ぼくの夢をくれた理学療法士と超能力な患者さんたち

莉桜咲

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ぼくの夢は何だろう?

31.英会話教室の体験

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 もう6月かぁ。夏休みまでもうすぐだな。夏休み、サッカーの代わりに何しようかな。明日の放課後、英会話教室の体験なんだ。勢いで行くって言っちゃったから、行かないとなぁ。どんなところなんだろう。朔也さくやも行くってさ。ぼくちゃんとできるかなぁ。

 「ヒロムクン、サクヤクン、ヨウコソ。」
リアムくんのお父さんだ。背が高いから目立つね。
「二人とも来てくれてありがとう。」
リアムくんのお母さんで、聖那せなの叔母さん。
「楽しんでいってね。」
「よろしくお願いします。」
朔也が言った。慌ててぼくも言ったよ。教室に入ると、ぼくたち以外に2人の男の子と女の子がいた。
「Hallo, everyone. Welcome to my English school. I’m James. Let‘s enjoy English.」
全く何を言っているか分からなかった。
「こんにちは。亜子です。ジェームズと英語を教えていきますね。楽しく頑張りましょう。」
リアムくんのお母さんも先生なんだね。
「まず最初に、自己紹介を練習します。名前を伝えるときは、I‘m~もしくはMy name is~と言いますよ。ジェームズのお手本の後、みんなで言ってみてね。」
「I’m James. My name is James.」
「アイムジェームズ。マイネーミーズジェームズ。」
「そういい感じよ。今度は挨拶よ。」
「Hello. Hi. Good morning. Good evening. Good night.」
「ハロー、ハイ、グッドモーニング、グッドイブニング、グッナイ。」
「みんな上手よ。英語だと、How are you?って調子をたずねられることが多いの。練習してみましょう。」
「How are you?」
「ハーワーユー?」
「いいわね。それで、お返事はI’m fine.が元気ですって意味よ。言ってみましょう。」
「I’m fine」
「アイムファイン。」
「そう、そしてきかれたら、相手にもたずねるのよ。」
「And, you?」
「アンドユー?」
「そうそう、みんないいわね。では、私たちで会話をしてみるから聞いてから発音してみてね。」
「Hi. My name is Ako. Nice to meet you.」
「ハイ、マイネーミーズアコ。ナイストゥミートゥ。」
「Hi. Ako. I’m James. Nice to meet you, too.」
「ハイ、アコ。アイムジェームズ。ナイストゥミートゥトゥー。」
「そうそう、いい感じ。」
難しいよ。
「How are you?」
「ハーワーユー?」
これは言えた。
「I‘m fine. Thank you, and you?」
「I’m sleepy.」
ん?最初に亜子先生何て言ったっけ?考えている間に、朔也たちが
「アイムファイン。センキュー。アンドユー?アイムスリーピー。」
ぼくはついていけなかった。みんな何でわかるの?
「そう、ちょっと難しかったかな。スリーピーは眠いって意味よ。」
ちょっとじゃないけどね。
「今度は自分の好きなものを言ってみよう。」
「I like Japanese culture.」
「日本文化が好きって意味よ。一人ずつ言ってみようか。まずは私。」
「I like flours.私、お花が好きなの。まずは、音ちゃんから。」
「I like music.」
「Great.ジョウズデス。」
女の子も褒められている。
「そう、いい感じよ。次は、朔也くん、お願いね。」
「I like Japanese calligraphy. 」
「Good.イイデスネ。」
ジェームズ先生に褒められている。
「朔也くん、いいわね。Japanese calligraphyは書道という意味よ。では、秀太しゅうたくん。
「Yes. I like handmade because I enjoy knitting.」 
「Excellent. スバラシイデスネ。」
え、何て言ったんだ?
「手芸、編み物が好きなのね。理由まで言えてすごいわ。最後に大夢くん。」
「I like…. 」
黙り込んでしまった。ぼくの好きなものはサッカー。でももうできない。あんなに大好きだったサッカーが。もう好きって言えないな。そんなことを考えていると、隣の朔也が
「curry and rice」
ってささやいてくれた。
「カリーアンドライス。」
何とか答えられた。朔也のナイスアシストで。
「Nice. イイデスネ。Good job, everyone.」
「みんなよく出来ました。それでは、今度は…」
嘘、まだあるのか。もう疲れたよ。みんなみたいにすらすらあとに続いて言えないし。言いたいことがすっと言えないし。ぼくはもう既に帰りたくなった。その後、何歳ですとか小学生ですとかの伝え方を学んだんだけど、うまく言えなかった。よく分からなかったし。ぼくには英語は難しいなぁ。みんなについていけないよ。耐えてやっと体験が終わった。最後に、リアムくんのお父さんとお母さんが
「キテクレテアリガトウ。」
「大夢くん、朔也くん、ありがとうね。どうだった?」
「楽しかったです。」
朔也が即答した。ぼくも
「楽しかったです。」
って答えておいた。
「良かった。ありがとうね。また、いつでも遊びにおいでね。」
「マタパーティーニモキテネ。アリガトウ。」
「また、パーティー行きたいです。」
パーティーにはね。
「ありがとうございました。」
そう言って、朔也と教室を出た。お母さんが迎えに来てくれたよ。
「朔也、いろいろありがとう。今度ぼくの家に遊びにおいで。」
「うん、ゲームしようぜ。またな。」
ぼくは車に乗った。お母さんが
「どうだった?」
「うーん、英語って難しいんだね。」
「そうだよ。お母さん、英語苦手だったから、よく分かるよ。」
「今は習うのいいかな。」
「そう?また、中学校で本格的に英語を習い始めたら楽しくなるかもね。」
ぼくの好きなものって何だろう。車の中で考えていたけど、思いつかなかった。
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