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第十九話 冒険者ギルドへの登録
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結局、ホクトとサクヤはヴァルハイム領にある冒険者ギルドで登録する事にした。カインがその方が目立たないだろうと勧められた。
屋敷から馬車で行くと直ぐに身バレするので、ローブのフードを目深に被り、ホクトとサクヤは冒険者ギルドへと徒歩で向かった。
ホクトの左腰には一振りの鋼鉄製のロングソードが腰に剣を佩いている。サクヤはショートソード二本を腰に装備していた。
ホクトもサクヤも十歳にしては身長は高いほうだ。ホクトは約150センチ程、サクヤも約140センチ半ばある。エルフの種族特性かスラリとしているが、鍛えられたしなやかな筋肉がその動きから見て取れる。
この冒険者ギルドというのは、魔物の討伐、魔物素材の調達、商隊の護衛、戦争時の傭兵、盗賊や山賊の討伐、賞金首の捕縛及び討伐、指定された物の調達など、多岐に渡る仕事を斡旋する組織で、この大陸の主要な都市に支部を持つ商業ギルドと並ぶ巨大組織。
ギルドまでの道のりを歩きながら、サクヤからファンタジー小説でのテンプレを色々教えて貰うホクト。サクヤは元は神の一柱だった割にラノベが好きでよく読んでいたという。
ホクトが[天童 北斗]だった頃は、両親を早くに亡くし祖父母の家で育てられた事もあり、しかも酒呑童子だった業の所為か、花に寄って来る蜂のように集まる邪鬼をひたすら滅する日々だったので、当然の如くゲームやラノベなどとは縁が無かった。
屋敷から徒歩で20分程歩いただろうか、石造りの立派な三階建ての建物の前に着いた。
冒険者ギルドの建物に入ると、お昼前という時間帯もあるのか比較的空いていた。
カウンターには窓口が三つあり、今は並ぶ人も居なかったので二人は適当に一つの窓口を選んだ。
「いらっしゃいませ。今日はどういった御用ですか?」
ホクトとサクヤを見て、依頼を出しに来たと思ったギルド職員が声を掛けて来た。
「冒険者ギルドに登録をお願いしたいのですが」
「登録ですか、ではこの書類に必要事項を記入して下さい」
二人は渡された紙に名前と得意武器を書いて行く。
「はい、これで結構です。ではステータスプレートをお願いします」
ホクトとサクヤが首にかけていたドッグタグの様なステータスプレートをギルドの受付嬢に渡す。受付嬢は受け取ったステータスプレートを何かの魔導具に差し込み、ホクト達が書き込んだ書類を魔導具に入力して行く。
「ここに血を一滴頂きます」
魔導具に血を一滴落とすとステータスプレートが光る。
「はい、これで冒険者ギルドへの登録は完了しました」
そう言ってギルド職員がステータスプレートを二人に返す。受け取った二人は直ぐに確認する。
名前 ホクト・フォン・ヴァルハイム
種族 エルフ
年令 5
冒険者ギルドランク G
(創造神の加護 武神の加護)
名前 サクヤ・シュタインベルク
種族 エルフ
年令 5
冒険者ギルドランク G
(創造神の加護 地母神の加護)
ステータスプレートを確認しているとギルド職員が説明を始めた。
「説明しますね。
先程書いて頂いた得意武器などの情報は、ギルド側でパーティーを斡旋する際に使用されます。ステータスプレートには表記されません。
冒険者ギルドのランクに付いて説明致します。
冒険者ギルドのランクは、GからSまで有り、冒険者ギルドへの貢献度や実績でランクが上がります。
依頼に関しては掲示板に張り出された常時依頼と、冒険者ギルドからの指名依頼があります。
自分のランクよりも一つ上のランクの依頼まで受ける事が出来ます。ただ依頼の失敗には違約金が発生しますのでお気を付け下さい。
護衛依頼と傭兵依頼、盗賊や山賊の討伐依頼はDランクからになります。
ランクアップは依頼達成数により上がっていきます。因みにGランクからFランクまでは、依頼達成件数10でランクアップします。
取り敢えずこんな所ですが、ご質問はありますか?」
「「いえ、大丈夫です」」
「では、さっそく依頼を受けて行かれますか?」
「何かお勧めの依頼は有りますか?」
「そうですね、薬草採取はどうでしょう」
受付のギルド職員がファイルを取り出しホクトとサクヤに見せる。
「回復薬の材料になるヒルク草、魔力回復薬の材料になるキキル草、毒消し薬の材料になるゲール草。その三種類は常時依頼ですから、掲示板で依頼書を取らなくても大丈夫です。薬草はそれぞれ10束で一依頼達成になります。期限はありませんが、薬草の状態で買取価格が下がる場合もありますから気を付けて下さい。
どうされますか?」
「じゃあ薬草採取にしてみます。薬草がどの辺に有るのか教えて貰えますか?」
「薬草は北門を出て10分位歩くと森があります。その森の比較的浅い場所で採れる筈です。森の奥には魔物が多いのでくれぐれも気を付けて下さい」
「ありがとうございます。
じゃあ行って来ます」
ホクトとサクヤは二人連れだって冒険者ギルドの建物を出て北門を目指して歩き始めた。
「ねえねえ、さっきの二人どんな顔だった?」
ホクトとサクヤがギルドから出て行くと、隣にいたギルド職員が、ホクト達を対応したギルド職員に聞いて来た。
「フードを深く被っていたからよく分からなかったわよ。でも口もとは見えたけど絶対に美少年と美少女ね、間違いないわ。しかもあの丁寧な話し方、貴族かしら」
「そうね、ここに来る冒険者なんて粗暴な奴等ばかりだものね。私達にあんなに丁寧な対応なんて無いわよね」
「でもまだ十歳なのよ。もうあと五歳歳を取ってればねぇ~」
フードで顔を隠してはいたが、ホクトとサクヤの雰囲気だけでギルド職員は何かを感じた様で、噂話に花を咲かせた。
屋敷から馬車で行くと直ぐに身バレするので、ローブのフードを目深に被り、ホクトとサクヤは冒険者ギルドへと徒歩で向かった。
ホクトの左腰には一振りの鋼鉄製のロングソードが腰に剣を佩いている。サクヤはショートソード二本を腰に装備していた。
ホクトもサクヤも十歳にしては身長は高いほうだ。ホクトは約150センチ程、サクヤも約140センチ半ばある。エルフの種族特性かスラリとしているが、鍛えられたしなやかな筋肉がその動きから見て取れる。
この冒険者ギルドというのは、魔物の討伐、魔物素材の調達、商隊の護衛、戦争時の傭兵、盗賊や山賊の討伐、賞金首の捕縛及び討伐、指定された物の調達など、多岐に渡る仕事を斡旋する組織で、この大陸の主要な都市に支部を持つ商業ギルドと並ぶ巨大組織。
ギルドまでの道のりを歩きながら、サクヤからファンタジー小説でのテンプレを色々教えて貰うホクト。サクヤは元は神の一柱だった割にラノベが好きでよく読んでいたという。
ホクトが[天童 北斗]だった頃は、両親を早くに亡くし祖父母の家で育てられた事もあり、しかも酒呑童子だった業の所為か、花に寄って来る蜂のように集まる邪鬼をひたすら滅する日々だったので、当然の如くゲームやラノベなどとは縁が無かった。
屋敷から徒歩で20分程歩いただろうか、石造りの立派な三階建ての建物の前に着いた。
冒険者ギルドの建物に入ると、お昼前という時間帯もあるのか比較的空いていた。
カウンターには窓口が三つあり、今は並ぶ人も居なかったので二人は適当に一つの窓口を選んだ。
「いらっしゃいませ。今日はどういった御用ですか?」
ホクトとサクヤを見て、依頼を出しに来たと思ったギルド職員が声を掛けて来た。
「冒険者ギルドに登録をお願いしたいのですが」
「登録ですか、ではこの書類に必要事項を記入して下さい」
二人は渡された紙に名前と得意武器を書いて行く。
「はい、これで結構です。ではステータスプレートをお願いします」
ホクトとサクヤが首にかけていたドッグタグの様なステータスプレートをギルドの受付嬢に渡す。受付嬢は受け取ったステータスプレートを何かの魔導具に差し込み、ホクト達が書き込んだ書類を魔導具に入力して行く。
「ここに血を一滴頂きます」
魔導具に血を一滴落とすとステータスプレートが光る。
「はい、これで冒険者ギルドへの登録は完了しました」
そう言ってギルド職員がステータスプレートを二人に返す。受け取った二人は直ぐに確認する。
名前 ホクト・フォン・ヴァルハイム
種族 エルフ
年令 5
冒険者ギルドランク G
(創造神の加護 武神の加護)
名前 サクヤ・シュタインベルク
種族 エルフ
年令 5
冒険者ギルドランク G
(創造神の加護 地母神の加護)
ステータスプレートを確認しているとギルド職員が説明を始めた。
「説明しますね。
先程書いて頂いた得意武器などの情報は、ギルド側でパーティーを斡旋する際に使用されます。ステータスプレートには表記されません。
冒険者ギルドのランクに付いて説明致します。
冒険者ギルドのランクは、GからSまで有り、冒険者ギルドへの貢献度や実績でランクが上がります。
依頼に関しては掲示板に張り出された常時依頼と、冒険者ギルドからの指名依頼があります。
自分のランクよりも一つ上のランクの依頼まで受ける事が出来ます。ただ依頼の失敗には違約金が発生しますのでお気を付け下さい。
護衛依頼と傭兵依頼、盗賊や山賊の討伐依頼はDランクからになります。
ランクアップは依頼達成数により上がっていきます。因みにGランクからFランクまでは、依頼達成件数10でランクアップします。
取り敢えずこんな所ですが、ご質問はありますか?」
「「いえ、大丈夫です」」
「では、さっそく依頼を受けて行かれますか?」
「何かお勧めの依頼は有りますか?」
「そうですね、薬草採取はどうでしょう」
受付のギルド職員がファイルを取り出しホクトとサクヤに見せる。
「回復薬の材料になるヒルク草、魔力回復薬の材料になるキキル草、毒消し薬の材料になるゲール草。その三種類は常時依頼ですから、掲示板で依頼書を取らなくても大丈夫です。薬草はそれぞれ10束で一依頼達成になります。期限はありませんが、薬草の状態で買取価格が下がる場合もありますから気を付けて下さい。
どうされますか?」
「じゃあ薬草採取にしてみます。薬草がどの辺に有るのか教えて貰えますか?」
「薬草は北門を出て10分位歩くと森があります。その森の比較的浅い場所で採れる筈です。森の奥には魔物が多いのでくれぐれも気を付けて下さい」
「ありがとうございます。
じゃあ行って来ます」
ホクトとサクヤは二人連れだって冒険者ギルドの建物を出て北門を目指して歩き始めた。
「ねえねえ、さっきの二人どんな顔だった?」
ホクトとサクヤがギルドから出て行くと、隣にいたギルド職員が、ホクト達を対応したギルド職員に聞いて来た。
「フードを深く被っていたからよく分からなかったわよ。でも口もとは見えたけど絶対に美少年と美少女ね、間違いないわ。しかもあの丁寧な話し方、貴族かしら」
「そうね、ここに来る冒険者なんて粗暴な奴等ばかりだものね。私達にあんなに丁寧な対応なんて無いわよね」
「でもまだ十歳なのよ。もうあと五歳歳を取ってればねぇ~」
フードで顔を隠してはいたが、ホクトとサクヤの雰囲気だけでギルド職員は何かを感じた様で、噂話に花を咲かせた。
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