26 / 36
第1章・聖騎士
1ステージ目
しおりを挟む僕はシャルに呼ばれ、体を震わせながら、みんなの前に立ち
盛大に沸く人達に対して、一礼をする。
「この子は、照れ屋で恥ずかしがり屋なんで
言葉すくなめだが、気にしないでくれ。」
そのシャルの言葉に
知ってるぞ!とか、かわいい~~とか
あれは、私の妹分なんだぞ!と
通る声で自慢する、アッコさんの声もあった。
そして、一段高くなった場所に置いてある椅子にすわると。
「えっと・・・あの・・・歌わしてもらいます
初めの曲は・・・・・・・です・・・。」
大きく息を吸い、長く息を吐くと
ゆっくりとゾー3を鳴らし
語るように歌いだす・・・・・・
「さぁ~いぃごーのぉキィースは・・・・・・・・・・・・」
すでに、シャルと相談して、歌う曲や、曲の順番はだいたい決めている
そして、1曲目は、心にしみるスローバラードで始めようと決めていた。
誰も、大きな音を立てず聞き耳をたて、静かにきく
そして、ギターを弾く手を止め、1曲目は終をつげると
一斉に拍手が鳴り響くのだった。
やっぱり驚いてしまう
村では、歌っている所を見られれば
石を投げられていた僕が
拍手をうけているなんて。
僕は、何度も何度も、お辞儀をする
店の奥さんが、それでは、いつまでたっても次の歌が歌えないよと
皆の笑いを取ると同時に、その場を仕切ってくれた。
2曲目からは、すこし楽しめな曲を歌い
徐々に、この場の雰囲気を、上げてく。
あっという間に、6曲を歌い終わり
時間は、すでに30分を超えていた。
そこで、一度休憩を取る事になった。
感動するお客は、酒盛りを始める
歌の間は、音を立てられなかった分
観客は想い想いに、歌の感想を口に出し
より盛り上がっていく。
そんなお客の様子を見ながら、あ3は
爆発しそうな心臓を、落ち着かせる様に
冷たいミルクに手を伸ばし、ゴクゴクと飲み干していると
最初に近づいて来たのは、アッコさんだった。
そして、また涙を流しながら、握手を求められた
それから、彼女のギルドメンバーとも握手をしながら
メンバーの人達を紹介してもらった。
ミカン王都では有名な女性だけの冒険者チームで
チームリーダーがアッコさんらしい。
もし、何かあれば、自分のチームを頼ってくれと
アサンは、私の妹分だから、何時でも力を貸すと
そして、メンバーも全員、何時でも私を頼ってきてと言ってくれた。
ただ・・・魔法使いらしい、女性は、ずっと泣いており
何を言っていたかは聞き取れなかった。
そして、アッコさん達が席に戻ると
今度は男性の冒険者が5人ほど、挨拶に来た。
今日冒険者ギルドで助けてくれた人達である
その中の一人が、僕に握手を求めたのだけど
リーダーっぽい男性が、制止する。
「おいまて!女達はいい
だが、俺達の用な無骨の冒険者は握手は禁止だ
あのリュートの様な変わった楽器を美しく奏でる
小さなその手に、俺達が触ることはダメだ。」
そして大きな声で
この場にいる全員に大きく告げた。
「おい、お前たち、俺達男の冒険者は、彼女との握手は禁止する
彼女の演奏と歌を守るため、了解して欲しい。」
その声に皆は、しかたないと承諾するのだった。
僕は、その男性に、ありがとう、とお礼を言うと深くお辞儀をする。
彼は、照れたように、顔を赤くし、一目散に逃げるように席に戻っていった。
また6人ほどの冒険者達が来て
挨拶と自己紹介をしてくれた。
奥の方で、コウさんや、セイさんが、羨ましそうにこっちを見てる
たぶん、次の休憩時間に、挨拶に来そう。
今日、ギルドで助けてもらったし、きちんとお礼も言いたいし
来てくれなかったら、僕から行くかな。
そして、時間もそろそろ30分程たち
僕は2度目のステージに立つ。
0
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる