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レオンルート
6.これが始まりのプロローグだとしたら
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「差し入れはこれだけで足りるかしら」
市場での目的を達成してから数日たったある日、私は差し入れのバスケットを片手に一人馬車を降りた。
向かうのはもちろん王宮奥の訓練所である。
“そろそろレオとヒロインの仲が進展してるか確認しなきゃね⋯!”
予言の通りなら、王宮の洗濯係として働いているヒロインと再会している頃である。
奥に向かうついでに少し回り道をし、ヒロインの仕事場である洗濯場を少し覗くことにしたのだが⋯
「あら?いないわね⋯」
当然そこにいると思っていたヒロインがおらず、思わず首を傾げてしまった。
少し疑問に思うが、それでも今日の目的はレオの様子見。
キョロキョロと辺りを見ながら、彼のいる訓練所へ向かう。
“メインルートでは、ここでヴァレリー殿下と出会うのよね”
スチルに描かれていた絵画によると、干したシーツ越しに出会うらしい。
「⋯まぁ、残念ながらこれはレオンルートらしいからその出会いはない⋯の、よね?」
ポツリと呟きつつ、自らの呟きに少し疑問を持つ。
現状の未来は、私がレオと婚約した為『レオンルート』であるのは間違いない。
市場での出会いがそれを決定づけてもいる。
“でも、予言書の未来がいくつも書かれているということは、もしかして同時進行⋯なんてことも⋯?”
そこまで考え、すぐに頭を振った。
「私の婚約者は、レオよ」
“ルート”の前提条件である私の婚約者はあくまでもレオのみ。
前提条件がクリアされていないのに色んな未来が同時進行されるとはやはり考えにくいものだ。
それに、『悪役令嬢』と表記されていた“セシリスという婚約者”がいるからこそ起きた事件も多く、その点からもやはり1つのルートでのみ進むと考える方がしっくりくる。
「誰を選ぶかでどの未来に進むのかを予言しているのよね⋯何故ヒロインである彼女ではなく、悪役とされた私がルートという未来を選ぶのかはわからないけれど」
悪役、と口にし少し胸が重くなる。
それでも予言書によれば、私はこの世界の“悪役”なのだ。
だからこそ排除される。
そして、決められた排除される未来に抵抗すべく私は絶対に悪役になる訳にはいかないと改めて決意し、無意識にうつむいていた顔をキッと前に向け⋯
「⋯あら?ここ、スチルで見たわね」
どこか見覚えのある景色に足を止めた時だった。
「もしかして、あの時の⋯?」
鈴のような声色なのに、しっかりと耳に届くその声。
慌てて振り向くとそこには⋯
「ひ、ヒロイン⋯っ!?」
「ひ、ヒロイン!?」
先日市場で“出会い”を果たした、予言されし“ヒロイン”がそこにいた。
「あの、私にはアリス・フィスという名前があって⋯決してヒロインなんて名前では⋯っ」
「え?あ、そ、そうよね、ごめんなさい。あまりにも貴女が可愛いから、つい⋯」
“予言書に書かれていたから呼びました”なんて当然言えるわけもないので、ふふふと笑って必死に誤魔化す。
「や、やだ⋯、可愛いだなんて⋯!」
“ちょ、チョロいわね、このヒロイン⋯!?”
想像以上に簡単に誤魔化されてくれ、思わず逆に不安になった時だった。
「どうして真っ直ぐ僕のところに来てくれないんですか」
後ろから抱き締めるようにして現れたのはもちろんレオで。
「僕に会いに来てくれたんじゃないんですか?ねぇ、セリ。どうして僕じゃなくこの女と⋯?貴女の婚約者は僕でしょう⋯?」
冷たい眼差しなのにどこか懇願するような表情、そして何より言われた言葉に息を呑んだ。
『どうして私じゃなくこの女と?貴方の婚約者は私ですわよ⋯?』
予言書に確かに書かれていた、“悪役令嬢”の台詞と余りにも似通っていたからだ。
“そしてもし今の台詞が、予言書に書かれていた私の台詞なら⋯”
「そんなに縛っては可哀想だわ」
ふわりと仕事着のスカートをなびかせ私の腕を取ったのはもちろんヒロインであるアリスだった。
“私、この光景も知ってる⋯!スチルで見たわ⋯っ”
そして次に続く言葉はきっと。
『貴女には関係ないんですわよ』
「貴女には関係ないでしょう」
『レオンは私の』
「セリは僕の」
「『婚約者なんですから』」
スチルの中でヒロインに冷たい視線を送りそう言いきったのは確かに私だった。
しかし今、冷たい視線を向け“悪役”の台詞をいい放つのは“攻略キャラ”と書かれていたレオで。
“どういう事⋯?この世界は、レオンルート⋯つまりレオとヒロインであるアリスの恋が進むはずなのに、悪役が入れ替わってる⋯?”
まさか。
まさかまさか。
まさか私が未来をかえようとしたから、補正が入ったというの?
“悪役令嬢”になるはずだった私の代わりに、まさかレオが“悪役令息”に割り当てられたってこと⋯!?
“いや、でも私を追い詰めるのがレオだったはずで、じゃあ誰が⋯?”
理解できない現実にくらくらする。
そしてすぐにハッとした。
“待って、もし本当に私とレオの役目が入れ替わったのだとしたら”
「ー⋯未来で破滅するのは私じゃなくて」
“悪役令息”になってしまった、レオという事⋯!?
その可能性に気付き一気に血の気が引く。
予言書が間違っていた⋯と考えるには、この世界は予言の通りに進んでいる。
ということはつまり。
“何故かはわからないけど、私のせいでヒーローであるレオンが闇落ちしたという事なの⋯!?”
誰だって破滅なんてしたくない。
私だって死ぬのはゴメンだ。
でも、だからと言って誰かを自分の身代わりにしていいはずもないから。
「ーーレオ」
「セリ⋯?」
呟くように名前を呼ぶと、すぐに顔色を窺うレオ。
そんな彼の瞳が不安気に揺れていて。
「僕の事嫌になってしまいましたか⋯?」
「嫌に⋯?」
「僕にはセリだけなんです、嫌わないでください」
「何を言ってるの、レオ。私は嫌ってなんて⋯」
「縛りたくなんてないんです、僕だけを見て欲しいだけ、それだけ⋯」
「レオ待って、私は」
「だからお願い、セリ、どうか僕を⋯」
「レオ!!」
なんだか胸を締め付けられるような気がし、気付けば私は声を荒げて彼の名前を呼んでいた。
“ーーこのレオの姿は、レオの持つ感情は。予言書の通りなら本当は私のモノだったのかもしれないわ”
予言書の中の彼は、そんな私を嫌悪したようだったけれど。
今、私にすがるような瞳を向ける彼が、何故だかとても愛おしく感じた。
“絶対に彼を破滅なんかさせないし、私だって予言書の通りに破滅なんかしない⋯!”
まだ何からすればいいかはわからないけれど。
それでも私にはこの『攻略本』と書かれた『予言書』があるのだ。
“やれることはまだまだあるわ。もう一度予言書を読み直し、対策をたてて⋯そして⋯”
ヒロインと初めて会った時に感じたざわつく黒い感情。
これがもし“悪役令嬢”だから感じたものだったとしたら、きっと今その感情に戸惑っているのは“ヒーロー”になるはずだったレオだから。
「貴方の事は、私が絶対に守りますわ」
断言するように真っ直ぐ視線を合わせてそう告げると、レオの瞳が一瞬大きく見開かれる。
そしてすぐに覚悟のような力強さを宿したように見えた。
“なんだろう、この瞳を知ってる気がする⋯?私が凄く幼いときに⋯何か⋯”
ふとそんな小さな引っかかりを覚えた私だったのだが。
「⋯嬉しいです、セリ。あぁ、やっぱり僕にはセリしかいないです」
覚悟のような力強さを宿した瞳は、気付けば熱を孕み絡み付くような視線に変わっていて。
“ーーいや、やっぱり知らないわ、というかなんだか嫌な予感が⋯”
「えっと、レオ?あの⋯、んっ!?」
サッと顔を寄せたレオの舌があっという間に私の口内に侵入してくる。
「ーーッ、んんっ」
「ん、セリ、かわい⋯」
「んっ、んんんっ」
強く求めるように舌を絡め取られ、蹂躙され⋯
「あっのう!!私、まだここにいるんですけどぉ!?」
「ひゃぁぁぁあ!!?」
市場での目的を達成してから数日たったある日、私は差し入れのバスケットを片手に一人馬車を降りた。
向かうのはもちろん王宮奥の訓練所である。
“そろそろレオとヒロインの仲が進展してるか確認しなきゃね⋯!”
予言の通りなら、王宮の洗濯係として働いているヒロインと再会している頃である。
奥に向かうついでに少し回り道をし、ヒロインの仕事場である洗濯場を少し覗くことにしたのだが⋯
「あら?いないわね⋯」
当然そこにいると思っていたヒロインがおらず、思わず首を傾げてしまった。
少し疑問に思うが、それでも今日の目的はレオの様子見。
キョロキョロと辺りを見ながら、彼のいる訓練所へ向かう。
“メインルートでは、ここでヴァレリー殿下と出会うのよね”
スチルに描かれていた絵画によると、干したシーツ越しに出会うらしい。
「⋯まぁ、残念ながらこれはレオンルートらしいからその出会いはない⋯の、よね?」
ポツリと呟きつつ、自らの呟きに少し疑問を持つ。
現状の未来は、私がレオと婚約した為『レオンルート』であるのは間違いない。
市場での出会いがそれを決定づけてもいる。
“でも、予言書の未来がいくつも書かれているということは、もしかして同時進行⋯なんてことも⋯?”
そこまで考え、すぐに頭を振った。
「私の婚約者は、レオよ」
“ルート”の前提条件である私の婚約者はあくまでもレオのみ。
前提条件がクリアされていないのに色んな未来が同時進行されるとはやはり考えにくいものだ。
それに、『悪役令嬢』と表記されていた“セシリスという婚約者”がいるからこそ起きた事件も多く、その点からもやはり1つのルートでのみ進むと考える方がしっくりくる。
「誰を選ぶかでどの未来に進むのかを予言しているのよね⋯何故ヒロインである彼女ではなく、悪役とされた私がルートという未来を選ぶのかはわからないけれど」
悪役、と口にし少し胸が重くなる。
それでも予言書によれば、私はこの世界の“悪役”なのだ。
だからこそ排除される。
そして、決められた排除される未来に抵抗すべく私は絶対に悪役になる訳にはいかないと改めて決意し、無意識にうつむいていた顔をキッと前に向け⋯
「⋯あら?ここ、スチルで見たわね」
どこか見覚えのある景色に足を止めた時だった。
「もしかして、あの時の⋯?」
鈴のような声色なのに、しっかりと耳に届くその声。
慌てて振り向くとそこには⋯
「ひ、ヒロイン⋯っ!?」
「ひ、ヒロイン!?」
先日市場で“出会い”を果たした、予言されし“ヒロイン”がそこにいた。
「あの、私にはアリス・フィスという名前があって⋯決してヒロインなんて名前では⋯っ」
「え?あ、そ、そうよね、ごめんなさい。あまりにも貴女が可愛いから、つい⋯」
“予言書に書かれていたから呼びました”なんて当然言えるわけもないので、ふふふと笑って必死に誤魔化す。
「や、やだ⋯、可愛いだなんて⋯!」
“ちょ、チョロいわね、このヒロイン⋯!?”
想像以上に簡単に誤魔化されてくれ、思わず逆に不安になった時だった。
「どうして真っ直ぐ僕のところに来てくれないんですか」
後ろから抱き締めるようにして現れたのはもちろんレオで。
「僕に会いに来てくれたんじゃないんですか?ねぇ、セリ。どうして僕じゃなくこの女と⋯?貴女の婚約者は僕でしょう⋯?」
冷たい眼差しなのにどこか懇願するような表情、そして何より言われた言葉に息を呑んだ。
『どうして私じゃなくこの女と?貴方の婚約者は私ですわよ⋯?』
予言書に確かに書かれていた、“悪役令嬢”の台詞と余りにも似通っていたからだ。
“そしてもし今の台詞が、予言書に書かれていた私の台詞なら⋯”
「そんなに縛っては可哀想だわ」
ふわりと仕事着のスカートをなびかせ私の腕を取ったのはもちろんヒロインであるアリスだった。
“私、この光景も知ってる⋯!スチルで見たわ⋯っ”
そして次に続く言葉はきっと。
『貴女には関係ないんですわよ』
「貴女には関係ないでしょう」
『レオンは私の』
「セリは僕の」
「『婚約者なんですから』」
スチルの中でヒロインに冷たい視線を送りそう言いきったのは確かに私だった。
しかし今、冷たい視線を向け“悪役”の台詞をいい放つのは“攻略キャラ”と書かれていたレオで。
“どういう事⋯?この世界は、レオンルート⋯つまりレオとヒロインであるアリスの恋が進むはずなのに、悪役が入れ替わってる⋯?”
まさか。
まさかまさか。
まさか私が未来をかえようとしたから、補正が入ったというの?
“悪役令嬢”になるはずだった私の代わりに、まさかレオが“悪役令息”に割り当てられたってこと⋯!?
“いや、でも私を追い詰めるのがレオだったはずで、じゃあ誰が⋯?”
理解できない現実にくらくらする。
そしてすぐにハッとした。
“待って、もし本当に私とレオの役目が入れ替わったのだとしたら”
「ー⋯未来で破滅するのは私じゃなくて」
“悪役令息”になってしまった、レオという事⋯!?
その可能性に気付き一気に血の気が引く。
予言書が間違っていた⋯と考えるには、この世界は予言の通りに進んでいる。
ということはつまり。
“何故かはわからないけど、私のせいでヒーローであるレオンが闇落ちしたという事なの⋯!?”
誰だって破滅なんてしたくない。
私だって死ぬのはゴメンだ。
でも、だからと言って誰かを自分の身代わりにしていいはずもないから。
「ーーレオ」
「セリ⋯?」
呟くように名前を呼ぶと、すぐに顔色を窺うレオ。
そんな彼の瞳が不安気に揺れていて。
「僕の事嫌になってしまいましたか⋯?」
「嫌に⋯?」
「僕にはセリだけなんです、嫌わないでください」
「何を言ってるの、レオ。私は嫌ってなんて⋯」
「縛りたくなんてないんです、僕だけを見て欲しいだけ、それだけ⋯」
「レオ待って、私は」
「だからお願い、セリ、どうか僕を⋯」
「レオ!!」
なんだか胸を締め付けられるような気がし、気付けば私は声を荒げて彼の名前を呼んでいた。
“ーーこのレオの姿は、レオの持つ感情は。予言書の通りなら本当は私のモノだったのかもしれないわ”
予言書の中の彼は、そんな私を嫌悪したようだったけれど。
今、私にすがるような瞳を向ける彼が、何故だかとても愛おしく感じた。
“絶対に彼を破滅なんかさせないし、私だって予言書の通りに破滅なんかしない⋯!”
まだ何からすればいいかはわからないけれど。
それでも私にはこの『攻略本』と書かれた『予言書』があるのだ。
“やれることはまだまだあるわ。もう一度予言書を読み直し、対策をたてて⋯そして⋯”
ヒロインと初めて会った時に感じたざわつく黒い感情。
これがもし“悪役令嬢”だから感じたものだったとしたら、きっと今その感情に戸惑っているのは“ヒーロー”になるはずだったレオだから。
「貴方の事は、私が絶対に守りますわ」
断言するように真っ直ぐ視線を合わせてそう告げると、レオの瞳が一瞬大きく見開かれる。
そしてすぐに覚悟のような力強さを宿したように見えた。
“なんだろう、この瞳を知ってる気がする⋯?私が凄く幼いときに⋯何か⋯”
ふとそんな小さな引っかかりを覚えた私だったのだが。
「⋯嬉しいです、セリ。あぁ、やっぱり僕にはセリしかいないです」
覚悟のような力強さを宿した瞳は、気付けば熱を孕み絡み付くような視線に変わっていて。
“ーーいや、やっぱり知らないわ、というかなんだか嫌な予感が⋯”
「えっと、レオ?あの⋯、んっ!?」
サッと顔を寄せたレオの舌があっという間に私の口内に侵入してくる。
「ーーッ、んんっ」
「ん、セリ、かわい⋯」
「んっ、んんんっ」
強く求めるように舌を絡め取られ、蹂躙され⋯
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