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第二章 冒険者登録編
第46話 警察は怖くない
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「お、おい警察だってよ。流石にヤバくないか?」
「アタシ捕まるのは嫌だよ」
「何ビビってんだって大丈夫だって」
「落ち着こうぜ。少し待ってれば」
何か四人がコソコソと話しだしたな。ただ警察という言葉で動揺しているのは確かか。
「警察が来たらお前らすぐに逮捕だぞ。謝るなら今のうちだな」
警察と聞いて逃げる可能性もあるが、折角綺麗にしたダンジョンをメチャメチャにしたまま逃げられるのも癪だ。俺の所持品も荒らされてるしな。閉めていた筈のリュックも開いたままだ。
あの中には護身用の武器も入っていたんだが――ただ連中が持ってる様子はない。上に被せておいた菓子だけ取って下には気づかなかったのか。
だとしたら幸いかもしれない。どちらにしてもこいつらの様相を見るに未成年っぽい気がする。
そうなると保護者には来て貰う必要があるかもしれない。
どちらにしても警察、というよりこの場合冒険者か。とにかく対応出来る人物が来るまでは待って貰う必要が――ガッ!
「風間さん!」
「たく、お前らもビビってんじゃねぇぞ。ダンジョンで起きてることに警察がくるわけねぇだろうが」
突然背中に衝撃を受けて前のめりに倒れてしまった。この声あの四人とは別に誰か来たのか。
「ワンワン!」
「ピキィ~!」
秋月だけじゃなくモコとラムも心配になったからか俺に駆け寄ってくれた。俺は背中を蹴られたのか?
体を起こして立ち上がるとそこには二人組の男。他にも仲間がいたのかよ。一人はサングラスを掛けた金髪の男。もう独りは両肩から腕に掛けてタトゥーが彫られているロン毛の男だった。
だが何より気になったのは腕につけられた腕輪――
「で? こいつら誰?」
「兄貴! それがこのダンジョンの管理者とかで」
四人組の一人が説明していた。兄貴と言っているが兄弟という感じではなさそうだ。
仲間内での兄貴分って意味に思える。つまりこの二人はこの四人のボスみたいなもんか。
「管理者? その情けないおっさんがかい?」
「か、管理者は私です!」
サングラスの男が俺を見ながら問うように言ってきたが、声を張り上げて答えたのは秋月だった。
「冗談だろう? こんな精々高校生ぐらいの女が管理者?」
「いや、その女成人してるらしいですよ」
「マジかよ!」
四人組の一人の話を聞き金髪が驚いていた。何だかリアクションの大きい奴だな。
「いや、よく見ると体はしっかり成人しているようだぜ。出るとこは出てるしな」
「な!?」
声を上げ秋月が胸元を隠すようにして身動ぎした。こいつら嫌らしい目で秋月を見やがって。
「体はしっかり成長してるってことか。たまらないねぇ」
すると金髪が一瞬にして秋月との距離を詰めていた。こいつ速い――
「そんな顔してないでさ。俺らと楽しもうぜお嬢ちゃん」
「勝手に――触らないで!」
金髪の男が右腕を伸ばしたが、その腕を取り秋月が見事な投げを決めた。そうだ、秋月はとんでもなく強かったんだった。
「女だからって舐めないでよね」
「へぇ――やるじゃん。いいね、そういうの。ワクワクしてくるぜ」
タトゥーの男が拳を合わせ舌なめずりした。仲間が投げられても動じてないのか。そして腕輪に嵌められた石が淡く光っている。
「お前ら、その石があるってことは冒険者なんじゃないのか?」
「あん? そうだが、それがどうかしたのかよ」
悪びれもせず、邪魔すんなとでもいいたげな目でタトゥーの男が俺を睨んできた。しかしこんな奴らでも冒険者になれるのかよ――
「アタシ捕まるのは嫌だよ」
「何ビビってんだって大丈夫だって」
「落ち着こうぜ。少し待ってれば」
何か四人がコソコソと話しだしたな。ただ警察という言葉で動揺しているのは確かか。
「警察が来たらお前らすぐに逮捕だぞ。謝るなら今のうちだな」
警察と聞いて逃げる可能性もあるが、折角綺麗にしたダンジョンをメチャメチャにしたまま逃げられるのも癪だ。俺の所持品も荒らされてるしな。閉めていた筈のリュックも開いたままだ。
あの中には護身用の武器も入っていたんだが――ただ連中が持ってる様子はない。上に被せておいた菓子だけ取って下には気づかなかったのか。
だとしたら幸いかもしれない。どちらにしてもこいつらの様相を見るに未成年っぽい気がする。
そうなると保護者には来て貰う必要があるかもしれない。
どちらにしても警察、というよりこの場合冒険者か。とにかく対応出来る人物が来るまでは待って貰う必要が――ガッ!
「風間さん!」
「たく、お前らもビビってんじゃねぇぞ。ダンジョンで起きてることに警察がくるわけねぇだろうが」
突然背中に衝撃を受けて前のめりに倒れてしまった。この声あの四人とは別に誰か来たのか。
「ワンワン!」
「ピキィ~!」
秋月だけじゃなくモコとラムも心配になったからか俺に駆け寄ってくれた。俺は背中を蹴られたのか?
体を起こして立ち上がるとそこには二人組の男。他にも仲間がいたのかよ。一人はサングラスを掛けた金髪の男。もう独りは両肩から腕に掛けてタトゥーが彫られているロン毛の男だった。
だが何より気になったのは腕につけられた腕輪――
「で? こいつら誰?」
「兄貴! それがこのダンジョンの管理者とかで」
四人組の一人が説明していた。兄貴と言っているが兄弟という感じではなさそうだ。
仲間内での兄貴分って意味に思える。つまりこの二人はこの四人のボスみたいなもんか。
「管理者? その情けないおっさんがかい?」
「か、管理者は私です!」
サングラスの男が俺を見ながら問うように言ってきたが、声を張り上げて答えたのは秋月だった。
「冗談だろう? こんな精々高校生ぐらいの女が管理者?」
「いや、その女成人してるらしいですよ」
「マジかよ!」
四人組の一人の話を聞き金髪が驚いていた。何だかリアクションの大きい奴だな。
「いや、よく見ると体はしっかり成人しているようだぜ。出るとこは出てるしな」
「な!?」
声を上げ秋月が胸元を隠すようにして身動ぎした。こいつら嫌らしい目で秋月を見やがって。
「体はしっかり成長してるってことか。たまらないねぇ」
すると金髪が一瞬にして秋月との距離を詰めていた。こいつ速い――
「そんな顔してないでさ。俺らと楽しもうぜお嬢ちゃん」
「勝手に――触らないで!」
金髪の男が右腕を伸ばしたが、その腕を取り秋月が見事な投げを決めた。そうだ、秋月はとんでもなく強かったんだった。
「女だからって舐めないでよね」
「へぇ――やるじゃん。いいね、そういうの。ワクワクしてくるぜ」
タトゥーの男が拳を合わせ舌なめずりした。仲間が投げられても動じてないのか。そして腕輪に嵌められた石が淡く光っている。
「お前ら、その石があるってことは冒険者なんじゃないのか?」
「あん? そうだが、それがどうかしたのかよ」
悪びれもせず、邪魔すんなとでもいいたげな目でタトゥーの男が俺を睨んできた。しかしこんな奴らでも冒険者になれるのかよ――
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