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15 王子の一目惚れ
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ヘンリックとの面会が叶ったのは翌日の朝食後のことだった。
部屋へ招かれ、ユージーンは挨拶も早々に粗雑な態度でソファに腰を下ろしてヘンリックを睨みつける。
「ユージーン、そんなこわい顔しないでよ。せっかくの美しい顔なのに、眉間に皺なんて刻まないで」
ユージーンはこれまでの鬱憤を発散させるように文句を言う。相手は第二王子であって敬うべき対象ではあるが、ユージーンにとっては鬱陶しい学生時代の知人でしかない。
「ヘンリック、自分の立場はわかってるだろ。なんでこんなことしてるんだ。私まで巻き込んでとんだ迷惑だ。とっとと帰ってこい」
しかし、ヘンリックはどこ吹く風。
「仕方ないじゃないか。どうしても手に入れたい人がいるんだ。帰ってしまったら次いつ会えると思う?彼はモテるんだ。うかうかしてたら他の人にとられてしまうよ」
「周りへの迷惑や影響を考えないなんてさすが聡明な第二王子……って、ん?彼?」
聞き違いかと思って聞き返すと、ヘンリックは意味深に口角を上げる。金髪碧眼のいかにも王子様という風貌のヘンリックの微笑みは誰もが見惚れるほど甘やかだったが、それを見てもユージーンはさらに深く眉間に皺を刻んだだけだった。
「そうだよ。私が恋したのは男だよ」
「え?ヘンリック、お前男も対象だったのか?」
「いや、そもそも男しか対象じゃない。そう言っただろう?」
ユージーンは何度か瞬いてから、首を傾げる。
「確か人間に興味がないって」
「違うね。よく思い出して。私はユージーンに、女に興味はないって言ったんだよ」
ヘンリックはもともと同性愛者だった。しかし同性婚が認められておらず、同性愛に偏見もある国で、王族であるヘンリックがその事実を明かすことなどできなかった。好き勝手生きている自覚はあっても、それでも自分の立場は最低限弁えているつもりだったのだ。
だからそれをユージーンに告げたのは、本当にイレギュラーで。
「ユージーンが、人間の女なんてって言うから、ユージーンもそうだと思ったんだ。まだあの頃は若かったから自分と同じだと思って嬉しくて、つい私も女に興味はないって言ったんだよ」
そう言われてユージーンは当時のことを思い出そうとするが、なにぶん10年以上前のことなので具体的に思い出すことは難しかった。
「そうだったか?」
「そうだよ。それを君が、人間に興味がないって勘違いして同士だと認定したんだよ。いきなり耳尻尾と二足歩行の動物、どっちだ?と聞かれたときはさすがに驚いたな」
そしてふと思い出す。確かヘンリックは、どちらも素敵だね、と言っていた。ユージーンは節操のないやつだと感じたことを思い出す。
「どちらも素敵って……」
「正直なんのことかわからなかったから、当たり障りなく答えたと思うな」
「なんでそんなこと」
「いやー、当時はさ、ちょっとユージーンのこと狙ってたんだよね。見た目は極上でストイック、人を寄せつけないところがミステリアスで」
「は?」
「ユージーンは見た目に寄ってくる人を蛇蝎の如く嫌っていたから興味なさげに近付いたんだけど、まさか男どころか人間そのものが対象外とは思わなかったなぁ」
ヘンリックはなんでもないことのように懐かしげに話す。が、ヘンリックにそういう風に見られていたとは夢にも思っていなかったユージーンは困惑の表情を浮かべる。
「しかもミステリアスの中身は単に対人コミュニケーション能力が著しく低いってだけで口は悪いし短気で癇癪持ちだしで、面白いけどそういう対象には見られなくなったね」
「……なんで私が振られたみたいになってるんだ」
「ふふ、私も若かったんだな。今ならユージーンの面倒臭さなんてすぐ見抜くのに」
「喧嘩を売ってるのか?」
まさか、と笑いながら否定するヘンリック。
「まあ、それはおいといてさ。ユージーンには感謝してるんだよ。獣人に興味を持ったきっかけは君だからね」
ヘンリックは、ユージーンから獣人への熱い想いを聞いたことで獣人に興味を持っていろいろ調べるようになった。王宮には一般には公開されていない資料もあり、獣人への知見を深めることができた。
「私は犬が大好きでね。だから、ユージーンの熱い思いを聞くうちに、ふさふさの尻尾が生えた人って考えたらすごく魅力的だなぁって。君のせいで少し好みがおかしなことなってしまってね。会ってみたいなって思ってたところ今回の話があってね。飛びついちゃった」
「私のせいにしないでくれ。しかし、ならなんで帰ってこないんだ、目的は果たしただろう」
「だから、運命の人に出会ってしまったと言っただろう?彼との関係を認めてくれるなら帰るよ」
まるでそれが正当な主張であるかのように言うヘンリックに眉を顰める。
「相手もヘンリックをそんなに好いているのか?」
「さあ、わからないな」
「は!?恋仲になったから離れ難いんじゃないのか!?」
「そんなこと言ってないだろう。もしそうなら安心して帰るよ。彼は真面目だからきっとしばらく離れたって目移りなんかしない。離れたくはないけどね」
うっとりと語るヘンリックに砂を吐きそうな気持ちになりながら説得を試みる。
「とにかく帰らないのはまずいだろう。和平協定はどうするんだ。王太子の補佐として国を支えると誓ったことを忘れたのか。王太子を見捨てるのか」
「……意地悪なことを言うね。私だって戻らなきゃいけないことはわかっているよ。でも、このまま帰ったら後悔する。彼が別の人にとられてしまったら、私は生きる意味を失ってしまうよ」
ヘンリックの脚が小刻みに揺れ、苛立ちが伝わってくる。いつも飄々としているヘンリックには珍しいことで、目を丸くしたユージーンはおそるおそる尋ねた。
「……そんなにか?だが……こんな短期間で、そんなに?」
「一目惚れっていうのかな。一瞬で心を持っていかれたよ」
一目惚れ、と聞いてユージーンは眉を寄せる。
「そんなの見た目が好みというだけじゃないか。相手の内面などなにもわからないのに惚れ込むなんて」
ちょうどさっきヘンリック自身が、見た目と中身の相違でユージーンへのそういう関心を失ったと言っていたじゃないか。そうやって見た目から勝手に理想を持っては、思っていたのと違うと失望して離れていく。ヘンリックがユージーンから離れることはなかったが、一目惚れなんてそんなものだと思っていた。
「……おや、ユージーンはまだまだ子どもらしい」
「は?事実だろう」
「確かに外見から得られる情報には限りがあるよ。でも、わかるのは顔だけじゃない。性格や考え方だって滲み出ているものだよ」
「……さっき私の外見に騙されたようなことを言っていた気がしたが?」
「そうだね、あの頃私はまだ若かったし、君の表面的な部分に惹かれたのは認めるよ。でも、君に一目惚れはしていないよ。それこそ、顔が好みだなーってくらい。ストイックなところやミステリアスっていうのも間違っちゃいないだろう。君は仲良くなれたと思っても、すぐにそっぽを向くんだから」
今も、君の顔はとても美しいと思うよ、と付け加えられ背筋が寒くなってぶるりと震える。そんな様子を見てかくすくす笑うヘンリックを睨むと、突然真剣な顔になる。
「彼はね、近衛の一人なんだけど、他の獣人がかなり厳つめなのに対して割と細身なんだ。あくまで割と、だけどね。けれどしっかりしなやかな筋肉が無駄なくついてるのがわかる。自分の体型や体質に合った身体づくりをしているんだろうね。それは彼が訓練を怠らず真面目に生きてきた証でしょう?あと、初めて会った時彼は少しだけ眉間に皺を寄せていてね、きっと気難しいところがあるんだろう。それと、むっつり結んだ口から寡黙なのも伝わってくる。なのに、素敵な尻尾ですね、と褒めたら少し頬を染めて……褒められなれてないのかな?きっと傲慢な性格ではないだろうね。すぐ表情に出てしまうんだから、素直で可愛いよね」
つらつらと語るヘンリックに息を飲む。
「そりゃ、見た目の美しさしか見ていない人はいるよ。かつてユージーンに群がって理想を押し付けてきた連中はそうだろうね。けど、きっと陰ながら君を思っていた人だっていたんじゃないかな。でも、そういう人たちは人との関わりを拒絶する君を理解して、むやみに近付いたりしなかったんだと思うよ」
「そんなの……嘘だ」
「ユージーン、見えているものが全てじゃないよ。君は人との関わりを最初から拒絶してしまうよね。みんな考えてることは違うのに、同じだって決めつけて」
「なんだ、偉そうに説教か。放っておいてくれ」
「そんなに頑なだといつか大切なことを見逃してしまうよ。ヴァイツ殿下の気持ちも、どうせ顔が気に入っただけだろ、みたいに切り捨ててはもったいないよ」
そこでピクリとユージーンの眉が動く。ヴァイツのことがもう知られてるとは思っていなかった。
「ただ顔が気に入ったってだけじゃ、求婚まではしないんじゃない?」
そう言ってヘンリックは、彼にアピールしてこないと、と席を立ってユージーンに退室を促した。
部屋へ招かれ、ユージーンは挨拶も早々に粗雑な態度でソファに腰を下ろしてヘンリックを睨みつける。
「ユージーン、そんなこわい顔しないでよ。せっかくの美しい顔なのに、眉間に皺なんて刻まないで」
ユージーンはこれまでの鬱憤を発散させるように文句を言う。相手は第二王子であって敬うべき対象ではあるが、ユージーンにとっては鬱陶しい学生時代の知人でしかない。
「ヘンリック、自分の立場はわかってるだろ。なんでこんなことしてるんだ。私まで巻き込んでとんだ迷惑だ。とっとと帰ってこい」
しかし、ヘンリックはどこ吹く風。
「仕方ないじゃないか。どうしても手に入れたい人がいるんだ。帰ってしまったら次いつ会えると思う?彼はモテるんだ。うかうかしてたら他の人にとられてしまうよ」
「周りへの迷惑や影響を考えないなんてさすが聡明な第二王子……って、ん?彼?」
聞き違いかと思って聞き返すと、ヘンリックは意味深に口角を上げる。金髪碧眼のいかにも王子様という風貌のヘンリックの微笑みは誰もが見惚れるほど甘やかだったが、それを見てもユージーンはさらに深く眉間に皺を刻んだだけだった。
「そうだよ。私が恋したのは男だよ」
「え?ヘンリック、お前男も対象だったのか?」
「いや、そもそも男しか対象じゃない。そう言っただろう?」
ユージーンは何度か瞬いてから、首を傾げる。
「確か人間に興味がないって」
「違うね。よく思い出して。私はユージーンに、女に興味はないって言ったんだよ」
ヘンリックはもともと同性愛者だった。しかし同性婚が認められておらず、同性愛に偏見もある国で、王族であるヘンリックがその事実を明かすことなどできなかった。好き勝手生きている自覚はあっても、それでも自分の立場は最低限弁えているつもりだったのだ。
だからそれをユージーンに告げたのは、本当にイレギュラーで。
「ユージーンが、人間の女なんてって言うから、ユージーンもそうだと思ったんだ。まだあの頃は若かったから自分と同じだと思って嬉しくて、つい私も女に興味はないって言ったんだよ」
そう言われてユージーンは当時のことを思い出そうとするが、なにぶん10年以上前のことなので具体的に思い出すことは難しかった。
「そうだったか?」
「そうだよ。それを君が、人間に興味がないって勘違いして同士だと認定したんだよ。いきなり耳尻尾と二足歩行の動物、どっちだ?と聞かれたときはさすがに驚いたな」
そしてふと思い出す。確かヘンリックは、どちらも素敵だね、と言っていた。ユージーンは節操のないやつだと感じたことを思い出す。
「どちらも素敵って……」
「正直なんのことかわからなかったから、当たり障りなく答えたと思うな」
「なんでそんなこと」
「いやー、当時はさ、ちょっとユージーンのこと狙ってたんだよね。見た目は極上でストイック、人を寄せつけないところがミステリアスで」
「は?」
「ユージーンは見た目に寄ってくる人を蛇蝎の如く嫌っていたから興味なさげに近付いたんだけど、まさか男どころか人間そのものが対象外とは思わなかったなぁ」
ヘンリックはなんでもないことのように懐かしげに話す。が、ヘンリックにそういう風に見られていたとは夢にも思っていなかったユージーンは困惑の表情を浮かべる。
「しかもミステリアスの中身は単に対人コミュニケーション能力が著しく低いってだけで口は悪いし短気で癇癪持ちだしで、面白いけどそういう対象には見られなくなったね」
「……なんで私が振られたみたいになってるんだ」
「ふふ、私も若かったんだな。今ならユージーンの面倒臭さなんてすぐ見抜くのに」
「喧嘩を売ってるのか?」
まさか、と笑いながら否定するヘンリック。
「まあ、それはおいといてさ。ユージーンには感謝してるんだよ。獣人に興味を持ったきっかけは君だからね」
ヘンリックは、ユージーンから獣人への熱い想いを聞いたことで獣人に興味を持っていろいろ調べるようになった。王宮には一般には公開されていない資料もあり、獣人への知見を深めることができた。
「私は犬が大好きでね。だから、ユージーンの熱い思いを聞くうちに、ふさふさの尻尾が生えた人って考えたらすごく魅力的だなぁって。君のせいで少し好みがおかしなことなってしまってね。会ってみたいなって思ってたところ今回の話があってね。飛びついちゃった」
「私のせいにしないでくれ。しかし、ならなんで帰ってこないんだ、目的は果たしただろう」
「だから、運命の人に出会ってしまったと言っただろう?彼との関係を認めてくれるなら帰るよ」
まるでそれが正当な主張であるかのように言うヘンリックに眉を顰める。
「相手もヘンリックをそんなに好いているのか?」
「さあ、わからないな」
「は!?恋仲になったから離れ難いんじゃないのか!?」
「そんなこと言ってないだろう。もしそうなら安心して帰るよ。彼は真面目だからきっとしばらく離れたって目移りなんかしない。離れたくはないけどね」
うっとりと語るヘンリックに砂を吐きそうな気持ちになりながら説得を試みる。
「とにかく帰らないのはまずいだろう。和平協定はどうするんだ。王太子の補佐として国を支えると誓ったことを忘れたのか。王太子を見捨てるのか」
「……意地悪なことを言うね。私だって戻らなきゃいけないことはわかっているよ。でも、このまま帰ったら後悔する。彼が別の人にとられてしまったら、私は生きる意味を失ってしまうよ」
ヘンリックの脚が小刻みに揺れ、苛立ちが伝わってくる。いつも飄々としているヘンリックには珍しいことで、目を丸くしたユージーンはおそるおそる尋ねた。
「……そんなにか?だが……こんな短期間で、そんなに?」
「一目惚れっていうのかな。一瞬で心を持っていかれたよ」
一目惚れ、と聞いてユージーンは眉を寄せる。
「そんなの見た目が好みというだけじゃないか。相手の内面などなにもわからないのに惚れ込むなんて」
ちょうどさっきヘンリック自身が、見た目と中身の相違でユージーンへのそういう関心を失ったと言っていたじゃないか。そうやって見た目から勝手に理想を持っては、思っていたのと違うと失望して離れていく。ヘンリックがユージーンから離れることはなかったが、一目惚れなんてそんなものだと思っていた。
「……おや、ユージーンはまだまだ子どもらしい」
「は?事実だろう」
「確かに外見から得られる情報には限りがあるよ。でも、わかるのは顔だけじゃない。性格や考え方だって滲み出ているものだよ」
「……さっき私の外見に騙されたようなことを言っていた気がしたが?」
「そうだね、あの頃私はまだ若かったし、君の表面的な部分に惹かれたのは認めるよ。でも、君に一目惚れはしていないよ。それこそ、顔が好みだなーってくらい。ストイックなところやミステリアスっていうのも間違っちゃいないだろう。君は仲良くなれたと思っても、すぐにそっぽを向くんだから」
今も、君の顔はとても美しいと思うよ、と付け加えられ背筋が寒くなってぶるりと震える。そんな様子を見てかくすくす笑うヘンリックを睨むと、突然真剣な顔になる。
「彼はね、近衛の一人なんだけど、他の獣人がかなり厳つめなのに対して割と細身なんだ。あくまで割と、だけどね。けれどしっかりしなやかな筋肉が無駄なくついてるのがわかる。自分の体型や体質に合った身体づくりをしているんだろうね。それは彼が訓練を怠らず真面目に生きてきた証でしょう?あと、初めて会った時彼は少しだけ眉間に皺を寄せていてね、きっと気難しいところがあるんだろう。それと、むっつり結んだ口から寡黙なのも伝わってくる。なのに、素敵な尻尾ですね、と褒めたら少し頬を染めて……褒められなれてないのかな?きっと傲慢な性格ではないだろうね。すぐ表情に出てしまうんだから、素直で可愛いよね」
つらつらと語るヘンリックに息を飲む。
「そりゃ、見た目の美しさしか見ていない人はいるよ。かつてユージーンに群がって理想を押し付けてきた連中はそうだろうね。けど、きっと陰ながら君を思っていた人だっていたんじゃないかな。でも、そういう人たちは人との関わりを拒絶する君を理解して、むやみに近付いたりしなかったんだと思うよ」
「そんなの……嘘だ」
「ユージーン、見えているものが全てじゃないよ。君は人との関わりを最初から拒絶してしまうよね。みんな考えてることは違うのに、同じだって決めつけて」
「なんだ、偉そうに説教か。放っておいてくれ」
「そんなに頑なだといつか大切なことを見逃してしまうよ。ヴァイツ殿下の気持ちも、どうせ顔が気に入っただけだろ、みたいに切り捨ててはもったいないよ」
そこでピクリとユージーンの眉が動く。ヴァイツのことがもう知られてるとは思っていなかった。
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