子供と一緒に異世界トリップしたんですが、正直困ってます。

アラキ

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訓練番号五番、ガン見する気持ちも分かる!でも仕事は?

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リアムさんの大きくて慌てた声に驚き振り返ると丁度副料理長のズボンに零したお茶が引っ掛かった所で、焦った様にズボンの染みを拭いてる副料理長の姿が目に映る


「だ、大丈夫ですよ!

ははっ、これくらい拭けば全然問題ありやせん!」


眉間に深い皺を刻みながらも副料理長はへラリ笑う

明らかなおべっかにリアムさんはすまなそうに眉を八の字に変える

「そう?そう言ってくれると助かるだけど...染み、取れなかったら言ってね?」


その言葉に気を良くした副料理長がヘラヘラ笑いながら再び手を擦り合わせる

「へへっ...いやぁ、かのスペンサー家のリアムの若旦那様には何時もお世話になっておりますし

でも、是非宜しければご当主の」

ペラペラ意気揚々と喋る副料理長の声を遮る様にガチャンと突然大きな音が響き渡る


「ああぁ!うわっ!...っと!ああーまた零しちゃった!」


テーブルの上の花瓶が盛大に割れ、今まで食べてただろうモノが床に散らばる

だけど、俺はそんな事より、見てはいけないモノでも見てしまったのかもしれないと、目を見開く

あの常識人で穏やかで優しく思いやりのあり、誰に対しても分け隔て無いリアムさんが

リアムさんが..,


態と花瓶を倒し、料理皿を床に落とした瞬間を

「ああっ!勿体無い!高級食材のクオの卵がっ!」

そして、必死で床に向かい、料理を見つめ、青褪める副料理長を冷え切った眼差しで見つめるリアムさんを、俺はバッチリ目撃した

その姿は普段の穏やかなリアムさんからは想像すら付かない

そんなリアムさんが俺の視線に気が付き目を見開く

俺は一瞬ビクッと身体を揺らす

しかし次の瞬間、リアムさんは困った様にフワリと笑い、人差し指を立てシーッと片目を瞑る


引き攣った笑顔の副料理長が頬をヒクヒクさせながら顔を上げる

「本当にごめんね?態々高い食材で作ってくれたのに?今日はちょっと疲れてるみたいで...君に悪い事しちゃった」

その言葉に媚を売りたい副料理長は大丈夫ですとしか言えずに笑う

そんな副料理長に満面の笑みを浮かべるリアムさん

「そう、君って優しいなぁ、いつかウチの者に凄く仕事の出来る人が居るって言っておくよ」


そう言いながら立ち上がるリアムさんが恐ろしく見えた

普段の優しげな人の良い仮面を脱ぎ捨てたリアムさんはやはりスペンサー家の血筋だと思った

冷酷冷淡で有名なスペンサー家の現当主の面影ちすじが現れた瞬間だった


副料理長はリアムさんの言葉に興奮した様に目を輝かせるのに必死で、言葉の裏に隠された真実に気付かない

「は、はいっ!その折は是非、宜しくお願いしますっ!」


コック帽をグッと掴み外し、腰をガバッと折り垂直にお辞儀する副料理長


冷酷冷淡だと有名なスペンサー家

それでもスペンサー家と言う名前は魅力的なのか鼻の穴を膨らませ汗まで浮かべヘコヘコと何度も頭を下げる

そんな副料理長をリアムさんはただ静かに見下ろす


意気揚々と頭を下げた副料理長が顔を上げるとリアムさんはニコッと人好きのする笑顔を浮かべる


俺は恐ろしくなり、早々とこの場を退散しようと足を動かすが

突然横を向いた副料理長と視線がバチッと合わさり、咄嗟にサッと視線を外すも

「おい、そこの雑用」

その言葉に嫌な予感がしてソロリと顔を向けると、副料理長がコッチに来いと偉そうに指を曲げる

ソロリ、ソロリと近付くと遅いとドヤされる

「おい、スラム、ここをちゃんと片付けとけ」

鼻息荒くフンっと偉そうに指さす

「そんな!あの、僕、名前はスラムじゃ...」「テメェはスラムで充分だろうが!」

何か文句有るか?と腕を組み足を鳴らす姿が昔見た母親の客と重なりビクッと狼狽える

そして副料理長の言葉にモゴモゴと口篭ると涙目になる俺

「でも、でもっ...僕、これから仕事でっ」

「ああん?コレも立派な仕事だろうが!何か?俺の頼みは聞けねぇってのか?それはこれからの飯の心配しないといけないと言うことだがそれで良いってんだな?」

その言葉にグッと拳を握り締める

今まで散々理不尽目に合ってきた、でもその度に耐えて耐えて、我慢した

それは、スラム街出身はと言われたく無かったから

拾ってくれたアレス隊長に迷惑掛けたく無かったから

だから今回も乗り切れると噛み締めた唇を無理やり引き上げ、握り締めてた拳を解放し、へラリと笑う

「は、はい、そうですね!コレも立派な仕事です」

それに、コレで飯を抜かれたりしたら堪らないと息を吐く

しかしそんな中、フンワリと言葉が落ちる

「え、私は副料理長にお願いしますと言ったんですよ?」

食堂を出て行こうとするリアムさんがキョトンと間延びない声を吐き出しニッコリ笑う

リアムさんの言葉にピタリと止まる俺達を他所にリアムさんがその形の良い唇をゆっくりと開く


「仕事が早くて有名な副料理長の話しは有名なのに残念です....それに彼には今から大事な仕事を頼もうと思ってましたのに...」


仕方が無いとリアムさん呟いた瞬間、慌てたのは副料理長だった

「いえっ、とんでもないです!違います!スラムにはお似合いの仕事を...

それにスラムも自分・・から!!」

「え?そうだったっけ?俺には訓練番号五番に無理矢理させる見たいに聞こえたけど?それにこの子....スラムなんて名前だったっけ?」

おっかしいな、俺の勘違いかな?とブツブツ呟くリアムさんに副料理長が焦った声で話し掛ける

「イヤ、そのそんな!!!あのっでも....!」

「何?ああ、ごめんね?俺が今から訓練番号五番に頼む事はコレよりも優先させないといけないけど、コレも大事な仕事だもんね?」


コレと言いながら指を指すのは床に散らばる残飯

少し冷え切った声を出すリアムさんの声にコレは駄目だと踏んだのか副料理長がへラリ笑う

「だ、大丈夫です!!!こんなのは私目がっ!!!」

「そっ?ありがとう...じゃ....えっと...訓練番号は五番で....合ってたよね?」


突然何かを考え、顔を傾け聞いてくるリアムさんに勢い良く首を振る

「は、はい五、五番ですっ!」

リアムさんの言葉に驚くのは俺だけじゃなくて副料理長も慌てた様に唇を開く

「そ、そいつはっ!穢らしいスラムの「それが何?今関係無いよね?

それより早く来て訓練番号五番!!!」


目を丸くしながらも少しキツイ言葉を投げ掛けられ、慌てて駆け寄るとニッコリ微笑むリアムさん

食堂を出る瞬間リアムさんは副料理長に振り返る


「そうそう、ちゃんと家の者には伝えとくよ....仕事が早くて出来る者の事を」

俺はこの日、リアムさんの印象をガラリと変えるのだった


やはりリアムさんも一癖も二癖も有る恐ろしい人だと思った

リアムさんはこう言ったのだ


いつか家の者に凄く仕事の出来る人が居るって言っておくよと

いつか、とは明日かもしれないし、何年も後かもしれない

それに副料理長を、とは一言も言ってないのだ


恐ろしい人だとブルリ震えながらリアムさんの後を付いて行く


暫く行くとリアムさんがクルリ振り返り苦笑いする

その顔は何時も知る、リアムさんの笑顔で、俺はホッと胸を撫で下ろす

「ごめんね?君に迷惑掛けて」


大人気無かったと、シュンとするリアムさんにとんでもない!と手を振る

手を振った瞬間、廊下の先から足音と馴染みの声が響き渡る

「リアムさんっ!リアムさんっ!」

慌てた様に駆け寄ってきたのは見習い仲間のソラ

訓練番号は十番

ここでは訓練生は訓練番号で呼ぶ事が決まってる

ソラは俺を同時に発見し大声を張り出す

「レオ!!!っ....訓練番号五番!!!テメェ、どこ行ってたんだよ!探したんだぞっ!」

即座に言い直したソラがガシッと羽交い締めする

入った時は同じ位の身長と体重だったのに、いつの間にか身長も体重も追い抜き、大人顔負けの体格に成長したソラ


「いてててっ!!!ちょ待てっ!!!首締まる!」

「コホン、訓練番号十番、話しがあったのでは?」


リアムさんの言葉にガバッと身体を離すソラ

そして思い出した様に話し出す


「ハッ!!!黒騎士隊のアレス隊長が至急五番館まで来て欲しい、との事であります!」

その言葉にリアムさんが顔を傾ける

「五番館とは....おかしいなぁ...今日は来訪者の予定は無い筈だったけど...」

五番館とは重要な客人なんかを通す部屋で、何時も清潔に保たれている特別な館だ

「ハッ、なんでも女性を発見し保護したとの事であります!」

興奮した様に敬礼し、鼻息を荒くするソラは既にその女性を見たのかもしれない

末端の訓練生が女性に会える機会など早々ない出来事だ

「女性...では...五番と十番も一緒に来なさい」


そう言いながら歩き出したリアムさんはゆっくりと五番館へ向かう

他の奴だったら女性と聞いただけで興奮し慌てるのに凄い落ち着き様だと感心する俺

そのリアムさんが、数時間後、まさか、あの様になるなど、俺は考えすら付かない


「レオン、レオンっ!すっげぇの!!!」

ヒソヒソと小声で話し掛けてくるソラが興奮した様に拳を握り締める

「もう顔なんてこんなちいせぇの!!!近くには寄れなかったけど手なんてこんな!!!こんだぜ!」

指先で小さく輪っかを作り、見せてくるソラはハァーと息を吐き出す

「一緒に居た餓鬼は弟かな?良いなぁ~あんな姉ちゃん...俺も欲しい

ハァ~餓鬼をさ....大切そうに抱き締めてる姿がまた印象的でさ....」

「へぇー想像出来ないけど、優しそうなイメージだね」

ソラの様子に少し興味が湧いた俺はなんとなく言葉を吐き出す

「ん?なんか、兎に襲われてたらしくてさ、餓鬼の方が怖がって女性にしがみついてんだよ!」


「兎か...それは怖かっただろうな」

羨ましそうに呟いたソラはウンウンと頷く

「黒騎士隊が保護して、取り敢えず五番館に居て貰ってる状況が今の状況」

俺はたまたま居合わせたと笑うソラ

「女が護衛も無しにおかしいだろ?きっとどこかの令嬢だと俺は考えたね!」

へぇーと気のない返事をする俺にソラは頬を膨らませる

「お前、もっと乗ってこいよ!もっと食い付け」

どうやら俺の態度が不満だったのか、プリプリ怒るソラは見た目こそ成長し大きいが、まだ13の餓鬼なのだ

中身は昔と少しも変わらないソラが少し眩しくて俺は目を細める

18の歳になると言うのに見た目が少しも変わらなく、ソラを羨んでばかりの俺

幼い頃から録な栄養を取ってこなかった俺は成長が著しく悪い


年下のソラや仲間達より年下に見られる

いまいち食い付きに欠ける俺にソラがワキワキと手を握る

「なんかさ、これは俺の感だけどさ!!!」


そこで一旦言葉を区切り、キョロキョロと周りを確かめたソラは一層さらに声を小さくしボソリと呟いた

「アレス隊長とルキさんがさ....なんか夫候補になりそうな、さ?嫌、予感だぞ?俺が勝手に予感してるだけだからな?」

慌てた様に手を振るソラの言葉を実感するのはすぐの事

「プ、ふふっ」

どうやら俺達の会話が聞こえてたのかリアムさんが笑う

まぁ、気持ちは分かる

だって、あのアレス隊長とルキさんだ

黒騎士隊の中で一番有り得ない二人に思わず笑う俺だが

この時の俺は笑えない状況が有るなど知らないし考えも及ばない

「まぁ、あの二人は...夫など有り得ないって本人が言ってたしね」

自分の事はさておき、リアムさんがふふふと笑う

そうして歩いてると五番館までやって来た




五番館の扉の前に凄い人集り

「何事ですか?」

驚くのは誰も同じでリアムさんがポツリと呟く

ゆっくり近付くと人集りは一つの部屋まで続いていた


その部屋は女性が居る部屋


では無く、そこから少し離れた別の場所だった

この人集りの理由は直ぐにわかった



人集りを掻き分け進むと辿り着いた一つの部屋

黒騎士隊の面々が一つの大きな水晶をガン見してて、その水晶には一人の女の子と男の子が写っており、この人集りはその水晶を見るべく集まってる様だった

「クソっ、見えねぇ」

「お前退けよ」

「お前こそ退けよ!」

「なんだと!!!テメェの頭が邪魔だってんだろ!」

「いてっ!てめぇ、今俺の足を蹴っただろう!!!」

「うるせぇ、お前の声でよく聞き取れねぇ!」

今にも喧嘩に発展しそうな暗雲立ち込める男達、そんな男達の犇めく密集地帯に嫌気が指してきた頃


席を開けて、姿が見えなかった黒騎士隊のアレス隊長が戻って来たらしく、呆気に取られたアレス隊長の声が響き渡る

「何事だ?お前たち...」

最初こそ呆気に取られてたアレス隊長だが、次の瞬間原因が掴めたのか、青筋を浮かべ言い放った

「お前達、今すぐ仕事に戻らなければ減給及びに左遷だ」

その言葉に一気に動き出した男達

そして人集りもスッキリして部屋にゆっくり入って来るアレス隊長

アレス隊長はどうやら白騎士隊の所まで行ってたのか、アレス隊長の横には白騎士隊隊長のユリウス様の姿があった

この人は白騎士隊でも有るけれど、公爵位も併せ持つ人物で、主に女性の身辺警備をしており、女性の扱いに置いて右に出る者は無いらしい

だから呼ばれたのではなかろうか?

「へぇー黒髪に黒い瞳...」


大きな水晶を覗き込みポツリと漏らすユリウス様

この世界で黒髪も黒い瞳も特に珍しくは無い

けれど両方を併せ持つ者は珍しく、1握りも居ないだろう

アレス隊長も黒髪だが瞳はブルーだ

世の中の女性はその神秘的なブルーアイズに見つめられたいとウットリ漏らすと言う





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