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師匠との別れ
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ドルファレス師匠との、厳しくも楽しい鍛錬の日々も六年が経った。
厳しい日々のお陰で、俺のステータスも順調に成長したと思う。
ただ、この世界に来てからドルファレス師匠か、精霊女王様にしか会っていないから、自分がどのくらい成長出来たのか、強いのか弱いのかわからない。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
NAME カイト 人族
HP 1,670/1,670
MP 2,590/2,590
AGE 14
JOB 剣士Lv.5 魔導士Lv.5
STR 960
DEF 710
INT 1,230
AGL 835
DEX 1,255
MEN 1,360
SKILL
剣術Lv.4 短剣術Lv.3 槍術Lv.4
体術Lv.3 斧術Lv.4 棍術Lv.3
投擲術Lv.4 棒術Lv.3 戦鎚術Lv.3
身体強化Lv.3 気配隠匿Lv.4 気配察知Lv.3
属性魔法適正 魔力操作Lv.4
火魔法Lv.3 水魔法Lv.4 土魔法Lv.4
風魔法Lv.5 氷魔法Lv.3 雷魔法Lv.4
光属性Lv.4 闇魔法Lv.3
時空間魔法Lv.2 無属性魔法Lv.4
回復魔法Lv.3 魔力感知Lv.4
付与魔法Lv.4 刻印魔法Lv.3
鍛治Lv.4 調合Lv.3
木材工芸Lv.3 裁縫Lv.3
物理耐性Lv.2 状態異常無効
大陸共通語 鑑定Lv.4
空間収納
JOB
戦士Lv.20 剣士Lv.5 魔法使いLv.20
狩人Lv.20 武闘家Lv.20 盗賊Lv.20
魔導士Lv.5 僧侶Lv.20 村人Lv.10
付与術師Lv.20 木工職人Lv.10
服飾職人Lv、10
薬師Lv.10 錬金術師Lv.10 鍛治師Lv.15
加護
精霊女王の加護
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ジョブは、中級職になっている。
ドルファレス師匠との模擬戦も、等々互角に渡り合う事が出来るようになって来た。
そしてその師匠が、今俺の前から消えようとしている。
「ドルファレス師匠…………」
涙が溢れて、一杯話したい事があるのに、言葉が出て来ない。
「泣くなカイト。ようやく五百年の呪縛から解放されるんじゃ。お主には感謝しかないわい」
「し、師匠……」
ドルファレス師匠が、ハルバードを地面に突き刺す。
「儂のハルバードは、オリハルコン合金製じゃ。これを打ち直して、カイトのバルデッィシュを造る素材にするんじゃ」
ドルファレス師匠の身体が光に包まれ、輪郭がぼやけていく。
「カイト、お主と過ごしたこの六年。ただ消え去る定だった儂に、眩しいほどの光を与えてくれた。カイトよ、思うままに自由に生きろ」
「ド、ドルファレス師匠、ありがとうございました!」
ドルファレス師匠は、そのまま光に包まれ消えて行った。
そこには、地面に突き立つハルバードと、大きく純度の高い魔石が遺されていた。
俺はハルバードと魔石を回収すると、小屋へと帰った。
俺もこの場所から旅立つ時が近付いてきた。
「その前に、ドルファレス師匠のハルバードを、バルデッィシュに打ち直さないとな」
そう言って、鍛治場へ移動するカイト。
以前は小型の魔力炉だった物が、六年の内に魔改造が繰り返され、高性能な魔力炉に変わっていた。オリハルコンを鍛えるには、必要な改造だったのだが……。
ドルファレスのハルバードを、炉でインゴットに戻す。その際、大量の魔力を注ぐことで、インゴットに俺の魔力を馴染ませる。これは後の工程で鍛治魔法を使う際、必要になる。
成形魔法(モーディング)や研磨魔法(ポリィシュ)を発動する時に、金属に魔力を馴染ませる必要があるんだ。
オリハルコンが最適な温度になったのを見極めて、一旦インゴットの状態にする。
オリハルコンは、高い硬度と靭性を併せ持ち、魔力伝導率も高い。
アダマンタイトは、高い硬度を誇るが、重量が重く、魔力伝導率もミスリルに及ばない。
二種類のオリハルコン合金を用意する。
オリハルコン合金と言っても、鋼のように炭素を混ぜるのではなく、少量のミスリルとアダマンタイトを混ぜる事により、硬度を求めた配合と靭性を求めた配合とで、二種類の合金を用意する。
一つは、硬度を極限まで高めた物を。
一つは、靭性に優れ柔軟性を持たせた物を。
二つのオリハルコン合金が、滑らかに融合するように、分子構造を強くイメージして土魔法を併用して作業していく。
幸運な事に、オリハルコンやアダマンタイトにもマルテンサイト組織に似た構造があった。
マルテンサイト組織は、日本刀に見られる硬く脆い組織だが、日本刀では、焼き入れで変態した鋼のマルテンサイト組織を焼戻しして、粘りを回復する工程をとる。
オリハルコン合金は、硬くなるが、脆くはならないファンタジー金属なので、出来上がりが楽しみだ。
三日三晩鍛治場に篭り、会心の出来だと思える物が出来上がった。
・鬼神斬り(バルディッシュ)
等級 神話級
自動修復
硬度強化
靭性強化
斬撃強化
腐蝕耐性
筋力強化
聖属性強化
鑑定すると、かけた覚えのないエンチャント、聖属性強化がいつの間にか付いていた。
これは聖騎士だった、ドルファレス師匠のハルバードをもとに、造ったからなのかもしれない。
シャフトまでオリハルコン合金のバルディッシュは、かなりの重量だけど、シャフトには個別に重量軽減のエンチャントをかけている。
更に、滑り止めを兼ねて、シャフト表面に悪ノリ半分で文字を刻んだ。
《疾如風 徐如林 侵掠如火 不動如山》
《臨兵鬥者皆陣列前行》
《金剛手言 如是世尊願樂欲聞
佛言菩提心爲因 悲爲根本 方便爲究竟
祕密主云何菩提 謂如實知自心
祕密主是阿耨多羅三藐三菩提 乃至彼法 少分無有可得
何以故 虚空相是菩提無知解者 亦無開曉
何以故 菩提無相故
祕密主諸法無相 謂虚空相》
孫子、九字、大毘盧遮那成仏神変加持経をビッシリと刻んでいく。
孫子と九字は、以前から知っていたが、お経に付いては、何故か勝手に刻まれていった。
少し怖くもあったが、ファンタジーだと思いこむ事にする。
シャフトに文字が刻まれた瞬間から、バルディッシュの存在感が増した様な気がしたが、俺の精神衛生上気にしない事にする。
石突きは、重量バランス調整を兼ねて、大きさと形状を工夫した。
小屋の外へ出て、ドルファレス師匠から習った、型を使ってみる。
「うん、凄くしっくりくるな」
ドルファレス師匠からは、五百年以上前に亡んだ、アルデバラン王国の真鳳凰流剣術と槍術を、叩き込まれた。
その槍術の型の幾つかを、新しいバルディッシュの感覚を掴むために繰り返す。
ドルファレス師匠の教えで、長柄武器を扱う為には、必要になってくるとの事で、槍術や斧術だけではなく、棒術、戦鎚術も訓練のメニューに入っていた。
新しい相棒になるバルディッシュを振り回し、満足した俺は、他の装備を造る事にする。
素材の問題で、造れるのは限られているので、何を造るか考える。
「刀を造りたい気持ちはあるんだけど、拵えを造る素材がないんだよな。籠手だけにしとこうかな」
色々考えたすえに、格闘と防御に使える籠手を造る事にした。
オリハルコン合金とアダマンタイト合金で、間に合わせの籠手を造りあげる。
オリハルコンとアダマンタイトの籠手を、間に合わせと、他人に聴かれれば、正気を疑われるだろうが、この世界に来てから、ドルファレス師匠と妖精女王様以外に、誰とも会った事がない俺が、その事に気づくのは、もう少し後のことだった。
小屋の中を片付けて、湖のほとりに歩いて行く。俺が湖に近づくと、精霊女王様が顕現する。
「お別れを言いに来ました」
俺がそう言うと、精霊女王様は微笑む。
『あの騎士は、天に召されたのですね』
「はい、ドルファレス師匠は、笑って逝かれました」
『世界は広いです。この世界のどこかで、また逢う事もあるでしょう。この地の周りにある森は、深く危険に満ちています。十分気をつけて行くのですよ。あなたの旅が良き旅でありますよう』
そう言うと精霊女王様は、光に包まれ消えていった。
「さて、ドルファレス師匠の話だと、とにかく南へ行けば良いんだよな」
五百年前の知識だが、南には幾つかの国がある筈だと言っていた。
訳も分からずこの世界に来て七年、遂に広い世界への一歩を踏み出した。
厳しい日々のお陰で、俺のステータスも順調に成長したと思う。
ただ、この世界に来てからドルファレス師匠か、精霊女王様にしか会っていないから、自分がどのくらい成長出来たのか、強いのか弱いのかわからない。
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NAME カイト 人族
HP 1,670/1,670
MP 2,590/2,590
AGE 14
JOB 剣士Lv.5 魔導士Lv.5
STR 960
DEF 710
INT 1,230
AGL 835
DEX 1,255
MEN 1,360
SKILL
剣術Lv.4 短剣術Lv.3 槍術Lv.4
体術Lv.3 斧術Lv.4 棍術Lv.3
投擲術Lv.4 棒術Lv.3 戦鎚術Lv.3
身体強化Lv.3 気配隠匿Lv.4 気配察知Lv.3
属性魔法適正 魔力操作Lv.4
火魔法Lv.3 水魔法Lv.4 土魔法Lv.4
風魔法Lv.5 氷魔法Lv.3 雷魔法Lv.4
光属性Lv.4 闇魔法Lv.3
時空間魔法Lv.2 無属性魔法Lv.4
回復魔法Lv.3 魔力感知Lv.4
付与魔法Lv.4 刻印魔法Lv.3
鍛治Lv.4 調合Lv.3
木材工芸Lv.3 裁縫Lv.3
物理耐性Lv.2 状態異常無効
大陸共通語 鑑定Lv.4
空間収納
JOB
戦士Lv.20 剣士Lv.5 魔法使いLv.20
狩人Lv.20 武闘家Lv.20 盗賊Lv.20
魔導士Lv.5 僧侶Lv.20 村人Lv.10
付与術師Lv.20 木工職人Lv.10
服飾職人Lv、10
薬師Lv.10 錬金術師Lv.10 鍛治師Lv.15
加護
精霊女王の加護
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ジョブは、中級職になっている。
ドルファレス師匠との模擬戦も、等々互角に渡り合う事が出来るようになって来た。
そしてその師匠が、今俺の前から消えようとしている。
「ドルファレス師匠…………」
涙が溢れて、一杯話したい事があるのに、言葉が出て来ない。
「泣くなカイト。ようやく五百年の呪縛から解放されるんじゃ。お主には感謝しかないわい」
「し、師匠……」
ドルファレス師匠が、ハルバードを地面に突き刺す。
「儂のハルバードは、オリハルコン合金製じゃ。これを打ち直して、カイトのバルデッィシュを造る素材にするんじゃ」
ドルファレス師匠の身体が光に包まれ、輪郭がぼやけていく。
「カイト、お主と過ごしたこの六年。ただ消え去る定だった儂に、眩しいほどの光を与えてくれた。カイトよ、思うままに自由に生きろ」
「ド、ドルファレス師匠、ありがとうございました!」
ドルファレス師匠は、そのまま光に包まれ消えて行った。
そこには、地面に突き立つハルバードと、大きく純度の高い魔石が遺されていた。
俺はハルバードと魔石を回収すると、小屋へと帰った。
俺もこの場所から旅立つ時が近付いてきた。
「その前に、ドルファレス師匠のハルバードを、バルデッィシュに打ち直さないとな」
そう言って、鍛治場へ移動するカイト。
以前は小型の魔力炉だった物が、六年の内に魔改造が繰り返され、高性能な魔力炉に変わっていた。オリハルコンを鍛えるには、必要な改造だったのだが……。
ドルファレスのハルバードを、炉でインゴットに戻す。その際、大量の魔力を注ぐことで、インゴットに俺の魔力を馴染ませる。これは後の工程で鍛治魔法を使う際、必要になる。
成形魔法(モーディング)や研磨魔法(ポリィシュ)を発動する時に、金属に魔力を馴染ませる必要があるんだ。
オリハルコンが最適な温度になったのを見極めて、一旦インゴットの状態にする。
オリハルコンは、高い硬度と靭性を併せ持ち、魔力伝導率も高い。
アダマンタイトは、高い硬度を誇るが、重量が重く、魔力伝導率もミスリルに及ばない。
二種類のオリハルコン合金を用意する。
オリハルコン合金と言っても、鋼のように炭素を混ぜるのではなく、少量のミスリルとアダマンタイトを混ぜる事により、硬度を求めた配合と靭性を求めた配合とで、二種類の合金を用意する。
一つは、硬度を極限まで高めた物を。
一つは、靭性に優れ柔軟性を持たせた物を。
二つのオリハルコン合金が、滑らかに融合するように、分子構造を強くイメージして土魔法を併用して作業していく。
幸運な事に、オリハルコンやアダマンタイトにもマルテンサイト組織に似た構造があった。
マルテンサイト組織は、日本刀に見られる硬く脆い組織だが、日本刀では、焼き入れで変態した鋼のマルテンサイト組織を焼戻しして、粘りを回復する工程をとる。
オリハルコン合金は、硬くなるが、脆くはならないファンタジー金属なので、出来上がりが楽しみだ。
三日三晩鍛治場に篭り、会心の出来だと思える物が出来上がった。
・鬼神斬り(バルディッシュ)
等級 神話級
自動修復
硬度強化
靭性強化
斬撃強化
腐蝕耐性
筋力強化
聖属性強化
鑑定すると、かけた覚えのないエンチャント、聖属性強化がいつの間にか付いていた。
これは聖騎士だった、ドルファレス師匠のハルバードをもとに、造ったからなのかもしれない。
シャフトまでオリハルコン合金のバルディッシュは、かなりの重量だけど、シャフトには個別に重量軽減のエンチャントをかけている。
更に、滑り止めを兼ねて、シャフト表面に悪ノリ半分で文字を刻んだ。
《疾如風 徐如林 侵掠如火 不動如山》
《臨兵鬥者皆陣列前行》
《金剛手言 如是世尊願樂欲聞
佛言菩提心爲因 悲爲根本 方便爲究竟
祕密主云何菩提 謂如實知自心
祕密主是阿耨多羅三藐三菩提 乃至彼法 少分無有可得
何以故 虚空相是菩提無知解者 亦無開曉
何以故 菩提無相故
祕密主諸法無相 謂虚空相》
孫子、九字、大毘盧遮那成仏神変加持経をビッシリと刻んでいく。
孫子と九字は、以前から知っていたが、お経に付いては、何故か勝手に刻まれていった。
少し怖くもあったが、ファンタジーだと思いこむ事にする。
シャフトに文字が刻まれた瞬間から、バルディッシュの存在感が増した様な気がしたが、俺の精神衛生上気にしない事にする。
石突きは、重量バランス調整を兼ねて、大きさと形状を工夫した。
小屋の外へ出て、ドルファレス師匠から習った、型を使ってみる。
「うん、凄くしっくりくるな」
ドルファレス師匠からは、五百年以上前に亡んだ、アルデバラン王国の真鳳凰流剣術と槍術を、叩き込まれた。
その槍術の型の幾つかを、新しいバルディッシュの感覚を掴むために繰り返す。
ドルファレス師匠の教えで、長柄武器を扱う為には、必要になってくるとの事で、槍術や斧術だけではなく、棒術、戦鎚術も訓練のメニューに入っていた。
新しい相棒になるバルディッシュを振り回し、満足した俺は、他の装備を造る事にする。
素材の問題で、造れるのは限られているので、何を造るか考える。
「刀を造りたい気持ちはあるんだけど、拵えを造る素材がないんだよな。籠手だけにしとこうかな」
色々考えたすえに、格闘と防御に使える籠手を造る事にした。
オリハルコン合金とアダマンタイト合金で、間に合わせの籠手を造りあげる。
オリハルコンとアダマンタイトの籠手を、間に合わせと、他人に聴かれれば、正気を疑われるだろうが、この世界に来てから、ドルファレス師匠と妖精女王様以外に、誰とも会った事がない俺が、その事に気づくのは、もう少し後のことだった。
小屋の中を片付けて、湖のほとりに歩いて行く。俺が湖に近づくと、精霊女王様が顕現する。
「お別れを言いに来ました」
俺がそう言うと、精霊女王様は微笑む。
『あの騎士は、天に召されたのですね』
「はい、ドルファレス師匠は、笑って逝かれました」
『世界は広いです。この世界のどこかで、また逢う事もあるでしょう。この地の周りにある森は、深く危険に満ちています。十分気をつけて行くのですよ。あなたの旅が良き旅でありますよう』
そう言うと精霊女王様は、光に包まれ消えていった。
「さて、ドルファレス師匠の話だと、とにかく南へ行けば良いんだよな」
五百年前の知識だが、南には幾つかの国がある筈だと言っていた。
訳も分からずこの世界に来て七年、遂に広い世界への一歩を踏み出した。
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