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×××回目の人生(2/2)
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9月23日が戻ってきた。もう何度めか覚えていない。
見慣れた景色に溜め息をかけながら、本能的にベッドを抜けた。傷は確りと定位置にある。これから増える傷も頭の中で投影し、憂鬱感に再び溜め息を吐いた。
今回の人生こそは苛めから抜け出すんだ――その為にはやはり、学校に向きたがる足を止めなければ。決意で足を拘束しようとして、母の声に遮られた。
僕の家は片親家庭である。母は家事と仕事を両立させ、毎日忙しなくしていた。真夜中に帰宅し早朝に目覚め、家事をこなして僕が目覚める頃に家を出てゆく。
そんな母の音を耳に、更なる厄介ごとを増やしたくないと考えてしまった。苛めを受けていると知られて悲しませるのはもちろん、不登校になって気を揉ませたくもない。
そんな思考が、解決への道筋を狭めた。卒業までなんとか耐え抜いて生きるか、一人密かに戦って止めさせるか。僕には二つの選択肢しかなかった。
今日こそは。明日こそは。今度こそは。繰り返しながら“今度”は引き伸ばされていく。そうして最終的に“次の人生こそは”になってしまう。早い段階から苛めに抗えば、きっと明るい未来が待っている。だからリセットするだけだ。なんて呟いて。
いや、本音を言うならループはもう懲り懲りだった。少なくとも僕は、こんな展開を望んじゃいなかった。
何としてでも僕を生かしたい神の仕業か運命の悪戯か――なんにせよ、もうそろそろ本物の終わりを望んでいる。幾ら願おうが、結局あの朝を見せられるのだが。
恐らくループを抜け出すには、苛めと戦わなくてはいけないのだろう。人生をゲームに例えるなら、きっとそれがクリア条件なのだ。
きっとこの人生は、自力でしか終わらせられない。
見慣れた景色に溜め息をかけながら、本能的にベッドを抜けた。傷は確りと定位置にある。これから増える傷も頭の中で投影し、憂鬱感に再び溜め息を吐いた。
今回の人生こそは苛めから抜け出すんだ――その為にはやはり、学校に向きたがる足を止めなければ。決意で足を拘束しようとして、母の声に遮られた。
僕の家は片親家庭である。母は家事と仕事を両立させ、毎日忙しなくしていた。真夜中に帰宅し早朝に目覚め、家事をこなして僕が目覚める頃に家を出てゆく。
そんな母の音を耳に、更なる厄介ごとを増やしたくないと考えてしまった。苛めを受けていると知られて悲しませるのはもちろん、不登校になって気を揉ませたくもない。
そんな思考が、解決への道筋を狭めた。卒業までなんとか耐え抜いて生きるか、一人密かに戦って止めさせるか。僕には二つの選択肢しかなかった。
今日こそは。明日こそは。今度こそは。繰り返しながら“今度”は引き伸ばされていく。そうして最終的に“次の人生こそは”になってしまう。早い段階から苛めに抗えば、きっと明るい未来が待っている。だからリセットするだけだ。なんて呟いて。
いや、本音を言うならループはもう懲り懲りだった。少なくとも僕は、こんな展開を望んじゃいなかった。
何としてでも僕を生かしたい神の仕業か運命の悪戯か――なんにせよ、もうそろそろ本物の終わりを望んでいる。幾ら願おうが、結局あの朝を見せられるのだが。
恐らくループを抜け出すには、苛めと戦わなくてはいけないのだろう。人生をゲームに例えるなら、きっとそれがクリア条件なのだ。
きっとこの人生は、自力でしか終わらせられない。
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