花は何時でも憂鬱で

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chapter2

新入生歓迎会

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特別ルールその1


【それぞれのチームの代表が鉢巻を取られた瞬間、ゲームは終了。取られたチームの負けとする】





「俺の親衛隊(ファン)に潰されたくなかったら、手を抜くとか考えないほうが身のためだよ」


生徒会会計のこの台詞を聞いた瞬間、心底面倒くさいと思った。


それにしても_____。



このメンバー
黙っていても捕まりそうだな。


生徒会会計、寮長、寮長の友人、白石と言う生徒会補佐だった。



何でこうも役職つきの人ばっかりなんだ。


それに、周りのグループの様子も少しおかしい。何か違和感を感じる。


その妙な違和感の理由は解けることもなく


「ねぇ、京ちゃん。このグループだけメンバー偏ってない?」

寮長の門川先輩が、メンバーを見渡しながら会計に問いかける。


「そぉ?気のせいじゃない?っていうか、そんなことより、返事は?」

会計の問いかけに門川先輩が勢いよく手を挙げて言った。


「はーい!もっちろん、頑張るよっ!何せ寮長だから!!」

「あんまりはしゃぐなよ、智。」

「はーい。頭硬いんだから、涼花は」

「白石とそこの新入生も分かってるよね?」

「はい。でも、美波様。坂田様をお守りしなくて宜しいのでしょうか?」

「はぁ?」

「えっと、………。その特別ルールにそれぞれの代表の鉢巻を取られれば即負けと、ルールに……あるので。」

「俺が?あの風紀委員長に?あんな甘ちゃんに手を貸すとでも思ってるわけ?白石成、お前本当に使えないな。」

「も、申し訳ありませんっ!美波様」


赤は一年、緑は二年、青は三年に
ジャージの色分けがされている。
だから、この光景に違和感が生じた。


三年の生徒会補佐の白石成が敬語を喋り
二年の生徒会会計がタメ口で
しかも、見下した様な目つきで
それに答える図に。


そして、あの言葉を思い出す。


『面白いもんが見られると思うぞ』



これが、あの保険医が言っていた面白いものなのだろうか。



これが、この学校の規則なのだろうか。



「………関係ない。」

自分の出した声のはずなのに
乾ききった声が耳に響いた。



いやに目立ってはいけない。
こんな事はこの学校では日常茶飯事なのだろうから。


捕食されれば終わりの弱肉強食の世界の中、ターゲットを見つければ
一瞬で喉元を
噛みちぎるのではなく
嬲り転がし愉しみ、その後に
見せしめの対象として使うのだろう。



使えるなら、ゆっくりとじっくりと
その苦しむ様子を愉しみながら
壊れていくまで。




あの生徒会長が言っていた
意味がわかるきがする。




これが日常なら理解し受け入れ
それならば、目を反らせばいいだけだ。
何も見ていないように。



いつでも、簡単に喰らわれてしまう
ちっぽけな獲物にすぎないのだから




誰かの苦しみから目を逸らして
素知らぬ顔をして



こんなことは
誰もがやっていることなのだから。


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