのため絶対と言っていいほどに北側から来ると。しかし、現実はそこまで甘くはない。
魔王と手を組んでいるとの情報を考えておいていれば、天使は居ると少しでも覚えていれば・・・・また戦局は変わったのかも知れない。魔王家臣、四将星よんしょうせいが一体、京終澪。この獣人の存在があるのだ。彼女は空間を繋げる能力を持つ。それを知っていれば南側に本拠点を置くなどとは思わなかったであろう。稚空ちあきはこの策が間違いではないと信じきっていた・・・・。




町外れの野原。『作戦会議』

稚空ちあきは俺達に任せてはくれないだろうか・・・?」

そう問うのは茶ふぃである。その後ろにはアフロ侍、蕃茄夏希、の三人が続く。彼らは元々稚空ちあきとパーティを組んでいた。だから彼らの手で彼を止めたいと思っていたのである。

「別に私たちは構わない。でも、敗北濃厚だと見たら私たちがやります。それでも大丈夫なら構わないよ。」

魔王が彼らを試すように威圧しながら言う。それでも彼らの意思は固いようだった。

「それだけ貰えれば構わない。」

満足そうに頷くと彼らは下がって行った。
それからも作戦会議は続けられた。

「やはりまずは情報が欲しい。この街がに覆い尽くされてからでは意味が無い。それまでに街を取り戻さないと行けない。という訳で、No.2、小狼しゃおらん、らいくん。三人が街の屋根などをつたって街の情報を集めて欲しい。できるだけ戦闘は避けてね。」

「「「了解!」」」

すぐさま街へと走る三人。それを尻目に会議は続く。

「おそらく相手は南側に陣を取るだろう。こちらの戦力がわかっているのなら、店の地下にでも居るだろうが堂々と出てきているのがこちらの戦力、能力が分かっていない証拠だ。だから、澪さんの能力を使い、南側に本班を置く。北側から攻める班は囮だ。」

彼らは頷く。それから一刻の時が過ぎて、三人が帰ってきた。

「やはり、南側に本拠点を置いているね。
北側には数万のが居たよ。」

「西側には白虎びゃっこが居た。大通りに続くサイドストリートの噴水広場を徘徊しているのを見た。」

「東にはおそらくがいるよ。青い何かが徘徊しているのを見た。白虎と違うのは姿をはっきりと見れなかったことだね。」

三人が見たものについての情報を聞くと本好は考え込む。

「となると、西の白虎には俺と、相方、あとはセイラさんと小狼さんが、東側には澪さん、さくまさん、ねぐせさん、No.2こと狐谷さんが、真ん中はらいさん、りくさんが、
で南側には茶ふぃさん、アフロさん、蕃茄さん、森海さん、名過さん。で、遊撃に紫蘭さんとまこさん。これで行きましょう。ほかの冒険者さん達はエトさんと住民を守ってもらいます。作戦は明日の明朝です。」

そう締めくくると、本好は街を見た。
それにつられて集まっていた全員が街を見る。黒き何かが渦巻くドロっとした街。昨日までは活気が溢れ、笑い声の絶えなかった街。それを取り戻すために現在最強の軍団が英気を養う。





空が明るみだし、白くなる頃、街外れの野原には彼らが集まっていた。

「これから作戦を開始します。皆さん準備はよろしいでしょうか?」

帰って来るのは強い眼差しと頷き。

「怖いでしょう。俺も怖いです。しかしそれよりも街が帰ってこない方が、あの日常が帰ってこない方が怖い。俺達では太刀打ちできない敵もいるかも知れません。しかしそれは一人だった時です。私たちの横には味方が、頼もしい味方が居るのです。支え、守り、戦い、私達の街を取り戻しましょう!これが最後の『クエスト』です!」

本好がそう街に向かって叫ぶ。帰って来るのは無数の咆哮。それと闘志だった。最後の
『クエスト』が始まる。
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