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episode3
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ロイドさんの家から出て地図を見ながらバロック村を目指す。
平坦な道の両端は草で覆われて、とても綺麗な緑色の草原。
多分この調子だと、夕暮れ前までには着くかも知れない。
ロイドさんから今朝聞いた話ではそのおじいさんは、バルサさんというらしい、母フィリアの事を支持する人は少なからず死刑にされたが、バルサさんは「爺さんの戯言」と言われ見逃された。
頑固なおじいさんというレッテルを貼られているけれど、会えば母の話を聞けるだろう。
そう信じるしかない。
しばらく進むと分かれ道があり、地図に記された通り左に行く。
気のせいだとは思うけれど…
嫌な予感がしていた、さっきから音が聞こえる。
草むらを駆け抜ける様な。
そして、明らかにその音はこちらに向かってきている。
私は走った、こちらの動きが完全に読まれているのかも知れない。
この動きからしたら、多分…
「ガルルルルルル‼︎」
「きゃっ!」
唐突に目の前に飛び出してきたのは、ハウンドだった。
嫌な予感が当たっていた。
ハウンドは私の周りを警戒する様に歩き回る。
「…仕方ないよね…ごめんなさい」
「グルルル…グァン!」
「私に応え姿を変えよ」
詠唱すると、母の遺した十字架のネックレスが反応して剣に形を変える。
ハウンドが掛かってくるのを確認してギリギリのところで避け、剣の刃がハウンドの口を裂きハウンドは真っ二つに割れ消滅した。
「私に応え姿を戻せ」
再び詠唱をして、ネックレスへと姿を戻す。
このネックレスは、母が私の産まれた時にくれた物だと父は言った。
ネックレス型のウェポンで、詠唱する事で剣になる特殊なネックレスだ。
多分、ここはハウンドの縄張りであり、先を急がなければまた襲って来てもおかしくない。
少しでもこのハウンドの縄張りから離れないと。
この道真っ直ぐに走れば村に着く、ハウンドから逃げる。
草むらに数体私を警戒して居るみたいだ。
出来るだけ殺めたくはない。
私はなるべくハウンドの縄張りから離れる為走り続けた。
「はぁ、はぁ、」
遂に限界が来てしまい、走るのを止めた時にはハウンドの気配は無かった。
縄張りから離れたので襲ってこなくなったのか……いや、それは無いかな。
本当は歩くのをやめたいほどだったが、歩かなければ最悪の事態になってしまう可能性もある。
水を飲み、息を整えて歩いた。
リュックの中身も詰め込んである為歩くのもやっとと言ったところ、少し歩いた先にはバロック村の看板が立っているのが見えた。
「もう少し」
日はまだ少し傾いて上にある。
ハウンドに追いかけられたおかげで少し短縮出来たようだ。
この先の丘を上がった所でお昼にしようかな。
丘を登ると上から小さな村が見えた。
「綺麗な村…」
丘の上から見える村は町並みがいい村だった。
広場の真ん中には噴水が立って居て、それを取り囲むように家やお店が点々と立ち並んで居る。
「ふぅ…少し疲れたしここで休憩してから、降りようかな」
近くの木の下でご飯を食べる事にした。
座った木の木陰から日が射し込み、心地いいそよ風が吹いている。
荷物を下ろしロイドさんからもらったパンを取り出し、お祈りをして食べた。
「ここにお母さんを知ってる人が居るんだ…」
村の方を見て私は少しだけ嬉しさと、不安が込み上げてきた。
ぴょん
「きゃっ!」
いきなり何かが飛び出して驚くあまり声が出てしまった。
「な、なに…? あ、可愛い」
そこに居たのは赤い目をした白い子ウサギ。
「おいで~」
声をかけたが子ウサギは、親ウサギを見つけて行ってしまった。
「あ…… お母さんかな?ふふ、いいなぁ… 」
お母さんが居たら私の帰る場所も…
今はそんなこと考えていられない。
私はお母さんに会うために旅をしてるのだから、私はそんな淡い思いを振り払う。
「よし、行かなきゃ」
私は立ち上がってバロック村へ足を運んだ。
平坦な道の両端は草で覆われて、とても綺麗な緑色の草原。
多分この調子だと、夕暮れ前までには着くかも知れない。
ロイドさんから今朝聞いた話ではそのおじいさんは、バルサさんというらしい、母フィリアの事を支持する人は少なからず死刑にされたが、バルサさんは「爺さんの戯言」と言われ見逃された。
頑固なおじいさんというレッテルを貼られているけれど、会えば母の話を聞けるだろう。
そう信じるしかない。
しばらく進むと分かれ道があり、地図に記された通り左に行く。
気のせいだとは思うけれど…
嫌な予感がしていた、さっきから音が聞こえる。
草むらを駆け抜ける様な。
そして、明らかにその音はこちらに向かってきている。
私は走った、こちらの動きが完全に読まれているのかも知れない。
この動きからしたら、多分…
「ガルルルルルル‼︎」
「きゃっ!」
唐突に目の前に飛び出してきたのは、ハウンドだった。
嫌な予感が当たっていた。
ハウンドは私の周りを警戒する様に歩き回る。
「…仕方ないよね…ごめんなさい」
「グルルル…グァン!」
「私に応え姿を変えよ」
詠唱すると、母の遺した十字架のネックレスが反応して剣に形を変える。
ハウンドが掛かってくるのを確認してギリギリのところで避け、剣の刃がハウンドの口を裂きハウンドは真っ二つに割れ消滅した。
「私に応え姿を戻せ」
再び詠唱をして、ネックレスへと姿を戻す。
このネックレスは、母が私の産まれた時にくれた物だと父は言った。
ネックレス型のウェポンで、詠唱する事で剣になる特殊なネックレスだ。
多分、ここはハウンドの縄張りであり、先を急がなければまた襲って来てもおかしくない。
少しでもこのハウンドの縄張りから離れないと。
この道真っ直ぐに走れば村に着く、ハウンドから逃げる。
草むらに数体私を警戒して居るみたいだ。
出来るだけ殺めたくはない。
私はなるべくハウンドの縄張りから離れる為走り続けた。
「はぁ、はぁ、」
遂に限界が来てしまい、走るのを止めた時にはハウンドの気配は無かった。
縄張りから離れたので襲ってこなくなったのか……いや、それは無いかな。
本当は歩くのをやめたいほどだったが、歩かなければ最悪の事態になってしまう可能性もある。
水を飲み、息を整えて歩いた。
リュックの中身も詰め込んである為歩くのもやっとと言ったところ、少し歩いた先にはバロック村の看板が立っているのが見えた。
「もう少し」
日はまだ少し傾いて上にある。
ハウンドに追いかけられたおかげで少し短縮出来たようだ。
この先の丘を上がった所でお昼にしようかな。
丘を登ると上から小さな村が見えた。
「綺麗な村…」
丘の上から見える村は町並みがいい村だった。
広場の真ん中には噴水が立って居て、それを取り囲むように家やお店が点々と立ち並んで居る。
「ふぅ…少し疲れたしここで休憩してから、降りようかな」
近くの木の下でご飯を食べる事にした。
座った木の木陰から日が射し込み、心地いいそよ風が吹いている。
荷物を下ろしロイドさんからもらったパンを取り出し、お祈りをして食べた。
「ここにお母さんを知ってる人が居るんだ…」
村の方を見て私は少しだけ嬉しさと、不安が込み上げてきた。
ぴょん
「きゃっ!」
いきなり何かが飛び出して驚くあまり声が出てしまった。
「な、なに…? あ、可愛い」
そこに居たのは赤い目をした白い子ウサギ。
「おいで~」
声をかけたが子ウサギは、親ウサギを見つけて行ってしまった。
「あ…… お母さんかな?ふふ、いいなぁ… 」
お母さんが居たら私の帰る場所も…
今はそんなこと考えていられない。
私はお母さんに会うために旅をしてるのだから、私はそんな淡い思いを振り払う。
「よし、行かなきゃ」
私は立ち上がってバロック村へ足を運んだ。
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