大好きな背中

詩織

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今日だけは二人でいたい

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悠人はその日うちに泊まり、ただ抱き合うだけで1日を過ごした。

お互い出会えたことだけで、気持がいっぱいで抱き合うだけで十分だった。

翌日…

最低な課長と思ってください!!

私は仮病をして休んでしまった。

ごめん、今日だけは悠人といたい。

悠人にも大丈夫か?って言われたけど、どうしても悠人と居たかった、

「仕事も大事だけど、今日は悠人といたい」

2度と会えないと思った人が目の前にいるんだもん。

今日くらい自分気持ち中心でいたいよ。

「俺も今日は透子と1日いたい」

悠人も同じ気持ちみたいで、多分事務所の人にスマホで連絡?して、今日は私と居るのを優先にしてくれた。

「そういえば、後遺症とかは?」

「今の所ないけど、やっぱり長い間寝てたからね。身体が弱くなっちゃって、走ったりするとすぐ疲れるから体力的なことするのは今は難しいかな。」

「そっか」

「今は少しずつ、リハビリしながら回復してる」

「うん」

「透子、事務所人も俺を守ろうとしてしたことなんだ。透子には凄いストーカー扱いして、酷い仕打ちしたけど…」

「何度言っても信じてもらえず、悔しくって、悠人と恋人の証拠もないし、誰かが知ってるわけでもないから、何言っても信じてもらえなくって悔しかった。でもその人も悠人を守ろうとして必死だったんだよね。だからそこで恨んでも仕方ない。恨んだら今までの自分も間違ってると思えちゃって、否定する感じになるから」

「…ありがとう」

ギュッと抱きしめてくれて、それだけで胸がいっぱいで

「ねぇ、透子。夜は抱きしめてくれて寝るだけで気持ちいっぱいだったけど、今は欲が出てる。透子が欲しい」

「まだ、午前中だよ!」

「透子は欲しくないの?」

「…そういうところ、やっぱり悠人だ!」

と言うと笑って

「もしかして制御きかなかったらごめん」

「透子」

凄い、色っぽい声で言われてキスをする。

この目を見るのも久しぶりで、そして一瞬春樹さんとお義姉さんのキスを思い出した。

多分私達のキスはあの二人のように、求めあって、欲情がでて、お互いが欲しくてたまらないキスをしてるんだろうな。

こんなキスをまた悠人とできることにやっぱり嬉しくって、ドキドキが止まらなかった。

「透子とまたこんなこと出来るなんて、しかも朝から」

「ぷっ」

と、吹いてしまって

「真剣に言ってるんだけど」

「ごめん。だって悠人はちょっと意地悪ぽく言って、それでどこか面白いときあるならね。」

悠人は嬉しそうに

「まぁ、でも透子となら何でもいいか」

二人でベットに入り、悠人の裸を久々にみて

「おかえり」

と、なぜか言ってしまって

「ただいま」

と、答えてくれて、それからは制御が本当にきかなくって、気を失うまで悠人は私を抱いてくれた。



「透子」

うっすら目を開けて目の前に悠人がいて

「ちと、頑張りすぎた」

「うん。でも嬉しい」



午後も少し体力戻れば

「いい?」

と、ベットに押し倒し

「ええ!?」

今日何回目?ってくらい、体力ありすぎて、身体がもう…

嬉しいんだけどね、でももう…

本当に制御がきかないようで、何度も私を抱いていた。


夜になり、さすがにもう…

「悠人、朝から食べてないからご飯食べよう」 

といって、食材はないので近くの居酒屋に行ってご飯を食べに行った。

明日はお互いに仕事なので、悠人は帰るけど

「早く一緒に住みたい」

と言って、帰って言った。


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