45 / 79
45(ザシャ)
しおりを挟む
可哀想な女だとは思う。
だが、どの身分に生まれついても男に支配され不幸になりそうな女だとも思う。
贅沢な暮らしができるだけ、いいじゃないかとも思う。
情がなくても美人というだけで抱けた。
残酷な仕打ちに対する報復のつもりでも、暇つぶしでも、依存的な侯爵令嬢は抱き甲斐があった。何年だ。もう、四年?
五年弱くらいか……
愛してはいない。
愛することはできない。
だが二度と顔を合わせなくなっても、どうしているだろうか、不幸でいるのだろうか、十中八九うじうじと泣いているだろうなと、折に触れて思い出すだろう。
心配や気掛りに近いが、要は長く関り過ぎて赤の他人ではなくなってしまったというだけだ。
クローゼル侯爵令嬢ヘレネは客であり、奴隷だった。
そして貴重な情報源でもあった。
面白いくらいにヨハンの計画通りで恐くて笑える。
何故もっと早くやらなかったかと問えば、必要なかったからだと答えるだろう。四人目の男にくっついていた女がヨハンを突き動かした。
これが運命だ。
ヒルデガルドは奇跡だった。
俺はいずれ一人で海に帰ればいい。
海辺の村か街でそれなりに楽しく生きていける。
だがレオンは違う。
行方不明の父親を取り戻さなければ、たとえ自由の身になろうとその後の人生は拷問され搾取された無残な敗北に他ならない。ヨハンはレオンの父親については捜索する素振りを見せなかった。王女が裁かれれば芋蔓式に所在が割れると考えているのだろう。
生きている内に王家の内輪揉めが見物できる人生は、そこそこ楽しい人生と言える。
心残りがあるにはあるが、絶望的に不幸とは感じられない。
それが俺の本音だった。
その上で奇跡の丸顔令嬢ヒルデガルドが面白い形で俺たちの不運を引っ掻き回している。
さあ、ここからどうなる?
ヘレネを抱きながらそんなことばかり考えている。
「……」
あと喉が渇いた。
最近、嗜虐的な欲望を満たして上機嫌なヨハンは図に乗って口煩くなっている。それにいつまた純潔のヒルデガルドが舞い戻って来るかもわからない。そんなことがあるはずはないと思いながら期待してしまう俺がいる。
だから俺はガウン一枚という気分にはならず、わざわざ軽装に着替えたりする。
ヘレネが不安そうなのはいつものことだから気にしても意味がない。
俺は部屋を出て、階段を降りながら、玄関広間に思わぬ背中を見つけた。
「……」
残念ながらその人物はヒルデガルドではなかった。
女ではあったが、見知らぬ女だった。
紹介も無しにやってくる女が、また出現した。
帽子を被ったまま背中を丸め食い入るように地球儀を凝視している。
「お嬢様」
呼び掛けると、覗き込む姿勢のまま顔だけを此方に向けた。細身でどちらかと言えば長身の部類に入りそうな女は気の強さが見て取れる表情で眉を顰めている。
「旅行がお好きなんですか?」
「この島が上を向いているのは意味があるの?」
挨拶もなし。
貴族の女が俺たちを買いに来たならそれもありだが、俺が簡単に口を割るかどうかはまた別の問題だ。
「地政学に興味があるんですね」
「意味があるなら教えたいことがあるのだけど」
俺の中で一番の情報源は常にヘレネだった。
男娼を買いに来た貴族の女が大真面目に別のことを言い始めたら聞いてやった方が楽しいと最近知ったばかりだ。
「その島がどうかしましたか?」
「あなたでいいのかしら。三人の内の誰かは島絡みではないかと考えていたところなのだけど。あなた誰よ」
「……」
恐れ入った。
図々しい小娘だ。ヒルデガルドのような滲み出る可愛げは皆無。
だが俺には価値がある。
「ザシャ」
「ああ、あなたがヘレネ様の。なるほどね。島絡みで王女に弱味を握られているのは誰?」
「俺です。何かありました?」
足早に距離を詰めると新顔の貴族令嬢はすっと背筋を伸ばし帽子を取った。
背は思ったほど高くなく、強情そうな目付きで俺を見上げて早口で言う。
「ここの姫、少し前に結婚したわ」
「……」
「親族の隅々まで王位継承権がもらえる海の向こうの大国の八番目だか十三番目だかの王子に二年くらい求婚されて、去年の秋くらいに折れたのよ。海で死んだ恋人にずっと操を立てていたらしくて渋っていたのを口説き落とした愛の詩集三部作が出るという噂もある。絶対手に入れるつもり」
この話が事実だという保証はない。
だが事実だとしたら、海に浮かぶ小国は大国の同盟国になったということになる。
俺が服従しなければ襲撃すると脅した王女は今や宮殿で半幽閉、万が一ここから怒涛の逆恨みで復讐に燃えようと大国の同盟国には手が出せないはずだ。
俺は割り切ったつもりだった。
割り切れたと思っていた。
だが愛する女の無事を、絶対的な安全を、そして俺を偲ぶ思いを知り、幸福感に包まれた。更には激しい解放感が体中を駆け巡る。
結婚したのか。
幸せなんだな。
常夏の太陽にも負けない燦燦と輝く笑顔が瞼の裏に蘇る。
一人静かに噛み締めていると、沈黙で答えた俺に新顔の貴族令嬢はやや機嫌を損ねた。
「私はジェーン。男爵令嬢」
「ああ」
俺は合点がいって頷いた。
これが例のジェーンか。
「ライスト造船所の密造船で王子と王妃を拷問なんて、無理矢理だろうと関わっただけで首ちょんぱでしょ。こっちも命が懸かってるのに嘘言わないわよ」
俺が黙っているものだから、疑われたと早合点し憤慨したらしい。
「ようこそ、ジェーン」
握手を求め手を差し出すが、ジェーンは更に眉を顰める。
「私は、今は貴族なんだけど」
「これが俺流だ。お嬢様、あなたはただの女。そうだろ?満足させてや──」
「あんたじゃないわね。姫の件を伝えたいから取り次いでもらえる?」
「否、俺だ」
「そうなの?」
「婚約……というか、契りを結んでいた」
「あんたね」
ジェーンが俺の手を握った。
見かけ通りのがさつな握力に俺もなんとなく笑みが零れる。
「口調が庶民的だ」
「相手に合わせるのよ。あんた海の男でしょう。大砲をぶっ放す時が来たのよ、船長さん。仲間に入れて」
「何故《ユフシェリア》に?」
「王女は憎き宿敵でしょ?あと、ここにいる元貴族が裏で糸を引いているって教会周りから証言が取れたから」
ヒルデガルドといいジェーンといい、思い切りのいい女は可愛いものだ。
俺が近くの一人掛けソファーを勧めるとジェーンは素直に腰を下ろした。その間も俺から目を逸らさない。本気の程が窺え、つくづく気の強い女が好きだと思い知る。
ヘレネには俺みたいな男じゃなく、どっぷりと溺愛してくれるような若干病的な奴の方がお似合いだ。……ヨハンは、まあ、やめておいた方がいいと思うが。
「解き放たれたようにダーマ伯爵とイザベル、モリン伯爵家のアイリス、デシュラー伯爵の未亡人パメラを逮捕してるでしょう?シェロート伯爵家の坊ちゃんを救出したはず。私、誰よりも克明な証言ができるわ。その貴族に私を証人として推薦して。ね?姫の件を教えてあげたでしょう?お願い」
俺は快諾する気だった。
だが俺が頷く前に激しく扉が開かれてヒルデガルドが突入してきた。
嬉しい再会だが、意外すぎた。
「!?」
ジェーンが反射的に椅子の上で跳ねる。
ヒルデガルドはジェーンと俺を一瞥したが憤怒の表情で階段下まで一直線で歩いた。
「ヒルデガルド!?えっ、顔どうしたの!?」
驚愕に任せジェーンが不躾な問いを投げかける。
確かに俺たちの丸顔聖女ヒルデガルドは似合わない傷を負っていた。右の目の辺りが酷い。その怒りに任せてやってきたと言われても納得できる。
ヒルデガルドが改めてジェーンを睨んだ。
気の強い、いい表情だった。
だが、どの身分に生まれついても男に支配され不幸になりそうな女だとも思う。
贅沢な暮らしができるだけ、いいじゃないかとも思う。
情がなくても美人というだけで抱けた。
残酷な仕打ちに対する報復のつもりでも、暇つぶしでも、依存的な侯爵令嬢は抱き甲斐があった。何年だ。もう、四年?
五年弱くらいか……
愛してはいない。
愛することはできない。
だが二度と顔を合わせなくなっても、どうしているだろうか、不幸でいるのだろうか、十中八九うじうじと泣いているだろうなと、折に触れて思い出すだろう。
心配や気掛りに近いが、要は長く関り過ぎて赤の他人ではなくなってしまったというだけだ。
クローゼル侯爵令嬢ヘレネは客であり、奴隷だった。
そして貴重な情報源でもあった。
面白いくらいにヨハンの計画通りで恐くて笑える。
何故もっと早くやらなかったかと問えば、必要なかったからだと答えるだろう。四人目の男にくっついていた女がヨハンを突き動かした。
これが運命だ。
ヒルデガルドは奇跡だった。
俺はいずれ一人で海に帰ればいい。
海辺の村か街でそれなりに楽しく生きていける。
だがレオンは違う。
行方不明の父親を取り戻さなければ、たとえ自由の身になろうとその後の人生は拷問され搾取された無残な敗北に他ならない。ヨハンはレオンの父親については捜索する素振りを見せなかった。王女が裁かれれば芋蔓式に所在が割れると考えているのだろう。
生きている内に王家の内輪揉めが見物できる人生は、そこそこ楽しい人生と言える。
心残りがあるにはあるが、絶望的に不幸とは感じられない。
それが俺の本音だった。
その上で奇跡の丸顔令嬢ヒルデガルドが面白い形で俺たちの不運を引っ掻き回している。
さあ、ここからどうなる?
ヘレネを抱きながらそんなことばかり考えている。
「……」
あと喉が渇いた。
最近、嗜虐的な欲望を満たして上機嫌なヨハンは図に乗って口煩くなっている。それにいつまた純潔のヒルデガルドが舞い戻って来るかもわからない。そんなことがあるはずはないと思いながら期待してしまう俺がいる。
だから俺はガウン一枚という気分にはならず、わざわざ軽装に着替えたりする。
ヘレネが不安そうなのはいつものことだから気にしても意味がない。
俺は部屋を出て、階段を降りながら、玄関広間に思わぬ背中を見つけた。
「……」
残念ながらその人物はヒルデガルドではなかった。
女ではあったが、見知らぬ女だった。
紹介も無しにやってくる女が、また出現した。
帽子を被ったまま背中を丸め食い入るように地球儀を凝視している。
「お嬢様」
呼び掛けると、覗き込む姿勢のまま顔だけを此方に向けた。細身でどちらかと言えば長身の部類に入りそうな女は気の強さが見て取れる表情で眉を顰めている。
「旅行がお好きなんですか?」
「この島が上を向いているのは意味があるの?」
挨拶もなし。
貴族の女が俺たちを買いに来たならそれもありだが、俺が簡単に口を割るかどうかはまた別の問題だ。
「地政学に興味があるんですね」
「意味があるなら教えたいことがあるのだけど」
俺の中で一番の情報源は常にヘレネだった。
男娼を買いに来た貴族の女が大真面目に別のことを言い始めたら聞いてやった方が楽しいと最近知ったばかりだ。
「その島がどうかしましたか?」
「あなたでいいのかしら。三人の内の誰かは島絡みではないかと考えていたところなのだけど。あなた誰よ」
「……」
恐れ入った。
図々しい小娘だ。ヒルデガルドのような滲み出る可愛げは皆無。
だが俺には価値がある。
「ザシャ」
「ああ、あなたがヘレネ様の。なるほどね。島絡みで王女に弱味を握られているのは誰?」
「俺です。何かありました?」
足早に距離を詰めると新顔の貴族令嬢はすっと背筋を伸ばし帽子を取った。
背は思ったほど高くなく、強情そうな目付きで俺を見上げて早口で言う。
「ここの姫、少し前に結婚したわ」
「……」
「親族の隅々まで王位継承権がもらえる海の向こうの大国の八番目だか十三番目だかの王子に二年くらい求婚されて、去年の秋くらいに折れたのよ。海で死んだ恋人にずっと操を立てていたらしくて渋っていたのを口説き落とした愛の詩集三部作が出るという噂もある。絶対手に入れるつもり」
この話が事実だという保証はない。
だが事実だとしたら、海に浮かぶ小国は大国の同盟国になったということになる。
俺が服従しなければ襲撃すると脅した王女は今や宮殿で半幽閉、万が一ここから怒涛の逆恨みで復讐に燃えようと大国の同盟国には手が出せないはずだ。
俺は割り切ったつもりだった。
割り切れたと思っていた。
だが愛する女の無事を、絶対的な安全を、そして俺を偲ぶ思いを知り、幸福感に包まれた。更には激しい解放感が体中を駆け巡る。
結婚したのか。
幸せなんだな。
常夏の太陽にも負けない燦燦と輝く笑顔が瞼の裏に蘇る。
一人静かに噛み締めていると、沈黙で答えた俺に新顔の貴族令嬢はやや機嫌を損ねた。
「私はジェーン。男爵令嬢」
「ああ」
俺は合点がいって頷いた。
これが例のジェーンか。
「ライスト造船所の密造船で王子と王妃を拷問なんて、無理矢理だろうと関わっただけで首ちょんぱでしょ。こっちも命が懸かってるのに嘘言わないわよ」
俺が黙っているものだから、疑われたと早合点し憤慨したらしい。
「ようこそ、ジェーン」
握手を求め手を差し出すが、ジェーンは更に眉を顰める。
「私は、今は貴族なんだけど」
「これが俺流だ。お嬢様、あなたはただの女。そうだろ?満足させてや──」
「あんたじゃないわね。姫の件を伝えたいから取り次いでもらえる?」
「否、俺だ」
「そうなの?」
「婚約……というか、契りを結んでいた」
「あんたね」
ジェーンが俺の手を握った。
見かけ通りのがさつな握力に俺もなんとなく笑みが零れる。
「口調が庶民的だ」
「相手に合わせるのよ。あんた海の男でしょう。大砲をぶっ放す時が来たのよ、船長さん。仲間に入れて」
「何故《ユフシェリア》に?」
「王女は憎き宿敵でしょ?あと、ここにいる元貴族が裏で糸を引いているって教会周りから証言が取れたから」
ヒルデガルドといいジェーンといい、思い切りのいい女は可愛いものだ。
俺が近くの一人掛けソファーを勧めるとジェーンは素直に腰を下ろした。その間も俺から目を逸らさない。本気の程が窺え、つくづく気の強い女が好きだと思い知る。
ヘレネには俺みたいな男じゃなく、どっぷりと溺愛してくれるような若干病的な奴の方がお似合いだ。……ヨハンは、まあ、やめておいた方がいいと思うが。
「解き放たれたようにダーマ伯爵とイザベル、モリン伯爵家のアイリス、デシュラー伯爵の未亡人パメラを逮捕してるでしょう?シェロート伯爵家の坊ちゃんを救出したはず。私、誰よりも克明な証言ができるわ。その貴族に私を証人として推薦して。ね?姫の件を教えてあげたでしょう?お願い」
俺は快諾する気だった。
だが俺が頷く前に激しく扉が開かれてヒルデガルドが突入してきた。
嬉しい再会だが、意外すぎた。
「!?」
ジェーンが反射的に椅子の上で跳ねる。
ヒルデガルドはジェーンと俺を一瞥したが憤怒の表情で階段下まで一直線で歩いた。
「ヒルデガルド!?えっ、顔どうしたの!?」
驚愕に任せジェーンが不躾な問いを投げかける。
確かに俺たちの丸顔聖女ヒルデガルドは似合わない傷を負っていた。右の目の辺りが酷い。その怒りに任せてやってきたと言われても納得できる。
ヒルデガルドが改めてジェーンを睨んだ。
気の強い、いい表情だった。
56
あなたにおすすめの小説
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
ジェリー・ベケットは愛を信じられない
砂臥 環
恋愛
ベケット子爵家の娘ジェリーは、父が再婚してから離れに追いやられた。
母をとても愛し大切にしていた父の裏切りを知り、ジェリーは愛を信じられなくなっていた。
それを察し、まだ子供ながらに『君を守る』と誓い、『信じてほしい』と様々な努力してくれた婚約者モーガンも、学園に入ると段々とジェリーを避けらるようになっていく。
しかも、義妹マドリンが入学すると彼女と仲良くするようになってしまった。
だが、一番辛い時に支え、努力してくれる彼を信じようと決めたジェリーは、なにも言えず、なにも聞けずにいた。
学園でジェリーは優秀だったが『氷の姫君』というふたつ名を付けられる程、他人と一線を引いており、誰にも悩みは吐露できなかった。
そんな時、仕事上のパートナーを探す男子生徒、ウォーレンと親しくなる。
※世界観はゆるゆる
※ざまぁはちょっぴり
※他サイトにも掲載
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
婚約破棄される前に、帰らせていただきます!
パリパリかぷちーの
恋愛
ある日、マリス王国の侯爵令嬢クロナは、王子が男爵令嬢リリィと密会し、自分を「可愛げのない女」と罵り、卒業パーティーで「婚約破棄」を言い渡そうと画策している現場を目撃してしまう。
普通なら嘆き悲しむ場面だが、クロナの反応は違った。
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる