89 / 255
ずっと
「あ、あのあの、はずかしいから、魔力補給は、ふたりきりがいいんだけど……」
希望してみました。
セゥスさまとカイが魔力を注いでくれたおかげで、僕ちょこっと復活だよ。
ちゃんとセゥスさまとお話したいよ。
熱い頬でおねだりした僕に、サザお兄ちゃんのお顔が、激おこに……!
「……そんなこと許すと思ってる……?」
こわいこわいこわい──!
きゃ──!
というわけで、やっぱりみんながいる中で魔力補給してくれるそうです……
なぜ公開なの……!
しょんぼりする僕と裏腹に、セゥスさまはとってもうれしそうです。
「久しぶりにユィリに逢えて、ユィリのそばにいられて、うれしい」
とろけるように笑ってくれる。
「……あ、あのあの、セゥスさま、あの……」
「もう僕は、ただのセゥスだよ」
微笑んでくれるセゥスが、あまりにやさしくて、泣いてしまいそうになるから、ぎゅっと目を閉じる。
「お話は、ふたりの時に──!」
燃える頬でお願いしたら、瞬いたセゥスが笑う。
「わかった」
ちゅ
頬に口づけてくれるとか、もうどうしたらいいか、わからない──!
きゃ──!
「………………セゥス殿下…………?」
サザお兄ちゃんと、カイの背中から、闇が噴いてる。
「あまり、ゆりさまを興奮させないでください」
カイの低い声に、セゥスがうなずく。
「わかった」
「返事はいいけど、全然わかってないよな兄貴」
のーすちゃんの、つっこみが鋭い。
「少しずつ、ほんとうに少しずつ注いでください。
きもちいいからって、だばだば注がないように!」
カイの実体験から来る注意だよ。
のーすちゃんの目が、うろんになってる。
「わ、わかった」
おごそかに、うなずいたセゥスが、僕を抱きしめてくれる。
「ちょっとずつね。苦しくなったら、すぐに言ってね」
ささやきが、うなじに降る。
抱きしめてくれるセゥスのぬくもりに、セゥスの香りに、つつまれる。
ちゅ
あまい音をたててふれた唇から、セゥスさまそのものみたいな、やさしい魔力が流れこむ。
3歳の頃からずっとそばにあった、あたたかなひかり、やさしい力だ。
僕の身体のなかで、カイの魔力と、僕の魔力と、世界の魔素と、溶けてゆく。
不思議な感覚だった。
カイのときも、のーすちゃんのときも、とっても気もちよかった。
くーちゃんのときは、めちゃくちゃ痛かった。
……相性……?
もちろん、それもあると思う。
でも信頼していること、だいすきなこと、そして一緒に過ごした時間の長さが決め手になるのかもしれない。
カイは1年前からだけど、ずっと僕のそばにいてくれる。
のーすちゃんは、12年前くらいからだけど、あんまりそばには、いられなかった。
セゥスさまは、13年だ。
毎週のようにお茶会して、毎月のように舞踏会で踊った。
降りつもるあなたへの思いが、やさしい光の道となり、あなたの魔力を導いてくれるようだった。
僕の身体に、あなたの魔力が満ちてゆく。
空っぽだった僕が、あなたでいっぱいになってゆく。
……それは、恍惚だった。
まるで、セゥスさまと、ひとつに溶けてゆくようで。
「ゆりさま──!」
カイの悲鳴と
「やりすぎだ兄貴──!」
のーすちゃんの悲鳴に、セゥスさまが慌てたように唇を離す。
「す、すまない──!
ユィリ、だいじょうぶ!?」
やさしく抱きあげてくれるセゥスさまの胸に、頬を寄せる。
「……だぃすき……」
熱に浮かされるように、ささやいてから、公開だったことに気がつきました……
きゃ──!
────────────────
ずっと読んでくださって、ほんとうにありがとうございますー!
セゥスの愛してるの動画をつくりました!
ほんとはセゥスもユィリも、もっと可愛いのですが(笑)光魔法? ぴかぴかしてるので(笑)もしよかったら!(笑)
インスタ @siro0088 ちょっと違うセゥスもいます(笑)
Youtube @BL小説動画 アカウントなくても、どなたでもご覧になれます!
プロフのWebサイトから、どちらにも飛べるので、もしよかったら!
更新してから、動画を作ってるので、いつも夜中にあがることに……(笑)
セゥスのあいしてる、届くといいな!(笑)
公開じゃなかったら、もっと届いてると思うのですが──!(笑)
お気に入り、いいねやエール、ご感想、応援してくださるお気もちが、とてもとてもうれしいです。
心から、ありがとうございます!
あなたにおすすめの小説
空港清掃員58歳、転生先の王宮でも床を磨いたら双子に懐かれ、国王に溺愛される
木風
恋愛
羽田空港で十五年、黙々と床を磨いてきた清掃員・田中幸子(58)は事故死し、没落寸前の子爵令嬢エルシアとして転生する。
婚約破棄の末に家を追われた彼女が選んだのは、王宮の清掃員――前世の技で空気まで変わるほど磨き上げていく仕事だった。
やがて母を亡くした双子王子王女に懐かれ、荒れた執務室の主である喪中の国王とも距離が縮まり……。
「泣くなら俺の胸で」――床も心も磨き直す、清掃令嬢の溺愛成り上がり。
田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?
下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。
そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。
アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。
公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。
アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。
一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。
これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。
小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。
【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい
雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。
延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。
記憶を無くしたら家族に愛されました
レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない…
家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。