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酔った勢いで♡あまあまぐちゃぐちゃセックス
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「んッ、ふ、あぁ゙♡♡しゅん、きぃ♡こわい、そこ♡ぉッ゙、こわいぃ♡」
「うんうん、気持ちええな♡」
駿希は自分の下で甘く喘ぐ男に夢中になっている。長い黒髪を振り乱し細くも筋肉質な足はシーツを蹴ってもがいている。力なく首筋をひっかく手が愛しい。指をきゅうきゅうと締め付ける後孔は熱くとろけている。
酔った勢い、という言い訳のために飲みに誘い潰れるまで呑ませて家に連れ込んだのは自分だが、こんなに容易く抱けるとは思っていなかった。祐月には警戒心がないのかもしれない。ふくらんだ前立腺を柔らかく揉み込んでやると媚びるようにナカがうねる。もう1時間も前戯をしているが、自分の手でどんどんと乱れていく祐月を見ているともっと焦らして泣かせてぐずぐずにしてやりたいと思う。
「しゅんき、も、ゆるして♡おなかへんに゙ッ、なる゙ぅ゙……♡♡」
「大丈夫やって、変やないよ、気持ちええやろ? ほーら、とんとんって♡」
「ああぁっ♡♡だめぇ♡それ、つよいぃ♡こわい、イく、イっちゃ゙ッ♡♡」
ビクビクと身体を大きく跳ねさせながら絶頂を迎える。射精を伴わないそれはずっと続いていて終わりが見えず、精液を出せなかったペニスは張り詰めたままふるふると震えている。前戯というにはあまりにねちっこく、調教というには甘すぎる行為に翻弄され、祐月の身体はすっかり快楽を受け入れていた。
「ひぃ……ッ♡はふ、はッ♡きゅうけぇ♡むり、とまっでぇ゙♡♡イ゙く、ぅゔゔ♡♡」
「すごいなあ祐月くん、何回でもイけてえらいなあ?」
「ぅゔッ♡……ッ♡お゙ッ♡、ゆる、して♡♡」
許容範囲をゆうに超える快楽に許しを乞うが、楽しげにぐちぐちと前立腺をいじめる指が止まる気配はない。何度も何度もメスイキさせられて脳まで犯されているような感覚だ。
「安心しや、ゆるすもなにも怒ってへんよぉ♡」
「ひ、ぁ♡も、とまっで♡♡おねがぃ♡あ゙ァ♡ッむり゙♡♡」
「はぁ、かわええね♡もう少しだけ気持ちよぉなろうな♡」
駿希は腰を浮かせ泣きながら身悶えする祐月を歪な笑みで見下ろし、さらに激しく内壁を刺激する。強弱をつけて前立腺を押し込みながら同時にペニスをしごくと、呂律も怪しくなってきた口から悲鳴のような声が上がった。
祐月は処女だから、痛くないように丁寧にほぐしてやらなきゃ、だから、これは優しさなのだ。そう自分に言い聞かせているが、目の前の男をどろどろにしたいという加虐欲を抑えることはできない。きっと翌朝には嫌われてしまうだろうが、今更どうしようもないのだ。正攻法で口説けなかった自分の弱さを酒とともに飲み干して得た一回きりのチャンス。せめて今だけは、愛しい男に求められてると勘違いしたい。
「はなしてぇ゙♡♡、ちんぽ♡やだ♡や゙ぁ゙……ッ♡♡」
「ふ、はは! ちんぽがいやなん? ほんま、かわええ♡♡」
「しゅんき♡、こわぃ♡♡イくの゙♡ッこわい゙ぃ゙♡たすけでッ゙♡」
怯えた顔で必死にしがみついてくる姿を見るとゾクゾクした。お前をひどい目にあわせてるのは俺なのに、その俺に助けを求めるのか。ずるい男だ、あぁ欲しいな。祐月がほしい。
快楽から逃げようとする腰を押さえつけて腫れ上がった弱点をゆっくり刺激してやる。すると、祐月は目を白黒させて足をガクガクと震わせた。
「イッ゙ぐぅ♡♡~~ッ♡ァ゙あ♡、しゅ、き♡」
「なあに、祐月くん♡休憩?」
「ん、はぁ♡しゅんき♡♡ちゅ、して♡」
潤んだ瞳とちいさな声に心臓が痛いほどときめいてくらくらする。クソ、好きだ、いい加減にしてくれ、これ以上好きになったらしんでしまう! 余計なことを言いかける口でキスをする。目が合えば嬉しそうに舌を差し出してきて、控えめに絡められたかと思えば吸ったり舐めたりと積極的に求めてきた。
「すき……♡」
唇を離すと名残惜しそうな声で呟かれた言葉が鼓膜を揺らして、一瞬遅れて全身の血が沸騰するような感覚に襲われた。
「いま、なんて」
「え、あ……」
信じられない、とでも言うように固まってしまった駿希を見て、自分の言ったことを理解したらしい。耳まで赤く染めて、居心地悪げにもじもじとしている。
「わ、忘れて、ちがう、から、ごめん」
消え入りそうな声で謝られる。違う、そんなことが聞きたいんじゃないんだよ。好きな人から好意を伝えられて舞い上がる心を必死に押さえつける。そんな資格はないのだと冷静な自分が叫ぶ。
祐月は、友人で、駿希が一方的に想っているだけだ。祐月は酔っていて正常な判断ができてなくて俺は酔わせて抱いてるクズ野郎で、快楽からきた勘違いだってのはわかりきってるだろ。
「……もっかい、言ってや」
わかりきってても、求めずにはいられない。今だけだ、今だけだから! 俺を愛してくれ、勘違いしてくれ、俺だけみてくれ。
「……ッ、ぅ~♡、すき♡」
「ゆ、づきくん、僕んこと、好きやの?」
「……ッ♡」
こくり、と小さく首が縦に振られ、駿希は思わず息を呑む。鼓動の音がうるさい。俺は、しんでしまうんだろうな。今日だけは両想いなんだ。明日どれほど嫌われようと幸せだったと思える気がした。祐月に覆い被さり深く口づけると、自分からも舌を絡ませてくるのがいじらしくてかわいい。ずっとこのまま触れていられたらなぁ。
この時間が終わらなければ良い、と思った瞬間、祐月がもぞもぞと動き始めた。身体を起こして向かい合うと駿希の痛いほど勃起したペニスに触れる。
「なッ! なにしとんねや!」
「勃ってる」
「そらそうよ?!」
「ん、ふふ、ははは!」
予想外の行動に焦る駿希だが、祐月は気にも止めず何やら楽しげに笑っている。その間も手を離すことはなかった。
「安心、した。俺じゃ、勃たないのかと」
「アホ、ンなわけあるか」
祐月があまりにも無邪気に笑うものだから毒気が抜かれてしまう。まるで、勃ってほしいような言い方をするのはやめて欲しい。期待してしまうから。
「駿希、いいよ」
祐月は少し恥ずかしそうにうつ向く。しかし、顔を上げると淫靡な笑みを浮かべていた。
「いれて」
「……ッ、ほんまに、ええの?」
祐月は答えの代わりに自ら足を開いた。すでに柔らかく解れたそこはひくつきながら雄を待っている。祐月には経験がなかった後ろを使った行為。それでも、駿希ならいいと思った。うっすらと記憶にある羞恥心で消えたくなった下準備も、何度も前立腺をいじめられておかしくなりそうなほどの快感に怖くなった前戯も、駿希だったから受け入れたのだ。
生唾を飲み込む駿希にダメ押しで、自分の指で拡げてみせる。ここに、ほしい。駿希の瞳孔が大きく開いた。
「ッ! もう加減できへんよ……ッ♡」
「あッ、ァ……♡ぁ♡あ……♡♡」
待ち望んだ熱量に祐月は喉を反らせて感じ入った。奥へ誘うように肉壁が収縮して、それに応えるように奥を突き上げられると視界が明滅する。
「あかん、気持ちええ♡」
「ふふ、かわいぃ♡」
「あんさん、余裕やなァ♡」
駿希は腰を動かすスピードを上げて攻め立てる。肌同士がぶつかる音とローションの水音が響いた。ぎりぎりまで引き抜かれてから一気に突き立てられて、祐月は腰大きく跳ねさせる。それを面白がるように何度も繰り返されると脳が溶けていくようだ。
こんなの知らない、怖い、きもちいい、もっとほしい、祐月が無意識に腰を振ると、駿希の口角が上がった。抽挿に合わせて揺れるペニスを捕まえられ、上下に擦られる。予期せぬ刺激に中がぎゅぅっと締まる。
「ぃッ♡あ゙ぁ゙♡♡」
「ぐ、ぅあ♡こっちも、触ったらあかんかった?♡♡」
「ん゙ぁ゙~♡りょうほ、むり゙♡♡、バカんなる゙ぅ゙♡」
「かわええ♡もっと、気持ちよぉなって♡♡」
亀頭ばかり撫でられ目の前が真っ白になる。背骨が溶けてしまいそうな快感に祐月は思わず駿希の腕を掴んだ。逃げようと身を捩り手を遠ざけようとするが、力が入らずただ添わせるだけになってしまう。それが更に駿希を煽って、より強い力でしごかれる。
「はなじでぇ♡♡それ゙ッ゙♡むり゙♡♡」
「しゃあないな、優しくしたる♡」
「ぃ゙あ゙♡♡ゔ、あ゙~ッ♡」
一番敏感な鈴口をじっくり嬲られ、開発された前立腺を押し潰したまま揺さぶられ、祐月の黒目はぐるりと上を向いた。喰らいつくようなキスをするとナカをより深く抉ったようでくぐもった喘ぎ声を上げた。それすら飲み込むように舌をしゃぶり頬の内側を擦る。さんざん味わって離れると開きっぱなしの口から舌がはみ出していた。
「あー、えっろ♡一緒にイこうな♡♡」
「あ、ひあ゙ッ♡ぁ、イ゙ッ~~~♡♡♡」
「ん、ぅ゙ゔ♡♡」
どぴゅ、と勢いよく吐き出された精液が二人の腹を汚す。同時に絶頂を迎えた二人は荒い呼吸のまま抱きしめ合った。駿希は汗ばんだ肌がくっつく感覚にさえ興奮してまた勃ちそうになる自身を叱咤して、名残惜しさを堪えてペニスを引き抜く。
「は、はぁー♡ん、しゅんき……♡」
甘えた声で名前を呼ばれ、視線を向けると蕩けた表情の祐月がいた。
「もっかい、ちゅー、して♡」
「……ッ!」
なんちゅう顔を、こいつ! 上気した頬に涙できらめく瞳、半開きの口からは唾液が垂れている。そんな状態で上目遣いでキスを強請られて我慢できる男がいるだろうか。いたらそいつは枯れてる。少なくとも駿希には無理だ。
「ん、ん♡、は♡んぅ……♡」
「……ん♡……ふぅ♡……ん♡♡」
熱い舌を絡め合い、吸い上げる。角度を変えて歯列をなぞると、祐月は鼻にかかった声を漏らした。唇を離すと混ざりあった唾液が糸を引く。それが途切れると祐月は残念そうに眉を寄せた。
「祐月くん、これ以上は堪忍してな? 余裕、ないねん」
「や……」
「嫌でもあかん」
「……俺のこと、すきじゃないの」
「それはッ、はぁ、ずるいわぁ……好きやで、ずっと、すき」
「じゃあいいだろ」
「よかないの! 祐月くん、初めてやねんから。あとで辛いのは祐月くんやで」
「勃ってるくせにっ!」
「勃ってますけどぉ!」
駿希は思わず大きな声で反論してしまった。祐月の言葉通り、駿希のペニスは腹につくほど勃起していた。今すぐ突っ込んでめちゃくちゃにしてやりたいと思っている。だからこそできないのだ。無理させる自覚がある。身体にかかる負担は前戯の比ではないのだ。
「こんな、きもちいいの、教え込んだのは、駿希だろ……♡」
「ッ、堪忍やって……!」
「ナカ、ぐちゃぐちゃにして、躾けたのはおまえなんだから♡♡」
祐月は駿希の手を取って自身のアナルへと導く。先程まで駿希のものが入っていたそこは柔らかく解れて熱を持っていた。触れただけの指先にさえ媚びるように吸い付く。
「ここ、さみしい」
「くそ、知らんからなッ♡」
「ンぉ゙ッ♡きた、ァ♡ぁあ゙~~~♡♡♡」
駿希は再びペニスを押し込むと今度は最初から激しく腰を動かし始めた。腸壁をごりゅっと削るような動きに祐月の身体が震える。
「あ、は♡しゅ、ん♡♡あぁ゙ぁ゙♡♡」
「はぁ♡祐月くん、かわええ♡♡すき、好きや♡」
「んあ゙ぁ゙♡ぉほッ♡♡おれも、ぁっ♡すきぃ゙♡♡」
「ほんま? はは、うれし……♡祐月、ゆづきッ!♡」
「んン♡♡あ、あぐ♡♡そこ、へん゙ぅ゙♡♡」
「奥も気持ちええなァ♡♡」
最奥を突かれる度に目の前がチカチカする。祐月は快楽から逃れようとシーツを掴みいやいやと頭をふる。しかし、それが許されるはずもなく駿希に手を握られ指を絡め取られる。駿希は祐月の右足を肩に乗せると奥まで突き刺したままぐりぐりと腰を押し付けた。きつく閉じていた窄みがだらしなく緩んでいく。
「あびぃ゙ッ♡それぇ、だめ♡♡あたま、おかじぐ♡なる゙ぅ゙♡♡」
「なろうなァ♡♡」
「んお゙ぉ゙ッ♡♡」
ごちゅっと音を立てて結腸口を穿たれて視界が白く染まる。脳みそを直接殴られたような衝撃に祐月は舌を突き出して喘いだ。暴力的な快感を与えられているというのに、ペニスからは透明な液体が少量飛び出すだけだった。
「あへ……♡ぁ……♡♡ひぅ……ぁ……♡♡」
「あー、これイっとるんかな?」
「ぁ……ぅ♡しゅん、き……♡はぁ……んっ……♡」
祐月のペニスは張り詰めたままで射精した様子はない。ただ、激しく突かれた後孔は断続的に痙攣しており、絶頂を迎えたのだろうと察せられた。
「ふふふ、震えとってかわええね♡でも、俺まだイってへんから、がんばろぉな♡♡」
「んぉ゙♡……ぉ、あ゙♡♡、まっでえ゙♡」
「大丈夫♡祐月くんならできる♡」
「あぁ゙ッ゙♡♡」
達したばかりの敏感になった肉筒を擦られて祐月は喉を晒した。そんな姿にも欲情した駿希は、無意識に逃げてしまう祐月の尻を鷲掴んで自分の方へと引き寄せると容赦なく抽挿を繰り返す。絶頂を迎えたばかりの身体に酷なほどの刺激に、祐月は濁った声を漏らしながら頭を振り乱すことしかできなかった。
「あっ、あ゙……♡またぁ゙、イッ゙♡♡」
「は、祐月♡祐月くん♡♡」
「きもぢッ゙♡♡も、じぬ゙♡しんじゃ゙、ぁあ゙!♡♡」
「祐月くんのナカ、ずぅっと締め付けてきよる♡♡イキっぱなんかな♡」
「ぉ゙ほっ♡イぐ、イっでる゙!♡♡ずっと、ィっでる、からァ゙!♡♡」
「うん♡ええ子、ちゃんとわかっとるよ♡」
駿希は祐月の髪を撫でながら優しい声で語りかける。その口調とは裏腹に腰の動きは一切緩められることはない。前立腺を押し潰すように何度も突かれ、こじ開けた結腸口をごりゅごりゅと嬲られる。激しいピストンで最奥を叩かれるたびに、祐月の身体は大きく跳ね上がって止まらない。
「はぁ……♡祐月くん、好きや……♡」
「あッ゙♡♡や゙、しゅん゙ぎ♡♡こわ゙い゙♡」
駿希は祐月の耳元に唇を寄せると吐息を吹き込むようにして愛の言葉を紡ぐ。祐月はぶわりと身体中の熱が上がった気がして身を捩らせた。
「怖くない、気持ちええだけやからな♡」
「ぁう、ちが♡こえ、やだぁ゙……♡」
「なんで? かわいくて、好きやの、言わせたってよ♡」
「んぅ゙~~~ッ♡♡」
好きだと言われ背筋がぞくぞくして咥え込んだペニスを締め付けてしまう。祐月は恥ずかしそうに顔を背けた。その反応が駿希の嗜虐心を煽る。自分の言葉ひとつでどうしようもなく感じるほどに、祐月は駿希を意識しているのだ。なんて愛しい男だろう。
「祐月も言って?」
「ん、ん゙……♡」
「ほら、はよぉ。好きや、すき♡」
「あぁ゙ッ♡す、きぃ゙♡すきッ♡ずぎ♡♡んぁあ゙あ゙♡♡」
耳を舐められて、甘い言葉を流し込まれて、祐月は呆気なく果ててしまった。それでも律動は止まることはなく、敏感になった中を乱暴に責められ続ける。祐月はもう限界だった。これ以上されたら壊れてしまいそうだ。しかし、口から出るのは媚びるような喘ぎばかりで制止の声をあげることさえできない。それどころか、もっと激しくしてほしいと願ってしまう。祐月の瞳は蕩けきっていた。
駿希はそれを見て笑みを深めると、ラストスパートをかけるべく祐月の細い腰を掴んだ。無理矢理抑えているだけで、駿希も限界が近い。勢いよく腰を打ち付ける。肌同士がぶつかり合う乾いた音と粘膜が擦れる水音が混ざる。
「おぉッ♡すぎッ゙♡♡しゅ、ん♡♡んおぉ゙ッ♡♡」
「はァっ♡祐月、ゆ、づきっ♡」
「ひぃッ♡♡あッ゙♡、あ゙ァ゙♡♡あぇ?♡へん゙♡♡こわい゙、ぐる゙♡♡」
「う、ぐッ゙♡でる、ゆづき♡♡すき♡好きや♡♡」
「イ゙ッ♡あぁ゙ぁ゙~~~ッ!♡♡♡」
祐月は背中を反らし足をがくがくさせ絶頂を迎えた。ペニスからは透明な液体が勢いよく飛び出して顔にまでかかっている。本人よりも駿希に従順な身体は潮吹きを覚えてしまったようだ。痙攣する肉壁が搾り取るように収縮して駿希は堪らず射精する。コンドーム越しでもわかるほどの熱量と勢い、腹の中に広がる感覚に祐月はふるりと身震いした。
「ぁ……♡なか、あつい……♡」
「はーッ♡♡……ん、ふー♡」
「ぁ、あ゙……♡♡」
「はぁ♡祐月くん、ほんまかわええな♡♡」
「ン、むぅ♡♡ふぁ……ぁ♡」
「ふふ、イったあとちゅうされるの好きやんね」
「んぅ♡ん……♡ちゅ……、んっ……♡♡」
「はぁ……、かわええ、すきや♡」
「んふ……ぁ♡あ……♡おれも、すき……♡」
「うん、知っとぉよ♡」
「あぁ……♡♡」
祐月はゆっくりと目を閉じる。優しくキスをされて、頭を撫でられて、胸がきゅんきゅんしてしまう。甘くて心地良い時間。身体の輪郭がぼやけて溶けてしまいそうな多幸感に包まれる。
「お風呂用意するから、ちょっと待っとってな」
祐月がまどろんでいる間も、駿希は濡れた身体を拭いたり水を用意したりと休みなく動いていた。甲斐甲斐しく世話をするその姿は幸せそうで、全身で祐月が好きだと示している。
ようやく一段落ついたのか、駿希は祐月を抱き上げて浴室へと向かった。軽くシャワーを浴びてぬるい湯船に浸かる。祐月を膝の上に乗せたまま後ろから抱きしめて、首筋にキスをする。祐月はされるがままになっている。先程まであんなに乱れていたのに今はすっかり落ち着いてしまった。その落差に駿希は苦笑いを浮かべながら口を開く。せめて眠るまでは、祐月に求められていると思っていたかった。
「祐月くん」
「なに」
「……好きやで」
「ほんとう?」
「ほんとう。ごめん」
「なんで、あやまんの」
「酔わせて抱いたから」
祐月は振り返り黙って駿希を見つめている。沈黙がつらい。祐月は何か言いたげに唇を開いたがすぐに閉じてしまう。そのまま俯いて小さく呟いた。
「俺だって、好きって言ったのに」
その言葉に駿希は息がつまった。どうしていいかわからなくて、何も言えずにいる。祐月は流されやすい性格だからきっと自分に流されてくれているだけだと、明日になれば目が覚めるのだと、駿希はそう思っていた。
「どうせ、いま言っても信じらんないだろ?」
「そんなこと……!」
「明日なら、信じられる?」
祐月はそう言うと腕を伸ばして抱きついてきた。そして甘えるような声色で耳元で囁く。
「明日も、明後日も、ずっと好き。覚悟しとけよ」
耳元で囁いて挑発的に笑っている。その表情は艶っぽくて扇情的で、俺はこの男に生涯敵わないんだろう。全身が熱い、心臓の音が部屋中に響いているように感じる。とりあえず、明日は俺の命日かもしれない。
「うんうん、気持ちええな♡」
駿希は自分の下で甘く喘ぐ男に夢中になっている。長い黒髪を振り乱し細くも筋肉質な足はシーツを蹴ってもがいている。力なく首筋をひっかく手が愛しい。指をきゅうきゅうと締め付ける後孔は熱くとろけている。
酔った勢い、という言い訳のために飲みに誘い潰れるまで呑ませて家に連れ込んだのは自分だが、こんなに容易く抱けるとは思っていなかった。祐月には警戒心がないのかもしれない。ふくらんだ前立腺を柔らかく揉み込んでやると媚びるようにナカがうねる。もう1時間も前戯をしているが、自分の手でどんどんと乱れていく祐月を見ているともっと焦らして泣かせてぐずぐずにしてやりたいと思う。
「しゅんき、も、ゆるして♡おなかへんに゙ッ、なる゙ぅ゙……♡♡」
「大丈夫やって、変やないよ、気持ちええやろ? ほーら、とんとんって♡」
「ああぁっ♡♡だめぇ♡それ、つよいぃ♡こわい、イく、イっちゃ゙ッ♡♡」
ビクビクと身体を大きく跳ねさせながら絶頂を迎える。射精を伴わないそれはずっと続いていて終わりが見えず、精液を出せなかったペニスは張り詰めたままふるふると震えている。前戯というにはあまりにねちっこく、調教というには甘すぎる行為に翻弄され、祐月の身体はすっかり快楽を受け入れていた。
「ひぃ……ッ♡はふ、はッ♡きゅうけぇ♡むり、とまっでぇ゙♡♡イ゙く、ぅゔゔ♡♡」
「すごいなあ祐月くん、何回でもイけてえらいなあ?」
「ぅゔッ♡……ッ♡お゙ッ♡、ゆる、して♡♡」
許容範囲をゆうに超える快楽に許しを乞うが、楽しげにぐちぐちと前立腺をいじめる指が止まる気配はない。何度も何度もメスイキさせられて脳まで犯されているような感覚だ。
「安心しや、ゆるすもなにも怒ってへんよぉ♡」
「ひ、ぁ♡も、とまっで♡♡おねがぃ♡あ゙ァ♡ッむり゙♡♡」
「はぁ、かわええね♡もう少しだけ気持ちよぉなろうな♡」
駿希は腰を浮かせ泣きながら身悶えする祐月を歪な笑みで見下ろし、さらに激しく内壁を刺激する。強弱をつけて前立腺を押し込みながら同時にペニスをしごくと、呂律も怪しくなってきた口から悲鳴のような声が上がった。
祐月は処女だから、痛くないように丁寧にほぐしてやらなきゃ、だから、これは優しさなのだ。そう自分に言い聞かせているが、目の前の男をどろどろにしたいという加虐欲を抑えることはできない。きっと翌朝には嫌われてしまうだろうが、今更どうしようもないのだ。正攻法で口説けなかった自分の弱さを酒とともに飲み干して得た一回きりのチャンス。せめて今だけは、愛しい男に求められてると勘違いしたい。
「はなしてぇ゙♡♡、ちんぽ♡やだ♡や゙ぁ゙……ッ♡♡」
「ふ、はは! ちんぽがいやなん? ほんま、かわええ♡♡」
「しゅんき♡、こわぃ♡♡イくの゙♡ッこわい゙ぃ゙♡たすけでッ゙♡」
怯えた顔で必死にしがみついてくる姿を見るとゾクゾクした。お前をひどい目にあわせてるのは俺なのに、その俺に助けを求めるのか。ずるい男だ、あぁ欲しいな。祐月がほしい。
快楽から逃げようとする腰を押さえつけて腫れ上がった弱点をゆっくり刺激してやる。すると、祐月は目を白黒させて足をガクガクと震わせた。
「イッ゙ぐぅ♡♡~~ッ♡ァ゙あ♡、しゅ、き♡」
「なあに、祐月くん♡休憩?」
「ん、はぁ♡しゅんき♡♡ちゅ、して♡」
潤んだ瞳とちいさな声に心臓が痛いほどときめいてくらくらする。クソ、好きだ、いい加減にしてくれ、これ以上好きになったらしんでしまう! 余計なことを言いかける口でキスをする。目が合えば嬉しそうに舌を差し出してきて、控えめに絡められたかと思えば吸ったり舐めたりと積極的に求めてきた。
「すき……♡」
唇を離すと名残惜しそうな声で呟かれた言葉が鼓膜を揺らして、一瞬遅れて全身の血が沸騰するような感覚に襲われた。
「いま、なんて」
「え、あ……」
信じられない、とでも言うように固まってしまった駿希を見て、自分の言ったことを理解したらしい。耳まで赤く染めて、居心地悪げにもじもじとしている。
「わ、忘れて、ちがう、から、ごめん」
消え入りそうな声で謝られる。違う、そんなことが聞きたいんじゃないんだよ。好きな人から好意を伝えられて舞い上がる心を必死に押さえつける。そんな資格はないのだと冷静な自分が叫ぶ。
祐月は、友人で、駿希が一方的に想っているだけだ。祐月は酔っていて正常な判断ができてなくて俺は酔わせて抱いてるクズ野郎で、快楽からきた勘違いだってのはわかりきってるだろ。
「……もっかい、言ってや」
わかりきってても、求めずにはいられない。今だけだ、今だけだから! 俺を愛してくれ、勘違いしてくれ、俺だけみてくれ。
「……ッ、ぅ~♡、すき♡」
「ゆ、づきくん、僕んこと、好きやの?」
「……ッ♡」
こくり、と小さく首が縦に振られ、駿希は思わず息を呑む。鼓動の音がうるさい。俺は、しんでしまうんだろうな。今日だけは両想いなんだ。明日どれほど嫌われようと幸せだったと思える気がした。祐月に覆い被さり深く口づけると、自分からも舌を絡ませてくるのがいじらしくてかわいい。ずっとこのまま触れていられたらなぁ。
この時間が終わらなければ良い、と思った瞬間、祐月がもぞもぞと動き始めた。身体を起こして向かい合うと駿希の痛いほど勃起したペニスに触れる。
「なッ! なにしとんねや!」
「勃ってる」
「そらそうよ?!」
「ん、ふふ、ははは!」
予想外の行動に焦る駿希だが、祐月は気にも止めず何やら楽しげに笑っている。その間も手を離すことはなかった。
「安心、した。俺じゃ、勃たないのかと」
「アホ、ンなわけあるか」
祐月があまりにも無邪気に笑うものだから毒気が抜かれてしまう。まるで、勃ってほしいような言い方をするのはやめて欲しい。期待してしまうから。
「駿希、いいよ」
祐月は少し恥ずかしそうにうつ向く。しかし、顔を上げると淫靡な笑みを浮かべていた。
「いれて」
「……ッ、ほんまに、ええの?」
祐月は答えの代わりに自ら足を開いた。すでに柔らかく解れたそこはひくつきながら雄を待っている。祐月には経験がなかった後ろを使った行為。それでも、駿希ならいいと思った。うっすらと記憶にある羞恥心で消えたくなった下準備も、何度も前立腺をいじめられておかしくなりそうなほどの快感に怖くなった前戯も、駿希だったから受け入れたのだ。
生唾を飲み込む駿希にダメ押しで、自分の指で拡げてみせる。ここに、ほしい。駿希の瞳孔が大きく開いた。
「ッ! もう加減できへんよ……ッ♡」
「あッ、ァ……♡ぁ♡あ……♡♡」
待ち望んだ熱量に祐月は喉を反らせて感じ入った。奥へ誘うように肉壁が収縮して、それに応えるように奥を突き上げられると視界が明滅する。
「あかん、気持ちええ♡」
「ふふ、かわいぃ♡」
「あんさん、余裕やなァ♡」
駿希は腰を動かすスピードを上げて攻め立てる。肌同士がぶつかる音とローションの水音が響いた。ぎりぎりまで引き抜かれてから一気に突き立てられて、祐月は腰大きく跳ねさせる。それを面白がるように何度も繰り返されると脳が溶けていくようだ。
こんなの知らない、怖い、きもちいい、もっとほしい、祐月が無意識に腰を振ると、駿希の口角が上がった。抽挿に合わせて揺れるペニスを捕まえられ、上下に擦られる。予期せぬ刺激に中がぎゅぅっと締まる。
「ぃッ♡あ゙ぁ゙♡♡」
「ぐ、ぅあ♡こっちも、触ったらあかんかった?♡♡」
「ん゙ぁ゙~♡りょうほ、むり゙♡♡、バカんなる゙ぅ゙♡」
「かわええ♡もっと、気持ちよぉなって♡♡」
亀頭ばかり撫でられ目の前が真っ白になる。背骨が溶けてしまいそうな快感に祐月は思わず駿希の腕を掴んだ。逃げようと身を捩り手を遠ざけようとするが、力が入らずただ添わせるだけになってしまう。それが更に駿希を煽って、より強い力でしごかれる。
「はなじでぇ♡♡それ゙ッ゙♡むり゙♡♡」
「しゃあないな、優しくしたる♡」
「ぃ゙あ゙♡♡ゔ、あ゙~ッ♡」
一番敏感な鈴口をじっくり嬲られ、開発された前立腺を押し潰したまま揺さぶられ、祐月の黒目はぐるりと上を向いた。喰らいつくようなキスをするとナカをより深く抉ったようでくぐもった喘ぎ声を上げた。それすら飲み込むように舌をしゃぶり頬の内側を擦る。さんざん味わって離れると開きっぱなしの口から舌がはみ出していた。
「あー、えっろ♡一緒にイこうな♡♡」
「あ、ひあ゙ッ♡ぁ、イ゙ッ~~~♡♡♡」
「ん、ぅ゙ゔ♡♡」
どぴゅ、と勢いよく吐き出された精液が二人の腹を汚す。同時に絶頂を迎えた二人は荒い呼吸のまま抱きしめ合った。駿希は汗ばんだ肌がくっつく感覚にさえ興奮してまた勃ちそうになる自身を叱咤して、名残惜しさを堪えてペニスを引き抜く。
「は、はぁー♡ん、しゅんき……♡」
甘えた声で名前を呼ばれ、視線を向けると蕩けた表情の祐月がいた。
「もっかい、ちゅー、して♡」
「……ッ!」
なんちゅう顔を、こいつ! 上気した頬に涙できらめく瞳、半開きの口からは唾液が垂れている。そんな状態で上目遣いでキスを強請られて我慢できる男がいるだろうか。いたらそいつは枯れてる。少なくとも駿希には無理だ。
「ん、ん♡、は♡んぅ……♡」
「……ん♡……ふぅ♡……ん♡♡」
熱い舌を絡め合い、吸い上げる。角度を変えて歯列をなぞると、祐月は鼻にかかった声を漏らした。唇を離すと混ざりあった唾液が糸を引く。それが途切れると祐月は残念そうに眉を寄せた。
「祐月くん、これ以上は堪忍してな? 余裕、ないねん」
「や……」
「嫌でもあかん」
「……俺のこと、すきじゃないの」
「それはッ、はぁ、ずるいわぁ……好きやで、ずっと、すき」
「じゃあいいだろ」
「よかないの! 祐月くん、初めてやねんから。あとで辛いのは祐月くんやで」
「勃ってるくせにっ!」
「勃ってますけどぉ!」
駿希は思わず大きな声で反論してしまった。祐月の言葉通り、駿希のペニスは腹につくほど勃起していた。今すぐ突っ込んでめちゃくちゃにしてやりたいと思っている。だからこそできないのだ。無理させる自覚がある。身体にかかる負担は前戯の比ではないのだ。
「こんな、きもちいいの、教え込んだのは、駿希だろ……♡」
「ッ、堪忍やって……!」
「ナカ、ぐちゃぐちゃにして、躾けたのはおまえなんだから♡♡」
祐月は駿希の手を取って自身のアナルへと導く。先程まで駿希のものが入っていたそこは柔らかく解れて熱を持っていた。触れただけの指先にさえ媚びるように吸い付く。
「ここ、さみしい」
「くそ、知らんからなッ♡」
「ンぉ゙ッ♡きた、ァ♡ぁあ゙~~~♡♡♡」
駿希は再びペニスを押し込むと今度は最初から激しく腰を動かし始めた。腸壁をごりゅっと削るような動きに祐月の身体が震える。
「あ、は♡しゅ、ん♡♡あぁ゙ぁ゙♡♡」
「はぁ♡祐月くん、かわええ♡♡すき、好きや♡」
「んあ゙ぁ゙♡ぉほッ♡♡おれも、ぁっ♡すきぃ゙♡♡」
「ほんま? はは、うれし……♡祐月、ゆづきッ!♡」
「んン♡♡あ、あぐ♡♡そこ、へん゙ぅ゙♡♡」
「奥も気持ちええなァ♡♡」
最奥を突かれる度に目の前がチカチカする。祐月は快楽から逃れようとシーツを掴みいやいやと頭をふる。しかし、それが許されるはずもなく駿希に手を握られ指を絡め取られる。駿希は祐月の右足を肩に乗せると奥まで突き刺したままぐりぐりと腰を押し付けた。きつく閉じていた窄みがだらしなく緩んでいく。
「あびぃ゙ッ♡それぇ、だめ♡♡あたま、おかじぐ♡なる゙ぅ゙♡♡」
「なろうなァ♡♡」
「んお゙ぉ゙ッ♡♡」
ごちゅっと音を立てて結腸口を穿たれて視界が白く染まる。脳みそを直接殴られたような衝撃に祐月は舌を突き出して喘いだ。暴力的な快感を与えられているというのに、ペニスからは透明な液体が少量飛び出すだけだった。
「あへ……♡ぁ……♡♡ひぅ……ぁ……♡♡」
「あー、これイっとるんかな?」
「ぁ……ぅ♡しゅん、き……♡はぁ……んっ……♡」
祐月のペニスは張り詰めたままで射精した様子はない。ただ、激しく突かれた後孔は断続的に痙攣しており、絶頂を迎えたのだろうと察せられた。
「ふふふ、震えとってかわええね♡でも、俺まだイってへんから、がんばろぉな♡♡」
「んぉ゙♡……ぉ、あ゙♡♡、まっでえ゙♡」
「大丈夫♡祐月くんならできる♡」
「あぁ゙ッ゙♡♡」
達したばかりの敏感になった肉筒を擦られて祐月は喉を晒した。そんな姿にも欲情した駿希は、無意識に逃げてしまう祐月の尻を鷲掴んで自分の方へと引き寄せると容赦なく抽挿を繰り返す。絶頂を迎えたばかりの身体に酷なほどの刺激に、祐月は濁った声を漏らしながら頭を振り乱すことしかできなかった。
「あっ、あ゙……♡またぁ゙、イッ゙♡♡」
「は、祐月♡祐月くん♡♡」
「きもぢッ゙♡♡も、じぬ゙♡しんじゃ゙、ぁあ゙!♡♡」
「祐月くんのナカ、ずぅっと締め付けてきよる♡♡イキっぱなんかな♡」
「ぉ゙ほっ♡イぐ、イっでる゙!♡♡ずっと、ィっでる、からァ゙!♡♡」
「うん♡ええ子、ちゃんとわかっとるよ♡」
駿希は祐月の髪を撫でながら優しい声で語りかける。その口調とは裏腹に腰の動きは一切緩められることはない。前立腺を押し潰すように何度も突かれ、こじ開けた結腸口をごりゅごりゅと嬲られる。激しいピストンで最奥を叩かれるたびに、祐月の身体は大きく跳ね上がって止まらない。
「はぁ……♡祐月くん、好きや……♡」
「あッ゙♡♡や゙、しゅん゙ぎ♡♡こわ゙い゙♡」
駿希は祐月の耳元に唇を寄せると吐息を吹き込むようにして愛の言葉を紡ぐ。祐月はぶわりと身体中の熱が上がった気がして身を捩らせた。
「怖くない、気持ちええだけやからな♡」
「ぁう、ちが♡こえ、やだぁ゙……♡」
「なんで? かわいくて、好きやの、言わせたってよ♡」
「んぅ゙~~~ッ♡♡」
好きだと言われ背筋がぞくぞくして咥え込んだペニスを締め付けてしまう。祐月は恥ずかしそうに顔を背けた。その反応が駿希の嗜虐心を煽る。自分の言葉ひとつでどうしようもなく感じるほどに、祐月は駿希を意識しているのだ。なんて愛しい男だろう。
「祐月も言って?」
「ん、ん゙……♡」
「ほら、はよぉ。好きや、すき♡」
「あぁ゙ッ♡す、きぃ゙♡すきッ♡ずぎ♡♡んぁあ゙あ゙♡♡」
耳を舐められて、甘い言葉を流し込まれて、祐月は呆気なく果ててしまった。それでも律動は止まることはなく、敏感になった中を乱暴に責められ続ける。祐月はもう限界だった。これ以上されたら壊れてしまいそうだ。しかし、口から出るのは媚びるような喘ぎばかりで制止の声をあげることさえできない。それどころか、もっと激しくしてほしいと願ってしまう。祐月の瞳は蕩けきっていた。
駿希はそれを見て笑みを深めると、ラストスパートをかけるべく祐月の細い腰を掴んだ。無理矢理抑えているだけで、駿希も限界が近い。勢いよく腰を打ち付ける。肌同士がぶつかり合う乾いた音と粘膜が擦れる水音が混ざる。
「おぉッ♡すぎッ゙♡♡しゅ、ん♡♡んおぉ゙ッ♡♡」
「はァっ♡祐月、ゆ、づきっ♡」
「ひぃッ♡♡あッ゙♡、あ゙ァ゙♡♡あぇ?♡へん゙♡♡こわい゙、ぐる゙♡♡」
「う、ぐッ゙♡でる、ゆづき♡♡すき♡好きや♡♡」
「イ゙ッ♡あぁ゙ぁ゙~~~ッ!♡♡♡」
祐月は背中を反らし足をがくがくさせ絶頂を迎えた。ペニスからは透明な液体が勢いよく飛び出して顔にまでかかっている。本人よりも駿希に従順な身体は潮吹きを覚えてしまったようだ。痙攣する肉壁が搾り取るように収縮して駿希は堪らず射精する。コンドーム越しでもわかるほどの熱量と勢い、腹の中に広がる感覚に祐月はふるりと身震いした。
「ぁ……♡なか、あつい……♡」
「はーッ♡♡……ん、ふー♡」
「ぁ、あ゙……♡♡」
「はぁ♡祐月くん、ほんまかわええな♡♡」
「ン、むぅ♡♡ふぁ……ぁ♡」
「ふふ、イったあとちゅうされるの好きやんね」
「んぅ♡ん……♡ちゅ……、んっ……♡♡」
「はぁ……、かわええ、すきや♡」
「んふ……ぁ♡あ……♡おれも、すき……♡」
「うん、知っとぉよ♡」
「あぁ……♡♡」
祐月はゆっくりと目を閉じる。優しくキスをされて、頭を撫でられて、胸がきゅんきゅんしてしまう。甘くて心地良い時間。身体の輪郭がぼやけて溶けてしまいそうな多幸感に包まれる。
「お風呂用意するから、ちょっと待っとってな」
祐月がまどろんでいる間も、駿希は濡れた身体を拭いたり水を用意したりと休みなく動いていた。甲斐甲斐しく世話をするその姿は幸せそうで、全身で祐月が好きだと示している。
ようやく一段落ついたのか、駿希は祐月を抱き上げて浴室へと向かった。軽くシャワーを浴びてぬるい湯船に浸かる。祐月を膝の上に乗せたまま後ろから抱きしめて、首筋にキスをする。祐月はされるがままになっている。先程まであんなに乱れていたのに今はすっかり落ち着いてしまった。その落差に駿希は苦笑いを浮かべながら口を開く。せめて眠るまでは、祐月に求められていると思っていたかった。
「祐月くん」
「なに」
「……好きやで」
「ほんとう?」
「ほんとう。ごめん」
「なんで、あやまんの」
「酔わせて抱いたから」
祐月は振り返り黙って駿希を見つめている。沈黙がつらい。祐月は何か言いたげに唇を開いたがすぐに閉じてしまう。そのまま俯いて小さく呟いた。
「俺だって、好きって言ったのに」
その言葉に駿希は息がつまった。どうしていいかわからなくて、何も言えずにいる。祐月は流されやすい性格だからきっと自分に流されてくれているだけだと、明日になれば目が覚めるのだと、駿希はそう思っていた。
「どうせ、いま言っても信じらんないだろ?」
「そんなこと……!」
「明日なら、信じられる?」
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