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Episode.1 これが始まりの物語
4話 この世界の理も外れて
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『あの力』を見つけてから僕は、すぐに操作可能な魔法……
「なんか長いから操作魔法でいいか」
改め、操作魔法を出すために練習をしていた。
正直、こんなことが出来るなんて思ってもみなかった。
だってこの世界では、魔法は決まった形を保っていて、絶対に変えることが出来ない物。
少なくとも僕は、ずっとそう思って今日まで生きてきたのだから。
その考えから外れて自由に魔法を操作するという事、それはこの世界の理すらも外れてしまっているということになるんじゃないのか?
ミクトはまあ大丈夫だと思うが、この力が他に知れたらどうなるかわからない。
もしかしたら、人を助けてくれと頼まれるかもしれない。
でも、もしかしたら捕まえられて脅されて、悪用されてしまうかもしれない。
なら僕は、これからずっとこの力が誰かにバレないようにビクビクと怯えて生きていかなければ行けないのか?
「嫌だね。僕はそんなのごめんだ」
-------------------------
「って、思ってたんだけど……」
休憩として外の景色でも見ようと窓に目をやった僕の視界に飛び込んできたのは、たくさんの人々。
そして、その中に居る魔導士や研究員の姿だった。
よく見てみるとその端のほうにミクトがいて、こちらに気づくと慌てて顔をそむけた。
僕がそちらに笑顔を向けると、それを見たミクトは直ぐにその場を離れていった。
後で覚えてて貰わなくては。いや、それよりも先に自分の心配をすべきなのだろうが。
しかしこの状況、一体どうすればいいのだろうか。
解決策を捻り出そうとしていたその時、突然部屋の扉が乱暴に開けられた。
僕ははっとしてそちらを向くが、そこにいたのは下にいた研究員達ではなく……
「ロトル! 大丈夫だった!?」
騒ぎに気が付き、僕の身の危険を感じて駆けつけたラズリだった。
僕は何か言うべきだと思い、とにかく身の安全を主張することにした。
「ぁ……うん、大丈夫だよ」
それを聞いた瞬間、ラズリは安堵からかその場に座り込んでしまった。
そして直に立ち上がったかと思うと、何を思ったか突然僕に手を突き出してきた。
「な、何を」
僕は思わずそう問いかけた。
しかしその声は詠唱によって遮られ、ラズリには届かなかった。
「『地縛』」
「……っ!?」
気づいた時にはもう遅かった。
既に僕の手足は岩の鎖で縛られていて、抵抗することはできなくなっていた。
予想外のことで焦ってしまい、うまく魔力を集めて動かすことが出来ない。
ラズリはこちらに寄り、縛られた僕の体に手をかざして唱える。
「『転送』」
その瞬間、僕の体は光に包まれていく。
「なんで……」
「ごめんね……あなたは逃げて……」
「じゃあ、母さんはどうするつもりなの!?」
僕がそう叫ぶが、もう周りの音は聞こえなくなって来ていた。
周りの風景はスローモーションになっていくし、だんだん視界も狭まってきた。
ラズリの顔も、僕の視線の高さと彼女の前髪によって遮られてしまい、よく見えなかった。
でも、その中で何かを言ったラズリの口元だけは見えていて――
さ、よ、な、ら
「っ……!」
あぁ、どうしてこんなことに。
誰が、悪いのだろうか。
ミクトだろうか? 僕だろうか?
違う。きっと――あの発見だ。
さようなら、我が愛しき町。
さようなら、我が愛しき友よ。
世界が崩れる音と共に、僕の意識もまた消えていった。
「なんか長いから操作魔法でいいか」
改め、操作魔法を出すために練習をしていた。
正直、こんなことが出来るなんて思ってもみなかった。
だってこの世界では、魔法は決まった形を保っていて、絶対に変えることが出来ない物。
少なくとも僕は、ずっとそう思って今日まで生きてきたのだから。
その考えから外れて自由に魔法を操作するという事、それはこの世界の理すらも外れてしまっているということになるんじゃないのか?
ミクトはまあ大丈夫だと思うが、この力が他に知れたらどうなるかわからない。
もしかしたら、人を助けてくれと頼まれるかもしれない。
でも、もしかしたら捕まえられて脅されて、悪用されてしまうかもしれない。
なら僕は、これからずっとこの力が誰かにバレないようにビクビクと怯えて生きていかなければ行けないのか?
「嫌だね。僕はそんなのごめんだ」
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「って、思ってたんだけど……」
休憩として外の景色でも見ようと窓に目をやった僕の視界に飛び込んできたのは、たくさんの人々。
そして、その中に居る魔導士や研究員の姿だった。
よく見てみるとその端のほうにミクトがいて、こちらに気づくと慌てて顔をそむけた。
僕がそちらに笑顔を向けると、それを見たミクトは直ぐにその場を離れていった。
後で覚えてて貰わなくては。いや、それよりも先に自分の心配をすべきなのだろうが。
しかしこの状況、一体どうすればいいのだろうか。
解決策を捻り出そうとしていたその時、突然部屋の扉が乱暴に開けられた。
僕ははっとしてそちらを向くが、そこにいたのは下にいた研究員達ではなく……
「ロトル! 大丈夫だった!?」
騒ぎに気が付き、僕の身の危険を感じて駆けつけたラズリだった。
僕は何か言うべきだと思い、とにかく身の安全を主張することにした。
「ぁ……うん、大丈夫だよ」
それを聞いた瞬間、ラズリは安堵からかその場に座り込んでしまった。
そして直に立ち上がったかと思うと、何を思ったか突然僕に手を突き出してきた。
「な、何を」
僕は思わずそう問いかけた。
しかしその声は詠唱によって遮られ、ラズリには届かなかった。
「『地縛』」
「……っ!?」
気づいた時にはもう遅かった。
既に僕の手足は岩の鎖で縛られていて、抵抗することはできなくなっていた。
予想外のことで焦ってしまい、うまく魔力を集めて動かすことが出来ない。
ラズリはこちらに寄り、縛られた僕の体に手をかざして唱える。
「『転送』」
その瞬間、僕の体は光に包まれていく。
「なんで……」
「ごめんね……あなたは逃げて……」
「じゃあ、母さんはどうするつもりなの!?」
僕がそう叫ぶが、もう周りの音は聞こえなくなって来ていた。
周りの風景はスローモーションになっていくし、だんだん視界も狭まってきた。
ラズリの顔も、僕の視線の高さと彼女の前髪によって遮られてしまい、よく見えなかった。
でも、その中で何かを言ったラズリの口元だけは見えていて――
さ、よ、な、ら
「っ……!」
あぁ、どうしてこんなことに。
誰が、悪いのだろうか。
ミクトだろうか? 僕だろうか?
違う。きっと――あの発見だ。
さようなら、我が愛しき町。
さようなら、我が愛しき友よ。
世界が崩れる音と共に、僕の意識もまた消えていった。
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