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プロローグですのよ
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「そうか。彼女そんな事を……」
「ミレーナは本当に何を考えているのでしょうね。 アストレア様の誘いを断るなど、本当に申し訳ありません。 彼女に代わって私が謝罪させていただきます」
「よしてくれメリアンナ。君が頭を下げる事じゃないよ。 僕がダメなんだ。君という女性がいながらミレーナを誘ってしまった僕が」
はい、平謝り!ほんとに腹立つ男! 私、という婚約者がいながら屋敷のメイドを食事に誘うなんて信じられませんわ! 今すぐにでも婚約解消してやりたいくらいだけど、残念ながら彼以上の男はいないものね……
彼、アストレアはパルムドン王国の第一王子。そして私は、レオドール公爵家の長女メリアンナ。私が彼と婚約したのは、二十歳を迎えたばかりのほんの三週間前。
なのに彼は、私の屋敷のメイドであるミレーナを口説く為に、彼女を食事に誘ったのですわ。
そもそも私はミレーナが気に入らないの。お父様が拾って来て一年程前から家で雇う事になったけれど。
彼女顔は正直私より可愛いのですもの!
私、噂で聞きましたのよ。「メイドの方が綺麗だ」とか「メリアンナより性格が良い」とか。
ミレーナも満更でもない感じよね。この間なんて私にシレッと言ってきたわ。「お嬢様はパーマがとてもお似合いですね(ニコッ)」
そうよ!
私のは天然よ!あなたみたいなサラッサラッストレートヘアーが羨ましくてしょうがないですけど何か!!!
今思えば、アストレアはパーマよりもストレートの方が好きなんだし……分かってて言ったのよきっと!
ほんといちいち腹立つのよね。だから、私絶対にアストレアは何があってもミレーナにはあげないって決めましたの。
「いいえ。私が悪いのです。私ではアストレア様を満足させてあげられなかった証拠ですもの。でもそれならせめて直接私に言って欲しかったですわ……ミレーナに手紙なんか出さなくても」
「それは違う!君はとても素晴らしい!ほんの少し魔が差しただけなんだ」
何が素晴らしいのでしょう。このバカ王子の手紙は今だに忘れられないのよ!
《ミレーナ。僕は初めて君を見た時からメリアンナには無い輝きを感じてしまった……カクカクシカジカ》
ほんと思い出しただけで、もう一度破り捨てたくなりますわ!
そもそもあんなコソコソと誘うなんて。完全に私を捨ててミレーナと結婚するつもりだったに決まっているのですから。
そう、あれは三日前の事ね。
◇◇◇◇◇
「お嬢様。お嬢様宛の手紙が本日は四通あります」
「見せて。………………この一枚は私宛てじゃありませんわ」
爺やの持ってきた手紙には、差出人不明でミレーナ宛の手紙が一通混じってましたのよ。
あんな女宛の手紙に興味は無いし、一度は返したのですけどね。ただ、何故か気になったのよね。
「待って。その手紙もう一度見せて」
「お嬢様。これはミレーナ宛の手紙のようですが?」
「いいのよ。あなたは黙ってなさい」
手紙を開けたらビックリよ、ラブレターなんですもの。さすがの私もショックを受けましたわ。
その手紙を見て私は震えましたもの。よくもまぁこんな大胆な方法で浮気に出てこれましたわね……と。
それで手紙の最後のほうに、話がしたいから。と本日の食事の誘いが載ってましたの。
私はミレーナに手紙の事を伝えましたわ。
「ミレーナ、ごめんなさい。間違ってあなた宛の手紙を開けてしまったの。そしたらこんな事が……」
「いえ。気になさらないでくださいお嬢様。って……え!?これって!あ、あの。私こんな手紙はお受け取り出来ません!」
そうよね、そうよね。そうなるわよね……私の婚約者からのラブレターなんて受け取れる筈がありませんもの!だからわざとあなたに見せたのよ!
「そうよね。誰にでも声をかけるアストレア様が悪いの。本当にごめんなさい、あなたにまで気を使わせてしまって。この事はこちらで対処させていただいて構わないかしら?」
「は、はい……」
ミレーナのすこし歯切れの悪い返事が余計に気に食わなかったわ。まさか本気で私から奪えるとでも考えていたのかしら!
それにしても、ミレーナの代わりにここに来たのが私だと分かった時の、バカ王子の顔ったらなかったですわ。
驚きと戸惑いで魚の様に口をパクパクさせてましたわ。
「……メリアンナ? どうして?」
「アストレア様……私、ミレーナの代わりに参りましたの」
もう完全にアストレアは顔面蒼白でしたわね。
これだけでも十分な見物だったと言えるのだけれど、私の煮えくり返った気持ちはおさまる筈がありませんわ。
「実は私。謝罪に参りました。ミレーナがアストレア様の手紙を私に渡してこう……」
「め、メリアンナ。誤解だ!それは……」
「いいえ、アストレア様。手紙の事は別に良いのです。ただ、私はミレーナから聞いた言葉が悔しくて!あの子ったら私にこう言いましたのよ。『こんなもの貰っても迷惑なだけだし、全然タイプじゃないので二度と私に近付かない様にお嬢様がお好きに処分なさってください』……っと」
ほーら、ほーら。唖然としてますわ。少し過剰に言ってあげたから、自意識過剰な振る舞いに鉄槌を振り下ろされた感じですわね。
どうせ、俺が声をかけたらどんな女でもメロメロだ。なんて思っていたのでしょうが、そう簡単にはいきませんわ!
私だって、こんなバカ王子でも手離すわけにはいきませんのよ。
「申し訳ありません。アストレア様に御手紙まで頂いて、慕っていただいているにも関わらず……あんな物言いをするような娘だとは」
「いや。僕が悪いのだ!私の目が節穴だった。もう謝らないでくれメリアンナ」
わかりますわ。私には手に取るようにわかりますの。
今、このバカ王子は凄く後悔しているはず。だってミレーナにはあしらわれ、そのうえ私にも浮気しようとした事がバレたのですもの。
そして私は、そこそこ有名なレオドール公爵の一人娘。
私がこの浮気を世間に泣いて公言したらどうなるかしら?
人々は王子に対して白い目を向けるでしょうね。そして結局二つとも失った彼は、国中からいい笑い者になるでしょう。
下手したら第一王子とはいえ、次男のアレクトス様に王位継承権が移るかもしれないですわね。
間も無くお子様もお生まれになるアレクトス様に限っては、そうなれば喜ばしい事ばかりで願ったり叶ったりでしょうが。
ふふ……。でも安心なさって、バカなアストレア。私は簡単にあなたを捨てたりしませんわ。
「ミレーナの事は私には責められませんし、アストレア様の事も責めるつもりはありません。全て私が悪いのですから……私が至らなかったばかりに、こんな事になってしまい申し訳ありませんわ」おえつ、おえつ……
「な、泣かないでくれメリアンナ!謝って済む話ではないかもしれないが、僕には君が一番なんだ!今回の事でそれがよりハッキリとしたよ」
バカね。この王子は本当バカだわ!そんな事で私が許すとでも思っているのかしら?
でもバカだからこそ可愛いのよ。これで彼の弱味も握ったし、許してあげなくもないわ。後はフィニッシュですわね。
「私は情けないですわね……、こうなってもアストレア様への想いを寸分も減らす事が出来ないのですもの。今のお言葉、信じてもよろしいのでしょうか?」
「もちろんだよメリアンナ!僕は君だけを愛している」
この男、ひょうひょうと言ってのけましたわね。
でも、これで確実に彼は私の物になりましたわ。
まぁ今後も何があるかわかりませんし。後は、ほんのちょっと既成事実を作っておく事にしましょう。
私のGカップの胸を押し付けたら男なんて直ぐに飛びかかってくるんですもの。チョロいですわ。
「アストレア様……どうか私を離さないでください」
ほら!すぐにキスをしてくる。舌まで入れてきましたわ。今日はこのままベッドへ連れて行かれてしまうのかしら。
一応、いつ脱がされても良い準備はしていたけれども、まさかこんなに早いとは。これもミレーナのおかげ。
雨降って地固まるですわ。
「み、ミレーナ!!」
え?何を突然叫びだしたのかしら、この男は。
あれ?どうして……
「あ!お嬢様危ない!!」「め、メリアンナ!!」
一瞬何が起きたのか分からなかったわ。アストレアが突然私を放り出すんですもの!急に天と地がひっくり返って、気が付いたら視界には慌てた顔のアストレアとミレーナの二人。
あぁ、なるほど。 そういう事ですわね。あの女やっぱりアストレアを奪いに来たのですわ。それで、慌ててあのバカ王子は抱きしめていた私を突き放したのね!
私は、あの長い階段を転げ落ちたって所かしら?何だか痛みはあまり感じないものなのね。二人の心配そうな顔の裏側に何処か、ざまぁみろって表情が浮かんできてイライラしますわ!
あら?何だか眠くなってきましたわね。
まぁいいわ。目が覚めたらやっぱり全てをお父様に話して、バカ王子とミレーナ共々恥を晒してやる事に決めたましたわ!
「ミレーナは本当に何を考えているのでしょうね。 アストレア様の誘いを断るなど、本当に申し訳ありません。 彼女に代わって私が謝罪させていただきます」
「よしてくれメリアンナ。君が頭を下げる事じゃないよ。 僕がダメなんだ。君という女性がいながらミレーナを誘ってしまった僕が」
はい、平謝り!ほんとに腹立つ男! 私、という婚約者がいながら屋敷のメイドを食事に誘うなんて信じられませんわ! 今すぐにでも婚約解消してやりたいくらいだけど、残念ながら彼以上の男はいないものね……
彼、アストレアはパルムドン王国の第一王子。そして私は、レオドール公爵家の長女メリアンナ。私が彼と婚約したのは、二十歳を迎えたばかりのほんの三週間前。
なのに彼は、私の屋敷のメイドであるミレーナを口説く為に、彼女を食事に誘ったのですわ。
そもそも私はミレーナが気に入らないの。お父様が拾って来て一年程前から家で雇う事になったけれど。
彼女顔は正直私より可愛いのですもの!
私、噂で聞きましたのよ。「メイドの方が綺麗だ」とか「メリアンナより性格が良い」とか。
ミレーナも満更でもない感じよね。この間なんて私にシレッと言ってきたわ。「お嬢様はパーマがとてもお似合いですね(ニコッ)」
そうよ!
私のは天然よ!あなたみたいなサラッサラッストレートヘアーが羨ましくてしょうがないですけど何か!!!
今思えば、アストレアはパーマよりもストレートの方が好きなんだし……分かってて言ったのよきっと!
ほんといちいち腹立つのよね。だから、私絶対にアストレアは何があってもミレーナにはあげないって決めましたの。
「いいえ。私が悪いのです。私ではアストレア様を満足させてあげられなかった証拠ですもの。でもそれならせめて直接私に言って欲しかったですわ……ミレーナに手紙なんか出さなくても」
「それは違う!君はとても素晴らしい!ほんの少し魔が差しただけなんだ」
何が素晴らしいのでしょう。このバカ王子の手紙は今だに忘れられないのよ!
《ミレーナ。僕は初めて君を見た時からメリアンナには無い輝きを感じてしまった……カクカクシカジカ》
ほんと思い出しただけで、もう一度破り捨てたくなりますわ!
そもそもあんなコソコソと誘うなんて。完全に私を捨ててミレーナと結婚するつもりだったに決まっているのですから。
そう、あれは三日前の事ね。
◇◇◇◇◇
「お嬢様。お嬢様宛の手紙が本日は四通あります」
「見せて。………………この一枚は私宛てじゃありませんわ」
爺やの持ってきた手紙には、差出人不明でミレーナ宛の手紙が一通混じってましたのよ。
あんな女宛の手紙に興味は無いし、一度は返したのですけどね。ただ、何故か気になったのよね。
「待って。その手紙もう一度見せて」
「お嬢様。これはミレーナ宛の手紙のようですが?」
「いいのよ。あなたは黙ってなさい」
手紙を開けたらビックリよ、ラブレターなんですもの。さすがの私もショックを受けましたわ。
その手紙を見て私は震えましたもの。よくもまぁこんな大胆な方法で浮気に出てこれましたわね……と。
それで手紙の最後のほうに、話がしたいから。と本日の食事の誘いが載ってましたの。
私はミレーナに手紙の事を伝えましたわ。
「ミレーナ、ごめんなさい。間違ってあなた宛の手紙を開けてしまったの。そしたらこんな事が……」
「いえ。気になさらないでくださいお嬢様。って……え!?これって!あ、あの。私こんな手紙はお受け取り出来ません!」
そうよね、そうよね。そうなるわよね……私の婚約者からのラブレターなんて受け取れる筈がありませんもの!だからわざとあなたに見せたのよ!
「そうよね。誰にでも声をかけるアストレア様が悪いの。本当にごめんなさい、あなたにまで気を使わせてしまって。この事はこちらで対処させていただいて構わないかしら?」
「は、はい……」
ミレーナのすこし歯切れの悪い返事が余計に気に食わなかったわ。まさか本気で私から奪えるとでも考えていたのかしら!
それにしても、ミレーナの代わりにここに来たのが私だと分かった時の、バカ王子の顔ったらなかったですわ。
驚きと戸惑いで魚の様に口をパクパクさせてましたわ。
「……メリアンナ? どうして?」
「アストレア様……私、ミレーナの代わりに参りましたの」
もう完全にアストレアは顔面蒼白でしたわね。
これだけでも十分な見物だったと言えるのだけれど、私の煮えくり返った気持ちはおさまる筈がありませんわ。
「実は私。謝罪に参りました。ミレーナがアストレア様の手紙を私に渡してこう……」
「め、メリアンナ。誤解だ!それは……」
「いいえ、アストレア様。手紙の事は別に良いのです。ただ、私はミレーナから聞いた言葉が悔しくて!あの子ったら私にこう言いましたのよ。『こんなもの貰っても迷惑なだけだし、全然タイプじゃないので二度と私に近付かない様にお嬢様がお好きに処分なさってください』……っと」
ほーら、ほーら。唖然としてますわ。少し過剰に言ってあげたから、自意識過剰な振る舞いに鉄槌を振り下ろされた感じですわね。
どうせ、俺が声をかけたらどんな女でもメロメロだ。なんて思っていたのでしょうが、そう簡単にはいきませんわ!
私だって、こんなバカ王子でも手離すわけにはいきませんのよ。
「申し訳ありません。アストレア様に御手紙まで頂いて、慕っていただいているにも関わらず……あんな物言いをするような娘だとは」
「いや。僕が悪いのだ!私の目が節穴だった。もう謝らないでくれメリアンナ」
わかりますわ。私には手に取るようにわかりますの。
今、このバカ王子は凄く後悔しているはず。だってミレーナにはあしらわれ、そのうえ私にも浮気しようとした事がバレたのですもの。
そして私は、そこそこ有名なレオドール公爵の一人娘。
私がこの浮気を世間に泣いて公言したらどうなるかしら?
人々は王子に対して白い目を向けるでしょうね。そして結局二つとも失った彼は、国中からいい笑い者になるでしょう。
下手したら第一王子とはいえ、次男のアレクトス様に王位継承権が移るかもしれないですわね。
間も無くお子様もお生まれになるアレクトス様に限っては、そうなれば喜ばしい事ばかりで願ったり叶ったりでしょうが。
ふふ……。でも安心なさって、バカなアストレア。私は簡単にあなたを捨てたりしませんわ。
「ミレーナの事は私には責められませんし、アストレア様の事も責めるつもりはありません。全て私が悪いのですから……私が至らなかったばかりに、こんな事になってしまい申し訳ありませんわ」おえつ、おえつ……
「な、泣かないでくれメリアンナ!謝って済む話ではないかもしれないが、僕には君が一番なんだ!今回の事でそれがよりハッキリとしたよ」
バカね。この王子は本当バカだわ!そんな事で私が許すとでも思っているのかしら?
でもバカだからこそ可愛いのよ。これで彼の弱味も握ったし、許してあげなくもないわ。後はフィニッシュですわね。
「私は情けないですわね……、こうなってもアストレア様への想いを寸分も減らす事が出来ないのですもの。今のお言葉、信じてもよろしいのでしょうか?」
「もちろんだよメリアンナ!僕は君だけを愛している」
この男、ひょうひょうと言ってのけましたわね。
でも、これで確実に彼は私の物になりましたわ。
まぁ今後も何があるかわかりませんし。後は、ほんのちょっと既成事実を作っておく事にしましょう。
私のGカップの胸を押し付けたら男なんて直ぐに飛びかかってくるんですもの。チョロいですわ。
「アストレア様……どうか私を離さないでください」
ほら!すぐにキスをしてくる。舌まで入れてきましたわ。今日はこのままベッドへ連れて行かれてしまうのかしら。
一応、いつ脱がされても良い準備はしていたけれども、まさかこんなに早いとは。これもミレーナのおかげ。
雨降って地固まるですわ。
「み、ミレーナ!!」
え?何を突然叫びだしたのかしら、この男は。
あれ?どうして……
「あ!お嬢様危ない!!」「め、メリアンナ!!」
一瞬何が起きたのか分からなかったわ。アストレアが突然私を放り出すんですもの!急に天と地がひっくり返って、気が付いたら視界には慌てた顔のアストレアとミレーナの二人。
あぁ、なるほど。 そういう事ですわね。あの女やっぱりアストレアを奪いに来たのですわ。それで、慌ててあのバカ王子は抱きしめていた私を突き放したのね!
私は、あの長い階段を転げ落ちたって所かしら?何だか痛みはあまり感じないものなのね。二人の心配そうな顔の裏側に何処か、ざまぁみろって表情が浮かんできてイライラしますわ!
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まぁいいわ。目が覚めたらやっぱり全てをお父様に話して、バカ王子とミレーナ共々恥を晒してやる事に決めたましたわ!
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