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番外編 いつまで続くのこの我慢大会
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初めての小説投稿で、HOTランキング21位を頂いて嬉しくなってその後を書いてみました。
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大海を背に、何十艘もの貨物船で賑わう巨大な港町ブリオア。
大陸を代表する貿易港であり、人、物が365日行きかうサントラ国第二の都市だ。
ここ数年で人口は2倍に増え、あらゆる国の人間が行きかう国際都市に発展した。
町には5つの巨大マーケットがあり、その一つに隣接するビルに、レオンハルト様の会社があるという。
レオンハルト様は母国デリウスに5つ、海外に12の会社を持っていたそうだ。
しかし、私と旅に出る前に6社を残して全て売却、その残った6社も経営は全て他人に任せて、会長として定期報告を受けるだけの立場になったという。
「本当に活気がある町ですね」
「業績が伸びていたから発展しているんだろうと思っていたが、ここまでとは…」
ここにあるレオンハルト様の会社は主に南国のスパイスを扱っている商社で、業績は右肩上がりなんだとか。
そこで旅のついでにその会社に寄ってみることにしたのだ。
その会社、ネオリヒター社はバロック調の重厚な石造りの建物にあり、従業員は300名となかなか立派な会社だ。
建物の中に入ると、そこにいた人たちの視線が一斉にレオンハルト様に集まる。
打ち合わせ中なのか喋っていた社員らしき人たちも、口を開けたままくぎ付けだ。
毎回初めて訪れる場所で起こるこの反応。
それがおもしろくって、いつもニヤニヤしてしまう。
レオンハルト様はまっすぐにカウンターに行き、受付嬢に声をかけるが、彼女は真っ赤になったまま彼を見つめて固まってる。
そこで私が助け船を出して、再度同じ言葉を言ってみる。
すると平凡顔を見て正気に返り、やっと声を取り戻したようだ。
「……社長に面会ですか…アポイントはおありでしょうか?」
「ない。だがリヒター侯爵が来たと伝えろ」
「…リヒター侯爵様ですか?」
首をかしげる受付嬢。
そこで、レオンハルト様が彼女の背後に飾られた大きな肖像画を指さす。
すると、彼女はその肖像画とレオンハルト様を何度も見比べ……
「は…はい! た、ただいま社長室にご案内いたします!!」
真っ赤になりながら飛び上がり、案内を始めてくれた。
「自分の肖像画を受付に飾るなんて、意外だわ」
「よしてよ! ボクにそんな趣味はないからね! 前の社長がどうしてもって言うから、肖像画を描くことの了承はしたけど、まさか玄関に飾ってるなんて知らなかったんだよ」
「でもおかげで顔パスで入れたわね」
くすくすと笑う私の前に、ガチャガチャと音を立てて開くのは金属製のエレベーター扉。
「私エレベーターに乗るの初めて! さすが国際都市ね。時代の最先端!」
案内された社長室は、ブラウンを基調にした落ち着いた雰囲気の部屋で、まるでそこは…
「侯爵家のレオンハルト様の執務室にそっくりね」
「100年前にはボクの社長室だったんだ。初めは胡椒の輸入から始めてね……初めて海外で設立した会社だったから思い入れがあって、ここは売却しなかったんだ」
そうしてレオンハルト様の話を聞きながら、この社長室を探検していると、真っ赤になりながらカチコチに緊張した女性が飲み物と茶菓子を持ってきてくれた。
なんと淹れてくれた飲み物は、これまた巷で話題の『コーヒー』。
「素敵! 私、コーヒー飲むのも初めてよ」
「初めてなら砂糖とミルク、両方入れたほうが飲みやすいよ。少し苦いからね」
そう言いながらレオンハルト様が、私のコーヒーにそれらを入れて混ぜてくれる。
「このショコラも、わが社で人気の輸入菓子なんだ。コーヒーと合うから食べてみて」
「確かに苦いけど、味わい深い飲み物ね! 人気なのも分かるわ。ショコラの味もすごく濃いのね。双方濃厚でお互いの味を引き立てているわ」
しっかり堪能してると、50代くらいの小太りの男性が社長室に飛び込んできた。
「リヒター侯爵閣下!」
「あぁ久しぶりだね。ガッツ」
よほど急いできたのだろう、ガッツと呼ばれた男性は大量の汗を噴き出していた。
「アリーシア、紹介するよ。今このネオリヒター社をまかしているジョージ・ガッツだ」
「初めましてガッツさん。リヒター侯爵様の妻、アリーシア・ヴォン・リヒターですわ」
旅ですっかり庶民化してしまった私は、必死にとおーい記憶の高位貴族教育の所作を引きずりだして微笑んだ。
「つ…妻!?ご結婚されたのですか?」
ガッツさんの目が飛び出しそうに見ひらかれる。
「しっ…しかし…え?…え?」
私とレオンハルト様を交互に見て、おおいにうろたえるその姿は……
知っているな?
「…彼女は、いいんだ」
絶句するガッツさんに、これ以上喋るなと圧をかけるレオンハルト様。
「いいんだ」
念押しする彼に、小刻みに了承の首の縦振りをするガッツさん。
はぁ~いつまで続くのこの我慢大会。
「今回はビジネスの話をしにきたんだ。業務報告と今後の事業展開について話がしたい」
事業の話には口を出すつもりはないので、石像と化し、2杯目のコーヒーを楽しんでいるとレオンハルト様が結構ヒートアップしてきた。
「この産地に頼り過ぎだ! 確かに今は好調だが、天候不良で収穫が落ちたらどうする? 90年前、ここは大災害があって一度全滅している。それで私も苦労したんだ! 次もないとは限らない。別の産地とのパイプも模索してリスクに備えないでどうする?」
はい確定!
90年前の話をしてる彼にうんうん頷いているんだからガッツさん、レオンハルト様が長命不老だって知ってるよね?
「ブユーリ国とイオラ国がきな臭い…戦争になる可能性がある。この航路は使えなくなるかもしれないが、そのあたりは考えているのか?」
「なぜ独占契約を結ばない! 確かにまだ馴染みのない味で消費者に受けるかどうか分からないが……まずは動かないと始まらないだろう!」
ガンガン攻めるレオンハルト様にガッツさん脂汗だらだら。
もうちょっと穏便に~なんて思っていたら、ドアが突然開いて若い男が飛び込んできた。
「あんたに何が分かるんだ!この会社をここまで大きくしたのは父さんだぞ!」
30代前半と思われる青年が参戦してきた。
「創業者一族かなんか知らないけど、オレと父さんは創業者のリヒター侯爵様の『おごるな。謙虚たれ』の社訓を守り、必死に会社を守ってきたんだ! 横這いだった業績を2倍、社員を2倍にしたのは父さんだ! ただリヒター侯爵様の子孫なだけな若造に、オレたちの苦労の何が分かるんだ!」
青年の主張はさらに激しくなる。
「お前は本当に知ってるのか、リヒター侯爵様のすばらしさを! 新しい香辛料を探し出し、各国の貴族と懇意になり販路を開拓したり、贅沢品だった香辛料を庶民にも手に入るように、生産地の農地改革をしたりした伝説の偉人なんだ! ただの血筋ってだけで偉そうにするな!オレたちの方がよっぽどリヒター侯爵様の精神を受け継いでいるんだ!」
この建物に入ってからその美貌で周りの人間を真っ赤にさせてきたレオンハルト様の頬が、ここでは赤く染まる。
「すいません! こいつは私の息子でどうかご無礼をお許しください…」
ガッツさんが立ち上がり、その息子の頭を必死に下げさせようとする。
どうやらガッツさんは息子に、レオンハルト様の正体を明かしていないようだ。
そりゃそうだ、伝説の創業者がまだ生きていて、20代の青年の姿をしているなんて、シークレット中のシークレットだ。
「……とにかくさっき言ったことは、早急に対応はしろ」
そう言いながらレオンハルト様は、赤い顔のまま足早にドアに向かう。
私も一気にコーヒーを飲みほしてその後を追いかけた。
すると部屋を出る直前、もう一度口を開く。
「ガッツの働きにはいつも感謝している。後継者にも恵まれて私は満足だ」
戻ったホテルの部屋でレオンハルト様と赤ワインを酌み交わす。
「いい子でしたね。ガッツさんの息子さん。あなたの功績を分かってくれてるなんて」
もう80にもなる私に30代の男性は『男の子』だ。
「レオンハルト様が始めた事業で色んな人の生活が豊かになり、幸せになってるなんて、すばらしいことですね」
レオンハルト様の頬がピンクに染まり、はずかしそうにしてゴクゴクとワインを飲む。
「ここは魚介料理が有名なんだ。食事に行こうか?」
「んん~レオンハルト様は行きたいの?」
「ボクは別に……君が行きたいなら付き合うよ」
「私、何だかこのワインを飲んだらお腹いっぱいになっちゃって……もう食事に行かなくてもいいかなと思うんだけど、どうかしら?」
「うん! いいよ! ボクもそれでいい!」
後ろでガッツポーズするのは、やめてもらえないかしら。
私の飲んだワインに血がたっぷり入ってるわよね?
たぶんレオンハルト様の血よね?
だってこのワイン、シロップかと思うほど甘いんだもの。
さっさと正直に話してよ、いつまで続くの? この我慢大会。
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大海を背に、何十艘もの貨物船で賑わう巨大な港町ブリオア。
大陸を代表する貿易港であり、人、物が365日行きかうサントラ国第二の都市だ。
ここ数年で人口は2倍に増え、あらゆる国の人間が行きかう国際都市に発展した。
町には5つの巨大マーケットがあり、その一つに隣接するビルに、レオンハルト様の会社があるという。
レオンハルト様は母国デリウスに5つ、海外に12の会社を持っていたそうだ。
しかし、私と旅に出る前に6社を残して全て売却、その残った6社も経営は全て他人に任せて、会長として定期報告を受けるだけの立場になったという。
「本当に活気がある町ですね」
「業績が伸びていたから発展しているんだろうと思っていたが、ここまでとは…」
ここにあるレオンハルト様の会社は主に南国のスパイスを扱っている商社で、業績は右肩上がりなんだとか。
そこで旅のついでにその会社に寄ってみることにしたのだ。
その会社、ネオリヒター社はバロック調の重厚な石造りの建物にあり、従業員は300名となかなか立派な会社だ。
建物の中に入ると、そこにいた人たちの視線が一斉にレオンハルト様に集まる。
打ち合わせ中なのか喋っていた社員らしき人たちも、口を開けたままくぎ付けだ。
毎回初めて訪れる場所で起こるこの反応。
それがおもしろくって、いつもニヤニヤしてしまう。
レオンハルト様はまっすぐにカウンターに行き、受付嬢に声をかけるが、彼女は真っ赤になったまま彼を見つめて固まってる。
そこで私が助け船を出して、再度同じ言葉を言ってみる。
すると平凡顔を見て正気に返り、やっと声を取り戻したようだ。
「……社長に面会ですか…アポイントはおありでしょうか?」
「ない。だがリヒター侯爵が来たと伝えろ」
「…リヒター侯爵様ですか?」
首をかしげる受付嬢。
そこで、レオンハルト様が彼女の背後に飾られた大きな肖像画を指さす。
すると、彼女はその肖像画とレオンハルト様を何度も見比べ……
「は…はい! た、ただいま社長室にご案内いたします!!」
真っ赤になりながら飛び上がり、案内を始めてくれた。
「自分の肖像画を受付に飾るなんて、意外だわ」
「よしてよ! ボクにそんな趣味はないからね! 前の社長がどうしてもって言うから、肖像画を描くことの了承はしたけど、まさか玄関に飾ってるなんて知らなかったんだよ」
「でもおかげで顔パスで入れたわね」
くすくすと笑う私の前に、ガチャガチャと音を立てて開くのは金属製のエレベーター扉。
「私エレベーターに乗るの初めて! さすが国際都市ね。時代の最先端!」
案内された社長室は、ブラウンを基調にした落ち着いた雰囲気の部屋で、まるでそこは…
「侯爵家のレオンハルト様の執務室にそっくりね」
「100年前にはボクの社長室だったんだ。初めは胡椒の輸入から始めてね……初めて海外で設立した会社だったから思い入れがあって、ここは売却しなかったんだ」
そうしてレオンハルト様の話を聞きながら、この社長室を探検していると、真っ赤になりながらカチコチに緊張した女性が飲み物と茶菓子を持ってきてくれた。
なんと淹れてくれた飲み物は、これまた巷で話題の『コーヒー』。
「素敵! 私、コーヒー飲むのも初めてよ」
「初めてなら砂糖とミルク、両方入れたほうが飲みやすいよ。少し苦いからね」
そう言いながらレオンハルト様が、私のコーヒーにそれらを入れて混ぜてくれる。
「このショコラも、わが社で人気の輸入菓子なんだ。コーヒーと合うから食べてみて」
「確かに苦いけど、味わい深い飲み物ね! 人気なのも分かるわ。ショコラの味もすごく濃いのね。双方濃厚でお互いの味を引き立てているわ」
しっかり堪能してると、50代くらいの小太りの男性が社長室に飛び込んできた。
「リヒター侯爵閣下!」
「あぁ久しぶりだね。ガッツ」
よほど急いできたのだろう、ガッツと呼ばれた男性は大量の汗を噴き出していた。
「アリーシア、紹介するよ。今このネオリヒター社をまかしているジョージ・ガッツだ」
「初めましてガッツさん。リヒター侯爵様の妻、アリーシア・ヴォン・リヒターですわ」
旅ですっかり庶民化してしまった私は、必死にとおーい記憶の高位貴族教育の所作を引きずりだして微笑んだ。
「つ…妻!?ご結婚されたのですか?」
ガッツさんの目が飛び出しそうに見ひらかれる。
「しっ…しかし…え?…え?」
私とレオンハルト様を交互に見て、おおいにうろたえるその姿は……
知っているな?
「…彼女は、いいんだ」
絶句するガッツさんに、これ以上喋るなと圧をかけるレオンハルト様。
「いいんだ」
念押しする彼に、小刻みに了承の首の縦振りをするガッツさん。
はぁ~いつまで続くのこの我慢大会。
「今回はビジネスの話をしにきたんだ。業務報告と今後の事業展開について話がしたい」
事業の話には口を出すつもりはないので、石像と化し、2杯目のコーヒーを楽しんでいるとレオンハルト様が結構ヒートアップしてきた。
「この産地に頼り過ぎだ! 確かに今は好調だが、天候不良で収穫が落ちたらどうする? 90年前、ここは大災害があって一度全滅している。それで私も苦労したんだ! 次もないとは限らない。別の産地とのパイプも模索してリスクに備えないでどうする?」
はい確定!
90年前の話をしてる彼にうんうん頷いているんだからガッツさん、レオンハルト様が長命不老だって知ってるよね?
「ブユーリ国とイオラ国がきな臭い…戦争になる可能性がある。この航路は使えなくなるかもしれないが、そのあたりは考えているのか?」
「なぜ独占契約を結ばない! 確かにまだ馴染みのない味で消費者に受けるかどうか分からないが……まずは動かないと始まらないだろう!」
ガンガン攻めるレオンハルト様にガッツさん脂汗だらだら。
もうちょっと穏便に~なんて思っていたら、ドアが突然開いて若い男が飛び込んできた。
「あんたに何が分かるんだ!この会社をここまで大きくしたのは父さんだぞ!」
30代前半と思われる青年が参戦してきた。
「創業者一族かなんか知らないけど、オレと父さんは創業者のリヒター侯爵様の『おごるな。謙虚たれ』の社訓を守り、必死に会社を守ってきたんだ! 横這いだった業績を2倍、社員を2倍にしたのは父さんだ! ただリヒター侯爵様の子孫なだけな若造に、オレたちの苦労の何が分かるんだ!」
青年の主張はさらに激しくなる。
「お前は本当に知ってるのか、リヒター侯爵様のすばらしさを! 新しい香辛料を探し出し、各国の貴族と懇意になり販路を開拓したり、贅沢品だった香辛料を庶民にも手に入るように、生産地の農地改革をしたりした伝説の偉人なんだ! ただの血筋ってだけで偉そうにするな!オレたちの方がよっぽどリヒター侯爵様の精神を受け継いでいるんだ!」
この建物に入ってからその美貌で周りの人間を真っ赤にさせてきたレオンハルト様の頬が、ここでは赤く染まる。
「すいません! こいつは私の息子でどうかご無礼をお許しください…」
ガッツさんが立ち上がり、その息子の頭を必死に下げさせようとする。
どうやらガッツさんは息子に、レオンハルト様の正体を明かしていないようだ。
そりゃそうだ、伝説の創業者がまだ生きていて、20代の青年の姿をしているなんて、シークレット中のシークレットだ。
「……とにかくさっき言ったことは、早急に対応はしろ」
そう言いながらレオンハルト様は、赤い顔のまま足早にドアに向かう。
私も一気にコーヒーを飲みほしてその後を追いかけた。
すると部屋を出る直前、もう一度口を開く。
「ガッツの働きにはいつも感謝している。後継者にも恵まれて私は満足だ」
戻ったホテルの部屋でレオンハルト様と赤ワインを酌み交わす。
「いい子でしたね。ガッツさんの息子さん。あなたの功績を分かってくれてるなんて」
もう80にもなる私に30代の男性は『男の子』だ。
「レオンハルト様が始めた事業で色んな人の生活が豊かになり、幸せになってるなんて、すばらしいことですね」
レオンハルト様の頬がピンクに染まり、はずかしそうにしてゴクゴクとワインを飲む。
「ここは魚介料理が有名なんだ。食事に行こうか?」
「んん~レオンハルト様は行きたいの?」
「ボクは別に……君が行きたいなら付き合うよ」
「私、何だかこのワインを飲んだらお腹いっぱいになっちゃって……もう食事に行かなくてもいいかなと思うんだけど、どうかしら?」
「うん! いいよ! ボクもそれでいい!」
後ろでガッツポーズするのは、やめてもらえないかしら。
私の飲んだワインに血がたっぷり入ってるわよね?
たぶんレオンハルト様の血よね?
だってこのワイン、シロップかと思うほど甘いんだもの。
さっさと正直に話してよ、いつまで続くの? この我慢大会。
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