4 / 34
イケメン
しおりを挟む
そんな由多花の気持ちを知らずに狭い通路に立ち尽くした、その、どこぞのファッション誌から抜け出たようなイケメンは 由多花に目を釘付けにしている。
「え、なんで ここいんの…」
人違いです、と言おうとしたとき、イケメンから意外な言葉が出た。
「今日、チームは劇場じゃないの…?」
……完全に間違っている……か? もしかして、でっかい独り言か? もしかして。
「私、マミナじゃありません。それとマミナは今日はアンダーのMV撮りで沖縄ですよ」
「えっ!? ごめん、俺、声に出していた!?」
……。痛いイケメンだった。やっぱり…。
……アンダーガールズの予定暗記している私も相当だけど。
そうか、マミナってやっぱ、お知り合いではなく。この人は。
「…似てるって言われない?」
そう言ってその男は軽く笑った。酒の匂いがする。相当飲んでいるようだ。まだ早い時間なのに。
出来上がっているなー、と由多花はイケメンをまじまじと見た。
目じりに黒子。そのイケメン声でそいつは爽やかに笑う。なので、つられて由多花も笑った。
イケメン得だなー、と思いつつ、テーブルに頼んだものが来ていたので 由多花は軽く会釈して席に戻った。
サラダも海老のトマトソースパスタも美味しい。そして、ホッケも身がしまっているし、ホタテのバター焼きはやっぱり最高だ、と真剣に咀嚼する。この店は海鮮がやっぱり美味しいなぁと思い、ふと見渡すとさっきのイケメンがこちらを見ている。
そんなに似ているかな? とも思ったけれど無視して食べる。
…不思議だ。あのイケメンの視線があるのに、まるで気にならない。これが他人との距離がある安心感なのかな? と自分の心理分析。 今北には嫌われたくないという心理が働いて、食べることが出来なかったのかなと思うと 今度は悲しくなってきた。お酒のせいかなあ、と三杯目のサワーをちびちび口にする。
すると、誰かが由多花の目の前に座った。びくりとして顔をあげるとイケメンが座ってる。
「大丈夫? 飲みすぎじゃない?」
馴れ馴れしいなぁ、と思いつつ、なんとなく、イケメンがここに移動した理由に思い至った。
「マミナ押し?」
ニヤニヤ笑って由多花は男を見やる。イケメンはまた爽やかに笑う。うん、と頷きながら。
「待って、当てる。――モリちゃん押しでしょ」
「ブブー! アリスちゃん!」
言って、由多花とイケメンは声を合わせて笑った。由多花は酒の勢いもあってか、いつもよりずっと大きな声で笑った気がする。
そう、在宅――劇場に行けない地方都市住まいは、こうしてファン同士で話す場に飢えているのよ!
沙菜はジャニオタだけど、女の子グループには全然興味持たないからなー!
それからは堰を切ったようにアイドル談義で盛り上がった。
――イケメン、すごい。面白い!
今日はとっても特別な日だ。
――イケメンのこの残念さ! たまらん! と由多花とイケメンのテンションはマックスまで上がり――。
そして、その日、由多花は初めて男と寝た。
ガンガンとなる頭を抱えて由多花は陽の昇りきらない外を見た。
あ・り・え・な・い――…。
しかし、恐ろしいことに全て覚えているのがやりきれない。
そうだ、あの後 河岸を変え、イケメンと飲み明かし、誘ったのは由多花だ。
確かこう言った…。
――イケメンに振られたから、イケメンに捧げるはずだった私の処女をイケメンが責任とって貰って下さいよー!
「………痛い」
アタマじゃなく。もう、自分が…。主語なんだよ、早口言葉かよ、と突っ込みたい。
スプリングの利いているベッドはダブルベッドだ。
その部屋を落ち着いて見渡すと随分広い。でも、ホテルじゃなさそう…。
ベッドの上には自分一人。
かすかにシャワーの音がするので、イケメンはまだここにいるのか? と由多花はそっと荷物を確認する。貴重品はなくなっていない。ベッドの下には、夕べ乱れて脱いだ服がそのままの形で床に散らばっていた。これはまた痛々しい。
勇気を出してゴミ箱を覗くと 使用済みの避妊具がティッシュから少しはみ出て見えた。
泣きそうになったが なんとかこらえた。
――よく、勢いでもセックスなんて出来たなぁ。
中学生のときに、どうしても温泉に入りたくて アプリケーター付を使用してトイレでお母さーんと叫んだのは私です。あのとき、一生エッチなんて無理と思った。
思ったより痛くなかったと記憶している。きっと、イケメンが優しくしてくれたおかげだ。可愛いと沢山言ってくれたし、こういう釣りで女を漁っているのかもしれない、とイケメンにかなり失礼なことを考えた。
そっと服を着てベッドから出ると、イケメンがドアを開けて入ってきた。
やっぱりシャワーを使ってきたのだ、タオルでアタマを拭いている。
服装がジーンズにラフなロンTになっている。
もしかして、ここはイケメンの自宅かもしれない。
「あ、早いね。体、大丈夫?」
酒が抜けて夕べの勢いはない。由多花は恥じ入ってまともに顔を見られない。
「大丈夫です…。あの、今 何時でしょ…?」
「まだ朝の五時だよ。きみもシャワー使ったら?」
ふるり、と由多花は横に首を振った。
「仕事、あるから…。家に帰って用意したいんです」
そっか、とイケメンはあっさり頷いた。
厚意でもしつこくされるとちょっと怖くなる。
昨日は酔って不覚をとったが、由多花は知らない男、正体のハッキリしない人など信用出来ない。そういう性質だ。
イケメンは昨日より少し冷めた顔をしている。目元の黒子はそのままなのだけど、色気は醸しているが夕べの人好きのする笑みは なりを潜めている。
まあ、ナンパした女に気を遣わない人なんだろう。
そう思ったがイケメンがドアに寄ろうとする由多花に声をかける。
「待って、送るよ。車出すから。家どこ?」
―― 一夜限りの相手にさすがに家は教えたくない。
「えっと…タクシー捕まえるから…。あの、ここ、どこ…?」
「ここ? ××駅前のマンションだけど。地下鉄駅直結の」
げっ、と由多花は声をあげる。
――あの、超高級タワー!? むちゃ、近!
動揺したが、それなら歩いて帰れる。由多花のアパートは古いが便利な場所にある。
そう思うと つい窓の外を覗いてしまう。窓にはカーテンがひかれていたが、随分大きな窓だと思う。部屋もマンションにしては広すぎないか? と由多花は今更、改めてその部屋を見回す。
……あるのはベッドとベッドサイドの一人掛けのソファだけ。どんだけ、シンプルな生活だ、と思うほどの簡素さだった。
こういうの、生活感がないって言うのかな――。
「引っ越してきたばかりなんだ」
由多花の思考を察したか、イケメンがタオルをばさりと椅子にかけた。
見れば見るほどイケメンだった。今北なんか裸足で逃げ出すレベルだ。
それで、由多花はため息ついた。そして、ぺこり、と頭を下げた。
「あの、夕べはご迷惑おかけしました。それと、一応、お礼言わせて下さい。変なこと言う女と、サラっと流してくれるとありがたいんですけど」
イケメンは怪訝な顔をする。
「夕べ、可愛いって言ってくれてありがとうございました。おかげで私のズタズタだった女のプライドが守られました」
女を口説く常套手段だったとしても、あのときは ひどくありがたかった。それに愚痴も聞いてもらった気がする。
イケメンは驚いた顔している。まともな口をきく女だとは思っていなかったのかもしれない。
――どう思われようといいや。
それで、イケメンが朝日を大きく入れようとカーテンを引くと外の眺望が見えた。
相当な高層階だった。
「うわ」
思わずもらした小さな悲鳴にイケメンが少し笑った。
「やっぱり、送る――」
その、イケメンの言葉を遮るように、いきなり由多花は窓に向かってダッシュし、ぴったり顔をくっつける。そして、彼女はがくがく震えた。
イケメンはそれをいぶかしがって、彼女の見ている方向に視線を渡す。
住宅街の一角、細い路地。消防車のサイレンが聞こえる。どこかが火事らしい。
その火事の出所はすぐわかった。二階建てのアパートから黒い煙がたなびいている。
火の手はかなりの大きさだ。遠めでも、今 現在、燃えているのがわかるから。
「火事だね?」
イケメンが呟くと、それじっと見ていた由多花の喉が鳴った。
彼女は汗をかいている。そして、呆然と言った。
「あそこ…。うちです…」
悄然としている由多花の手をひいて、イケメンが車に彼女を乗せたのは それからすぐだった。
「え、なんで ここいんの…」
人違いです、と言おうとしたとき、イケメンから意外な言葉が出た。
「今日、チームは劇場じゃないの…?」
……完全に間違っている……か? もしかして、でっかい独り言か? もしかして。
「私、マミナじゃありません。それとマミナは今日はアンダーのMV撮りで沖縄ですよ」
「えっ!? ごめん、俺、声に出していた!?」
……。痛いイケメンだった。やっぱり…。
……アンダーガールズの予定暗記している私も相当だけど。
そうか、マミナってやっぱ、お知り合いではなく。この人は。
「…似てるって言われない?」
そう言ってその男は軽く笑った。酒の匂いがする。相当飲んでいるようだ。まだ早い時間なのに。
出来上がっているなー、と由多花はイケメンをまじまじと見た。
目じりに黒子。そのイケメン声でそいつは爽やかに笑う。なので、つられて由多花も笑った。
イケメン得だなー、と思いつつ、テーブルに頼んだものが来ていたので 由多花は軽く会釈して席に戻った。
サラダも海老のトマトソースパスタも美味しい。そして、ホッケも身がしまっているし、ホタテのバター焼きはやっぱり最高だ、と真剣に咀嚼する。この店は海鮮がやっぱり美味しいなぁと思い、ふと見渡すとさっきのイケメンがこちらを見ている。
そんなに似ているかな? とも思ったけれど無視して食べる。
…不思議だ。あのイケメンの視線があるのに、まるで気にならない。これが他人との距離がある安心感なのかな? と自分の心理分析。 今北には嫌われたくないという心理が働いて、食べることが出来なかったのかなと思うと 今度は悲しくなってきた。お酒のせいかなあ、と三杯目のサワーをちびちび口にする。
すると、誰かが由多花の目の前に座った。びくりとして顔をあげるとイケメンが座ってる。
「大丈夫? 飲みすぎじゃない?」
馴れ馴れしいなぁ、と思いつつ、なんとなく、イケメンがここに移動した理由に思い至った。
「マミナ押し?」
ニヤニヤ笑って由多花は男を見やる。イケメンはまた爽やかに笑う。うん、と頷きながら。
「待って、当てる。――モリちゃん押しでしょ」
「ブブー! アリスちゃん!」
言って、由多花とイケメンは声を合わせて笑った。由多花は酒の勢いもあってか、いつもよりずっと大きな声で笑った気がする。
そう、在宅――劇場に行けない地方都市住まいは、こうしてファン同士で話す場に飢えているのよ!
沙菜はジャニオタだけど、女の子グループには全然興味持たないからなー!
それからは堰を切ったようにアイドル談義で盛り上がった。
――イケメン、すごい。面白い!
今日はとっても特別な日だ。
――イケメンのこの残念さ! たまらん! と由多花とイケメンのテンションはマックスまで上がり――。
そして、その日、由多花は初めて男と寝た。
ガンガンとなる頭を抱えて由多花は陽の昇りきらない外を見た。
あ・り・え・な・い――…。
しかし、恐ろしいことに全て覚えているのがやりきれない。
そうだ、あの後 河岸を変え、イケメンと飲み明かし、誘ったのは由多花だ。
確かこう言った…。
――イケメンに振られたから、イケメンに捧げるはずだった私の処女をイケメンが責任とって貰って下さいよー!
「………痛い」
アタマじゃなく。もう、自分が…。主語なんだよ、早口言葉かよ、と突っ込みたい。
スプリングの利いているベッドはダブルベッドだ。
その部屋を落ち着いて見渡すと随分広い。でも、ホテルじゃなさそう…。
ベッドの上には自分一人。
かすかにシャワーの音がするので、イケメンはまだここにいるのか? と由多花はそっと荷物を確認する。貴重品はなくなっていない。ベッドの下には、夕べ乱れて脱いだ服がそのままの形で床に散らばっていた。これはまた痛々しい。
勇気を出してゴミ箱を覗くと 使用済みの避妊具がティッシュから少しはみ出て見えた。
泣きそうになったが なんとかこらえた。
――よく、勢いでもセックスなんて出来たなぁ。
中学生のときに、どうしても温泉に入りたくて アプリケーター付を使用してトイレでお母さーんと叫んだのは私です。あのとき、一生エッチなんて無理と思った。
思ったより痛くなかったと記憶している。きっと、イケメンが優しくしてくれたおかげだ。可愛いと沢山言ってくれたし、こういう釣りで女を漁っているのかもしれない、とイケメンにかなり失礼なことを考えた。
そっと服を着てベッドから出ると、イケメンがドアを開けて入ってきた。
やっぱりシャワーを使ってきたのだ、タオルでアタマを拭いている。
服装がジーンズにラフなロンTになっている。
もしかして、ここはイケメンの自宅かもしれない。
「あ、早いね。体、大丈夫?」
酒が抜けて夕べの勢いはない。由多花は恥じ入ってまともに顔を見られない。
「大丈夫です…。あの、今 何時でしょ…?」
「まだ朝の五時だよ。きみもシャワー使ったら?」
ふるり、と由多花は横に首を振った。
「仕事、あるから…。家に帰って用意したいんです」
そっか、とイケメンはあっさり頷いた。
厚意でもしつこくされるとちょっと怖くなる。
昨日は酔って不覚をとったが、由多花は知らない男、正体のハッキリしない人など信用出来ない。そういう性質だ。
イケメンは昨日より少し冷めた顔をしている。目元の黒子はそのままなのだけど、色気は醸しているが夕べの人好きのする笑みは なりを潜めている。
まあ、ナンパした女に気を遣わない人なんだろう。
そう思ったがイケメンがドアに寄ろうとする由多花に声をかける。
「待って、送るよ。車出すから。家どこ?」
―― 一夜限りの相手にさすがに家は教えたくない。
「えっと…タクシー捕まえるから…。あの、ここ、どこ…?」
「ここ? ××駅前のマンションだけど。地下鉄駅直結の」
げっ、と由多花は声をあげる。
――あの、超高級タワー!? むちゃ、近!
動揺したが、それなら歩いて帰れる。由多花のアパートは古いが便利な場所にある。
そう思うと つい窓の外を覗いてしまう。窓にはカーテンがひかれていたが、随分大きな窓だと思う。部屋もマンションにしては広すぎないか? と由多花は今更、改めてその部屋を見回す。
……あるのはベッドとベッドサイドの一人掛けのソファだけ。どんだけ、シンプルな生活だ、と思うほどの簡素さだった。
こういうの、生活感がないって言うのかな――。
「引っ越してきたばかりなんだ」
由多花の思考を察したか、イケメンがタオルをばさりと椅子にかけた。
見れば見るほどイケメンだった。今北なんか裸足で逃げ出すレベルだ。
それで、由多花はため息ついた。そして、ぺこり、と頭を下げた。
「あの、夕べはご迷惑おかけしました。それと、一応、お礼言わせて下さい。変なこと言う女と、サラっと流してくれるとありがたいんですけど」
イケメンは怪訝な顔をする。
「夕べ、可愛いって言ってくれてありがとうございました。おかげで私のズタズタだった女のプライドが守られました」
女を口説く常套手段だったとしても、あのときは ひどくありがたかった。それに愚痴も聞いてもらった気がする。
イケメンは驚いた顔している。まともな口をきく女だとは思っていなかったのかもしれない。
――どう思われようといいや。
それで、イケメンが朝日を大きく入れようとカーテンを引くと外の眺望が見えた。
相当な高層階だった。
「うわ」
思わずもらした小さな悲鳴にイケメンが少し笑った。
「やっぱり、送る――」
その、イケメンの言葉を遮るように、いきなり由多花は窓に向かってダッシュし、ぴったり顔をくっつける。そして、彼女はがくがく震えた。
イケメンはそれをいぶかしがって、彼女の見ている方向に視線を渡す。
住宅街の一角、細い路地。消防車のサイレンが聞こえる。どこかが火事らしい。
その火事の出所はすぐわかった。二階建てのアパートから黒い煙がたなびいている。
火の手はかなりの大きさだ。遠めでも、今 現在、燃えているのがわかるから。
「火事だね?」
イケメンが呟くと、それじっと見ていた由多花の喉が鳴った。
彼女は汗をかいている。そして、呆然と言った。
「あそこ…。うちです…」
悄然としている由多花の手をひいて、イケメンが車に彼女を乗せたのは それからすぐだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
憧れの小説作家は取引先のマネージャーだった
七転び八起き
恋愛
ある夜、傷心の主人公・神谷美鈴がバーで出会った男は、どこか憧れの小説家"翠川雅人"に面影が似ている人だった。
その男と一夜の関係を結んだが、彼は取引先のマネージャーの橘で、憧れの小説家の翠川雅人だと知り、美鈴も本格的に小説家になろうとする。
恋と創作で揺れ動く二人が行き着いた先にあるものは──
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました
cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。
そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。
双子の妹、澪に縁談を押し付ける。
両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。
「はじめまして」
そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。
なんてカッコイイ人なの……。
戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。
「澪、キミを探していたんだ」
「キミ以外はいらない」
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる