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16巻
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しおりを挟む1 大陸南端の未開地、開発始まる
トリアリア王国とサマンドール王国、神光教による未開地開発が計画されていると知ったものの、現時点では聖域周辺に影響が及んでいない事もあり、ウェッジフォートやバロルは落ち着いている。
ユグル王国にある世界樹と、聖域の精霊樹による地脈を通しての浄化も進んでいるのか、未開地の魔物も魔境から出てくる事が少なくなっているらしい。
そんな状況下で水の大精霊ウィンディーネに頼まれた海底遺跡探索は、僕――タクミにとっても聖域にとっても、実りの多いものとなった。
なにせ、超希少金属のオリハルコンが手に入ったからね。土の大精霊ノームの鉱山からもオリハルコンは産出されるけれど、その量は多いとは言えない。
そもそも聖域以外では、握り拳大のオリハルコンの鉱石が、宝物庫に大事に収蔵されているレベルで希少なのだそうだ。
海底遺跡から持ち帰った魔導兵器……という名のオリハルコンの塊は、僕が既にインゴットにしてある。二度と兵器として使えないようにね。
ノームやウィンディーネには、兵器の形で残さない方がいいと言われていた。大精霊が言うんだから、それだけのシロモノって事だね。
レーヴァも大量のオリハルコンを見て喜んだけれど、それを直ぐに使うつもりはなさそうだ。僕だって、軽はずみには使えないので、しばらくは倉庫の肥やしになるんだろうな。
それと家族が増えた。つい先日、同時に産気づいたソフィアをはじめ、僕の奥さん達が、無事出産を終えたのだ。
イルマ家だけでなく、当然のように聖域全体もお祭り騒ぎになったのは仕方ない。
娘のエトワールや春香、フローラも、弟や妹の誕生にテンションが上がって嬉しそうだった。
よく弟や妹が産まれると、赤ちゃん返りするって聞いていたけど、エトワール達に関しては心配いらなかったみたい。
海底遺跡からのオリハルコンの回収に成功し、僕達が日常に戻った頃、活発に動き出す者達がいた。
◆
大声で指揮官が指示を出し、兵士達がそれに応える。
「索敵怠るなよ! 盾持ち、後ろへは絶対に通すな!」
「「「「ハッ!」」」」
タクミ達が海底遺跡のオリハルコンの回収に動いていた頃、それはとうとう始まった。
大陸の中央付近に位置するトリアリア王国から、大勢の兵士に守られた土木作業員が、街道を造りながら南西方向の未開地へと進軍を開始した。
土木作業員には、トリアリア王国の魔法師団も含まれており、魔法と人力の両方で可能な限り迅速に作業を行っていく。
本来、トリアリア王国の魔法師団は、バーキラ王国やロマリア王国、ユグル王国のように、魔法で土木作業などしない。魔法使いは、特権階級だという認識がいまだに強い国だった。
ただ、今はそんな事を言っていられる余裕がトリアリア王国にはなかった。
その三ヶ国は旧シドニア神皇国の復興において、魔法師団や冒険者の魔法使いまで動員し、土属性魔法による街道や建物の建設を行っていた。その事実を知ったトリアリア王国やサマンドール王国の人間は、選ばれし魔法使いに対してなんと愚かな扱いをしているのだと馬鹿にしていた。
ところが、その復興のスピードを知り、驚愕する。
ここに至ってやっとトリアリア王のマーキラスや軍務卿のバラカンが強権を振るい、魔法師団を動員したのだった。
しかも今回は、神光教の全面バックアップのもとでの開発事業だ。全盛期よりも人数が減ったとはいえ、回復魔法が使える神官を多く有する教会のお陰で、兵士の損耗は最小限に抑えられる。
こうしてトリアリア王国史上初めての、侵略戦争ではない大規模な軍事行動が開始された。
それは大陸南端に位置するサマンドール王国も同じ。旧シドニアと国境を接していながら、復興事業に少しも噛めなかった事もあって、労働力は余っていた。
実際、神光教、トリアリア王国、サマンドール王国が合同で行う未開地開発事業は、衰退の道をたどっているサマンドール王国にとって、願ってもない機会だったのだ。
トリアリア王国が未開地の南端へ向けて工事を開始したのに合わせ、サマンドール王国からも、多くの人員が動員され始めた。
トリアリア王国とは異なり、その主力は職にあぶれた国民で、その護衛にはサマンドール王国の貴族が派遣する私兵と傭兵がつく。一応、冒険者の魔法使いを雇ってはいるが、その数は多くない。
そもそも魔法使いは希少であり、その大部分は貴族の出なので、冒険者で魔法使いというのは少ない。しかも、実力のある冒険者はバーキラ王国やロマリア王国で活動するため、サマンドール王国で活動する冒険者の魔法使いとは、よほどのもの好きか、能力が高くない者ばかりだ。
とはいえ、サマンドール王国側から未開地を開拓するルートは、トリアリア王国のルートよりも魔物が少なく、難度的には多少低いため、結果的に工事の進捗は同程度だった。
大々的な出陣式を行い、兵士達を見送ったトリアリア王マーキラスは、執務室で満足そうな表情を見せていた。
軍務卿のバラカンがにたにたと笑みを浮かべ、マーキラスに話しかける。
「陛下、国民に希望を抱かせるという意味でも派手な出陣式にしてよかったですな」
「ああ、これで王室を批判するばかりの貴族連中も、未開地開発に人と金を出すだろう」
未開地の開発は絶対に成功させるつもりだが、王国の状況が悪化の一途をたどっている事に不満を溜めた貴族達の目を外に向けさせる事が出来て、マーキラスはホッとしていた。
実際、マーキラスの代になってから、トリアリア王国は負け続きだ。
およそ五十年前のユグル王国との戦争は、未開地を行軍するという無茶をしたにもかかわらず、大きな利は得られなかった。
その後、シドニア神皇国と組んで臨んだ、バーキラ王国、ロマリア王国、ユグル王国との戦争は、ボコボコにされて敗れた。
そして邪精霊の御子――バールによって引き起こされた、あの悪夢のような黒い魔物の氾濫による被害。
トドメに、国内全土のエルフや獣人の失踪。
最後の事件は、実際はタクミによる奴隷の解放だったわけだが、いずれにせよ国内貴族の不満は爆発寸前だったと言える。
「食糧の輸入はどうなっている?」
「はっ、サマンドール王国を経由して、魔大陸から大量の魔物肉を輸入しています。保存の魔導具や冷蔵の魔導具を使い、さらに干し肉に加工したものもありますので、十分な量はあるかと」
「ふむ。値段の方はどうなのだ?」
「比較的安い肉を指定して輸入していますから問題ありません」
「ならいい」
もともと食糧はサマンドール王国からの輸入が多いが、未開地開発の計画が浮上してから、間接的にではあるものの、魔大陸から魔物肉を輸入する策に踏み切った。
人族以外は人と認めないトリアリア王国が、獣人族や魔人族ばかりが暮らす魔大陸と取引をする。
それだけ今回の事業に本気だという事だ。
その身に内包する魔力のせいか、魔物の肉は腐りにくい。そこに状態保存の魔法が付与された魔導具や冷蔵の魔導具を使えば、船を用いても魔物肉を腐らせずに運ぶ事が可能だった。
その船というのが、聖域が運用する巨大戦艦オケアノスである事を、マーキラスは知っているのだろうか。
◆
その頃、同じトリアリア王国の王都にある神光教の教会でも、ようやく未開地開発事業がスタートした事に安堵している男がいた。
聖職者とは思えないその姿は、まるで成り金の豚。下品なほど派手な法衣でその肥え太った身を包み、ジャラジャラと指輪などのアクセサリーで飾っている。
この男が、現在の神光教会のトップである教皇ユダールだ。
「教皇聖下、トリアリア王国側とサマンドール王国側、両陣営への神官の追加手配をしておきました」
「ふむ、ご苦労。我ら聖職者は、労働者どもとは身分が違うからな。定期的に交代させて疲弊せぬようにせねばな」
「はい。このところ教会内部でも不満は高まっていますから」
トリアリア王国が国内の貴族達に頭を悩ませているのと同じく、神光教の内部も一枚岩ではなくなっていた。
ここ最近の神光教の関係者は、神職とは思えない堕落した者が多い。
戒律を忘れ、酒を飲み、女色に溺れる。金に執着し、高利貸しをする教会もあるくらいだ。
真面目に神に祈る者も当然存在するが、そもそも神光教の信仰の対象――邪精霊アナトはすでに存在しない。
今の神光教には、邪精霊が消滅した事を知る人間はいないが。
「現場に酒でも差し入れしてやろう」
「それはいいですね。多めに送ってやれば、土木作業員や兵士達の士気も上がるでしょう」
「ふむ。そうなれば、工事の進捗も早くなるか」
「ええ、それはもう。必ず、皆ユダール聖下に感謝するでしょう」
「そうか。そうに違いないな。ハッハッハッハッ!」
醜く弛んだ顎の贅肉を揺らして愉快そうに笑うユダール。神官達への差し入れに、お酒を選ぶ事に少しも疑問を持たない。
神光教会において、お酒とは神に供えるものではなく、自分達が楽しむものらしい。
未開地までの道のりで、中継地となる砦も造られる。そこには、小さくとも神光教の教会が設置され、新たに開発される未開地の村や街にも同じように教会は建てられる。
教会の数だけ責任者となる神官が赴任する。
イコール、ユダールの勢力が増すという事だった。
トリアリアの王都にユダールの高笑いが響いていた。
◆
トリアリア王国や神光教とは同じようで別の思惑を抱いて、未開地開発事業に参加しているのがサマンドール王国だった。
宰相のモントレーからの報告に、満足そうに呟くバルデビュート王。
「順調のようだな」
「そうですな。何しろトリアリア王国の兵士達が我が国の北側に街道を建設していますから。我らは北を守られているのと変わりません」
軍事力に難のあるサマンドール王国は、圧倒的な力でもって未開地の魔物を駆逐するなど、はなから考えていない。
戦闘は最低限に、魔物除けを埋め込んだ街道と、その街道を守る防壁を築く方針だ。
「トリアリアのマーキラス王や、神光教会のユダール教皇などは、未開地に築く街に希望を見ているようですが、我らは少々目的が違いますからな」
「ああ。未開地の南北を縦断する街道建設。それが成れば、サマンドールは盛り返す事が出来る」
サマンドール王国にとっても、未開地の開発は、それなりに利にはなる。
そう、それなりにだ。
サマンドール王国の本当の望みは、聖域を含むウェッジフォートやバロルとの交易。
「聖域と繋がれば、我がサマンドール王国も持ち直す」
「はい。それにバーキラ王国の進んだ魔導具も国内では高く売れるでしょう」
バルデビュート王が望むのは、精霊樹の素材。
万能薬の素材となる精霊樹は、ユグル王国から流れてきたものを偶然手に入れるしかない。
しかし、バーキラ王国からは万能薬の噂がチラホラと聞こえてくる。だとすれば、素材の出所は聖域しかありえない。
そろそろ老人の域に入るバルデビュート王が切実に願うのものが健康――つまり万能薬なのは、仕方のない事だろう。
一方のモントレーは、バーキラ王国で出回る便利で先進的な魔導具の出所が聖域だと掴んでいる。
聖域と直接取引したいと思うのは当然だ。バーキラ王国を経由すれば、それだけ値段が跳ね上がるのだから。
もし聖域から仕入れた魔導具をサマンドール王国へ販売する権利を自分が得られたのなら、国王の座すら買えてしまうほど儲かるのではと夢想している。
それぞれの思惑が絡んで動き出した、未開地開発。
その事業が及ぼす影響など誰も考えていない。
結果、三陣営のタクミからの評価は下がる事になるのだが、もともと地の底を這う程度の評価だったので、たいして変わらないとも言える。
2 乳母車?
ひと月くらいの間に、次々と子供達が生まれ、我がイルマ家は大変賑やかになった。
ありがたいのは、エトワールや春香、フローラが凄く良いお姉ちゃんをしてくれている事だろうか。
勿論、メイドさん達やソフィアの両親であるダンテさんやフリージアさん、ユグル王国の王妃であるルーミア様や王女のミーミル様。バーキラ王国宰相夫人のロザリー様と聖域騎士団の団長であるガラハットさんの奥さんであるコーネリアさん。うちの文官娘であるシャルロットの母親で、バーキラ王国で爵位を持ちながら何故か聖域に定住するエリザベス様と、僕がこの世界に降り立って初めて人の温もりに触れたボード村から移住したバンガさんとマーサさん夫婦。
皆んな自分の子供や孫のように僕の子供達を可愛がってくれる。
最初に生まれたのは、ソフィアの息子で名前をセルト。もう当たり前のように、僕は名付けの話し合いから弾き出された。おかしいよね。僕が父親なのに。
この世界ではあまり関係ないのかもしれないけれど、セルトはイルマ家の長男だよ。
とはいえ、彼は姉のエトワールと同じくエルフ。そうなるとダンテさんやフリージアさんだけじゃなく、ミーミル様やルーミア様も当然のように噛んでくる。
気が付いた頃には、名前は決まっていたよ。
次に生まれたのはマリアの子供で、この子も男の子。名前はユーリ。種族は当たり前だけど人族だ。
ユーリの時も母親のマリアはともかく、お姉ちゃんになった春香や、ロザリー様やコーネリアさんまで頭を捻って名前を考えていたのに、僕には発言権がなかった。
今度こそとの決意も虚しく、三番目に生まれたマーニの子供は、クルスと名付けられた後に「クルスで良いですよね?」って言われたよ。ダメなんて言えるわけがない。
クルスは姉のフローラと同じ兎人族の男の子。エトワール達が合わせたように女の子三人だったのが、今回は男の子が三人だ。不思議な偶然ってあるもんだね。
そして人魚族のフルーナから生まれたリューカ。人魚族の赤ちゃんは百パーセント女の子なので、リューカも当然女の子。四女になる。
そして最後にベールクトの子がセッテ。有翼人族の女の子で五女。
ただ、リューカとセッテはこの場にはいない。リューカは聖域の海側、人魚族が暮らす区画で育てると決まっていた。
それはセッテも同じ。有翼人族のセッテは、天空島の有翼人族の集落で育てられる。
リューカもセッテも人族やエルフ、獣人族とかなり身体的な差異がある種族なので、僕としては泣く泣く承知したってわけだ。
まあ、海側までは転移で一瞬だし、天空島へも転移ゲートであっという間だから、頻繁に会いに行けばいいだけなんだけどね。
聖域で育てる赤ちゃん三人は、一つの部屋にベビーベッドを三つ並べ、ソフィア達母親とメイドが協力してお世話している。勿論、僕もぐずったら抱いてあやしたり、おしめを替えたりと、エトワール達の時と同じように育児に励んでいる。
赤ちゃんを抱いていると、改めて責任感が芽生えてくるんだよな。僕達親が守ってあげないと命を繋げない存在だからかな。
今日も赤ちゃん部屋を覗くと、三人とも起きていたので、頬を撫でたり手を触ったりしていると、バタバタと足音がしてエトワール、春香、フローラが部屋に入ってきた。
「あっ! パパだ!」
「パパも赤ちゃん見に来たの?」
「赤ちゃん、いい匂いだねぇ!」
エトワール達は今日も元気いっぱいだな。
「ねぇねぇパパ」
「ん、なんだい」
エトワールが僕に抱きついて上目遣いをしてくる。何かオネダリしたい感じだ。誰だよ、こんなあざとい事を教えたの。
「セッテ達をお散歩に連れていってあげたいの」
「お散歩かぁ……」
すると、それを聞いた春香やフローラも、私も私もとぴょんぴょん跳ねてテンションを上げる。
「わたしもユーリとお散歩したい!」
「わたしも! わたしも! クルスとお散歩!」
「ねぇ、パパ。ダメ?」
三人とも僕にしがみついてお願いしてきたので、流石に嫌とは言えない。
「赤ちゃんをベビーカーに乗せてお散歩するかい?」
「パパ、それじゃ綺麗な道しかお散歩できないよ」
「うっ、ま、まあ、それはそうだけど」
ベビーカーはエトワール達の時に作ったけれど、彼女の言う通り、確かにデコボコの少ない道じゃないと使い難い。まあ、聖域の道は綺麗なんだけどね。
ただ、エトワールは聖域のあちこちを赤ちゃんに見せてあげたいのだろう。まあ、赤ちゃんが視力的に見えているかは、この際問題じゃない。弟達を思う、そのエトワールの気持ちが嬉しい。
「……少し日にちが欲しいかな。道のない場所でも散歩できるモノを考えてみるよ」
「ほんと!? ありがとう、パパ!」
弟や妹達に聖域の綺麗な景色を見せてあげたいというエトワールの望みに応える事を決めた。
「じゃあお姉ちゃん、今日は大通りだけ散歩しようよ」
「そうだね。精霊樹と泉、教会を見せてあげよう!」
「うん! じゃ、行こうか!」
春香とフローラの提案にエトワールが頷くと、三人は僕を置いて赤ちゃん部屋を飛び出していった。ソフィアやマリア、マーニの許可を取りに行ったのだろう。
「では、私達はお散歩の準備をいたしますね」
「ああ、頼むよ」
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◆ ◆ ◆
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