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エルは普通を望む
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ブリッツ、ラヴィーネ、ルフトの動作確認を兼ねた遠乗りから帰って、暫くエルの機嫌が治らず、宥めるのに苦労した。
「私は普通のゴーレム馬車が良い」
「ラヴィーネが気に入らない?」
「そんな事ないけど、ラヴィーネは綺麗だし」
エルは要するに馬車が良いのか、お嬢様だしな。
「う~ん、エルは馬車の様に、椅子に座るタイプが良いんだね」
「そうよ、だってゴーレム馬車を造るんだと思っていたもの」
馬車サイズの乗り物か、それともブリッツとラヴィーネが引く馬車を造るかだな。
「分かったよ、少し考えてみるよ」
エルからのリクエストもあったので、お嬢様のエルでも納得のゴーレム馬車を造ってやろう。
ゴーレム馬のブリッツとラヴィーネに、馬車は引かせない。
クックックッ、造ってやるHUMVEE(ハンビィー)の後継車種のL-ATVを、装甲車バージョンは市販していなかったHUMVEEやL-ATVだけど、自作なら関係ない。
当然、見た目だけ似せている、なんちゃってL-ATVだけど。
装甲の材質も動力も違う。
次の日の朝、朝食を済ませた後、今日の予定についてエルに聞いた。
「エル、ちょっと素材集めに行って来る。エルはどうする?」
深淵の森へ行くつもりだったので、さすがにルキナは連れて行けないと思ってエルに聞いたのだ。
「ルキナとお留守番してるわ。どうせ奥の方へ行くつもりなんでしょ」
俺がわざわざ聞いた事で察したようだ。
「ルキナもエルお姉ちゃんと、お留守番お願い出来るよね」
しゃがんでルキナに目線を合わせて話し掛ける。
「うん!でも早く帰ってきてね」
キュッ、と抱きついて来る。
「わかった。明日には帰るからね」
俺はアイテムボックスからブリッツを取り出すと、跨り北へ向かって爆走する。
徒歩で二日の距離はブリッツならすぐだった。
深淵の森外縁部でブリッツを降りると、アイテムボックスに収納する。
今回、俺は特にこれといった特定の魔物を狙ってはいない。探しているのは魔物じゃない。
それを探して森の奥に向かい、ひたすらサーチアンドデストロイだ。
魔物を倒しながら森の中を暫く進むと、オークの群れを察知した。
「オークが六体か、ちょうど良いな」
足音を消し気配隠匿とハイドを重ね、オークに走り寄り、腰の刀を抜き打つ。
返す刀で、逆袈裟に二体目を斬り裂く。
シュ! ドスッ!
逆袈裟に跳ね上げた刀が、次のオークを唐竹割りに斬り捨て、襲い来るオークの喉に突きを繰り出す。
ドシュ! ドンッ!
右腰のレイジングベヒモスを左手で抜き撃ち、残りのオークの額に穴を開けた。
「ふ~う、あっ!あった!」
俺の目の前に、大きな葉っぱの大木が群生しているのを見つけた。以前、森から抜けようと彷徨っていたとき、たまたま鑑定して見つけた木だった。
「あった、良かった見つかって」
俺が見つけたのはゴムの木だ。地球にあったゴムの木とは全くの別物だと思う。
生成過程において、硫黄やサブを加えることも要らない。魔力を込めながら生成する事により、ゴムの性質をコントロール出来るファンタジー素材だ。
その場で、アイテムボックスから大きな樽を幾つも取り出すと、そこに錬金術で抽出していく。
必要量を確保した俺は、アイテムボックスに収納すると、サーチアンドデストロイで魔物を斃しながら帰路についた。
「ただいま~!」
帰りもブリッツで街道を爆走して、短時間でノトスに着いた。
北側の街道は人通りもなく、俺がブリッツを時速100キロ近い速度で駆っても問題なかった。
トタットコトコトコ!
「おかえりなさ~い!」
ルキナが駆けよって抱きついた。俺はしゃがんでルキナを抱きしめ、そのまま抱き上げる。
「ただいまルキナ。良い子にしてたかな」
寂しかったのか、ルキナが小さな手で抱きつきながら、頭をぐりぐり擦り付ける。
「ルキナ良い子にしてたよ」
ルキナは、その日はずっと甘えモードだったけど、俺もルキナを目一杯甘やかした。
「ずっと一緒だったから、不安になったのかもね。強がって平気そうにしてたけど」
その日の夜、ベッドに三人で横になりながら、エルと話していた。
「この辺に同じ年頃の友達でも出来たら良いんだけどな」
「少しずつ馴れて行くしかないわね」
次の日、工房でゴムに魔力を込めながら、成形魔法で変形させていく。
俺が作ったのはタイヤだ。軍用車両の大きなタイヤを予備も含めて作成していく。
タイヤにもエンチャントをガチガチにかける。
アイテムボックスからオークを取り出し、魔石を取り出した残りから、錬金術で油を抽出する。
さらに集めた油を錬金術で錬成して、機械オイルの代用品を作る。
四輪駆動、四輪独立懸架サスペンション、実車とは違い六人乗りにした。
四輪それぞれの出力制御やサスペンションの制御もゴーレム術式で制御して、どんな悪路でも走破出来る性能を求めた。
L-ATVに大きさと形を参考にしたため、最終的に六トンを超える重量になったので、そこはエンチャントで重量軽減をかけた。
装甲とフレームは、鋼鉄に少量のオリハルコンを混ぜた合金で、オリハルコン合金には劣るが、十分な強度を得る事が出来た。
Aクラスの魔石を使った魔導動力を4セット用意した。一つの車輪に一つの魔導動力として使う。
Sクラスの魔石ひとつをメイン動力として使用。武装用、魔力障壁、動力の補助のエネルギーとしている。
制御用のゴーレム核に地竜の魔石を使用。サスペンションの状態、各魔導動力の出力、変速機の制御を行う。
内装も魔物の革製の座席、エアコンの魔導具を装備して快適な空間を作りだす。
ガラスを錬金術で錬成し、成形魔法でフロント、サイドと作成していく。ガラスには念入りにエンチャントで強化を施す。
サンドベージュに塗装して、車体全体に対して、物理耐性、魔法耐性、自動修復、高温耐性、低温耐性をエンチャントした。
結界発生の魔導具を組み込み、登録した魔力パターンの人以外が近づけないような結界を張る事が出来るようにした。
「……やり過ぎたかもしれない。でも、カッコイイ」
出来上がった装甲軍事車両に俺は満足だった。
「なっ!何これ!」
俺がゴーレム馬車?の出来に満足して眺めていると背後からエルの声が聞こえた。
「えっ?ゴーレム馬車じゃないか」
どこから見てもゴーレム馬車じゃないか。
「うわ~!カイトおにいちゃんスゴイ!スゴイ!」
ルキナは素直に喜んでくれている。
「……これ、ひょっとして、凄く速いの?」
エルは前回の試走が余程怖かったんだろう。
「どうだろう。ブリッツやラヴィーネよりは速いかなぁ。少しだけだよ」
そうなんだ、どうせ悪路を走るのだから、ブリッツ達より少し速いだけなんだ。
「まあ、ドラゴンでも轢き殺せそうなゴーレム馬車ですね。お嬢様、カイト様の造る物に常識を求めるのは諦められた方が良いのでは」
遅れて工房に入って来たアンナさんが、酷い事を言う。
「そうね、私も諦めるわ」
どうやらルキナ以外には、あまりウケが良くないみたいだ。
まぁ良いか。
「私は普通のゴーレム馬車が良い」
「ラヴィーネが気に入らない?」
「そんな事ないけど、ラヴィーネは綺麗だし」
エルは要するに馬車が良いのか、お嬢様だしな。
「う~ん、エルは馬車の様に、椅子に座るタイプが良いんだね」
「そうよ、だってゴーレム馬車を造るんだと思っていたもの」
馬車サイズの乗り物か、それともブリッツとラヴィーネが引く馬車を造るかだな。
「分かったよ、少し考えてみるよ」
エルからのリクエストもあったので、お嬢様のエルでも納得のゴーレム馬車を造ってやろう。
ゴーレム馬のブリッツとラヴィーネに、馬車は引かせない。
クックックッ、造ってやるHUMVEE(ハンビィー)の後継車種のL-ATVを、装甲車バージョンは市販していなかったHUMVEEやL-ATVだけど、自作なら関係ない。
当然、見た目だけ似せている、なんちゃってL-ATVだけど。
装甲の材質も動力も違う。
次の日の朝、朝食を済ませた後、今日の予定についてエルに聞いた。
「エル、ちょっと素材集めに行って来る。エルはどうする?」
深淵の森へ行くつもりだったので、さすがにルキナは連れて行けないと思ってエルに聞いたのだ。
「ルキナとお留守番してるわ。どうせ奥の方へ行くつもりなんでしょ」
俺がわざわざ聞いた事で察したようだ。
「ルキナもエルお姉ちゃんと、お留守番お願い出来るよね」
しゃがんでルキナに目線を合わせて話し掛ける。
「うん!でも早く帰ってきてね」
キュッ、と抱きついて来る。
「わかった。明日には帰るからね」
俺はアイテムボックスからブリッツを取り出すと、跨り北へ向かって爆走する。
徒歩で二日の距離はブリッツならすぐだった。
深淵の森外縁部でブリッツを降りると、アイテムボックスに収納する。
今回、俺は特にこれといった特定の魔物を狙ってはいない。探しているのは魔物じゃない。
それを探して森の奥に向かい、ひたすらサーチアンドデストロイだ。
魔物を倒しながら森の中を暫く進むと、オークの群れを察知した。
「オークが六体か、ちょうど良いな」
足音を消し気配隠匿とハイドを重ね、オークに走り寄り、腰の刀を抜き打つ。
返す刀で、逆袈裟に二体目を斬り裂く。
シュ! ドスッ!
逆袈裟に跳ね上げた刀が、次のオークを唐竹割りに斬り捨て、襲い来るオークの喉に突きを繰り出す。
ドシュ! ドンッ!
右腰のレイジングベヒモスを左手で抜き撃ち、残りのオークの額に穴を開けた。
「ふ~う、あっ!あった!」
俺の目の前に、大きな葉っぱの大木が群生しているのを見つけた。以前、森から抜けようと彷徨っていたとき、たまたま鑑定して見つけた木だった。
「あった、良かった見つかって」
俺が見つけたのはゴムの木だ。地球にあったゴムの木とは全くの別物だと思う。
生成過程において、硫黄やサブを加えることも要らない。魔力を込めながら生成する事により、ゴムの性質をコントロール出来るファンタジー素材だ。
その場で、アイテムボックスから大きな樽を幾つも取り出すと、そこに錬金術で抽出していく。
必要量を確保した俺は、アイテムボックスに収納すると、サーチアンドデストロイで魔物を斃しながら帰路についた。
「ただいま~!」
帰りもブリッツで街道を爆走して、短時間でノトスに着いた。
北側の街道は人通りもなく、俺がブリッツを時速100キロ近い速度で駆っても問題なかった。
トタットコトコトコ!
「おかえりなさ~い!」
ルキナが駆けよって抱きついた。俺はしゃがんでルキナを抱きしめ、そのまま抱き上げる。
「ただいまルキナ。良い子にしてたかな」
寂しかったのか、ルキナが小さな手で抱きつきながら、頭をぐりぐり擦り付ける。
「ルキナ良い子にしてたよ」
ルキナは、その日はずっと甘えモードだったけど、俺もルキナを目一杯甘やかした。
「ずっと一緒だったから、不安になったのかもね。強がって平気そうにしてたけど」
その日の夜、ベッドに三人で横になりながら、エルと話していた。
「この辺に同じ年頃の友達でも出来たら良いんだけどな」
「少しずつ馴れて行くしかないわね」
次の日、工房でゴムに魔力を込めながら、成形魔法で変形させていく。
俺が作ったのはタイヤだ。軍用車両の大きなタイヤを予備も含めて作成していく。
タイヤにもエンチャントをガチガチにかける。
アイテムボックスからオークを取り出し、魔石を取り出した残りから、錬金術で油を抽出する。
さらに集めた油を錬金術で錬成して、機械オイルの代用品を作る。
四輪駆動、四輪独立懸架サスペンション、実車とは違い六人乗りにした。
四輪それぞれの出力制御やサスペンションの制御もゴーレム術式で制御して、どんな悪路でも走破出来る性能を求めた。
L-ATVに大きさと形を参考にしたため、最終的に六トンを超える重量になったので、そこはエンチャントで重量軽減をかけた。
装甲とフレームは、鋼鉄に少量のオリハルコンを混ぜた合金で、オリハルコン合金には劣るが、十分な強度を得る事が出来た。
Aクラスの魔石を使った魔導動力を4セット用意した。一つの車輪に一つの魔導動力として使う。
Sクラスの魔石ひとつをメイン動力として使用。武装用、魔力障壁、動力の補助のエネルギーとしている。
制御用のゴーレム核に地竜の魔石を使用。サスペンションの状態、各魔導動力の出力、変速機の制御を行う。
内装も魔物の革製の座席、エアコンの魔導具を装備して快適な空間を作りだす。
ガラスを錬金術で錬成し、成形魔法でフロント、サイドと作成していく。ガラスには念入りにエンチャントで強化を施す。
サンドベージュに塗装して、車体全体に対して、物理耐性、魔法耐性、自動修復、高温耐性、低温耐性をエンチャントした。
結界発生の魔導具を組み込み、登録した魔力パターンの人以外が近づけないような結界を張る事が出来るようにした。
「……やり過ぎたかもしれない。でも、カッコイイ」
出来上がった装甲軍事車両に俺は満足だった。
「なっ!何これ!」
俺がゴーレム馬車?の出来に満足して眺めていると背後からエルの声が聞こえた。
「えっ?ゴーレム馬車じゃないか」
どこから見てもゴーレム馬車じゃないか。
「うわ~!カイトおにいちゃんスゴイ!スゴイ!」
ルキナは素直に喜んでくれている。
「……これ、ひょっとして、凄く速いの?」
エルは前回の試走が余程怖かったんだろう。
「どうだろう。ブリッツやラヴィーネよりは速いかなぁ。少しだけだよ」
そうなんだ、どうせ悪路を走るのだから、ブリッツ達より少し速いだけなんだ。
「まあ、ドラゴンでも轢き殺せそうなゴーレム馬車ですね。お嬢様、カイト様の造る物に常識を求めるのは諦められた方が良いのでは」
遅れて工房に入って来たアンナさんが、酷い事を言う。
「そうね、私も諦めるわ」
どうやらルキナ以外には、あまりウケが良くないみたいだ。
まぁ良いか。
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