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第2章 王都にて
第22話 講習 1
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僕が冒険者ギルドを出て王都をしばらく観光していると、やがて太陽が真上に差し掛かってきた。
僕はギルドで講習が始まる時間が迫ってきたので、王都の観光はとりあえずここまでにして講習が行われる冒険者ギルドの別館へ向かう事にした。
それはギルドの横にある建物で、一階には今回の講習に使用する部屋とやや大きめの治療室があり、地下に大きな訓練所を備えた建物だった。
僕が講習部屋へ入ると、既に十人近い新米の冒険者達がいて、互いに情報交換する者や他人を警戒している者がいた。
僕はあまり目立たない様に出来るだけ隅にある椅子に腰を掛ける事にした。
(よく見ると、他人を警戒しているタイプの冒険者は皆隅の方にいるみたいだ。)
僕が部屋に入ってしばらくすると、冒険者の数は二十人程になり、最後に受付で会ったジェイクさんが教官役として現れた。
「それでは早速だが講習を始める。
今回の講習は、君等が冒険者として身に付けておいて欲しい最小限のルールと心構えを先輩である私から伝えさせてもらう」
ジェイクさんはそう言い出してから、冒険者として基本的な心構えを幾つか説明していった。
冒険者とは本来どのような職種であり、ギルドのサポートはどのようなものがあるとか、様々な依頼に対しての予期せぬ対処方等、それから最後に依頼によって討伐したモンスターから得られる素材の権利及び分配等が説明された。
本来ギルドに所属しなければモンスターの素材は全て討伐した本人に所有権があるが、実際その全てを処理することは難しい。
その為、ギルドに所属することで余った素材はギルドに委託し、売却された金額の三割が討伐した者へ渡され、残りをギルドの運営資金として回収されるという仕組みだ。
これはあくまでギルドへ持ち込まれた素材に限られる。価値のある素材に関しては討伐者の裁量に任されている。
しかも仕事の斡旋も、ギルドの職員によりランク毎に仕分けされ、よっぽどのことがなければ生命の危機に陥ることのない様に管理してくれる様だ。
逆に実力さえあれば僕の様な若い冒険者でもランクに見合った仕事を任せて貰えるらしい。
これがモグリの冒険者で、依頼主に悪意があれば・・・・。
考えるだけでゾッとする。
「と、いうわけで、諸君等はギルドに所属する事で様々な恩恵を受ける訳だが、今後の諸君等一人一人の行動は、ギルドの評判を良くも悪くもするということを常に頭に入れて行動するように」
という具合でジェイクさんの講習は終わった。
「さて、それではこれから三十分後に実技の講習に入る。
これは参加不参加は個人の自由なので、参加する者は地下の訓練所へ集合して欲しい。なお、公平を期す為に武器はこちらで用意したものを使用してもらう。
以上だ。解散!」
僕はギルドで講習が始まる時間が迫ってきたので、王都の観光はとりあえずここまでにして講習が行われる冒険者ギルドの別館へ向かう事にした。
それはギルドの横にある建物で、一階には今回の講習に使用する部屋とやや大きめの治療室があり、地下に大きな訓練所を備えた建物だった。
僕が講習部屋へ入ると、既に十人近い新米の冒険者達がいて、互いに情報交換する者や他人を警戒している者がいた。
僕はあまり目立たない様に出来るだけ隅にある椅子に腰を掛ける事にした。
(よく見ると、他人を警戒しているタイプの冒険者は皆隅の方にいるみたいだ。)
僕が部屋に入ってしばらくすると、冒険者の数は二十人程になり、最後に受付で会ったジェイクさんが教官役として現れた。
「それでは早速だが講習を始める。
今回の講習は、君等が冒険者として身に付けておいて欲しい最小限のルールと心構えを先輩である私から伝えさせてもらう」
ジェイクさんはそう言い出してから、冒険者として基本的な心構えを幾つか説明していった。
冒険者とは本来どのような職種であり、ギルドのサポートはどのようなものがあるとか、様々な依頼に対しての予期せぬ対処方等、それから最後に依頼によって討伐したモンスターから得られる素材の権利及び分配等が説明された。
本来ギルドに所属しなければモンスターの素材は全て討伐した本人に所有権があるが、実際その全てを処理することは難しい。
その為、ギルドに所属することで余った素材はギルドに委託し、売却された金額の三割が討伐した者へ渡され、残りをギルドの運営資金として回収されるという仕組みだ。
これはあくまでギルドへ持ち込まれた素材に限られる。価値のある素材に関しては討伐者の裁量に任されている。
しかも仕事の斡旋も、ギルドの職員によりランク毎に仕分けされ、よっぽどのことがなければ生命の危機に陥ることのない様に管理してくれる様だ。
逆に実力さえあれば僕の様な若い冒険者でもランクに見合った仕事を任せて貰えるらしい。
これがモグリの冒険者で、依頼主に悪意があれば・・・・。
考えるだけでゾッとする。
「と、いうわけで、諸君等はギルドに所属する事で様々な恩恵を受ける訳だが、今後の諸君等一人一人の行動は、ギルドの評判を良くも悪くもするということを常に頭に入れて行動するように」
という具合でジェイクさんの講習は終わった。
「さて、それではこれから三十分後に実技の講習に入る。
これは参加不参加は個人の自由なので、参加する者は地下の訓練所へ集合して欲しい。なお、公平を期す為に武器はこちらで用意したものを使用してもらう。
以上だ。解散!」
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