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負けない……!
しおりを挟むただいま、ちょこっとしたすり傷のある人を求めています!
でもまあオンライン小説じゃないし、ちょこっとしたすり傷のある人なんて、そうなかなか都合よくいるわけないよね。
しょんぼりする僕に
「あい!」
くーちゃんが手をあげてくれる。
「ぼくね、さっきね、おにわで、あそんでてね、もっちもっち、きたの、わからなかったの。
おにーたまの、おこえがしてね『おにーたま、かえってきた!』って、あわてて、はしって、ころんじゃったの。
ちょこっと、けがしたの」
眉をさげる、くーちゃんに、ノゥスもおとうさんも跳びあがる。
そう言われたら、ひらひらの服が、ちょこっと汚れているような……!
「だいじょうぶなのか、くー!」
「くーちゃん……!」
のーすちゃんも、おとうさんも、真っ青だよ!
「もっちもっち、なおしてくれる?」
きらきらの期待に輝く大きな瞳で見あげられた僕は、おそるおそる、でも見た目は決意に満ちてみえるように、胸を叩いた。
「や、やってみるよ! でもくーちゃん、僕の名前はユィリ、ゆーりちゃんだよ」
呼んでもらいやすいようにと、にっこり笑う僕に、のーすちゃんが凛々しくなってしまった眉をしかめた。
「それは俺が呼ぶから、だめ。クゥスは、ゆりちゃんって呼べ」
指定されたくーちゃんは、こっくりうなずいた。
「わかった。もっちもっち」
まったく変えるつもりがないことが、わかったよ!
ちっちゃな、くーちゃん用のお椅子に座ったクゥスが、すりむいた、ちっちゃな、おひざを出してくれる。
ち、血が出てるよ……!
「わ、あ……! い、痛そうだね……!」
「いたいの。だいじょばないの」
あぁあ……!
「かわいそうに……! すぐ言ってくれたらよかったのに」
泣きそうになる僕に、くーちゃんが笑う。
「もっちもっち、みたの。
いたいの、ふきとんだの!
でも、もっちもっち、ことわるから、また、いたいたに、なったの」
しょんぼり眉をさげる、くーちゃんは天使なのに……!
断ってしまった僕が、申しわけなさすぎて涙目だよ!
「ほ、ほんとうにごめんなさい……!」
あぅあうぁあ──!
号泣しそうになりながら、僕は傷をよく観察した。
庭で転んだからだろう、ちいさな砂利が傷について血がにじんでいる。
「うーん、範囲といい、深さといい『ちょこっとしたすり傷』というより『かなり深めの擦過傷』という感じだね……!
………………僕の力じゃ、ちょっとむりかもしれない……」
ほんとに、ちょこっとした傷しか治せない自分に、僕がいちばん、しょんぼりした。
「だめでも、今までどおりだから、別にいいよ」
ぽんぽん肩をたたいてくれるノゥスが、やさしい。
「おにーたまが、いわないの!」
確かにそうだ!
3歳で、つっこみも完璧なくーちゃん、すごい。
「なおったら、うれしい。
なおらなかったら、もっちもっちが、がんばってくれたの、うれしい」
おっきな藍の瞳をきらきらさせて、笑ってくれる。
「なんてやさしい子なの──!」
ぎゅう
抱きしめたら、ぷにぷにのほっぺが、ふうわり紅く染まった。
「もっちもっち、うっとりした? ぼくのものになる?」
期待のきらきら視線攻撃に『……う……っ!』となった僕ですが!
「な、なりません……!」
そこはしっかりね。
ちょっと、よろめいてるけどね。
うりゅっとするお目々にも負けないのです……!
むつかしいけど、僕、がんばるよ……!
きらきらな将来が輝いている、くーちゃんのために!
伴侶(予定)契約を破棄された、いわば傷物の僕が、くーちゃんのきらめく将来を潰すなんて、あってはならないことだから!
────────────────
ずっと読んでくださって、ありがとうございますー!
たくさんのご心配と励ましと、あたたかい、おやさしいお言葉を、いいねやエールを、ほんとうにありがとうございます!
昨日は衝撃で利き手がほとんど動かせなかったのですが、ちょっと落ちついて? パソコンのキーくらいなら、ちょこっと打てるようになったかもです……!(笑)
いつもの二分の一倍速くらい? 五分の一?(笑)くらいなのですが、仕事にも行けず、あんまり何にもできないので(笑)他にすることがないことに気がつきました……!(笑)
医師からは、パソコンをさわっていいと言われているので(笑)言ったよね……!(笑)拘縮を防ぐためにも、無理のない範囲で、ちょこちょこ更新できたらと思います。
昨日一日使えなかっただけで、もう手が固まってきていたので、よい運動になるかなと……!
ユィリといっしょに、のんびり(笑)がんばりますー!
楽しんでくださったら、とてもとても、うれしいです!
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