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その5 甥っ子を自分のモノにする
しおりを挟むこれは絶好のチャンスだ。
目の前でよがる甥っ子を見ながら、赤座は胸躍らせていた。
品行方正、学業優秀、スポーツ万能の兄と長年比べられ続け、それが嫌で二十歳の時に家を出た。
身一つで事業を興し、いっぱしの経営者となって自信もつき、実家に法事で帰ったのが四十の時だ。
これで少しは俺も認められる。
そう思ったが、今や兄は国会議員となり、その息子もまた学業優秀な優等生と来ていた。
何年たっても兄には敵わない。
しかもその年は甥っ子が生徒会長に立候補し、無事当選したことを祝う場になっていた。
たかだか地方の一経営者となった自分に出る幕などない。
なによりも高校生となった甥っ子は、叔父の自分に敬意の一つも払わず、不憫な一瞥を送るだけだった。
『一族の落ちこぼれ』を見る目だった。
口にだして罵倒されるよりも、きつかった。
自分より二回りも年下の少年にバカにされたのだ。
赤座の自尊心は粉々に砕けちった。
これだけ頑張っても、実家では何も評価されない。
ましてや甥にまで侮蔑される始末。
自分を評価しない家族や兄よりも、とにかく甥のあの冷たい一瞥がこたえた。
あの冷たい表情を引きずり剥がして、ぐちゃぐちゃに泣かしてやりたい。
以来、ずっと目に付けていた。
人間、生きていれば恥の一つや二つ必ず出てくる。
優等生として振る舞っていればいるほど、どこかでそのストレスを発散する必要が出てくる。
一体どこで発散しているのか?
時間と金をかけてじっくりと調べたら、一つ出てきた。
パパ活用SNSアカウント。
そこには薄くメイクしてかわいく微笑む甥っ子の顔があった。女子高生として振る舞って、お金をおねだりする。
「ワルい子だ」
あんな風に見下しておきながら、女の子との出会いを求めるおじさん連中を騙して金を巻き上げる。
「ワルい子にはお仕置きしないといけない」
だからエサをばらまいた。
彼が食いつきやすいように、豪勢な会食写真を上げ、仕立ての良いスーツ、ジム通いして鍛えた体を顔は隠して上げ続けた。
すると彼は簡単に食いついてきた。
あとは簡単だ。ホテルのスイートルームに呼び出してネタばらし。
自分の腕のなかで怯える甥っこは最高に可愛かった。
「たくさん出してあげるからね」
ずちゅずちゅ、といかがわしい音とともに腰を動かすと、かわいい悲鳴を上げる。
「やら……もぅ……むり……ぃ♡ 帰らせて……」
シーツをたぐりよせて必死に快楽に耐えている。腰を浮かせているのがその証拠だ。
「だめだよ。おじさんを満足させてくれないと。ほうら。おじさんのお膝の上に座って」
性器を抜いてあぐらをかいた上に甥っ子を座らせる。
「ひんっ……ッ……ッ♡」
「ほうら今までで一番深い角度になっただろう? 気持ちイイかい? イイよね?」
「っ!!」
頭を横に振り、キッとこちらを睨み付けてくる顔がかわいい。
もともと女顔だったが、今夜は女装のために薄化粧をしているから余計にきれいに見える。
男を抱く趣味はなかったが、この甥っ子だけは別だ。実家で嘲弄と侮蔑の眼差しを送ってきた甥っ子を今、自分は屈服させている。
貞操は奪えたが、心までは奪えていない。
それではつまらない。
身も心も、格下だと思っていた男に捧げさせなければ、あの日感じた屈辱は消えない。
ぴたりと腰を動かすのをやめた。
今まで注がれていた快楽が突然とだえて、甥っ子が不安げな表情を浮かべる。
「やっ……なん、で……止ま――!」
「おじさんばかり動いてもつまらないだろ? 今度は侑一くんが動いてごらん」
毛を剃ってなめらかな太ももをそっとなでる。
「はっ……ぁ、馬鹿もやすみやすみ……言え。そんな、こと、する……わけ……、ンん……っ♡」
尻の割れ目を指でなぞりあげると、甥っ子の腰が揺らめいた。感じている証拠だ。
そのまま背後から胸に手をまわし、乳首をいじってやる。
「ほら自分でやってごらん」
「そんな恥ずかしいまね、誰が……っ!」
かたくなに拒否する甥に焦れて、乳首を指ではじいた。
「ひゃ――! だめ。乳首いじるの、だめ……ぇ……ッ」
「じゃあ、動け」
命じると彼はきゅっと唇を引き結んで、恥ずかしさに耐えながら腰をそっと浮かせた。
ぐちゅん、と尻から竿が顔を出し、ゆっくりと飲み込まれていく。
こんな経験、したことないのだろう。
正真正銘、彼の初めてを自分が奪えていることに征服欲が高まる。
「ぅん……ッ……。ぁ、ぁ……♡ これで、いいか……?」
まだこちらを格下に見る物言いが気になったが、動きとしては及第点だ。
まあ、良しとしよう。
ただ動きがノロい。これじゃあいつまで経ってもイケない。
一生懸命、羞恥に耐えながら腰を落とそうと頑張る甥っ子を眺めるのも良いが、まだ足りない。
「おい……返事ぐらいし――ひぅッ!!」
おもむろに甥っ子の腰を掴み、根元まで一気にくわえこませた。
どぷちゅん!
甥っ子の背中がしなり、太ももが痙攣する。心地良い締め付けに自分の竿が嬉しがる。
「このくらい深く腰落としてくれないと、おじさん全然イケないよ。侑一くん」
くろい瞳が涙に染まる。
形の良い唇が震えて美しい顔が恐怖に染まっていく。
もう自分を格下だと思い込んでいる高慢な少年はいない。自分が食べられる側だとよくやく気づいたのだ。
「おら。ケツ締めろよ」
「やぁ――! やめ……。いやぁ、ぁ、ぁ、ぁ……っ……!」
ひときわ深く飲み込ませては、ジムで鍛え上げた筋肉でいともたやすく抜き上げる。
「オナホみたいに扱われたいんだろ? 本当は」
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