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六章
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肌に優しい晩夏の風が心地いい。
それに、愛している人に恭しく抱きかかえられているから、とても心が満ち足りて安らかだった。
「私……熟睡してた?」
「してた」
ドグラスが間髪入れずに即答したので、笑ってしまった。
「疲れが溜まっていたのかもしれないわ。もっと体を鍛えないと。これからもあなたの助手として頑張りたいもの」
「相棒、だろ」
間近にある朗らかな笑顔が愛しい。
胸が、ときめいてしまう。
私はドグラスの首に腕を回して自分からも抱きついた。
「キティ」
「苦しくない。気のせいよ」
「違うよ。顔を見せてくれ」
言われるままに腕の力をゆるめて目を合わせる。
その瞬間、唇にキスされた。
「!」
「可愛い」
ドグラスが満足そうに笑う。それから丁寧に私を地面に下ろしてくれて、裾を優しく払ってくれる。大切にされている。愛を実感させてくれる人だ。
「でも、よかった。死ぬかと思ったわ」
「正義は勝つ」
「私の話聞いてた?」
「恋人にしてって?」
当たり前のように返されると、照れてしまった。
「え、ええ」
「もうとっくにそうだと思ってたけど?」
「……そう、よね」
嬉しい。
「俺の話は?どこまで聞いた?」
「え?私、返事したわ」
「眠すぎて、声に出してはいなかったんだろ」
「あぁ……そうなのね。勿体ないことしたわ。暗闇の中でなんて、とてもロマンチックだったのに」
「愛してるよ」
「もう一度、申し込んでください」
「キティ。けっこ」
そこでユーリアの存在に気づいた。
「フワァ~ッ!!」
にこやかに目線の先に回り込んで来たユーリアに驚いて、変な声が出てしまった。けれど一瞬で思い直した。
ユーリアが此処に居る。
ファロンは無事、司教退治をやり遂げてくれたのだ。
「ユーリア様!来てくださったのね!」
思わず抱きついていた。
とてもひんやりした体に物理的には驚いてしまったけれど、彼女が抱擁を返してくれて、いつものご機嫌な笑い声をあげてくれたのは嬉しかった。
「二人はついに結ばれるのね!嬉しいわ!おめでとうカタリーナ」
「ありがとうございます。でも、今それどころではないのです」
「くっそ……」
背後でドグラスが悔しがっている。
ユーリアと抱き合ったまま振り向くと、歯軋りまでしていた。それを見てユーリアがふふっと笑った。
そういえばラルフ卿の姿がない。
「?」
周囲を見回しても、広大な大地と一部がぽっかり粉砕された城壁しか目に入らなかった。……なるほど。私が気を失っている間にユーリアが来てくれて、ああやって出てきたのね。凄いわ。
マーガレットが文句を言いそうで面倒だけれど、ユーリアがいれば大丈夫だろう。
「ラルフ様はどちらに?」
「分担作業だよ。叛乱軍が暴れて一大事なんだから、偉大な力は適材適所ってな」
ユーリアに訊いたのだけれど、答えたのはドグラスだった。そこで私は我に返った。
「そう!ファロンを助けないと!ユーリア様、以前お世話になった、赤毛で背が高くて美しい私のお友達のファロンが────」
「あの子も来ているのね。行きましょう」
滑るようにユーリアが歩き出す。
ドグラスと私も追尾する形で城壁をぐるりと回り、巨大な要塞都市である城下町に入った。
実際、ユーリアは少し浮いて宙を滑っているのかもしれなかった。そんな不思議なユーリアが私の手を持ち上げ、笑顔でドグラスの腕に導く。幼子同士に手を繋いで歩くよう促す大人みたいで少し微笑ましい。
併し、和んでばかりはいられなかった。
城下町の市民は全員武装しており、バムフォード城の兵士と協力して警護に当たっているようだった。私たちの姿を見て一瞬警戒するものの、誰かが気づいて敬礼してくれる。
そして肝心の城内からは喧噪が轟き、たまに外階段や窓から落下する者が見え、戦闘の物々しさを実感せずにはいられない。
少しだけ足が竦んだ。
けれど、私にはドグラスがいる。それに、とても頼りになるユーリアがいる。
渦中からファロンを救出するまでは、安全な場所に隠れて事態の収束を待つなどあり得ない選択だった。
チャムレー伯爵の無事も確認したい。
ユーリアが此処に居るということは、バムフォード辺境伯とマーガレットを守るヴァンパイアも理屈の上では来れるはずだから、バムフォード辺境伯の傍に居るはずのチャムレー伯爵は大丈夫だと思うけれど、叛乱軍との戦闘真っ只中では手放しに安心はできない。
そんな事を考えていると、城の外階段を上り切った広場で睨み合う軍勢と出くわした。
チャムレー伯爵が屈強な兵士たちに隠れるようにして構えている方が、バムフォード辺境軍だろう。一方、同じ装備で身を固めた男たちの一団は、脱獄の際に衛兵たちから装備を奪った叛乱軍に違いない。
一触即発の雰囲気だ。
私たちは素早く階段の影に身を隠した。
「マーガレット様の命が惜しいだろう、坊や!大人しく降伏しろ!!」
叛乱軍を率いる男が怒鳴った。
「あれは誰なの?」
疑問を口にすると、ドグラスが私を腕に抱いた。想いを伝えあい、心が通じたから、いつだって守ってくれる。こんな時でも鼓動が高鳴り、頬が熱くなってしまうのを我慢できない私も大概だと思う。
「ブラッカム将軍だ。司教はファロンが片付けたとして、肝心のカニングハム公爵の姿はないな」
声に甘さがない。
私の問いかけに答えたというより、ユーリアに状況を説明したのだ。
「ユーリア、先にマーガレットを探してくれ。無事を確信しない限りオーレリアス卿が使い物にならない」
辺境軍を率いる黒髪の男性が、身形からしても恐らくバムフォード辺境伯オーレリアス卿その人だろう。叛乱軍の将軍に坊やと揶揄されるのも納得の童顔だけれど、とにかく背が高い。チャムレー伯爵もくっついているし、間違いなさそうだ。
ユーリアは動かなかった。
けれど、一言呟いた。
「今来るわ」
それに、愛している人に恭しく抱きかかえられているから、とても心が満ち足りて安らかだった。
「私……熟睡してた?」
「してた」
ドグラスが間髪入れずに即答したので、笑ってしまった。
「疲れが溜まっていたのかもしれないわ。もっと体を鍛えないと。これからもあなたの助手として頑張りたいもの」
「相棒、だろ」
間近にある朗らかな笑顔が愛しい。
胸が、ときめいてしまう。
私はドグラスの首に腕を回して自分からも抱きついた。
「キティ」
「苦しくない。気のせいよ」
「違うよ。顔を見せてくれ」
言われるままに腕の力をゆるめて目を合わせる。
その瞬間、唇にキスされた。
「!」
「可愛い」
ドグラスが満足そうに笑う。それから丁寧に私を地面に下ろしてくれて、裾を優しく払ってくれる。大切にされている。愛を実感させてくれる人だ。
「でも、よかった。死ぬかと思ったわ」
「正義は勝つ」
「私の話聞いてた?」
「恋人にしてって?」
当たり前のように返されると、照れてしまった。
「え、ええ」
「もうとっくにそうだと思ってたけど?」
「……そう、よね」
嬉しい。
「俺の話は?どこまで聞いた?」
「え?私、返事したわ」
「眠すぎて、声に出してはいなかったんだろ」
「あぁ……そうなのね。勿体ないことしたわ。暗闇の中でなんて、とてもロマンチックだったのに」
「愛してるよ」
「もう一度、申し込んでください」
「キティ。けっこ」
そこでユーリアの存在に気づいた。
「フワァ~ッ!!」
にこやかに目線の先に回り込んで来たユーリアに驚いて、変な声が出てしまった。けれど一瞬で思い直した。
ユーリアが此処に居る。
ファロンは無事、司教退治をやり遂げてくれたのだ。
「ユーリア様!来てくださったのね!」
思わず抱きついていた。
とてもひんやりした体に物理的には驚いてしまったけれど、彼女が抱擁を返してくれて、いつものご機嫌な笑い声をあげてくれたのは嬉しかった。
「二人はついに結ばれるのね!嬉しいわ!おめでとうカタリーナ」
「ありがとうございます。でも、今それどころではないのです」
「くっそ……」
背後でドグラスが悔しがっている。
ユーリアと抱き合ったまま振り向くと、歯軋りまでしていた。それを見てユーリアがふふっと笑った。
そういえばラルフ卿の姿がない。
「?」
周囲を見回しても、広大な大地と一部がぽっかり粉砕された城壁しか目に入らなかった。……なるほど。私が気を失っている間にユーリアが来てくれて、ああやって出てきたのね。凄いわ。
マーガレットが文句を言いそうで面倒だけれど、ユーリアがいれば大丈夫だろう。
「ラルフ様はどちらに?」
「分担作業だよ。叛乱軍が暴れて一大事なんだから、偉大な力は適材適所ってな」
ユーリアに訊いたのだけれど、答えたのはドグラスだった。そこで私は我に返った。
「そう!ファロンを助けないと!ユーリア様、以前お世話になった、赤毛で背が高くて美しい私のお友達のファロンが────」
「あの子も来ているのね。行きましょう」
滑るようにユーリアが歩き出す。
ドグラスと私も追尾する形で城壁をぐるりと回り、巨大な要塞都市である城下町に入った。
実際、ユーリアは少し浮いて宙を滑っているのかもしれなかった。そんな不思議なユーリアが私の手を持ち上げ、笑顔でドグラスの腕に導く。幼子同士に手を繋いで歩くよう促す大人みたいで少し微笑ましい。
併し、和んでばかりはいられなかった。
城下町の市民は全員武装しており、バムフォード城の兵士と協力して警護に当たっているようだった。私たちの姿を見て一瞬警戒するものの、誰かが気づいて敬礼してくれる。
そして肝心の城内からは喧噪が轟き、たまに外階段や窓から落下する者が見え、戦闘の物々しさを実感せずにはいられない。
少しだけ足が竦んだ。
けれど、私にはドグラスがいる。それに、とても頼りになるユーリアがいる。
渦中からファロンを救出するまでは、安全な場所に隠れて事態の収束を待つなどあり得ない選択だった。
チャムレー伯爵の無事も確認したい。
ユーリアが此処に居るということは、バムフォード辺境伯とマーガレットを守るヴァンパイアも理屈の上では来れるはずだから、バムフォード辺境伯の傍に居るはずのチャムレー伯爵は大丈夫だと思うけれど、叛乱軍との戦闘真っ只中では手放しに安心はできない。
そんな事を考えていると、城の外階段を上り切った広場で睨み合う軍勢と出くわした。
チャムレー伯爵が屈強な兵士たちに隠れるようにして構えている方が、バムフォード辺境軍だろう。一方、同じ装備で身を固めた男たちの一団は、脱獄の際に衛兵たちから装備を奪った叛乱軍に違いない。
一触即発の雰囲気だ。
私たちは素早く階段の影に身を隠した。
「マーガレット様の命が惜しいだろう、坊や!大人しく降伏しろ!!」
叛乱軍を率いる男が怒鳴った。
「あれは誰なの?」
疑問を口にすると、ドグラスが私を腕に抱いた。想いを伝えあい、心が通じたから、いつだって守ってくれる。こんな時でも鼓動が高鳴り、頬が熱くなってしまうのを我慢できない私も大概だと思う。
「ブラッカム将軍だ。司教はファロンが片付けたとして、肝心のカニングハム公爵の姿はないな」
声に甘さがない。
私の問いかけに答えたというより、ユーリアに状況を説明したのだ。
「ユーリア、先にマーガレットを探してくれ。無事を確信しない限りオーレリアス卿が使い物にならない」
辺境軍を率いる黒髪の男性が、身形からしても恐らくバムフォード辺境伯オーレリアス卿その人だろう。叛乱軍の将軍に坊やと揶揄されるのも納得の童顔だけれど、とにかく背が高い。チャムレー伯爵もくっついているし、間違いなさそうだ。
ユーリアは動かなかった。
けれど、一言呟いた。
「今来るわ」
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