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ドレス選びからのまたまた大冒険!?

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「お嬢様、ティアラの次に必要なものが何かわかりますか?」
本を読んでいたら、テアに聞かれ、私は首を傾げた。
「うーん。なんだろ。ドレス?」
「正解です!」
勢いよく答えられ、私は驚いて少し後ろに下がった。
「お嬢様、今日はドレス選びに行きましょう!
ティアラ選びが終わってから3日が経った。
リクの熱が下がり、アンナ姉様は仕事に戻ってしまった。
テアとドレス選びかあ。
楽しそう!
「うん!行こう!」
パパから許可をもらい、私はお兄ちゃんと一緒に街に向かった。
「夫人!久しぶり!」
私が向かったドレス屋さんは、リュンヌ大公家お得意のブティックシリマ!
店長のハウライト夫人は、私のドレスを七年間ずっと作ってくれている。
「公子様、公女様、ようこそお越しくださいました。公女様!大きくなりましたね!今回来たのは、もしかして…」
「そう。覚醒式よ。」
ニコッと微笑みながら伝えると、黄色い歓声が上がった。
「キャー!覚醒式!店長!張り切って作りましょう!」
「ええ。お嬢様、大公閣下からティアラの詳細をお聞きしました。おめでとうございます。ドレスはやはり、真っ白がいいですか?このような色のドレスを作ろうと思っているのですが…」
カタログで見せてくれた色は、まさに天使を表したような色だった。
「この色はエンジェルカラーと言われております。ドレスには50年に一度咲く特別な白百合をつけています。とてもシンプルですが、気品のある公女様専用のドレスです。」
衣装のスケッチを見せてもらった後、私は兄様の顔を見て、頷いた。
「このドレスで頼むよ。」
兄様が夫人に伝えると、私は採寸のために裏に連れて行かれた。
「公女様、背が伸びましたね。去年から5センチも。」
ニコニコと微笑みながら採寸をして、それと同時にお世辞を言える夫人は、本当にすごいな。
「えへへ。」
「採寸は終わりましたので、ソファーでお待ちください。」
夫人の高速採寸が終わり、ソファーでくつろいでると、フローラの森で現れた画面がもう一度現れた。
『光の女神がティアラを気に入ったか聞いています。』
光の女神ってことは、ルーチェのことか!
めっちゃ気に入った!
『光の女神があなたの笑顔を見て喜んでおります。』
『闇を統一する者が闇の気配がすると言っております。』
え!?どういうこと?
『悪を罰する者が人間が売られていると言っております。』
に、人間が!?
大変じゃん!
どうすればいいの?
慌てふためいていると、私の目の前に地図が現れた。
『世界を導く者がこの地図に書いている星に行けと言っております。』
私方向音痴だけど、大丈夫かな…
『光の女神がティアラをつけろと言っております。』
え、今?
理由はわからないけど、もうどうにでもなれ!
ティアラを頭の上に乗せると、強い光が放たれた。
目が開けられない!
強い光はすぐに収まり、ぱちっと目を開けると、目の前に幼い姿のルーチェが立っていた。
「ルーチェ!?って、はっ!」
口に出してしまい、私は急いで口を手で塞いだ。
「大丈夫よ。時間を操る者が時間を止めてくれたから。」
時間を!?
辺りを見渡すと、確かに全てが止まっていた。
お支払いをしていた夫人と兄様や、お客さんたちが。
「着いてきて!時間停止魔法はあと30秒で切れてしまうから!」
「わかった!」
ブティックを出て、私たちは人が通らない暗い道に入った。
「ルーチェ、私の髪と目の色目立つかも。」
「大丈夫!透明魔法をかけておいたから。」
流石ルーチェ。
2人で長い一本道を走り続けると、ルーチェが突然止まった。
私も急いで止まると、真剣な顔で床を見るルーチェのことをじーっと見つめた。
「見つけた。闇オークション会場。売られている人間は、ルナの一個上くらいの少年ね。行くわよ。」
ルーチェに手を掴まれ、私は頷いた。
『転移』
ルーチェが唱えると、私たちは一瞬で暗い部屋の中に転移していた。
「ここは、オークション会場の裏方ね。」
「じゃあ、ここにその少年が…?」
ルーチェは私の問いに対して首を横に振った。
「ちょうどオークションに出てしまったわ。少し裏から見てみて、落選された瞬間このオークション会場ごと爆破させるわよ。」
ば、爆破!?
大胆な作戦だけど、今はその方法しかない。
「わかった。」
首を少しだけカーテンの裏から出すと、確かに少年がステージの真ん中で立っていた。
ひどい、酷すぎる。
鎖に繋がれて、まるで犬のように。
隣にいた司会者を睨んでいると、何かオーラのようなものが少年の体から溢れ出ていることに気づいた。
あれは、なに…?
苦しそう。
「ルーチェ、少年からオーラのようなものが…どんどん大きくなってる!」
どうなってるの?
観客は気がついてないけど。
「あ、あれは…」
ルーチェは私の隣にしゃがむと、耳の中にささやいた。
「魔力暴走よ。」
ルーチェが教えてくれた瞬間、さっきとは比べ物にならないくらいの暗いオーラが溢れ出た。
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