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第三は試験と謎解き
課題発表
しおりを挟む「試験の方、お疲れ様でした。」
試験の結果発表がされた放課後、校門の前で待っているとのことでしたのでそこに向かうと、
すでに試験官が立って待っておりました。
私以外にはまだここには来ていない様子でした。
「ご丁寧にどうも、試験官」
貴族らしく挨拶をすると、ハロルドは近くに泊まっている高級馬車まで私を案内し、
そのそばに立っていた別の人間になにかを小声で話すと、今度はその人の方が校門の方へ向かって歩いていくのでした。
そして、馬車の扉を開くとハロルドは私に手を差し出す。
エスコート…つまり馬車に乗れと促しているわけね。
なるほど、試験の内容は二人っきりで話す…ということなのね。
そしてその間、ここに案内する人間がいなくなるから、
ハロルドの代わりに場所の案内をするため、さっきの男性が校門へ向かったわけね。
まぁ、こんなこと考察しても何にもならないのだけれどね。
私はそのエスコートを受け、馬車の中に乗り込むと後からハロルドが中に入ってくる。
「どうですか?調子の方は。」
「とてもいいですわ、ご存じだとは思いますけれど私今期のテストもトップでしたので」
「そのようですね、おめでとうございます。」
知っていただろうことを考慮しても、心のこもってない祝福ね。
私が不服そうな顔をすると、それを気にもしないような表情でハロルドは話を続ける。
「しかしローズ様、今の状況でまだ一度も二人に勝てていないわけですが
焦りはないのですか?」
「煽っておいでで?」
「まぁ、その話はおいおい。
それより今日の本題です、こちらをお受け取りください。
あなたの課題です。」
全く、余計な言葉が一言多いのよ。
心配されるのも癪ですけれど、言い方も気に入らないですわ。
私はそれを隠すことなく、差し出されたペラ一枚の髪を奪い取る。
ハロルドは肩をすくめた後、私にその髪を読むように促した。
「情報量が意外に少ないのね。
何よ、この『アカデミーの絵画を盗んだ犯人を探せ』って課題。」
「一位通過なので、ヒントは一切ございません。」
「にしても少なすぎるわ、必要な情報が一切乗ってないじゃない!」
私の問いにハロルドは完全な無視を決め込む。
意地悪しているようにも見えるけれど、トップの私にはヒントは一切ないとこの男はいった。
ということは、私の意見に反論すること自体がヒントになる…ということかもしれないわ。
本物の冷血漢の可能性も捨てきれはしないけれど、聞き方を変えた方が良さそうね。
「ルールの確認よ、この情報を得るために聞き込みをするのは問題なくて?」
「人に話を聞くのは問題ございません。」
「他の候補がどんな事件を割り振られたのか、確認することは禁止されている?」
「いいえ」
「勝利条件は?」
「一番最初に解けて、私のところに正しい回答を持ってきた人が勝者です。」
「ありがとうそれで結構です。」
私はそういうと馬車を降りようと扉を開く。
その時一回ハロルドに呼び止められる。
「何かしら」
「こんなところで、あなたが脱落しないよう見守っておりますよ」
「あら、試験官がエコひいき?」
「いいえ、現時点最下位のあなたへの激励です。」
私はそれを聞くとくるっとそっぽを向いて、今度こそ馬車から降りた。
「『アカデミー玄関ホールの絵画を盗んだ犯人は誰か』か…」
アカデミーのことならアカデミーで聞いた方がいいわね。
帰る前に先生に聞いてみましょう。
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