10 / 18
悪役令嬢でも死んじゃだめぇ~!10
しおりを挟む
ルキラ子爵家で、猛特訓中のエミリーです。
次期王太子妃を守るためには、要訓練とはりきる父の指示のもと、ハードな訓練が開始された。
そして、武道系の部署にいく工作員と同等な訓練をさせられていて、ぼろぼろな状態に……。
それなのに、これでも初級だと言われ、地面に臥した。
とりあえず、腕や脚の筋力強化を中心にと、腕立て伏せやスクワットなどをとんでもない回数させられている。
訓練後は、屋敷内の二階にある自分の部屋へ戻る階段で、息切れをして、辿り着く気力もなく、廊下で臥していた。
我が家の廊下には、シックな色だが、ふかふかの絨毯が敷き詰められて、地面と違って倒れても痛くないのは、幸い。
そこへ、私のお母様が、横を通り過ぎたのだが……。
「あらあら、エミリーったら、小さい時と変わらないわね~。
おねむで、部屋に行くまでに倒れて寝ちゃって!」と微笑ましそうに眺めて、通り過ぎるお母様。
違うか、!眠いからじゃないから!!
からだに力が入らないのー。
たっけて~
ちなみに、実の姉のミレーヌお姉様が通り過ぎる際は「うわっ!廊下で寝るなんて、汚なっ!」と汚物扱いされた。
そういえば、私の実の姉は、性格が悪かった。
世間にでるまで、ミレーヌお姉様を基準に考えて、私は自分の性格が良いと勘違いしていた。
でも、天使のようなラフィーナ様に出会い、そうでもなかったことに気づいてしまった。
本当に力尽きていた私は、そのまま廊下に臥していたら、突然の浮遊感を感じた。
「こら、エミリー。
こんなところで寝ていたら、風邪ひくぞ!」
我が家の次男トーマスお義兄様が、私を両手で持ち上げていた。
「部屋まででいいか?」と聞くので、うんうんと、頷いておいた。もう声を出す気力もない。
そのまま、トーマスお義兄様に私の部屋まで運ばれ、ベッドにまで入れてくれて、やっと、落ち着いて寝ることができた。
トーマスお義兄様は、もう18歳で、将来、武道の方面に行く予定で、既に騎士の試験も合格している。
私とは血が繋がっていない兄のうちの一人だ。
だから、もちろん見た目は良くて、青色の短髪に新緑のような瞳、綺麗なのにキリッとした男らしい顔立ちと、飛びつきたくなるようなガッチリした体格をしている。
性格は、やや脳筋な感じだが、とても優しくて、実は頭も良くて、騎士としての実力に加えて、書類仕事もできる有能な人材である。
将来は、どこかの騎士団の団長補佐か、上手くいけば副団長になれるだろう。
ルキラ子爵家としても、有益な人物である。
トーマスお義兄様は、小さい頃から私をとても可愛いがってくれて、よく遊んでもらった。
あ、そういえば、小さい頃、トーマスお義兄様を王子様のように思っていた。
それで幼子特有の「おおきくなったら、トーマスおにぃさまのおよめさんになる!」を発動し、困らせたことを思い出した。
今では、私がロラン様にプロポーズされ、ロラン様にとって、私がお姫様にでも見えているのかな?と考えて、ちょっと面白く思われた。
それなら、トーマスお義兄様とのふれあいは、ロラン様的に私の浮気になるかな~と呑気に考えた時だった。
ゾクゾクッと寒気が生じた。
一瞬、廊下で倒れていたせいで、本当に風邪をひきそうなのかと、エミリーは心配した。しかし……。
ちょうどその頃。
ロランも何だか胸がざわついていた。
「あ、何か、今、エミリーが不埒なことを考えたような気がする!
あーあ、やっぱり、エミリーを帰宅させるんじゃなかった。
エミリーに集る悪い虫どもを排除しにくいよ~」と嘆くロラン。
「……我が弟ながら、お前、ちょっとヤバい奴だな。
いや、残念な奴?」とレオンがロランに突っ込みを入れる。
「へー、レオンお兄様。
あの事をラフィーナお姉様にばらされたいの?
そうですか、そうですか、御希望とあらば……」とラフィーナのところに行こうとするロラン。
「や、やめろーー!やめてくれ!!」
焦るレオンの必死さに、溜飲を下げるロランであった。
次期王太子妃を守るためには、要訓練とはりきる父の指示のもと、ハードな訓練が開始された。
そして、武道系の部署にいく工作員と同等な訓練をさせられていて、ぼろぼろな状態に……。
それなのに、これでも初級だと言われ、地面に臥した。
とりあえず、腕や脚の筋力強化を中心にと、腕立て伏せやスクワットなどをとんでもない回数させられている。
訓練後は、屋敷内の二階にある自分の部屋へ戻る階段で、息切れをして、辿り着く気力もなく、廊下で臥していた。
我が家の廊下には、シックな色だが、ふかふかの絨毯が敷き詰められて、地面と違って倒れても痛くないのは、幸い。
そこへ、私のお母様が、横を通り過ぎたのだが……。
「あらあら、エミリーったら、小さい時と変わらないわね~。
おねむで、部屋に行くまでに倒れて寝ちゃって!」と微笑ましそうに眺めて、通り過ぎるお母様。
違うか、!眠いからじゃないから!!
からだに力が入らないのー。
たっけて~
ちなみに、実の姉のミレーヌお姉様が通り過ぎる際は「うわっ!廊下で寝るなんて、汚なっ!」と汚物扱いされた。
そういえば、私の実の姉は、性格が悪かった。
世間にでるまで、ミレーヌお姉様を基準に考えて、私は自分の性格が良いと勘違いしていた。
でも、天使のようなラフィーナ様に出会い、そうでもなかったことに気づいてしまった。
本当に力尽きていた私は、そのまま廊下に臥していたら、突然の浮遊感を感じた。
「こら、エミリー。
こんなところで寝ていたら、風邪ひくぞ!」
我が家の次男トーマスお義兄様が、私を両手で持ち上げていた。
「部屋まででいいか?」と聞くので、うんうんと、頷いておいた。もう声を出す気力もない。
そのまま、トーマスお義兄様に私の部屋まで運ばれ、ベッドにまで入れてくれて、やっと、落ち着いて寝ることができた。
トーマスお義兄様は、もう18歳で、将来、武道の方面に行く予定で、既に騎士の試験も合格している。
私とは血が繋がっていない兄のうちの一人だ。
だから、もちろん見た目は良くて、青色の短髪に新緑のような瞳、綺麗なのにキリッとした男らしい顔立ちと、飛びつきたくなるようなガッチリした体格をしている。
性格は、やや脳筋な感じだが、とても優しくて、実は頭も良くて、騎士としての実力に加えて、書類仕事もできる有能な人材である。
将来は、どこかの騎士団の団長補佐か、上手くいけば副団長になれるだろう。
ルキラ子爵家としても、有益な人物である。
トーマスお義兄様は、小さい頃から私をとても可愛いがってくれて、よく遊んでもらった。
あ、そういえば、小さい頃、トーマスお義兄様を王子様のように思っていた。
それで幼子特有の「おおきくなったら、トーマスおにぃさまのおよめさんになる!」を発動し、困らせたことを思い出した。
今では、私がロラン様にプロポーズされ、ロラン様にとって、私がお姫様にでも見えているのかな?と考えて、ちょっと面白く思われた。
それなら、トーマスお義兄様とのふれあいは、ロラン様的に私の浮気になるかな~と呑気に考えた時だった。
ゾクゾクッと寒気が生じた。
一瞬、廊下で倒れていたせいで、本当に風邪をひきそうなのかと、エミリーは心配した。しかし……。
ちょうどその頃。
ロランも何だか胸がざわついていた。
「あ、何か、今、エミリーが不埒なことを考えたような気がする!
あーあ、やっぱり、エミリーを帰宅させるんじゃなかった。
エミリーに集る悪い虫どもを排除しにくいよ~」と嘆くロラン。
「……我が弟ながら、お前、ちょっとヤバい奴だな。
いや、残念な奴?」とレオンがロランに突っ込みを入れる。
「へー、レオンお兄様。
あの事をラフィーナお姉様にばらされたいの?
そうですか、そうですか、御希望とあらば……」とラフィーナのところに行こうとするロラン。
「や、やめろーー!やめてくれ!!」
焦るレオンの必死さに、溜飲を下げるロランであった。
0
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
逆ハーレムを完成させた男爵令嬢は死ぬまで皆に可愛がられる(※ただし本人が幸せかは不明である)
ラララキヲ
恋愛
平民生まれだが父が男爵だったので母親が死んでから男爵家に迎え入れられたメロディーは、男爵令嬢として貴族の通う学園へと入学した。
そこでメロディーは第一王子とその側近候補の令息三人と出会う。4人には婚約者が居たが、4人全員がメロディーを可愛がってくれて、メロディーもそれを喜んだ。
メロディーは4人の男性を同時に愛した。そしてその4人の男性からも同じ様に愛された。
しかし相手には婚約者が居る。この関係は卒業までだと悲しむメロディーに男たちは寄り添い「大丈夫だ」と言ってくれる。
そして学園の卒業式。
第一王子たちは自分の婚約者に婚約破棄を突き付ける。
そしてメロディーは愛する4人の男たちに愛されて……──
※話全体通して『ざまぁ』の話です(笑)
※乙女ゲームの様な世界観ですが転生者はいません。
※性行為を仄めかす表現があります(が、行為そのものの表現はありません)
※バイセクシャルが居るので醸(カモ)されるのも嫌な方は注意。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた
夏菜しの
恋愛
幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。
彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。
そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。
彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。
いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。
のらりくらりと躱すがもう限界。
いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。
彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。
これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?
エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる