嘘つき山猫は赤面症

nyakachi

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独り暮らしと独りゴト

見えない壁

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うーん。

彼氏ができた、っていうのに浮足立つっていうかなんも変化も見られない。
向井先輩、オトナだなー。

なんか近くに充実した人がいると、自分の枯れぐらいが辛い。
平常心が保てない。

まだ足掻きたいとか思っちゃってるのかも。

無理なのに。
可愛いタイプなら甘えることができるだろう。
綺麗なタイプならそっとよりそうことができるだろう。

平平凡凡な私には誰かにアピールすることも、されることも至極非日常的すぎてどうしていいかわからない。

持ち運ぶ必要がないくらい鳴らないスマホは、電話というよりもネットを見る道具にしかならず、たまに鳴る通知音にただの広告だからと無視をする。

日々が枯れてるのを知られたくなくて、仕事だけは手を抜かずやる。
日々業務で会話する人たちも会社に所属してるからこそだ。

金曜日の終業後。
恋人同士の逢瀬に邪魔したくなくて、誘う向井先輩から逃れるように用事があると嘘つく。

「スミマセン、また今度ー」

今度もまた逃げるよ。
あてられたくないし。




まあ、ここで誘いにのれば出会いも増えるんだろうけども。
でもそこには壁があるたと思う。
胸に澱むように、縛るようにたゆたうソレが肯定の言葉を吐けなくする。
行って嫌がられないかな?
場違いって思われないかな?
私は寂しいけど、それを言ったらうざがられない?
私、可愛くないよ?
スタイルもよくない。
いいところなんて、私自身思いつかないの。


ネガティブ思考がやがて私を四方から固めていく。
止まらない、悪い方の思考の渦。

なんでこんなんなんだろう?
人付き合いができない、難しい、苦手、怖い、面倒くさい、煩わしい⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅

社会人として猫をかぶるのはできる。
プライベートではすぐにはげてしまうのだ。

 


どうせ猫かぶるならこんな壁飛び越えられたらいいのに。

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