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白都は自宅に帰り次第、すぐベッドに横になった。睡眠時間が少し減っただけなのに、体が疲弊している感覚に襲われ、勉強に手をつけられなかったのだ。
携帯を枕元に置き、薄暗い天井を見詰める。
結局あの人物はどこの誰だったのだろう――そう考え始めるが、皆目見当が付かない。
疲れが影響し、眠りに落ちかけた時、携帯が着信音を鳴らした。
急なメロディに驚きつつ、明るくなった画面を確認する。すると、そこには見覚えの無いアドレスが表示されていた。
ぞくりと背筋が凍る。直ぐに“連絡”の単語がくっきり浮かび上がった。
しかし、迷惑メールの可能性もある。まだ決め付けるのは早いだろう。
大丈夫と己に聞かせ、恐る恐る本文を確認する。一行目、見出し調に“◆ルール◆”の文字が現れた。
明らかに迷惑メールとは違う切り出しに、白都は唾を飲む。
あの時の人物から、連絡が来たのだ。ついに来てしまったのだ。
メールアドレスが流出していたことにも驚いたが、インターネットを利用している限り、ない話ではないだろう。もちろん心地は悪いが。
だが、それ以上に、白都の心は内容に釘付けになっていた。
“命令をメールで送信します。命令が届き次第、実行してください。意見は受け付けません。
命令には期限を設けます。その期限を超過した場合、罰が下ると思って下さい。
前も言いましたが、他者に知られた場合、その人間を殺すか死ぬかして頂きます。
警察は以ての外です。貴方も、貴方の関係者も全員死ぬと思って下さい。
それらを踏まえて、命令を実行して下さい。”
白都は暗い部屋で、画面を見詰めたまま硬直していた。
文章の終わりに向かって、止まること無く視線を下げてゆく。
¨今回の命令は、“服を断寸すること”です。よく着ている上着で良いでしょう。
実行し次第、写真を添付し返信してください。
期限は明日の夜9時まで、です。¨
今回のという文章から、命令が一度きりでは無いことを悟った。しかし、その命令がどうにも幼稚で、拍子抜けしているのも事実だった。
嫌がらせ目的なのだろうか。それにしては綿密過ぎる、と思考を練り回す。
何にせよ、命令を期限までにこなさなければ、何かが待ち受けているのは間違いなさそうだ。
白都はつい数日前に箪笥の奥から引き出し、進行形で羽織っている上着に焦点を宛てた。
心惜しいが、従わなければならないと心が訴える。危険に見舞われる可能性を考えれば、服くらいは仕方が無いとさえ思えてくる。
期限は明日の九時まで設けられているが、生憎明日は授業もバイトも詰まっており、あまり自由時間が無い。
白都は上着を脱いで左手に持ち、文房具入れから引き抜いた鋏を右手に持った。
携帯を枕元に置き、薄暗い天井を見詰める。
結局あの人物はどこの誰だったのだろう――そう考え始めるが、皆目見当が付かない。
疲れが影響し、眠りに落ちかけた時、携帯が着信音を鳴らした。
急なメロディに驚きつつ、明るくなった画面を確認する。すると、そこには見覚えの無いアドレスが表示されていた。
ぞくりと背筋が凍る。直ぐに“連絡”の単語がくっきり浮かび上がった。
しかし、迷惑メールの可能性もある。まだ決め付けるのは早いだろう。
大丈夫と己に聞かせ、恐る恐る本文を確認する。一行目、見出し調に“◆ルール◆”の文字が現れた。
明らかに迷惑メールとは違う切り出しに、白都は唾を飲む。
あの時の人物から、連絡が来たのだ。ついに来てしまったのだ。
メールアドレスが流出していたことにも驚いたが、インターネットを利用している限り、ない話ではないだろう。もちろん心地は悪いが。
だが、それ以上に、白都の心は内容に釘付けになっていた。
“命令をメールで送信します。命令が届き次第、実行してください。意見は受け付けません。
命令には期限を設けます。その期限を超過した場合、罰が下ると思って下さい。
前も言いましたが、他者に知られた場合、その人間を殺すか死ぬかして頂きます。
警察は以ての外です。貴方も、貴方の関係者も全員死ぬと思って下さい。
それらを踏まえて、命令を実行して下さい。”
白都は暗い部屋で、画面を見詰めたまま硬直していた。
文章の終わりに向かって、止まること無く視線を下げてゆく。
¨今回の命令は、“服を断寸すること”です。よく着ている上着で良いでしょう。
実行し次第、写真を添付し返信してください。
期限は明日の夜9時まで、です。¨
今回のという文章から、命令が一度きりでは無いことを悟った。しかし、その命令がどうにも幼稚で、拍子抜けしているのも事実だった。
嫌がらせ目的なのだろうか。それにしては綿密過ぎる、と思考を練り回す。
何にせよ、命令を期限までにこなさなければ、何かが待ち受けているのは間違いなさそうだ。
白都はつい数日前に箪笥の奥から引き出し、進行形で羽織っている上着に焦点を宛てた。
心惜しいが、従わなければならないと心が訴える。危険に見舞われる可能性を考えれば、服くらいは仕方が無いとさえ思えてくる。
期限は明日の九時まで設けられているが、生憎明日は授業もバイトも詰まっており、あまり自由時間が無い。
白都は上着を脱いで左手に持ち、文房具入れから引き抜いた鋏を右手に持った。
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