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春、出会い、そして……
第二章 ①
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「あー、良く晴れてる」
章はカーテンを開けて、快晴の空に向かって言葉を発した。
今日は泉林の入学式だ。
普通なら親も参加になるのだが、章にはそういう親がいない。中条兄弟は皆成人しているので、彼らが保護者代わりになるのだが。正と亜希羅は昨日の村越勇についてでの話し合いとか、なんだか色々忙しくなってしまい、秀は大学の予定が入っている。二男の立名はアメリカ留学で、度々戻ってはくるものの、今は日本にいない。
本当は、正が一緒に行くと言ってくれていたのだけれど、忙しくなってしまった正に、入学式だけでもとは言えなかった。
「俺が一緒に行きますから」
やんわりと正に言ってくれたのは、純だった。
泉林の入学式は、基本受験に入る新三年生は出席しない。在校生は二年生のみが出席して行われる。
が、純は前生徒会長であり、受験もせず、就職先も決まっている身なので、先生方に二年生を手助けしてやってくれと頼まれていた為、入学式には行くらしい。
そんな純と章を見て、正は「すみません」と謝ってくれた。
謝る必要なんてないのにな、と章は思う。何不自由なく暮らせているのは、正がいてくれるからなのだから。
数日前までは、聖と同室で、庇護下におかれていた。けれど、高校生になるからと、部屋を一つもらってしまった。何人でも住めるような広い部屋。家事なんかは、聖に色々教えてもらっていたから大丈夫だ。春休みの間、暇な時は事務所にいて、誰かしらと共にいたから、寂しいなんて思わなかった。
「高校生か」
ポツリと呟いてみるものの、何だかまだ実感はわかない。
でも、昨日の話しにあった、村越勇君は、どんな人なんだろう、と思う。会えば、感知能力の高い章にはすぐにわかるだろう。
仲良くなれたら良いな、なんて章は気楽に考えてみる。中条の人たちの複雑な家庭事情は、実のところよくわからないのだ。
ただ、力のことがよくわからず、行き場をなくしていた自分に、居場所をくれた人たちという認識である。それに、中条の人たちに会わなければ、力のコントロールが出ないまま、もてあましてすごすことになっていただろう。
制服に腕を通しながら、章は少し考える。僕も、何か役に立てたら良いなぁと。
ピンポーン
準備が整った頃に、呼び鈴が鳴る。
「おはとうございます。純さん。よろしくお願いします」
章は荷物を持って玄関を開けると、純へと頭を下げる。
「うん。おはよう、章君。行こうか」
純は柔らかく笑い、章を促す。
感知能力の高い章だが、純も感知能力の方が高い能力者だ。
二人とも、式には間に合うけれど、なるべくギリギリラインを狙って、のんびりと家を出た。
感知能力が高ければ高いほど、多くの人の中にいると人の持つ気配などに酔ってしまうからだ。普通の人だろうと、どんな人だろうと、オーラはある。入学式という、緊張感のある場所そして不安もある場所、そんな場所は人の思いが充満して渦を巻く。感知能力が高いほど、その人々の思いの渦に飲み込まれてしまいやすくなる。
「聖さんが保健室にいるし、秋人君も俺もいるから、緊張しないでリラックスしていなね」
リラックスしていた方が、力のコントロールはしやすいし、何より他人からの影響を受けにくい。
そんな気遣いをしてくれる純に、章は笑って「うん」と答えた。
春の日差しが暖かく降り注ぐ中、二人はのんびりと泉林まで歩いて行く。
爽やかな風が、純の長い青の髪を揺らした。
「純さんの髪、綺麗だね」
人工的な青い色なのに、艶やかで綺麗な髪は、風にさらさらと流れる。
「そう、かな。俺は、学校があるから黒に戻したかったんだけどね」
苦笑して純は自分の一つにまとめてある髪を手でつかむ。
明らかに校則違反ではないか、と思うのだが。黒に染め直して、また青にすると髪が傷むから駄目だと言われてこのままだ。
だったら、せめて自分が高校を卒業するまで、髪を染めるのを待って欲しかったのだが。事務所の社長直々に、この色が似合うからこのまま、と。長い髪もそのままと、言われてしまっては仕方がないものだ。
純の言う事務所は、所謂芸能事務所である。ヴィジュアル系バンドの一員として世間に知られ始めた純と太一。二人で、外に家を借り始めた理由もそこにある。
髪を隠す為に、ウィッグということも考えたが、自分の髪が長いので、なかなかうまい具合にウィッグも決まらず、青い長髪のままである。
「うん。さらさらだし、それに光に当たってとっても綺麗」
章は純の髪をそう言って褒める。
褒められれば、誰だって嫌な気はしない。「ありがとう」純もそう答えて笑顔を章に向けた。
「泉林って、やっぱり大きいね」
門の前で学校を見渡して、章は言う。
続々と入学式へ向かう生徒となる子どもと親が、写真を撮って体育館へと向かっている。
「あ、カメラ、持ってこれば良かったね」
純は少し残念そうに言葉を紡ぐ。
正なら、抜かりなく持ってきていそうだな、と思いながら。
「えぇ?!写真はいいよ」
ぶんぶんと首を振る章を可愛いな、と思いつつ。自分の時も撮ってもらっていたことを思い出す。
太一も撮ってもらったと、写真を見せてくれたし。秋人がどうだったかは知らないけれど。
「うーん。携帯のカメラだけど、やっぱり、写真は撮ろう。記念だからね」
柔らかくでも否は言わせない強引さで、写真を撮る為に入学式と書かれた立て看板の横に章を連れて行く。
携帯でも、画質は良い方だし、ちゃんと写真にしてもらえる。便利な世の中だ。写真を撮る人たちの中にも、携帯で撮っている人もいるのだ。
ただ、純と章が浮くのは、両方共が制服だからだろう。
そこは二人とも、深く考えない事にする。
写真を撮り終えたら、体育館へ移動だ。純は章を連れて、慣れた道を歩く。
「俺もね、入学式の時正さんに写真撮ってもらったんだ。正さんだったら、ちゃんとカメラ用意してただろうけど、ごめんね」
泉林に入学した当時を思い出して、純は言う。
章は「ううん」と首を振った。
「僕、写真なんて全然気にしてなかった。記念だって写真撮ったの初めてかも」
嬉しそうに笑う章に、写真を撮って良かったと思う純。
二人は仲良く体育館までを歩く。もしかしたら、周りには兄弟かと思われていたかもしれない
章はカーテンを開けて、快晴の空に向かって言葉を発した。
今日は泉林の入学式だ。
普通なら親も参加になるのだが、章にはそういう親がいない。中条兄弟は皆成人しているので、彼らが保護者代わりになるのだが。正と亜希羅は昨日の村越勇についてでの話し合いとか、なんだか色々忙しくなってしまい、秀は大学の予定が入っている。二男の立名はアメリカ留学で、度々戻ってはくるものの、今は日本にいない。
本当は、正が一緒に行くと言ってくれていたのだけれど、忙しくなってしまった正に、入学式だけでもとは言えなかった。
「俺が一緒に行きますから」
やんわりと正に言ってくれたのは、純だった。
泉林の入学式は、基本受験に入る新三年生は出席しない。在校生は二年生のみが出席して行われる。
が、純は前生徒会長であり、受験もせず、就職先も決まっている身なので、先生方に二年生を手助けしてやってくれと頼まれていた為、入学式には行くらしい。
そんな純と章を見て、正は「すみません」と謝ってくれた。
謝る必要なんてないのにな、と章は思う。何不自由なく暮らせているのは、正がいてくれるからなのだから。
数日前までは、聖と同室で、庇護下におかれていた。けれど、高校生になるからと、部屋を一つもらってしまった。何人でも住めるような広い部屋。家事なんかは、聖に色々教えてもらっていたから大丈夫だ。春休みの間、暇な時は事務所にいて、誰かしらと共にいたから、寂しいなんて思わなかった。
「高校生か」
ポツリと呟いてみるものの、何だかまだ実感はわかない。
でも、昨日の話しにあった、村越勇君は、どんな人なんだろう、と思う。会えば、感知能力の高い章にはすぐにわかるだろう。
仲良くなれたら良いな、なんて章は気楽に考えてみる。中条の人たちの複雑な家庭事情は、実のところよくわからないのだ。
ただ、力のことがよくわからず、行き場をなくしていた自分に、居場所をくれた人たちという認識である。それに、中条の人たちに会わなければ、力のコントロールが出ないまま、もてあましてすごすことになっていただろう。
制服に腕を通しながら、章は少し考える。僕も、何か役に立てたら良いなぁと。
ピンポーン
準備が整った頃に、呼び鈴が鳴る。
「おはとうございます。純さん。よろしくお願いします」
章は荷物を持って玄関を開けると、純へと頭を下げる。
「うん。おはよう、章君。行こうか」
純は柔らかく笑い、章を促す。
感知能力の高い章だが、純も感知能力の方が高い能力者だ。
二人とも、式には間に合うけれど、なるべくギリギリラインを狙って、のんびりと家を出た。
感知能力が高ければ高いほど、多くの人の中にいると人の持つ気配などに酔ってしまうからだ。普通の人だろうと、どんな人だろうと、オーラはある。入学式という、緊張感のある場所そして不安もある場所、そんな場所は人の思いが充満して渦を巻く。感知能力が高いほど、その人々の思いの渦に飲み込まれてしまいやすくなる。
「聖さんが保健室にいるし、秋人君も俺もいるから、緊張しないでリラックスしていなね」
リラックスしていた方が、力のコントロールはしやすいし、何より他人からの影響を受けにくい。
そんな気遣いをしてくれる純に、章は笑って「うん」と答えた。
春の日差しが暖かく降り注ぐ中、二人はのんびりと泉林まで歩いて行く。
爽やかな風が、純の長い青の髪を揺らした。
「純さんの髪、綺麗だね」
人工的な青い色なのに、艶やかで綺麗な髪は、風にさらさらと流れる。
「そう、かな。俺は、学校があるから黒に戻したかったんだけどね」
苦笑して純は自分の一つにまとめてある髪を手でつかむ。
明らかに校則違反ではないか、と思うのだが。黒に染め直して、また青にすると髪が傷むから駄目だと言われてこのままだ。
だったら、せめて自分が高校を卒業するまで、髪を染めるのを待って欲しかったのだが。事務所の社長直々に、この色が似合うからこのまま、と。長い髪もそのままと、言われてしまっては仕方がないものだ。
純の言う事務所は、所謂芸能事務所である。ヴィジュアル系バンドの一員として世間に知られ始めた純と太一。二人で、外に家を借り始めた理由もそこにある。
髪を隠す為に、ウィッグということも考えたが、自分の髪が長いので、なかなかうまい具合にウィッグも決まらず、青い長髪のままである。
「うん。さらさらだし、それに光に当たってとっても綺麗」
章は純の髪をそう言って褒める。
褒められれば、誰だって嫌な気はしない。「ありがとう」純もそう答えて笑顔を章に向けた。
「泉林って、やっぱり大きいね」
門の前で学校を見渡して、章は言う。
続々と入学式へ向かう生徒となる子どもと親が、写真を撮って体育館へと向かっている。
「あ、カメラ、持ってこれば良かったね」
純は少し残念そうに言葉を紡ぐ。
正なら、抜かりなく持ってきていそうだな、と思いながら。
「えぇ?!写真はいいよ」
ぶんぶんと首を振る章を可愛いな、と思いつつ。自分の時も撮ってもらっていたことを思い出す。
太一も撮ってもらったと、写真を見せてくれたし。秋人がどうだったかは知らないけれど。
「うーん。携帯のカメラだけど、やっぱり、写真は撮ろう。記念だからね」
柔らかくでも否は言わせない強引さで、写真を撮る為に入学式と書かれた立て看板の横に章を連れて行く。
携帯でも、画質は良い方だし、ちゃんと写真にしてもらえる。便利な世の中だ。写真を撮る人たちの中にも、携帯で撮っている人もいるのだ。
ただ、純と章が浮くのは、両方共が制服だからだろう。
そこは二人とも、深く考えない事にする。
写真を撮り終えたら、体育館へ移動だ。純は章を連れて、慣れた道を歩く。
「俺もね、入学式の時正さんに写真撮ってもらったんだ。正さんだったら、ちゃんとカメラ用意してただろうけど、ごめんね」
泉林に入学した当時を思い出して、純は言う。
章は「ううん」と首を振った。
「僕、写真なんて全然気にしてなかった。記念だって写真撮ったの初めてかも」
嬉しそうに笑う章に、写真を撮って良かったと思う純。
二人は仲良く体育館までを歩く。もしかしたら、周りには兄弟かと思われていたかもしれない
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