2 / 7
急展開
しおりを挟む
「・・・・・」
まず目に入ってきたのは、白い天井。次に感じたのは強烈な痛み。
右目と左腕に激痛が走る。
「うぐぐぐ・・・」
触れてみようとして…「腕がな・い?」顔に触ると包帯グルグル!
「あああああ!」パニック状態!
「目が覚めましたかー。大丈夫ですよー」女性看護師が来てくれた。
「お、俺の腕は?他のみんなは…?」
「ちょっと待ってくださいね、今責任者を呼びますから。」テキパキと処置してくれる看護師。痛みが和らぐ。
すぐに3人の軍服を着た男たちがやってきた。
「私はここの責任者で、東郷だ。よろしくな。」
いかにも軍人っぽいいで立ち。がっちりした体躯に坊主頭、口髭。眼光鋭い50代。
「犬神」小太り、ロン毛で耳は見えない。鼻がやたらとでかい。30代?
「ルークだ。」長身、細身。短髪、40代。頬に傷。
「ここは?」
「防衛隊の病院だ。聞きたいことが山のようにあるだろうがその前に…」
3人が深々と頭を下げ「全人類を代表して日本、世界を守ってくださり、ありがとうございました。」
「え…、俺…。」
『大人たちが頭を下げるなんて、俺たちは間違ってなかったんだ!』
「ほ、ほかのみんなは?」
「残念ながら…生き残ったのは君一人だけだったんだ。」
「そんな~」
涙がとめどなく流れ出る。「う、うぐっ…」
「しばらくは治療に専念したまえ。」
東郷と犬神が出ていきルークだけが残った。
『?』
「仲間を失った喪失感、世界を救った充実感。今、君がどんな気持ちか俺にはわかる。」
「はあ」
「見せたほうが手っ取り早いな。」
『メタルチェンジ!』
一瞬、部屋が光に包まれ消えていった。シュウウウウウ―
「あっ!」
そこにいたのは、緑色のバトルスーツに身を包んだ戦隊ヒーロー?
「10年前、悪の結社「ガイメイソン」と戦い唯一生き残ったのが俺さ。」
「自暴自棄になっていた俺に新しい目的を与えてくれたのが東郷大佐なんだ。」
「他にもヒーローが…?」
「ああ!改心した怪人もいるし、マスクヒーロー系、魔人、いろいろ在籍してるんだよ。
怪我を治したら君も仲間だ!一緒に悪と戦おう!」
「はあ。」
『やっとひとりになれた…』
『次の戦いなんて、考えられるわけないじゃないか~。みんな、レオナ~・・・』
涙を流し枕に突っ伏す練太郎。
35号と記された監視カメラ映像。東郷大佐たちが見ている。
「一緒に戦おうだってよ!臭すぎるぜーキャハハハ!」
「うるせえ!ボコボコにすっぞ!」
「やるか!脱走兵!」
「やめんか!」
「あの小僧が唯一オリハルコンの秘密を解くカギなんだ。絶対に仲間に引き入れねばならんのだ。どんな手を使ってでも、な!」
36号カメラに映っているのは…。
「我日本国のために!」
基地内部 回収されたオリハルコンは沈黙している。
3日が過ぎた。医師から経過を聞く。
左手は肘から切断され右目は完全に潰れていたため摘出されていた。ほかにも肋骨骨折(6か所)、脳震盪、打撲は数知れずって、とこ。
「全治6ヶ月。腕は義手で何とかなるが、目は…」
尋問もされた。オリハルコンとハイスピードについては黙っていた。
1週間が過ぎた時。夜半。
『・・・ん。・・くん』
「!」
飛び起きあたりを見渡す。『集中、集中…』
『・・・れん・・れんたろう・・ん』
「レオナ!生きてたのか!どこだ、どこにいる?」
『わから・・い。そんなに・・遠くない・・今の私じゃ・・届かない・・・』
「わかった、俺が探す。念を送り続けてくれ!」
『う・・ん。いつまでもつか、わからない・・けど・・』
「あいつら、嘘をついてやがった!くそ!」
「ピピピピ」警備室。20ほどあるモニター画面をチェックしていた一人が警報に気付く。
「どこだ?」「35号のようだが…」
「ん?」
画面にはベッド。人の形に膨らんでいる。
「異常なし、だな~」「ここのセンサー敏感だからな」
廊下。『いててて…、あちこち痛え…。待ってろ、レオナ!』
『れん・・・。』
階段を降りていく練太郎。B2。
『れん・・・。』
「あっちか」進行方向に詰所。
ハイスピードで通過。
「あれ?今なんか…?」「どうした?」「いや、なんでもねえや」廊下には誰もいない。
36号の部屋
「ここか。」
扉は施錠されていなかった。
部屋は暗く低い機械音だけが聞こえる。「レオナ!」返事はない。
「もう発見されてもかまうもんか!」電灯のスイッチを入れる。
ベッドに「レオナ!生きててくれた!」
「れんた、ろうくん」
「みんな死んだって聞いて、俺、俺。レオナも…グスン」ベッドに突っ伏す練太郎。
優しく頭をなでるレオナ。
「他のみんなが死んだのは、事実よ。」
「レオナだけでも生きててくれて嬉しいよ!」
「ゴホッゴホッ。そうでも、ない、わ…」
「どういう…」
「あなたは早く逃げて!奴らの狙いはオリハルコンの起動よ!」
「あいつらは卍と同じ、オリハルコンを使って日本を世界の盟主にしようとしているのよ!」
「君を置いてはいけないよ!」
「いいえ!ダメ!奴らは手段を選んだりしないわ!私が生かされているのも、あなたへの脅迫材料でしかないのよ!」
「でも…だめだ。やっぱり…一人なんて、無理だよ」
「これをみても?」
布団をはぐ、と!!
「ああああああああ!なんてことだ~」
レオナの身体には左腕も両脚もなく、腹には機械につながっている何本ものチューブが内蔵の代わりをしているようだった。
「お願い、私たちが守ったオリハルコンを守って…。」
「う、ううう…ゴメンよ、ゴメン。レオナ。絶対守るよ…」
「そんな顔しないで、みんなのところに逝くだけだよ。」
「うぐぐぐぐ」
部屋を出る練太郎。ハイスピードで一瞬で玄関ホールに。
出入口の警備員。
「誰だ?その服、入所者か?大佐の…」
ズウウウウウウウン!建物全体が揺れる。「な、なんだ?」
「さよなら、レオナ。」
「あれ?」
練太郎の姿はすでに闇の中に消えていた。
同時刻 大佐の部屋
ズウウウウ・・・・・・
「何事だ?」
インターフォンから『大佐!地下で爆発です!検体36号の部屋だと思われます』
「36号?いかん!すぐに35号の安否確認をしろ!最優先だぞ!」
『了解!』
『大佐、ベッドはもぬけの殻です!35号所在不明です!』
「くそおお!」
「追跡部隊を編成しろ!あの身体なら、遠くまでは逃げられんはずだ。急げ!犬神とルークを叩き起こせ!」
玄関ホール。武装した兵士が続々と集まっている。
外には装甲車2台バイクが数台。
大佐が来ると「大佐、監視カメラの映像です。」
差し出されたタブレットの画面。一瞬で移動する練太郎の姿が。
「こんな能力を隠し持っていたとはな…」
「小僧が逃げたって?」ルーク
「やるじゃん」犬神
「あの爆発は?」
「35号が36号を逃がすために自爆したようだ。」
「へええ~、そりゃあ、なんとも」
「迂闊だった、何かしらの秘密の連絡手段を持っていたようだ。」
「絆ってやつかな、とおに忘れちまった…」
「感傷に浸ってないで、さっさと追え!」
「はいよ~」ズ、ズズズズズ
犬神の鼻先が伸びるのと同時に体毛が全身を覆う。2足歩行の犬そのもの。
「久しぶりに見たな、ワン公の姿。そっちのほうがお似合いだぜ。ワンワン」
「ぶっ殺すぞ!ルーク!」
「遊んでる場合か!」
クンクン。鼻を利かせる犬神。
「あっちだ!北西方向に反応ありだ!」
「よし、ドローンを飛ばせ!ルーク、狙撃の準備を!」
「俺は先に行ってるぜ!」四つ足歩行で走り出す犬神こと『ドグマン』
元はといえば『シュルツ機関』(ナチス由来の秘密結社)に改造された怪人。今は傭兵として雇われている。
「大佐、殺しちゃなんねいとなると、精度は保証できねえぜ。」
「頭以外ならどうにかなるだろう。」
「あいよ。」ごついライフル銃を肩にかけてバイクにまたがるルーク。
元、戦隊ヒーロー『メタルシャイン・ガイズ』のメンバー。最終決戦前に逃亡し、仲間を死に追いやった、とされる「堕ちたヒーロー」。大佐に弱みを握られている模様。
「はあ、はあ、体力が…持たない…」
「レオナのためにも逃げないと、かたき討ちも、できない…。」
『レオナが何をしたかはわかってる。超音波で周りの機器を暴走、爆発させたんだ。』
ドローンの音。咄嗟に木陰に隠れる練太郎。
「いてて~。せめてバトルスーツがあれば…そんな贅沢言ってられねえか」
クンクン「近づいてきたぞ~」
「いたか?ワン公」無線機からルークの声。
「北に進路変更してる。」
「よし、捉えた!」
「見つけたんか?」
「回収は任せた、ワン公」
ルークが構えるライフルのスコープの中。フラフラ歩く練太郎の姿が。
「これなら」足に照準をあわせ…引き金を絞る―
「!!!」
バシュッ!
間一髪、ハイスピードでよける練太郎。
しかし10m移動するのが精一杯。
「よくよけたな小僧。次はどうかな?」次弾を装填。狙いを定める。
練太郎の身体が視界から外れる。
「ワン公!1時の方角、丘の向こうに行きやがった。回り込め!」
「へへー!俺がいただくぜ!」
「くそ!」
丘の斜面、倒れこんでいる練太郎。『こ、ここまでか…。』
気を失う間際、人の気配が…
暗転―
まず目に入ってきたのは、白い天井。次に感じたのは強烈な痛み。
右目と左腕に激痛が走る。
「うぐぐぐ・・・」
触れてみようとして…「腕がな・い?」顔に触ると包帯グルグル!
「あああああ!」パニック状態!
「目が覚めましたかー。大丈夫ですよー」女性看護師が来てくれた。
「お、俺の腕は?他のみんなは…?」
「ちょっと待ってくださいね、今責任者を呼びますから。」テキパキと処置してくれる看護師。痛みが和らぐ。
すぐに3人の軍服を着た男たちがやってきた。
「私はここの責任者で、東郷だ。よろしくな。」
いかにも軍人っぽいいで立ち。がっちりした体躯に坊主頭、口髭。眼光鋭い50代。
「犬神」小太り、ロン毛で耳は見えない。鼻がやたらとでかい。30代?
「ルークだ。」長身、細身。短髪、40代。頬に傷。
「ここは?」
「防衛隊の病院だ。聞きたいことが山のようにあるだろうがその前に…」
3人が深々と頭を下げ「全人類を代表して日本、世界を守ってくださり、ありがとうございました。」
「え…、俺…。」
『大人たちが頭を下げるなんて、俺たちは間違ってなかったんだ!』
「ほ、ほかのみんなは?」
「残念ながら…生き残ったのは君一人だけだったんだ。」
「そんな~」
涙がとめどなく流れ出る。「う、うぐっ…」
「しばらくは治療に専念したまえ。」
東郷と犬神が出ていきルークだけが残った。
『?』
「仲間を失った喪失感、世界を救った充実感。今、君がどんな気持ちか俺にはわかる。」
「はあ」
「見せたほうが手っ取り早いな。」
『メタルチェンジ!』
一瞬、部屋が光に包まれ消えていった。シュウウウウウ―
「あっ!」
そこにいたのは、緑色のバトルスーツに身を包んだ戦隊ヒーロー?
「10年前、悪の結社「ガイメイソン」と戦い唯一生き残ったのが俺さ。」
「自暴自棄になっていた俺に新しい目的を与えてくれたのが東郷大佐なんだ。」
「他にもヒーローが…?」
「ああ!改心した怪人もいるし、マスクヒーロー系、魔人、いろいろ在籍してるんだよ。
怪我を治したら君も仲間だ!一緒に悪と戦おう!」
「はあ。」
『やっとひとりになれた…』
『次の戦いなんて、考えられるわけないじゃないか~。みんな、レオナ~・・・』
涙を流し枕に突っ伏す練太郎。
35号と記された監視カメラ映像。東郷大佐たちが見ている。
「一緒に戦おうだってよ!臭すぎるぜーキャハハハ!」
「うるせえ!ボコボコにすっぞ!」
「やるか!脱走兵!」
「やめんか!」
「あの小僧が唯一オリハルコンの秘密を解くカギなんだ。絶対に仲間に引き入れねばならんのだ。どんな手を使ってでも、な!」
36号カメラに映っているのは…。
「我日本国のために!」
基地内部 回収されたオリハルコンは沈黙している。
3日が過ぎた。医師から経過を聞く。
左手は肘から切断され右目は完全に潰れていたため摘出されていた。ほかにも肋骨骨折(6か所)、脳震盪、打撲は数知れずって、とこ。
「全治6ヶ月。腕は義手で何とかなるが、目は…」
尋問もされた。オリハルコンとハイスピードについては黙っていた。
1週間が過ぎた時。夜半。
『・・・ん。・・くん』
「!」
飛び起きあたりを見渡す。『集中、集中…』
『・・・れん・・れんたろう・・ん』
「レオナ!生きてたのか!どこだ、どこにいる?」
『わから・・い。そんなに・・遠くない・・今の私じゃ・・届かない・・・』
「わかった、俺が探す。念を送り続けてくれ!」
『う・・ん。いつまでもつか、わからない・・けど・・』
「あいつら、嘘をついてやがった!くそ!」
「ピピピピ」警備室。20ほどあるモニター画面をチェックしていた一人が警報に気付く。
「どこだ?」「35号のようだが…」
「ん?」
画面にはベッド。人の形に膨らんでいる。
「異常なし、だな~」「ここのセンサー敏感だからな」
廊下。『いててて…、あちこち痛え…。待ってろ、レオナ!』
『れん・・・。』
階段を降りていく練太郎。B2。
『れん・・・。』
「あっちか」進行方向に詰所。
ハイスピードで通過。
「あれ?今なんか…?」「どうした?」「いや、なんでもねえや」廊下には誰もいない。
36号の部屋
「ここか。」
扉は施錠されていなかった。
部屋は暗く低い機械音だけが聞こえる。「レオナ!」返事はない。
「もう発見されてもかまうもんか!」電灯のスイッチを入れる。
ベッドに「レオナ!生きててくれた!」
「れんた、ろうくん」
「みんな死んだって聞いて、俺、俺。レオナも…グスン」ベッドに突っ伏す練太郎。
優しく頭をなでるレオナ。
「他のみんなが死んだのは、事実よ。」
「レオナだけでも生きててくれて嬉しいよ!」
「ゴホッゴホッ。そうでも、ない、わ…」
「どういう…」
「あなたは早く逃げて!奴らの狙いはオリハルコンの起動よ!」
「あいつらは卍と同じ、オリハルコンを使って日本を世界の盟主にしようとしているのよ!」
「君を置いてはいけないよ!」
「いいえ!ダメ!奴らは手段を選んだりしないわ!私が生かされているのも、あなたへの脅迫材料でしかないのよ!」
「でも…だめだ。やっぱり…一人なんて、無理だよ」
「これをみても?」
布団をはぐ、と!!
「ああああああああ!なんてことだ~」
レオナの身体には左腕も両脚もなく、腹には機械につながっている何本ものチューブが内蔵の代わりをしているようだった。
「お願い、私たちが守ったオリハルコンを守って…。」
「う、ううう…ゴメンよ、ゴメン。レオナ。絶対守るよ…」
「そんな顔しないで、みんなのところに逝くだけだよ。」
「うぐぐぐぐ」
部屋を出る練太郎。ハイスピードで一瞬で玄関ホールに。
出入口の警備員。
「誰だ?その服、入所者か?大佐の…」
ズウウウウウウウン!建物全体が揺れる。「な、なんだ?」
「さよなら、レオナ。」
「あれ?」
練太郎の姿はすでに闇の中に消えていた。
同時刻 大佐の部屋
ズウウウウ・・・・・・
「何事だ?」
インターフォンから『大佐!地下で爆発です!検体36号の部屋だと思われます』
「36号?いかん!すぐに35号の安否確認をしろ!最優先だぞ!」
『了解!』
『大佐、ベッドはもぬけの殻です!35号所在不明です!』
「くそおお!」
「追跡部隊を編成しろ!あの身体なら、遠くまでは逃げられんはずだ。急げ!犬神とルークを叩き起こせ!」
玄関ホール。武装した兵士が続々と集まっている。
外には装甲車2台バイクが数台。
大佐が来ると「大佐、監視カメラの映像です。」
差し出されたタブレットの画面。一瞬で移動する練太郎の姿が。
「こんな能力を隠し持っていたとはな…」
「小僧が逃げたって?」ルーク
「やるじゃん」犬神
「あの爆発は?」
「35号が36号を逃がすために自爆したようだ。」
「へええ~、そりゃあ、なんとも」
「迂闊だった、何かしらの秘密の連絡手段を持っていたようだ。」
「絆ってやつかな、とおに忘れちまった…」
「感傷に浸ってないで、さっさと追え!」
「はいよ~」ズ、ズズズズズ
犬神の鼻先が伸びるのと同時に体毛が全身を覆う。2足歩行の犬そのもの。
「久しぶりに見たな、ワン公の姿。そっちのほうがお似合いだぜ。ワンワン」
「ぶっ殺すぞ!ルーク!」
「遊んでる場合か!」
クンクン。鼻を利かせる犬神。
「あっちだ!北西方向に反応ありだ!」
「よし、ドローンを飛ばせ!ルーク、狙撃の準備を!」
「俺は先に行ってるぜ!」四つ足歩行で走り出す犬神こと『ドグマン』
元はといえば『シュルツ機関』(ナチス由来の秘密結社)に改造された怪人。今は傭兵として雇われている。
「大佐、殺しちゃなんねいとなると、精度は保証できねえぜ。」
「頭以外ならどうにかなるだろう。」
「あいよ。」ごついライフル銃を肩にかけてバイクにまたがるルーク。
元、戦隊ヒーロー『メタルシャイン・ガイズ』のメンバー。最終決戦前に逃亡し、仲間を死に追いやった、とされる「堕ちたヒーロー」。大佐に弱みを握られている模様。
「はあ、はあ、体力が…持たない…」
「レオナのためにも逃げないと、かたき討ちも、できない…。」
『レオナが何をしたかはわかってる。超音波で周りの機器を暴走、爆発させたんだ。』
ドローンの音。咄嗟に木陰に隠れる練太郎。
「いてて~。せめてバトルスーツがあれば…そんな贅沢言ってられねえか」
クンクン「近づいてきたぞ~」
「いたか?ワン公」無線機からルークの声。
「北に進路変更してる。」
「よし、捉えた!」
「見つけたんか?」
「回収は任せた、ワン公」
ルークが構えるライフルのスコープの中。フラフラ歩く練太郎の姿が。
「これなら」足に照準をあわせ…引き金を絞る―
「!!!」
バシュッ!
間一髪、ハイスピードでよける練太郎。
しかし10m移動するのが精一杯。
「よくよけたな小僧。次はどうかな?」次弾を装填。狙いを定める。
練太郎の身体が視界から外れる。
「ワン公!1時の方角、丘の向こうに行きやがった。回り込め!」
「へへー!俺がいただくぜ!」
「くそ!」
丘の斜面、倒れこんでいる練太郎。『こ、ここまでか…。』
気を失う間際、人の気配が…
暗転―
0
あなたにおすすめの小説
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる