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第23章 卒業
第153話 帰郷
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聖なる火山でマグマストーンを取った後何とか火山を下山することが出来た。
それからも右足を気にしつつ、少しして杖代わりになる枝を見つけたのでそれを利用して何とか今までよりもスムーズに歩けるようにはなった。
その後も歩き続けたが、来た時と違って何故か魔物とは一切遭遇する事は無かったのだった······。
(来た時はあんなに色んな魔物がいたのに、どうしたんだろう?)と思いながらあちこち周りを見たりしてみたら、地面には真新しく付けられたいくつかの足跡があったり、所々から焦げ臭い匂いが漂っていた。
(この足跡にこの匂いって······まさか?)ふとファイアードラゴンの姿が頭をよぎったが、(まさかね)特に深くは詮索しないでおこうと歩みを続けた。
そうして数日かけて亜人族領からヒト族領に入った。そこでふと(ここからなら王都へ向かうより村に立ち寄った方が早いか)と考えた。取り敢えずジョーおじさんに右足の応急処置でもしてもらおうと思いウッド村へ向かう事にした。
2、3日して村のある森に差し掛かり懐かしさと安堵感が込み上がってきた。
そのまま森を抜けて村の入口が見えてきた。ちょうど入口付近に顔見知りの村の人がいたので「おーい!」と声を掛けた。
村の人も僕に気付いたが、当然僕の姿を見た途端「レ、レックス君!?」驚きの声を上げた。
そして僕に駆け寄って来て「ど、どうしたんだいその足!」と尋ねてきたので「ちょっと養成学校の課題で」「か、課題でって。と、とにかく、おーいゴッシュ! マリーさーん! レックス君がー!」と父さんと母さんを呼びに行ってくれた。
すぐに父さんと母さんがやって来て2人ともさっきの人同様とても驚き理由を尋ねたので同じ答えを返した。
そこでようやくアリスの家に運ばれたのだった。そしてジョーおじさんも僕の姿と診断をしてすぐに「こりゃあやっぱり相当酷いなぁ。本当に一体どうしたらこんなにまでなるんだい?」と聞いてきたので、正直に「ちょっと、ファイアードラゴンとやり合ってきまして」と答えたら、「「「え゛っ?」」」その場にいた全員が呆気に取られた顔をした。当然か。
そして改めて皆に、現在養成学校の卒業試験を実施中で、亜人族領の聖なる火山からマグマストーンを持ち帰る課題の帰路の途中である事を伝えた。
「そういう事だったのか」「うん、父さん」僕の説明を聞いて全員が納得し、父さんが話し掛けてきた。
「だったら暫くは治療に時間を充てられるって事だね?」「えっ、ええ。まぁそうですが」
「なら······」とジョーおじさんが僕の右足をパチン! と思い切り叩いてきたので「痛ってぇーー!!」と叫び「2、3日強制入院だ!」と宣告し、「は、はひ」僕の反応を見てその場にいた全員が大爆笑しだしたのだった。
「全く。君って子はいくつになっても相変わらずだな」ジョーおじさんがそうボヤいたのも笑い声でかき消された。
結局僕はそのままアリスの家 (のしかもアリスの部屋)に入院する事となった。ジョーおじさんから絶対安静でと言われたので、最低限の行動以外はずっとベッドの上で過ごし、近くの窓から外を眺めて過ごした。
そう過ごしていながら前世だった場合の事を考えてしまい、本当にトロルの襲撃を防げて良かったなぁと感慨深くなっていた。
そこにジョーおじさんが「どうだい、調子は?」と様子を見に来た。
「はい。今のところは問題無いです」「そうか。それにしても、暇でしょうがないだろう。ずっと寝たきり何だから」「いえ。こうやって景色を見られるだけで嬉しい限りです」「ハハッ、大袈裟だなぁ」「······いえ、本当にそう思っているんです」「レックス君?」「······実は」
そこで僕は不意にジョーおじさんへもトロルに本当は村は滅ぼされていて、僕達3人以外は殺されていた事。そして僕達は王都の孤児院に連れて行かれて養成学校に入学し、卒業した後騎士団に入団した事。そして、すぐに起こった魔王軍との戦いで予期せぬ死に方をしたため、人生をやり直す機会を神様が与えて下さった事をバラしたのだった······。
「そ、そうだったのかい」「はい。だから本当に今こうしていられる事が幸せだと思っているんです」
それを聞いてジョーおじさんも「確かに。もしかしたら、今は本当にこれからの事を考えた上で神様がお与え下さった休息の時間なのかも知れないね」と言ってくれた。
それ以上はジョーおじさんも何も言ったり聞いてくる事は無く、宣告された3日間父さんや母さんが様子を見に来るぐらいであっという間に過ぎたのだった。
そして、取り敢えずの応急処置をしてもらって杖を用意してもらった上で退院? して村を出る時が訪れた。
「ジョーおじさん、ありがとうございました」「ああ。後は王都に着いて一段落させてからドクトリーさんの所で大人しく治療を受けるんだね」「分かりました」
「じゃあな、レックス」「うん、父さん」「本当にこれ以上無茶はしないでよ」「気を付けるようにはするよ、母さん」「全く」「それじゃあ皆」と言って村を出発した。
僕が村から少し離れた時点でジョーおじさんが「それにしても、レックス君前回村に来た時よりも更に何か大人になったような感じがしたんですが?」と言い、レオおじさんも「確かにそうだったなぁ」と同調した。
それらを聞いたゴーシュが「恐らく、あいつもようやく持つ事が出来たんだろう」と答え、全員が疑問に思った顔をしてゴーシュを見た。
そしてマリーアが代表して「持つ事が出来たって、何を? あなた」と聞いた。
するとゴーシュは「俺達全員が持つ事の出来た、何がなんでも絶対守らなければならないと言える、何かか人をだよ」と答えた。
それを聞いて全員が納得し、改めて僕の方を見て見送ったのであった······。
それからも右足を気にしつつ、少しして杖代わりになる枝を見つけたのでそれを利用して何とか今までよりもスムーズに歩けるようにはなった。
その後も歩き続けたが、来た時と違って何故か魔物とは一切遭遇する事は無かったのだった······。
(来た時はあんなに色んな魔物がいたのに、どうしたんだろう?)と思いながらあちこち周りを見たりしてみたら、地面には真新しく付けられたいくつかの足跡があったり、所々から焦げ臭い匂いが漂っていた。
(この足跡にこの匂いって······まさか?)ふとファイアードラゴンの姿が頭をよぎったが、(まさかね)特に深くは詮索しないでおこうと歩みを続けた。
そうして数日かけて亜人族領からヒト族領に入った。そこでふと(ここからなら王都へ向かうより村に立ち寄った方が早いか)と考えた。取り敢えずジョーおじさんに右足の応急処置でもしてもらおうと思いウッド村へ向かう事にした。
2、3日して村のある森に差し掛かり懐かしさと安堵感が込み上がってきた。
そのまま森を抜けて村の入口が見えてきた。ちょうど入口付近に顔見知りの村の人がいたので「おーい!」と声を掛けた。
村の人も僕に気付いたが、当然僕の姿を見た途端「レ、レックス君!?」驚きの声を上げた。
そして僕に駆け寄って来て「ど、どうしたんだいその足!」と尋ねてきたので「ちょっと養成学校の課題で」「か、課題でって。と、とにかく、おーいゴッシュ! マリーさーん! レックス君がー!」と父さんと母さんを呼びに行ってくれた。
すぐに父さんと母さんがやって来て2人ともさっきの人同様とても驚き理由を尋ねたので同じ答えを返した。
そこでようやくアリスの家に運ばれたのだった。そしてジョーおじさんも僕の姿と診断をしてすぐに「こりゃあやっぱり相当酷いなぁ。本当に一体どうしたらこんなにまでなるんだい?」と聞いてきたので、正直に「ちょっと、ファイアードラゴンとやり合ってきまして」と答えたら、「「「え゛っ?」」」その場にいた全員が呆気に取られた顔をした。当然か。
そして改めて皆に、現在養成学校の卒業試験を実施中で、亜人族領の聖なる火山からマグマストーンを持ち帰る課題の帰路の途中である事を伝えた。
「そういう事だったのか」「うん、父さん」僕の説明を聞いて全員が納得し、父さんが話し掛けてきた。
「だったら暫くは治療に時間を充てられるって事だね?」「えっ、ええ。まぁそうですが」
「なら······」とジョーおじさんが僕の右足をパチン! と思い切り叩いてきたので「痛ってぇーー!!」と叫び「2、3日強制入院だ!」と宣告し、「は、はひ」僕の反応を見てその場にいた全員が大爆笑しだしたのだった。
「全く。君って子はいくつになっても相変わらずだな」ジョーおじさんがそうボヤいたのも笑い声でかき消された。
結局僕はそのままアリスの家 (のしかもアリスの部屋)に入院する事となった。ジョーおじさんから絶対安静でと言われたので、最低限の行動以外はずっとベッドの上で過ごし、近くの窓から外を眺めて過ごした。
そう過ごしていながら前世だった場合の事を考えてしまい、本当にトロルの襲撃を防げて良かったなぁと感慨深くなっていた。
そこにジョーおじさんが「どうだい、調子は?」と様子を見に来た。
「はい。今のところは問題無いです」「そうか。それにしても、暇でしょうがないだろう。ずっと寝たきり何だから」「いえ。こうやって景色を見られるだけで嬉しい限りです」「ハハッ、大袈裟だなぁ」「······いえ、本当にそう思っているんです」「レックス君?」「······実は」
そこで僕は不意にジョーおじさんへもトロルに本当は村は滅ぼされていて、僕達3人以外は殺されていた事。そして僕達は王都の孤児院に連れて行かれて養成学校に入学し、卒業した後騎士団に入団した事。そして、すぐに起こった魔王軍との戦いで予期せぬ死に方をしたため、人生をやり直す機会を神様が与えて下さった事をバラしたのだった······。
「そ、そうだったのかい」「はい。だから本当に今こうしていられる事が幸せだと思っているんです」
それを聞いてジョーおじさんも「確かに。もしかしたら、今は本当にこれからの事を考えた上で神様がお与え下さった休息の時間なのかも知れないね」と言ってくれた。
それ以上はジョーおじさんも何も言ったり聞いてくる事は無く、宣告された3日間父さんや母さんが様子を見に来るぐらいであっという間に過ぎたのだった。
そして、取り敢えずの応急処置をしてもらって杖を用意してもらった上で退院? して村を出る時が訪れた。
「ジョーおじさん、ありがとうございました」「ああ。後は王都に着いて一段落させてからドクトリーさんの所で大人しく治療を受けるんだね」「分かりました」
「じゃあな、レックス」「うん、父さん」「本当にこれ以上無茶はしないでよ」「気を付けるようにはするよ、母さん」「全く」「それじゃあ皆」と言って村を出発した。
僕が村から少し離れた時点でジョーおじさんが「それにしても、レックス君前回村に来た時よりも更に何か大人になったような感じがしたんですが?」と言い、レオおじさんも「確かにそうだったなぁ」と同調した。
それらを聞いたゴーシュが「恐らく、あいつもようやく持つ事が出来たんだろう」と答え、全員が疑問に思った顔をしてゴーシュを見た。
そしてマリーアが代表して「持つ事が出来たって、何を? あなた」と聞いた。
するとゴーシュは「俺達全員が持つ事の出来た、何がなんでも絶対守らなければならないと言える、何かか人をだよ」と答えた。
それを聞いて全員が納得し、改めて僕の方を見て見送ったのであった······。
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