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こうかい……!
しおりを挟む魔力が0になっちゃった僕は、一瞬、命が消えそうになりましたが、セゥスさまの渾身の魔力補給で何とか復活したみたいです。
ありがとう、セゥスさま!
でも相性が悪かったら、僕、さようならだったみたいです……?
「ゆりさまが儚くなってしまったら、どうするつもりだったんですか──!」
カイも
「王太子辞退もびっくりだよ! 兄貴ほんとうに何やってるの──!?」
とばっちりで一番大変だろう、のーすちゃんも
「……これのどこが完璧なの……」
遠い目をしてるトトラも
「まあ、うん、だいじょうぶなんじゃないかな、ユィリくん、主人公っぽいし」
間違った見解のアーシェくんも
「ゆりちゃんが無事で、よかったよぉおおおお──!」
サザお兄ちゃんも、僕が生きてるのを喜んでくれたみたいです。
うれしい。
「ごめん。でも絶対だいじょうぶだと思ってた」
照れたように笑うセゥスが、僕の耳元に唇を寄せる。
「ユィリがくれた魔力、めちゃくちゃ気持ちよかったから」
あまい声に、耳から溶けそうです──!
きゃ──!
「ちゃんと聞こえたよ。
『そばにいて』
僕の『あいしてる』とどいた?」
燃える頬で、うなずこうとしたけれど
「……きゅう……」
色々限界みたいです……!
「あぁあ、もう──!
殿下は刺激が強すぎます──!」
カイに押しのけられたセゥスが、しょんぼりしてる。
「ゆりさま、気を失うのはちょっと待ってください。4度目は厳しい。
今から俺の魔力を注ぎます。
少しずつにしますから、いいですね?」
やさしく抱っこしてくれるカイの香りにつつまれた僕は、眠っちゃいそうになりながら、こっくりうなずいた。
ふわふわのカイの唇が、僕のうなじにふれる。
ひんやり冷たいのに、とろけるようにやさしい、カイの魔力が、そうっとそうっと、僕の空っぽな身体を満たしてくれる。
「つらくない……?」
やさしい声に、うなずいた。
『きもちいい』言ったらだめな気がする──!
ちゅ
あまやかな音をたてて、カイの唇が僕から離れた。
「少しずつ交代で魔力を注ぎましょうか」
身体を起こしたカイを押しのけるように、のーすちゃんが前に出る。
「じゃあ俺が」
ちょっと眉をあげたカイが吐息した。
「おそらく違う魔力が混じるのは、ゆりさまにはご負担です。
3人の魔力より、2人の魔力の方が、今のゆりさまには、よいでしょう」
「……ぐ……」
のーすちゃんに、うらめしそうに見つめられたセゥスが眉を下げる。
「……ごめん……って、前の僕なら言うんだろうな」
伏せた目を、セゥスは上げる。
「ノゥスのことを大切に思ってる。
でもユィリは、譲れない。
もう譲りたくないんだ」
まっすぐな緑の瞳が、ノゥスを見つめる。
「ユィリがノゥスを思っていたとしても、それでも僕はもう、自分から諦めて身を引くなんてしない」
セゥスは告げる。
「ユィリを、あいしてる」
………………!
……あ、あのあのあのあの、セゥスさま、あのあの、告白は、とってもとってもとってもとっても、うれしいのですが……!
なぜに、いつも公開なの……!?
僕どう反応したらいいの──!?
きゃ──!
「……きゅう……」
倒れてしまいそうな僕を支えてくれたカイが、やさしく起こしてくれる。
「あぁあァア、もう──!
また、ゆりさまを倒れさせて──!
だからあなたが、だいきらいなんです!」
カイに、にらみつけられたセゥスが、しょんぼりしてる。
「ゆりさま、お気を確かに!
これから魔力補給ですよ!
もっと『きゃ──!』ですよ!」
きゃ──!
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