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第五十七話 秋のキャンプその三
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フランソワが目が覚めて、テントから起き出した時、既に朝食の準備は終わっていた。
「も、申し訳ございません。私とした事が」
フランソワが慌ててホクト達に謝る。
「大丈夫ですよ。フランソワ様も初めての事でお疲れだったのでしょうし。丁度朝食が出来たので食べましょう」
「……ありがとうございます」
フランソワはこの時気が付いていない、夜警の順番も回ってこなかった事に。
朝食を食べながら、今日の予定を確認していると、教師が見廻りに来て課題を告げてまわる。
「課題としては、魔物の索敵と討伐、討伐した魔物の魔石を集めるように!」
「さて、帰還する時間までに出来るだけ魔物を狩る方針で良いね」
「アニキ、今日は俺も殺っても良いよな」
今日の行動方針を伝えるホクトに、カジムが獰猛な笑みを浮かべる。
「今日は少し大きめの群れでも討伐対象にするから、その時はフランソワ様の護衛はサクヤお願いするね」
「分かったわ。でもたまに代わってね」
全く緊張感のないホクト達に、フランソワは自分がおかしいのかとさえ思って来た。
「じゃあ片付けて、近くの群れから殲滅して行くか」
ホクトには、広範囲をカバーした探索魔法で、既に魔物の群れの位置は掴んでいた。後は近い場所から順番に、潰して行くだけの流れ作業だと思っていた。
「え、群れを殲滅ですか…………」
「大丈夫ですよ。大きな群れは無いですから」
何処に、どの程度の群れがあるのか、全部分かっている様に話すホクトに、フランソワの頬が引きつる。
「大丈夫ですよフランソワ様、この辺はそこまで強い魔物はいませんから」
サクヤの言葉も気休めにはならなかった。
この秋のキャンプという名の行軍訓練は、魔物との実戦経験を積ませる事が目的だが、討伐した魔物の魔石の数で、成績の優劣を決める。
その為、ホクト達は今日こそ、サーチアンドデストロイで魔物の群れを殲滅する予定だった。フランソワの不幸は、そんな三人とパーティーを組んでしまったこと。
諦めて今日一日を乗り切るしか方法はなかった。
ホクトが斧槍を横薙ぎに一振りすると、五体のコボルトの上半身と下半身がなき別れ臓物を撒き散らす。
漆黒の大剣が振るわれるたびに、コボルトが爆ぜる。時折、コボルトが燃え上がり、カジムが魔法剣を使っているのがわかる。
白銀のロングソードが舞うたびに、コボルトの首が宙を舞う。サクヤはアブソリュートガーディアンを封印し、ロングソードと魔法でコボルトを殲滅していく。
フランソワもホクト達が上手くコントロールして、コボルトと一対一の場面を作り出し、細剣の刺突でコボルトを葬っていく。
ドンッ!ホクトが持つ斧槍の石突きが、コボルトの胴を突き破る。
「これで最後かな、サッサと魔石だけ取り出して燃やしちゃおう」
テキパキとナイフでコボルトの胸を抉り、魔石だけを取り出していく。冒険者ギルドなら討伐対象部位を持って行けば安いが報酬を貰えるが、今回は学園の行事で魔石は学園側で買取するので、魔石以外は必要なかった。
「さて、次行こうか」
「え!次ですか?!」
ホクトの言葉を理解したくないフランソワが愕然とする。
「そうだね、次はゴブリンが十匹も居ないから大丈夫だよ」
フランソワは何が大丈夫か分からなかった。それ以前に、何処に何がどれ位の数居るのか、把握しているホクトに驚きしかない。
ホクトが繰り出す総金属製の斧槍が縦横無尽に振るわれ、その度にフォレストウルフの命が消えて行く。
巨大なアダマンタイトの塊が振り下ろされると、ゴブリンが縦に引き裂かれる。獣人族の高い身体能力を活かしカジムが暴れまわる。
サクヤの炎の弾丸がゴブリンの頭を穿ち、素速いフォレストウルフの頭を正確に狙撃する。
フランソワも細剣をゴブリンの喉を狙って突き刺していく。
ホクトが見つけていたゴブリンと、フォレストウルフの群れがが戦闘していた所に、横から乱入した形で殲滅戦を仕掛けた。
「はぁ、はぁ、はぁ………………」
「大丈夫ですか?」
ヘタリ込むフランソワをサクヤが気遣う。
その間、ホクトとカジムが魔石の回収と、フォレストウルフの解体をしている。フォレストウルフは、毛皮が需要があるので、数も少ないので解体する事にしたようだ。
「もうそろそろ集合場所へ戻るのですか?」
「う~~ん、どうでしょう。多分、ホクトは最後にもう一ヶ所寄ると思いますよ」
「えっ、うそ」
魔物の魔石も十分集まった筈なので、そろそろ集合場所へと戻れると思っていたフランソワから悲壮感が漂う。
「よし、じゃあ次が最後ですから、頑張って行きましょう」
そこにフォレストウルフとゴブリンの処理を終えたホクトから声が掛かる。
「ねっ」
「……………………」
「こいつらは、確実に潰しておかないとダメなんだよな」
「でも、王都から一日の距離に、よく集落を作ろうとさたわね」
「あゝ、俺達が見つけて正解だったなアニキ」
「…………………………」
ホクト達が集合場所への帰り道で見つけたのは、オークの群れだった。まだ出来て間もない集落で、全部合わせても二十体にとどかない。
この世界のオークは、「指◯物語」での鬼ではなく、豚の頭を乗せた方だ。雌の数が少なく、異種族の雌を拐って繁殖する。冒険者ギルドでは常時討伐対象となっている。
「サクヤは、フランソワ様の護衛をしながら魔法で攻撃してくれれば良いよ」
「了解」
「じゃあアニキ、先に行くぜ!」
カジムが背中の大剣を抜き、肩に担いで猛然と走りだす。
「僕も行ってくるよ」
ホクトも斧槍【ミカヅチ】を手に、カジムの後を追いかける。
オーク達が、サクヤとフランソワの雌の匂いに興奮して騒ぎ出す。
「オラァーー!!」
大上段から振り下ろされた大剣は、2メートル近くあるオークの脳天を粉砕する。
カジムはそのままの勢いで、魔力を流した大剣を横薙ぎに振るうと、慌てて防ごうとしたオークの腕ごと胴を両断し、切り口が燃え上がる。
棍棒を持つオークがカジムに殴り掛かるのを、カジムは大剣で迎え討つ。ガチィ!オークの棍棒が弾かれ、体制を崩したオークへカジムの大剣が袈裟懸けに斬り下ろされ、オークが叫び声をあげて絶命した。
神速で間合いを詰めたホクトが繰り出す斧槍の刺突は、オークの胴体に大きな穴を穿つ。
引き抜く勢いを利用し、斧槍を水平に一閃すると、群がってきた二体のオークが上半身がずり落ち、血と臓物を撒き散らしながら下半身がその場で倒れる。
ホクトの背後からオークが錆びた剣をへ振り下ろす。ホクトは石突きを跳ね上げ、柄でオークの剣の軌道を逸らすと、斧槍を回転させてオークの首筋を斬りつける。オークの上半身がナナメにズレ落ち内臓がこぼれ落ちる。
ホクトが次のオークに相対すると、オークは身長差を活かして棍棒を振り下ろす。
それをホクトはワザとミカヅチを片手に持ち受け止める。
己よりも遥かに小さな人間に、振り下ろした棍棒が片手で受け止められた事に、ショックを受けるオーク。ただ次の瞬間、意識は暗転する。頸を落とされたのを気付く事なく。
サクヤもオーク相手に、白炎の槍を何本も空中に創り出す。放たれたファイヤーランスは、オークの胸を突き刺し大きな穴を開ける。
弾幕を張る中、ボロボロになりながらも近づいたさて来たオークの首が、白銀の剣が一閃し斬りとばす。
「…………………………」
フランソワは、目の前で繰り広げられる光景に、現実感を持てずに立ち竦んでいた。
フランソワにとっての秋の校外行事は、こうして無事に?終わりを告げた。
集合場所へ戻り、そこから王都までの帰り道、フランソワが何処か遠い目をしていたのは、仕方のないことかもしれない。
「も、申し訳ございません。私とした事が」
フランソワが慌ててホクト達に謝る。
「大丈夫ですよ。フランソワ様も初めての事でお疲れだったのでしょうし。丁度朝食が出来たので食べましょう」
「……ありがとうございます」
フランソワはこの時気が付いていない、夜警の順番も回ってこなかった事に。
朝食を食べながら、今日の予定を確認していると、教師が見廻りに来て課題を告げてまわる。
「課題としては、魔物の索敵と討伐、討伐した魔物の魔石を集めるように!」
「さて、帰還する時間までに出来るだけ魔物を狩る方針で良いね」
「アニキ、今日は俺も殺っても良いよな」
今日の行動方針を伝えるホクトに、カジムが獰猛な笑みを浮かべる。
「今日は少し大きめの群れでも討伐対象にするから、その時はフランソワ様の護衛はサクヤお願いするね」
「分かったわ。でもたまに代わってね」
全く緊張感のないホクト達に、フランソワは自分がおかしいのかとさえ思って来た。
「じゃあ片付けて、近くの群れから殲滅して行くか」
ホクトには、広範囲をカバーした探索魔法で、既に魔物の群れの位置は掴んでいた。後は近い場所から順番に、潰して行くだけの流れ作業だと思っていた。
「え、群れを殲滅ですか…………」
「大丈夫ですよ。大きな群れは無いですから」
何処に、どの程度の群れがあるのか、全部分かっている様に話すホクトに、フランソワの頬が引きつる。
「大丈夫ですよフランソワ様、この辺はそこまで強い魔物はいませんから」
サクヤの言葉も気休めにはならなかった。
この秋のキャンプという名の行軍訓練は、魔物との実戦経験を積ませる事が目的だが、討伐した魔物の魔石の数で、成績の優劣を決める。
その為、ホクト達は今日こそ、サーチアンドデストロイで魔物の群れを殲滅する予定だった。フランソワの不幸は、そんな三人とパーティーを組んでしまったこと。
諦めて今日一日を乗り切るしか方法はなかった。
ホクトが斧槍を横薙ぎに一振りすると、五体のコボルトの上半身と下半身がなき別れ臓物を撒き散らす。
漆黒の大剣が振るわれるたびに、コボルトが爆ぜる。時折、コボルトが燃え上がり、カジムが魔法剣を使っているのがわかる。
白銀のロングソードが舞うたびに、コボルトの首が宙を舞う。サクヤはアブソリュートガーディアンを封印し、ロングソードと魔法でコボルトを殲滅していく。
フランソワもホクト達が上手くコントロールして、コボルトと一対一の場面を作り出し、細剣の刺突でコボルトを葬っていく。
ドンッ!ホクトが持つ斧槍の石突きが、コボルトの胴を突き破る。
「これで最後かな、サッサと魔石だけ取り出して燃やしちゃおう」
テキパキとナイフでコボルトの胸を抉り、魔石だけを取り出していく。冒険者ギルドなら討伐対象部位を持って行けば安いが報酬を貰えるが、今回は学園の行事で魔石は学園側で買取するので、魔石以外は必要なかった。
「さて、次行こうか」
「え!次ですか?!」
ホクトの言葉を理解したくないフランソワが愕然とする。
「そうだね、次はゴブリンが十匹も居ないから大丈夫だよ」
フランソワは何が大丈夫か分からなかった。それ以前に、何処に何がどれ位の数居るのか、把握しているホクトに驚きしかない。
ホクトが繰り出す総金属製の斧槍が縦横無尽に振るわれ、その度にフォレストウルフの命が消えて行く。
巨大なアダマンタイトの塊が振り下ろされると、ゴブリンが縦に引き裂かれる。獣人族の高い身体能力を活かしカジムが暴れまわる。
サクヤの炎の弾丸がゴブリンの頭を穿ち、素速いフォレストウルフの頭を正確に狙撃する。
フランソワも細剣をゴブリンの喉を狙って突き刺していく。
ホクトが見つけていたゴブリンと、フォレストウルフの群れがが戦闘していた所に、横から乱入した形で殲滅戦を仕掛けた。
「はぁ、はぁ、はぁ………………」
「大丈夫ですか?」
ヘタリ込むフランソワをサクヤが気遣う。
その間、ホクトとカジムが魔石の回収と、フォレストウルフの解体をしている。フォレストウルフは、毛皮が需要があるので、数も少ないので解体する事にしたようだ。
「もうそろそろ集合場所へ戻るのですか?」
「う~~ん、どうでしょう。多分、ホクトは最後にもう一ヶ所寄ると思いますよ」
「えっ、うそ」
魔物の魔石も十分集まった筈なので、そろそろ集合場所へと戻れると思っていたフランソワから悲壮感が漂う。
「よし、じゃあ次が最後ですから、頑張って行きましょう」
そこにフォレストウルフとゴブリンの処理を終えたホクトから声が掛かる。
「ねっ」
「……………………」
「こいつらは、確実に潰しておかないとダメなんだよな」
「でも、王都から一日の距離に、よく集落を作ろうとさたわね」
「あゝ、俺達が見つけて正解だったなアニキ」
「…………………………」
ホクト達が集合場所への帰り道で見つけたのは、オークの群れだった。まだ出来て間もない集落で、全部合わせても二十体にとどかない。
この世界のオークは、「指◯物語」での鬼ではなく、豚の頭を乗せた方だ。雌の数が少なく、異種族の雌を拐って繁殖する。冒険者ギルドでは常時討伐対象となっている。
「サクヤは、フランソワ様の護衛をしながら魔法で攻撃してくれれば良いよ」
「了解」
「じゃあアニキ、先に行くぜ!」
カジムが背中の大剣を抜き、肩に担いで猛然と走りだす。
「僕も行ってくるよ」
ホクトも斧槍【ミカヅチ】を手に、カジムの後を追いかける。
オーク達が、サクヤとフランソワの雌の匂いに興奮して騒ぎ出す。
「オラァーー!!」
大上段から振り下ろされた大剣は、2メートル近くあるオークの脳天を粉砕する。
カジムはそのままの勢いで、魔力を流した大剣を横薙ぎに振るうと、慌てて防ごうとしたオークの腕ごと胴を両断し、切り口が燃え上がる。
棍棒を持つオークがカジムに殴り掛かるのを、カジムは大剣で迎え討つ。ガチィ!オークの棍棒が弾かれ、体制を崩したオークへカジムの大剣が袈裟懸けに斬り下ろされ、オークが叫び声をあげて絶命した。
神速で間合いを詰めたホクトが繰り出す斧槍の刺突は、オークの胴体に大きな穴を穿つ。
引き抜く勢いを利用し、斧槍を水平に一閃すると、群がってきた二体のオークが上半身がずり落ち、血と臓物を撒き散らしながら下半身がその場で倒れる。
ホクトの背後からオークが錆びた剣をへ振り下ろす。ホクトは石突きを跳ね上げ、柄でオークの剣の軌道を逸らすと、斧槍を回転させてオークの首筋を斬りつける。オークの上半身がナナメにズレ落ち内臓がこぼれ落ちる。
ホクトが次のオークに相対すると、オークは身長差を活かして棍棒を振り下ろす。
それをホクトはワザとミカヅチを片手に持ち受け止める。
己よりも遥かに小さな人間に、振り下ろした棍棒が片手で受け止められた事に、ショックを受けるオーク。ただ次の瞬間、意識は暗転する。頸を落とされたのを気付く事なく。
サクヤもオーク相手に、白炎の槍を何本も空中に創り出す。放たれたファイヤーランスは、オークの胸を突き刺し大きな穴を開ける。
弾幕を張る中、ボロボロになりながらも近づいたさて来たオークの首が、白銀の剣が一閃し斬りとばす。
「…………………………」
フランソワは、目の前で繰り広げられる光景に、現実感を持てずに立ち竦んでいた。
フランソワにとっての秋の校外行事は、こうして無事に?終わりを告げた。
集合場所へ戻り、そこから王都までの帰り道、フランソワが何処か遠い目をしていたのは、仕方のないことかもしれない。
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