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第八話 戦乱
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ミブライ国の一団が森のそばを通ると、森の中から巨人たちが現れたのだ。目が一つの者もいれば、三つある者もいる。巨人たちは普通の剣の倍の長さがある青龍刀を手にミブライ兵士たちを襲ってきた。青龍刀を振り回すたびに、兵士たちが跳ね飛ばされている。まるで子供たちの中に大人が飛び込んだような感じだ。
ライタルたちは馬を走らせて巨人たちの前に行き、馬からおりると剣を抜いた。
「タイタン族ですぞ!」と、ベラルはライタルの左に立ち、声をあげた。
タイタンは大昔に神ゼウスと争い、地下世界に追いやられている。だから、そこから出てくることなどありえないはずだった。何者かが、そこからタイタンを召喚したに違いなかった。それができる者はサタンしか考えられない。
ライタルは剣を両手で握りしめると巨人たちとの間合いをつめていった。
「六体は数が多いな。ビック、あいつらに矢を放ってくれないか?」
「わかりました」と言って、ビックは筒に入れて背負ってきた矢を取り出し、弓を引くとたて続けに矢を放った。
筒はいつもより大きく、入っている矢は七十本はある。そのうちから、二十本の矢がつかわれた。
矢は、巨人たちの顔に向かって飛んでいった。巨人たちは、顔を下げたり、手をあげて矢を顔に刺さらないようにしていた。だが中には目に向かって放たれた矢で目を刺され、逃げ出していく巨人もいたのだ。
ライタルは走り、巨人の足もとに近づくと、剣をふって巨人のアキレス腱を切った。アキレス腱を切られた巨人は叫び声をあげて転がりまわり、ベラルやメリカは剣を何度もふりおろし首にある動脈を切っていた。
真正面にいてシアロと目が合った巨人が振り下ろした青龍刀を、シアロは横に飛んでさけると、すぐに懐に飛び込み居合で相手の胴を真っ二つに切り裂いていた。
一人で戦うのははまずいと思った巨人は二人でライタルに向かってきた。二人からふりおろされた青龍刀の一つを自分の剣で受け止めたが、もう一本の青龍刀はよけきれず、ライタルは腹の一部を切られてしまった。それでもライタルは飛びあがり、腹を切った巨人の首をはねあげ、ふりおろした剣でもう一体の巨人を肩から切りつけていた。その時をのがさずに、メリカは剣で巨人の胸を突き刺したのだ。胸を刺された巨人は丸太のように倒れていった。
残った最後の巨人は、ベラルのふりおろしてくる剣を右手に持つ青龍刀で防ぎながら、ビックの放つ矢は左手をあげて顔を守っていた。そんな巨人に向かってシアロは走った。すばや近づき居合をはなった。たちまち、巨人の腹から血が噴き出し、その巨人も倒れていった。
ついに特別パーティの前から巨人たちはいなくなったのだ。
「おのおのがた、もう巨人はおりませんぞ!」と、メリカは顔をまわしながら大声をあげた。
その声を聞きつけ、巨人たちの出現に恐れをなして散らばっていたダラス国の兵士たちが次から次へと戻ってきた。
やがて兵士たち同士のの戦いになっていた。
ビックは矢のすべてを使い果たすと、今度は剣を手にして戦い出した。剣を使っても他の者に負けてはいない。彼の左右に遺体が転がっていた。シアロは敵国の兵士の中に飛び込み、走りながら居合切りを行っていた。メリカとベラルは背と背を合わせ、背後をお互いに守りながら、敵の兵士たちを相手に戦っていた。
ライタルは、怪我をしてはいたのだが、それを理由に戦場から引き下がったりはしない。それどころか、ライタルは敵兵の中に飛び込んでいった。そして多人数を相手に剣をふるったのだ。彼の周りにはドーナツの輪のように敵国の遺体が積まれていった。
ライタルを始めギルドのパーティや傭兵たちの活躍により、やがてインガ国の兵士は勝つことができないと分かったのだろう。
突然、インガ国の兵士たちは一斉に逃げ出したのだ。
「ライタル様、勝ったようでございますな」
「そうだな」と言ったライタルは、立っているのも苦しそうであった。
馬のところに行き、馬にのろうとしたのだが、足があがらない。
無理をしずぎたライタルは、青龍刀でつけられた傷が広がり出していたのだ。ライタルの武勇をたたえ礼を言いにきたミブライ王は、大声をあげた。
「ライタル様が大けがをされておるぞ。すぐにでもガイア国に運んでさしあげなければならんぞ!」
すぐに荷馬車がやってきた。荷台にはすでに、毛布が重ねてしいてあり、メリカとベラルはその上にライタルを運んでのせた。
次にメリカは荷馬車の御者席にすわり、ベラルは荷台にのってライタルの傍についていた。
その後すぐにメリカはムチを振って、馬の背にあてる。すると馬は荷馬車をひいて走り出し、他の兵士たちを残してガンダ国に向かっていた。
ライタルたちは馬を走らせて巨人たちの前に行き、馬からおりると剣を抜いた。
「タイタン族ですぞ!」と、ベラルはライタルの左に立ち、声をあげた。
タイタンは大昔に神ゼウスと争い、地下世界に追いやられている。だから、そこから出てくることなどありえないはずだった。何者かが、そこからタイタンを召喚したに違いなかった。それができる者はサタンしか考えられない。
ライタルは剣を両手で握りしめると巨人たちとの間合いをつめていった。
「六体は数が多いな。ビック、あいつらに矢を放ってくれないか?」
「わかりました」と言って、ビックは筒に入れて背負ってきた矢を取り出し、弓を引くとたて続けに矢を放った。
筒はいつもより大きく、入っている矢は七十本はある。そのうちから、二十本の矢がつかわれた。
矢は、巨人たちの顔に向かって飛んでいった。巨人たちは、顔を下げたり、手をあげて矢を顔に刺さらないようにしていた。だが中には目に向かって放たれた矢で目を刺され、逃げ出していく巨人もいたのだ。
ライタルは走り、巨人の足もとに近づくと、剣をふって巨人のアキレス腱を切った。アキレス腱を切られた巨人は叫び声をあげて転がりまわり、ベラルやメリカは剣を何度もふりおろし首にある動脈を切っていた。
真正面にいてシアロと目が合った巨人が振り下ろした青龍刀を、シアロは横に飛んでさけると、すぐに懐に飛び込み居合で相手の胴を真っ二つに切り裂いていた。
一人で戦うのははまずいと思った巨人は二人でライタルに向かってきた。二人からふりおろされた青龍刀の一つを自分の剣で受け止めたが、もう一本の青龍刀はよけきれず、ライタルは腹の一部を切られてしまった。それでもライタルは飛びあがり、腹を切った巨人の首をはねあげ、ふりおろした剣でもう一体の巨人を肩から切りつけていた。その時をのがさずに、メリカは剣で巨人の胸を突き刺したのだ。胸を刺された巨人は丸太のように倒れていった。
残った最後の巨人は、ベラルのふりおろしてくる剣を右手に持つ青龍刀で防ぎながら、ビックの放つ矢は左手をあげて顔を守っていた。そんな巨人に向かってシアロは走った。すばや近づき居合をはなった。たちまち、巨人の腹から血が噴き出し、その巨人も倒れていった。
ついに特別パーティの前から巨人たちはいなくなったのだ。
「おのおのがた、もう巨人はおりませんぞ!」と、メリカは顔をまわしながら大声をあげた。
その声を聞きつけ、巨人たちの出現に恐れをなして散らばっていたダラス国の兵士たちが次から次へと戻ってきた。
やがて兵士たち同士のの戦いになっていた。
ビックは矢のすべてを使い果たすと、今度は剣を手にして戦い出した。剣を使っても他の者に負けてはいない。彼の左右に遺体が転がっていた。シアロは敵国の兵士の中に飛び込み、走りながら居合切りを行っていた。メリカとベラルは背と背を合わせ、背後をお互いに守りながら、敵の兵士たちを相手に戦っていた。
ライタルは、怪我をしてはいたのだが、それを理由に戦場から引き下がったりはしない。それどころか、ライタルは敵兵の中に飛び込んでいった。そして多人数を相手に剣をふるったのだ。彼の周りにはドーナツの輪のように敵国の遺体が積まれていった。
ライタルを始めギルドのパーティや傭兵たちの活躍により、やがてインガ国の兵士は勝つことができないと分かったのだろう。
突然、インガ国の兵士たちは一斉に逃げ出したのだ。
「ライタル様、勝ったようでございますな」
「そうだな」と言ったライタルは、立っているのも苦しそうであった。
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無理をしずぎたライタルは、青龍刀でつけられた傷が広がり出していたのだ。ライタルの武勇をたたえ礼を言いにきたミブライ王は、大声をあげた。
「ライタル様が大けがをされておるぞ。すぐにでもガイア国に運んでさしあげなければならんぞ!」
すぐに荷馬車がやってきた。荷台にはすでに、毛布が重ねてしいてあり、メリカとベラルはその上にライタルを運んでのせた。
次にメリカは荷馬車の御者席にすわり、ベラルは荷台にのってライタルの傍についていた。
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