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1F-氾濫と供給
1F-11 土壌を視る嬢
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魔の森の氾濫五日目。朝食を商人ギルドで済ませ、魔導師ギルドへ向かおうとしたところでクレア叔母さんに呼び止められた。
「ノルバがレッド君に用があるみたい」
叔父に会うと、冒険者ギルドからの依頼を伝えられる。
「今日は冒険者ギルドの仕事だ。魔物の骨を回収する焼却場の整備を手伝ってほしい。お前のおかげで荷馬車が二台になったが、訓練場の処理が遅れている」
馬車で訓練場へ向かう。移動の最中、ふと思う。自分は何のためにここに来たのか。元はポーションを運び、領主に面会するためだった。だが今は商人ギルド、魔導師ギルド、そして冒険者ギルドの手伝いをしている。各所で力を試され、見られている気がする。パラケル爺を通して貴族の思惑があるのかもしれない。今は与えられた役目を果たすしかなかった。
訓練場に着くと、前回作った煙突が見えた。冷えた炉の前で作業員が骨を回収している。叔父が声をかけると、穴の中から二人の女性が現れた。
「私はロザリル。こっちはアイカ。二人とも元冒険者よ」
黒いローブを纏った魔導師姿。ロザリルは鋭い目つきで気丈な雰囲気、アイカは大きな瞳が印象的でおっとりしている。
「今日は一緒に焼却場を整備するわ」
「土魔法で穴を広げて処分しやすくします」
昨日だけで五箇所も穴が増えたらしい。急遽、ギルド長から自分への指名が下ったという。
まずは隣の穴を整備する。土壌はホーミィー村に近い性質で、解析済みなので魔力の通りも良い。土に魔力を浸透させ、【物質鑑定】で構成を確認する。粘土質と砂土の割合、鉱物結晶の荷電と栄養素保持力。ホーミィー村より砂土が多いが、構成は似ている。
岩盤は十メートル下。穴は三メートル。側面を硬化させ崩落を防ぎ、薪の下に空間を作って空気穴を通す。周囲の土を集めて煙突を築き、硬化。さらに出入り口を設けて完成させた。
「こんな感じでしょうか?」
「なるほどね、あっという間に作るものね」
ロザリルが煙突を叩いて強度を確かめ、アイカは空気穴を覗き込む。
「では私たちもやってみるわ」
二人の魔力行使を視る。ロザリルは地下を拡張し、アイカは周囲の土を集めて山を築く。だが二人とも消耗が激しく、すぐに休憩に入った。
「ふう、これで精一杯ね。私はランクBなのよ」
「私はランクD。冒険者は自分に合った土をものなの」
「自分はこの土地で育ったので、魔力の通りが良いのでしょう」
「行使が手慣れているというか、迷いがないというか……」
「陶器作りで粘土をこねたり焼成したりした経験が影響しているのかもしれません」
「なにそれ?もっと詳しく聞かせて」
「……まずは穴を仕上げてからにしません?」
その後、残り四箇所の穴も整備した。土壌解析も済んでいるため魔力の浸透はスムーズ。建設のイメージも明確で、あっという間に四本の煙突が立ち上がった。ロザリルとアイカは興味深そうに、その様子を見つめていた。
「ノルバがレッド君に用があるみたい」
叔父に会うと、冒険者ギルドからの依頼を伝えられる。
「今日は冒険者ギルドの仕事だ。魔物の骨を回収する焼却場の整備を手伝ってほしい。お前のおかげで荷馬車が二台になったが、訓練場の処理が遅れている」
馬車で訓練場へ向かう。移動の最中、ふと思う。自分は何のためにここに来たのか。元はポーションを運び、領主に面会するためだった。だが今は商人ギルド、魔導師ギルド、そして冒険者ギルドの手伝いをしている。各所で力を試され、見られている気がする。パラケル爺を通して貴族の思惑があるのかもしれない。今は与えられた役目を果たすしかなかった。
訓練場に着くと、前回作った煙突が見えた。冷えた炉の前で作業員が骨を回収している。叔父が声をかけると、穴の中から二人の女性が現れた。
「私はロザリル。こっちはアイカ。二人とも元冒険者よ」
黒いローブを纏った魔導師姿。ロザリルは鋭い目つきで気丈な雰囲気、アイカは大きな瞳が印象的でおっとりしている。
「今日は一緒に焼却場を整備するわ」
「土魔法で穴を広げて処分しやすくします」
昨日だけで五箇所も穴が増えたらしい。急遽、ギルド長から自分への指名が下ったという。
まずは隣の穴を整備する。土壌はホーミィー村に近い性質で、解析済みなので魔力の通りも良い。土に魔力を浸透させ、【物質鑑定】で構成を確認する。粘土質と砂土の割合、鉱物結晶の荷電と栄養素保持力。ホーミィー村より砂土が多いが、構成は似ている。
岩盤は十メートル下。穴は三メートル。側面を硬化させ崩落を防ぎ、薪の下に空間を作って空気穴を通す。周囲の土を集めて煙突を築き、硬化。さらに出入り口を設けて完成させた。
「こんな感じでしょうか?」
「なるほどね、あっという間に作るものね」
ロザリルが煙突を叩いて強度を確かめ、アイカは空気穴を覗き込む。
「では私たちもやってみるわ」
二人の魔力行使を視る。ロザリルは地下を拡張し、アイカは周囲の土を集めて山を築く。だが二人とも消耗が激しく、すぐに休憩に入った。
「ふう、これで精一杯ね。私はランクBなのよ」
「私はランクD。冒険者は自分に合った土をものなの」
「自分はこの土地で育ったので、魔力の通りが良いのでしょう」
「行使が手慣れているというか、迷いがないというか……」
「陶器作りで粘土をこねたり焼成したりした経験が影響しているのかもしれません」
「なにそれ?もっと詳しく聞かせて」
「……まずは穴を仕上げてからにしません?」
その後、残り四箇所の穴も整備した。土壌解析も済んでいるため魔力の浸透はスムーズ。建設のイメージも明確で、あっという間に四本の煙突が立ち上がった。ロザリルとアイカは興味深そうに、その様子を見つめていた。
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