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メインルート
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「なっ、何を言ってるのよ!!」
言われた言葉が最早理解できず、でも絶対ろくなことじゃないと叱るように主張する。
「私が、私を⋯!?そんなのあり得ないわよ、閨教育の本に“男性を悦ばす方法”は書いてあったけど自分を⋯なんて書いてなかったもの!!」
「この間僕がセリにしたことをすればいいんですよっ」
「というかそもそも自分でなんて、したことないわよっ」
「だからして欲しかったっていうか見たかったというか、ていうかお仕置きなんで⋯!」
「本音が出てるわ!?お仕置きって言葉で自分の願望を叶えようとしないでくれるかしらっ!?」
お互い違う意味で興奮してるのか、鼻息荒く言い合う。
もちろん相手の主張を受け入れる訳にはいかない。
“受け入れた瞬間、絶対させられるわ⋯!自分で自分を悦ばすなんて⋯”
この間レオにされたことを思い出しぶわりと頬が熱を持つ。
それと同時に、自身の指を陰部へ挿れる想像をして恐怖を覚えた。
あの快感がきても怖いし、そもそも自分ではよく見えない場所に触れる事も怖い。
それが先日まで誰にも見せず触れられもしていなかった場所なら尚更⋯。
「い、嫌よ⋯嫌!絶対絶対ぜーーったいに、嫌なんだからっ」
「ちょ、セリ落ち着い⋯」
「レオなんてもう知らない!!!」
気付けば私はそう叫び、飛び出すように休憩室を出る。
廊下を小走りで移動し、そっと後ろを振り向くがそこにレオはいなくて。
「⋯追ってきなさいよ、バカ⋯」
じわりと滲んだ視界が、私をとても惨めにさせた。
「凄くくだらない痴話喧嘩だね」
流石に全てを明け透けには説明出来なかったものの、軽く触りだけ説明した私を『くだらない』とあっさり切り捨てたのは。
「私も同意見ですわ、ヴァレリー殿下」
ハニーブロンドの髪にモスグリーンの瞳を持った“メインルート”の『攻略対象』であるヴァレリー・アストリッド第二王子殿下である。
「私ならセリ様を泣かせるなんてしないのにっ!」
と、息巻いているのは根元は銀だが毛先にいくにつれ淡いピンクの髪に兎のように赤い瞳を持った、我らが『ヒロイン』ことアリス・フィスで。
「くだらない喧嘩であることはわかっておりますの、でも⋯」
音が鳴らないようにそっと持っていたカップを置く。
そして私は小さくため息を吐いた。
「仲直りの仕方がわからないんだね」
「はい⋯」
「お別れの仕方なら私全力で教えますよ?」
「仲直りでお願いするわ」
ガラスで出来た薔薇に囲まれた温室内の席に座り、香りのいい紅茶と一口サイズのケーキを眺める。
そのどれもがとても繊細で目でも楽しませてくれ、落ち込んだ気持ちを少し浮上させてくれた。
『お茶会』という名目で『レオンの様子がおかしいから』と殿下より届いた招待状。
待っていてくれたのは殿下と、そしてアリスだった。
“内容を確認する為に執務室に呼ぶのではなく、お茶会という場をわざわざ設けてくださったのは、私を気遣ってくださったのね⋯”
その気遣いに心がほわりと温かくなる。
そしてこの場にアリスがいるのは、夜会で付き人として連れて来た時の服装などから私達がとても親しいと判断されたからだろう。
“殿下と二人きりだった、と知ったらレオはきっと拗ねるものね”
なんて想像しくすりと笑みが溢れ、そしてあの夜会の日から毎日5通は届いていた手紙すらも無くなった事にツキリと心が痛んだ。
無意識にドアの方に目をやった私に気付いた殿下は。
「今日の護衛はレオンじゃないよ」と、知りたかった事を簡潔に教えてくれる。
その事実にホッとし、同時に少し寂しくも感じた。
「セリ様、このムースケーキとても美味しいですよ!」
私を励まそうと、明るい声でそっとお皿を渡してくれるアリス。
“この子、可愛いだけじゃなく本当にいい子なのよね”
予言書での私はアリスにありとあらゆる嫌がらせをしたとあったが⋯
「私貴女が大好きよ」
そもそも殿下とは婚約関係でもないし憧れもない以上嫉妬する必要もないが、もし嫉妬する事があったとしても私はアリスに好感を持っていただろうとすら思えるほどで。
「⋯っ!セリ様ってば⋯私だってその、セリ様のこと⋯」
「アリス嬢?ここには俺もいるんだけどな?」
「へっ!?あっ、もちろん殿下もその、素敵、だと思いますけどね!?」
“⋯あら?”
ふと二人の会話に違和感を覚える。
「もしかして殿下とアリスはその⋯」
「ふふ、それはまだ秘密だよ」
「ちがっ、友達というかっ、いや王子様相手に友達ってのもおかしいのかもしれないんですけどそうじゃないんですぅ~!!」
楽しそうに笑う殿下と、焦ってオタオタするアリスに少しポカンとして。
「⋯ふふ、とてもお似合いだと思いますわ」
それは本心から出た言葉だった。
“確実に仲良くなってきているわね、世界はメインルート軸になったと考えていいかもだわ”
ほんの少しだけ、もしメインルートに近付くにつれて“予言書の通りの嫉妬心”が芽生えたら⋯と怖かった。
そしていざ、その足掛かりになるだろう二人の一歩を見て安堵する。
「やっぱり私が令嬢の仮面でいられないのはレオだけだわ」
時に体感温度を下げ、時に振り回す。
それでも精一杯大事にされ、愛されて。
“私、いつの間にこんなにレオの事⋯”
「ここ最近俺の護衛達はピリピリしていてね」
「え⋯?」
「騎士っていうのは主君に忠誠を誓い、全てにおいて主君を優先するものなんだけどね」
わざとらしく大きなため息を吐く殿下に、不安と期待が混ざったような気持ちになる。
「自分の婚約者と早く会いたいから、なんてこっちの予定を終わらせようしたり、守るべき主君である俺よりもその婚約者を優先したりする奴がいてさ」
「そ、れはその⋯困ったさんですのね⋯うふふ」
心当たりがありすぎる内容に思わず冷や汗が流れるが。
「その婚約者を怒らせてしまったらしくてね。会えないストレスからかピリピリしちゃって困ってるんだよね」
「そう⋯なんですの⋯」
「休みをやるから謝ってこいって言っても、面と向かって嫌いと言われたら生きていけないってずっとうじうじしててねぇ」
「嫌いだなんて!そんな⋯こと、ないのではないでしょうか?」
「でもさ、うじうじした男なんてそもそも論外じゃない?他にもいい男なんていっぱいいるんだしさ」
当たり前のようにそう告げられ、気付けば私はマナーなんて忘れガチャンと両手で机を叩くように勢いよく立ち上がっていた。
「それでもその“いい男”がレオじゃないなら要りませんわっ!私にとっての“いい男”は、レオだけなんです!!」
それは最早ただの反射だった。
すぐにハッとしたが、それでも何故か取り繕う気にはなれなくて。
「うじうじしていてもいいんです、私を想っての事だったら⋯。私は素敵だからレオを好きになったんじゃありません。レオだから、素敵に見えるんですわ」
「⋯そう、良かったよ、これで俺の護衛達がもうピリピリしなくなりそうだ」
満面の笑みの殿下が、ニヤリと笑いサッと立ち上がる。
一瞬唖然とした様子のアリスも、殿下に手を差し伸べられそのまま席を立った。
何が何だかわからず呆然とする私に、くるりと振り返った殿下は「もう一度言うけど、今日の俺の護衛はレオンじゃないからね」と言い残す。
「え、えぇ⋯?」
温室に残された私にそっと声をかけてきたのは。
「セリ」
「レオ⋯?」
それは、ずっと聞きたくて、でもどうしたらいいかわからなくなっていた婚約者だった。
言われた言葉が最早理解できず、でも絶対ろくなことじゃないと叱るように主張する。
「私が、私を⋯!?そんなのあり得ないわよ、閨教育の本に“男性を悦ばす方法”は書いてあったけど自分を⋯なんて書いてなかったもの!!」
「この間僕がセリにしたことをすればいいんですよっ」
「というかそもそも自分でなんて、したことないわよっ」
「だからして欲しかったっていうか見たかったというか、ていうかお仕置きなんで⋯!」
「本音が出てるわ!?お仕置きって言葉で自分の願望を叶えようとしないでくれるかしらっ!?」
お互い違う意味で興奮してるのか、鼻息荒く言い合う。
もちろん相手の主張を受け入れる訳にはいかない。
“受け入れた瞬間、絶対させられるわ⋯!自分で自分を悦ばすなんて⋯”
この間レオにされたことを思い出しぶわりと頬が熱を持つ。
それと同時に、自身の指を陰部へ挿れる想像をして恐怖を覚えた。
あの快感がきても怖いし、そもそも自分ではよく見えない場所に触れる事も怖い。
それが先日まで誰にも見せず触れられもしていなかった場所なら尚更⋯。
「い、嫌よ⋯嫌!絶対絶対ぜーーったいに、嫌なんだからっ」
「ちょ、セリ落ち着い⋯」
「レオなんてもう知らない!!!」
気付けば私はそう叫び、飛び出すように休憩室を出る。
廊下を小走りで移動し、そっと後ろを振り向くがそこにレオはいなくて。
「⋯追ってきなさいよ、バカ⋯」
じわりと滲んだ視界が、私をとても惨めにさせた。
「凄くくだらない痴話喧嘩だね」
流石に全てを明け透けには説明出来なかったものの、軽く触りだけ説明した私を『くだらない』とあっさり切り捨てたのは。
「私も同意見ですわ、ヴァレリー殿下」
ハニーブロンドの髪にモスグリーンの瞳を持った“メインルート”の『攻略対象』であるヴァレリー・アストリッド第二王子殿下である。
「私ならセリ様を泣かせるなんてしないのにっ!」
と、息巻いているのは根元は銀だが毛先にいくにつれ淡いピンクの髪に兎のように赤い瞳を持った、我らが『ヒロイン』ことアリス・フィスで。
「くだらない喧嘩であることはわかっておりますの、でも⋯」
音が鳴らないようにそっと持っていたカップを置く。
そして私は小さくため息を吐いた。
「仲直りの仕方がわからないんだね」
「はい⋯」
「お別れの仕方なら私全力で教えますよ?」
「仲直りでお願いするわ」
ガラスで出来た薔薇に囲まれた温室内の席に座り、香りのいい紅茶と一口サイズのケーキを眺める。
そのどれもがとても繊細で目でも楽しませてくれ、落ち込んだ気持ちを少し浮上させてくれた。
『お茶会』という名目で『レオンの様子がおかしいから』と殿下より届いた招待状。
待っていてくれたのは殿下と、そしてアリスだった。
“内容を確認する為に執務室に呼ぶのではなく、お茶会という場をわざわざ設けてくださったのは、私を気遣ってくださったのね⋯”
その気遣いに心がほわりと温かくなる。
そしてこの場にアリスがいるのは、夜会で付き人として連れて来た時の服装などから私達がとても親しいと判断されたからだろう。
“殿下と二人きりだった、と知ったらレオはきっと拗ねるものね”
なんて想像しくすりと笑みが溢れ、そしてあの夜会の日から毎日5通は届いていた手紙すらも無くなった事にツキリと心が痛んだ。
無意識にドアの方に目をやった私に気付いた殿下は。
「今日の護衛はレオンじゃないよ」と、知りたかった事を簡潔に教えてくれる。
その事実にホッとし、同時に少し寂しくも感じた。
「セリ様、このムースケーキとても美味しいですよ!」
私を励まそうと、明るい声でそっとお皿を渡してくれるアリス。
“この子、可愛いだけじゃなく本当にいい子なのよね”
予言書での私はアリスにありとあらゆる嫌がらせをしたとあったが⋯
「私貴女が大好きよ」
そもそも殿下とは婚約関係でもないし憧れもない以上嫉妬する必要もないが、もし嫉妬する事があったとしても私はアリスに好感を持っていただろうとすら思えるほどで。
「⋯っ!セリ様ってば⋯私だってその、セリ様のこと⋯」
「アリス嬢?ここには俺もいるんだけどな?」
「へっ!?あっ、もちろん殿下もその、素敵、だと思いますけどね!?」
“⋯あら?”
ふと二人の会話に違和感を覚える。
「もしかして殿下とアリスはその⋯」
「ふふ、それはまだ秘密だよ」
「ちがっ、友達というかっ、いや王子様相手に友達ってのもおかしいのかもしれないんですけどそうじゃないんですぅ~!!」
楽しそうに笑う殿下と、焦ってオタオタするアリスに少しポカンとして。
「⋯ふふ、とてもお似合いだと思いますわ」
それは本心から出た言葉だった。
“確実に仲良くなってきているわね、世界はメインルート軸になったと考えていいかもだわ”
ほんの少しだけ、もしメインルートに近付くにつれて“予言書の通りの嫉妬心”が芽生えたら⋯と怖かった。
そしていざ、その足掛かりになるだろう二人の一歩を見て安堵する。
「やっぱり私が令嬢の仮面でいられないのはレオだけだわ」
時に体感温度を下げ、時に振り回す。
それでも精一杯大事にされ、愛されて。
“私、いつの間にこんなにレオの事⋯”
「ここ最近俺の護衛達はピリピリしていてね」
「え⋯?」
「騎士っていうのは主君に忠誠を誓い、全てにおいて主君を優先するものなんだけどね」
わざとらしく大きなため息を吐く殿下に、不安と期待が混ざったような気持ちになる。
「自分の婚約者と早く会いたいから、なんてこっちの予定を終わらせようしたり、守るべき主君である俺よりもその婚約者を優先したりする奴がいてさ」
「そ、れはその⋯困ったさんですのね⋯うふふ」
心当たりがありすぎる内容に思わず冷や汗が流れるが。
「その婚約者を怒らせてしまったらしくてね。会えないストレスからかピリピリしちゃって困ってるんだよね」
「そう⋯なんですの⋯」
「休みをやるから謝ってこいって言っても、面と向かって嫌いと言われたら生きていけないってずっとうじうじしててねぇ」
「嫌いだなんて!そんな⋯こと、ないのではないでしょうか?」
「でもさ、うじうじした男なんてそもそも論外じゃない?他にもいい男なんていっぱいいるんだしさ」
当たり前のようにそう告げられ、気付けば私はマナーなんて忘れガチャンと両手で机を叩くように勢いよく立ち上がっていた。
「それでもその“いい男”がレオじゃないなら要りませんわっ!私にとっての“いい男”は、レオだけなんです!!」
それは最早ただの反射だった。
すぐにハッとしたが、それでも何故か取り繕う気にはなれなくて。
「うじうじしていてもいいんです、私を想っての事だったら⋯。私は素敵だからレオを好きになったんじゃありません。レオだから、素敵に見えるんですわ」
「⋯そう、良かったよ、これで俺の護衛達がもうピリピリしなくなりそうだ」
満面の笑みの殿下が、ニヤリと笑いサッと立ち上がる。
一瞬唖然とした様子のアリスも、殿下に手を差し伸べられそのまま席を立った。
何が何だかわからず呆然とする私に、くるりと振り返った殿下は「もう一度言うけど、今日の俺の護衛はレオンじゃないからね」と言い残す。
「え、えぇ⋯?」
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