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おまけのお話 皆でおひる!
♡
しおりを挟む「ディー、あーん♡」
耳の先まで真っ赤になったディゼが、口を開けてくれる。
きゅ、とオムライスを押し込んだら、もごもごディゼの唇が動いた。
な、なんかえっちな気分になるのは、お、俺がえっちだから……??
「おいし?」
首を傾げたら、真っ赤なディゼが、ぽつりと呟く。
「味、わかんね」
俺のほっぺたまで熱くなって、照れて笑った。
「リユィも」
俺からスプーンを奪ったディゼが、ふわふわとろーりオムライスを載せて差し出してくれる。
「え……!?」
耳まで熱くなる俺に、トエがによによした。
「してもらったら? あーん」
「はわわわわわ!!」
わたわたする俺にディゼが笑って、スプーンを口元に持ってきてくれる。
「……あーん」
ちいさなちいさな声に耳まで燃えて、そっと唇を開いた。
きゅ、と押し込まれたスプーンのうえで、ケチャップに包まれた卵とチキンライスが溶けてゆく。
「美味い?」
もごもご、待望のふわふわとろとろオムライスを噛み締めた俺は、呟いた。
「……味、わかんない」
うわあん!
ごめんなさい、おにいさん!
こ、今度はひとりで、噛み締めて食べるからね!
もごもご噛み締める、あーんは、ほっぺたが燃えるみたいだ。
隣で、きっとおそろいの真っ赤なディゼが、ちいさく笑って。
俺と手を、繋いでくれる。
きゅ、と握られて、からまる指に、ぽわぽわ頬がまた熱くなった。
久方ぶりのオムライスの味は、全然わからなかったけれど。
アルフォリアとメファが、仕方ないなって笑ってくれる。
イォは髪をぐしゃりと掻きあげて、キーザとジェミが微笑んで、レイトはふくれた頬でオムライスを頬張って、とろけて笑った。
トエが肩を揺らして笑ってる。
ゾイは逞しい上腕二頭筋を盛りあげて、お布団をぱんぱんして。
イヌタはきっと、今日も街を見回ってくれてる。
ターチは、にぎやかになってきた冒険者組合で♡の刺青を輝かせて。
日替わり定食の載ったお盆を持ったテチが、白い歯きらんで手を挙げた。
右手には、オムライスの載ったスプーン。
左手には、ディゼのあったかい手が繋がって、俺と瞳を重ねて笑ってくれる。
ちゃちゃん、ちゃらん、ららん♪
お昼やすみはお終いですよの鐘が鳴り響くまで。
最高のおひるごはんは、続くのです。
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