羊山羊牛

桂圭人

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寝る前に

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黄金平原の端、麦畑を見下ろす小さな丘の麓。  
金牛宮の総帥居室は、簡素だが頑丈に作られた石造りの建物だった。  
窓からは夜風が麦の香りを運び、室内の燭台の灯りがゆらゆらと揺れている。
巌は鎧を脱ぎ、普段着の薄い麻布の衣に着替えた。  
それでも295cmの巨体は部屋を圧倒し、ベッドの縁に腰掛けただけで木材が軋む。
穂乃香はすでに布団の中に滑り込んでいた。  
小麦色の髪をほどき、琥珀の瞳が燭の光を映して柔らかく輝いている。  
彼女は上半身を起こし、シーツを胸元まで引き上げながら、巌を見上げた。

「今日も遅かったね、巌(いわお)」

「…巡視が長引いた」  

巌の低い声が、静かに部屋に響く。  

「今年の収穫は例年より早い。皆が喜んでいる」

穂乃香はくすりと笑う。  

「ふふ、みんな巌の顔を見ると安心するんだよ。岩みたいにどっしりしてるから」

巌は無言で彼女の隣に体を横たえた。  
ベッドが大きく沈み、穂乃香の体が自然と彼の方へ寄ってくる。
彼女は巌の広い胸板に頬を寄せ、指先で彼の白い髪をそっと梳いた。

「…今日は、ちょっとだけ甘えてもいい?」

巌の白い瞳が、穂乃香をじっと見つめる。  
言葉はない。ただ、太い腕がゆっくりと彼女の背中に回された。
穂乃香は体を起こし、巌の上に跨るように移動する。  
168cmの彼女が295cmの巨漢にまたがると、まるで子猫が岩の上に乗っているような対比だった。

「重くない?」  

彼女が少し心配そうに聞く。

「…気にするな」  

巌の手が、穂乃香の腰をしっかりと掴んだ。  

「軽い」

穂乃香は小さく笑って、巌の首に両腕を回す。  
そのまま顔を近づけ、柔らかな唇を重ねた。
一度、二度、三度、キスはすぐに深くなる。  
穂乃香の舌が巌の唇をそっとこじ開け、絡み合う。  
巌は最初は受け身だったが、徐々に彼女の背中を抱き寄せ、熱を返すように舌を絡めた。

「んっ……はぁ……」

穂乃香の吐息が漏れる。  
巌の大きな手が、彼女の背中から腰、そして尻へと滑り降りた。  
鍛えられたしなやかな肉付きなのに、柔らかく弾力のある尻を、指がしっかりと沈み込むほどに揉みしだく。

「巌……そこ、強くても……いいよ」

穂乃香の声が甘く掠れる。  
巌は言われるまま、両手で彼女の尻を鷲掴みにした。  
大きく円を描くように揉み、時折指を食い込ませては離す。  
そのたびに穂乃香の体がびくんと震え、巌の胸に押し付けられた巨乳がさらに強く密着する。
巌の手が今度は前へ。  
穂乃香の胸を下からすくい上げるように持ち上げ、両手で包み込んだ。  
豊満な乳房は彼の手のひらに収まりきらず、指の間から溢れる。  
巌は親指で頂を軽く弾き、残りの指で全体を優しく、しかし力強く揉みしだいた。

「んぁっ……巌ぉ、気持ちぃ…いい……」

穂乃香の腰が自然と前後に揺れ始める。  
巌の下腹部に、彼女の熱が擦りつけられるように動く。
巌は無言のまま、穂乃香の首筋に唇を這わせた。  
キスを降らせる。  
耳たぶ、鎖骨、胸の谷間。
一つ一つ丁寧に、熱い息を吹きかけながら唇を押し当てる。
穂乃香は目を閉じ、巌の髪に指を絡めて彼の頭を抱き寄せた。

「もっと……もっと…キス…し、て……」

巌は言われるまま、彼女の唇に戻る。  
今度は激しく、深く。  
舌を絡め合い、互いの唾液が混じり合う音が静かな部屋に響く。
やがて穂乃香は体を反らせ、巌の胸に両手を置いて上体を起こした。  
そのまま後ろに倒れ込むように体を預け、四つん這いになる。

「巌……後ろから、来て……」

巌の白い瞳が一瞬だけ揺れた。  
だがすぐに立ち上がり、穂乃香の腰を両手で掴む。  
巨体が彼女を覆うように覆いかぶさり、熱く硬くなった自身を、穂乃香の濡れた秘部にゆっくりとあてがった。

「…入れるからな」

「うん……来て、巌……」

一気に、深く。
穂乃香の背中が弓なりに反り、甘い悲鳴が漏れる。

「あぁっ……! あぁん、深ァ、い……っ……」

巌は動きを止めず、ゆっくりと、しかし確実に腰を打ちつけた。  
295cmの巨体から繰り出される一突きは、穂乃香の体を芯から揺さぶる。  
同時に両手は再び彼女の胸を鷲掴みにし、揉みながらリズムを刻む。
尻を叩くような音と、湿った水音。  
穂乃香の喘ぎ声が次第に高くなる。

「巌ぉ、っ! んっ……あ……好き、好きっ……!」

巌は言葉を返さない。  
ただ、彼女の背中に覆いかぶさり、首筋にキスを落としながら、腰の動きを速めた。
最後は二人同時に達した。
穂乃香の体がびくびくと痙攣し、巌の腕の中で力が抜ける。  
巌もまた、深く根元まで埋めたまま、熱を解放した。
しばらくの間、荒い呼吸だけが部屋に響く。
やがて巌はゆっくりと体を離し、穂乃香を優しく抱き上げて横に寝かせた。  
彼女の額に、そっと唇を寄せる。

「……ありがとう」

穂乃香は目を細めて微笑んだ。  

「私の方こそ……巌……」

二人は互いの体温を感じながら、麦の香りがする夜風に包まれて眠りに落ちた。

終わり。
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