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番外編
ヴァレリールートhappyエンド
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「フラれちゃったみたいなんだよね」
執務室の椅子に思いっきり背を反らすようにしながら、近くに控える護衛騎士に声をかける。
「殿下、仕事してください」
「レフは堅いなぁ、休憩の大切さを知らないのかい?」
なんて側近と笑いながら、無言を貫く俺の騎士は⋯
「うわ、レオンがそんなに嬉しそうなの始めてみたかも」
思わずそう呟くほど、口元の緩みを誤魔化せてはいなかった。
セシリス・フローチェ。
公爵家の令嬢であり、年も近い彼女は元々俺の婚約者候補の筆頭で。
それなりにまぁ遊びはしてきたが、もちろん本気になれる相手なんていなかった俺はこの国の王太子として、メリットの高い彼女を選んだ。
ーーーつもりだったのだが。
『折角のお話なのですが、我が娘は既に別の者と婚約をしておりまして』
という返答が来たのだ。
しかもその相手は俺の護衛騎士。
“幼い頃から仲良かったから、って言われたけど⋯最近どころかそもそも一緒にいるところなんて見たことねぇぞ”
しかも俺が彼女に婚約の打診をするという話はレオンも知っていて、彼女を絶対幸せにしろとかめちゃくちゃ凄んできてたくせに。
“絶対俺の婚約を断る理由にされただけだろ”
なんてわかっていながら、それでも嬉しくて堪らなさそうな友を見るとからかうくらいで止めとくか、なんて思わされてしまった。
「ま、俺はセシリス嬢と親しいどころかまともに話したことすらなかったしな」
夜会などで挨拶はするが、それだけだった。
美しい女だとは思うが、俺はどちらかといえばもっとこう⋯率直に言ってエロいお姉さんがタイプだしな、なんて考えーー⋯
その考えを読まれたのか、レオンが冷たい視線を向けていた。
おー怖。
“公爵家がダメなら⋯いっそ隣国でもいいな”
なんて考え王宮図書館へ向かう。
「へぇ、いいじゃんこういうの探してたんだよな」
なんてパラパラ捲るのは、近隣国の王族達の肖像画集だ。
“へぇ、こっちの王様めっちゃイケメンだな、だったら娘にも期待できそう。こっちの王妃様はいい感じにデコボコしてて揉みがいがありそうだけど、おっぱいのサイズって遺伝するんだったかな⋯”
楽しく眺めていたところに、息を切らせたレフが飛び込んできて。
「こんなところにいらしたんですね!?仕事が!堪ってます!!」
「えぇ?レフぅ⋯」
「言っときますけど全然可愛くありませんから!私では判は押せませんのですぐに⋯あ、ちょっと殿下っ!」
これ以上は聞いてられない、と本を片付けそのまま近くの窓から飛び降りる。
ーーといっても一階なのだが。
「休憩してから戻るわ~!」
「殿下ァッ!!!」
「うっは、キレてる」
怒り倒している部下を横目にそのまま走る。
“これでも王子なんでねっ”
隠し通路の把握なんてお手の物な俺は、しれっと曲がり角で通路に入り部下を完全に撒くことに成功した。
この国の王は年の離れた俺の兄。
早くに父を亡くした俺達の中で、唯一成人していた兄がこの国の王に即位したのだが。
“俺は繋ぎ、が口癖なんだもんな⋯”
お前には才能があるから、と常日頃言っていた兄は俺の結婚に合わせてその椅子を譲る気でいるらしくー⋯
「兄さんの作った国は、こんなに穏やかなのにな⋯」
確かに目立った才能がないかもしれないが、努力とその人柄で立派に国を治めていて。
ーー兄の望みを叶えたい。
ーー兄の治める国は素晴らしい。
その2つの想いが俺の中でいつもせめぎ合っていた。
そんな時だった。
「あれ、レオンじゃん」
隠し通路から裏口に出た俺は、せっかくだから訓練中の友に会いに行こうかと歩みを進めていた時だった。
婚約者に押されたレオンがそのまま尻餅をついていて。
「女の子に押されて尻もちをつくだなんて、鍛え方が足りないんじゃないかなぁ」
“なんて、彼女じゃなかったらそもそも押させさえしないだろうけどな”
相変わらず溺愛している婚約者にされるがままの彼が面白く、ついその輪に近付いてーーー
レオンとセシリス嬢に隠れて見えなかった、兎のように赤い瞳と目があった。
“ーーーッ!?”
その瞬間、ドク、と感じた事のない熱を心臓に感じ思わずフリーズする。
“なんだ、何故彼女から目が離せない⋯!?”
初めてのその感覚に戸惑う。
それは、足元から何かが絡みつくような感覚でー⋯
“彼女が俺のー⋯”
「ーー俺の、なんだ⋯?」
「あの、僕の婚約者に色目使わないでくださいますか?」
不快感を全面に出したその言葉にハッとし、コントロール出来なくなっていた自身の手足に自由が戻る。
しかし目だけは、そのメイドから離せなかった俺は、この異常事態に興味が湧いて。
「あの犬に睨まれて怖くはなかったかい?」
気付けば彼女に話しかけていた。
「レフ、俺の好みってさ⋯どんな?」
「は?⋯そうですね、豊満で⋯でもキュッと腰は締まってて、お尻はその⋯大きい感じの女性⋯ですかね」
「だよな?エロい女だよなぁ?」
「言い方をお気を付け下さい!そして仕事してください!」
“そんなんだよな、わかりやすいくらい妖艶な体の女が好み⋯のはずだよな⋯”
それなのに目を閉じれば思い浮かぶのは、アリスという名のメイドで。
“胸はなんであんなに平らなんだ⋯?というか、凹凸が全体的にないよな、子供体型っていうか⋯”
それなのに。
「俺、好み変わったのかなぁ⋯」
彼女と偶然⋯とは言えないくらい遭遇するのは、無意識に俺が探しているのかもしれない。
なんて思うほど、一国の王太子である俺とただのメイドである彼女はよく顔を合わせていて。
そして顔を合わせる度に『彼女を好きになれ』という“俺の”声が脳内に響く。
もしかして誰か⋯主に遊んでいた女のだれかから逆恨みで呪われでもしたのか!?なんてビビったりもしたが、声が聞こえる以外には実害はなくて。
どうみても俺の好みじゃない女が、本当に気になってきてしまうんだからおかしなものだ。
気付けば彼女を目で追い、彼女の仕事場である洗濯場に足蹴なく通う日々。
そして一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、彼女の“違和感”に気付く。
「もしかして、何かー⋯」
“何か、変な声が聞こえてないか?なんて、どうやって聞くつもりなんだ⋯!”
もし彼女も俺と同じなら、この不可思議な現象についての情報が得られるだろう。
でも、もし違ったら。
“王太子の頭がおかしくなったと思われないか!?”
「それはマズイ、非常にマズイ⋯」
社交界の噂は令嬢から、しかし国全体に広がる噂は使用人から回り平民達にも行き渡るもので。
“せっかく兄さんが繋いだ国民から総スカンとかになったら本当にマズイな!?”
なんて思った俺は、曖昧に誤魔化すしか出来なかった。
出来なかった、が。
“万一を考えたら確信がなくちゃ確かめられないが⋯でも、もし彼女にも聞こえていて。そしてそれで悩んでいるのならー⋯”
助けてやりたい、だなんて。
「この気持ちは、思わされてるのか?それとも俺の本心なのか⋯?」
答えの出ない自問自答。
俺は小さくため息を吐いた。
この国の王太子である俺が選ぶべきは、メリットのある女性だとわかっているのに。
ただのメイドを愛妾でも側妃でもなく、正妃になんてあり得ないとわかっているのに。
「なんで俺の息子は勃たなくなったんだ⋯?」
ーーあんな子供体型のアリス以外に勃たなくなった、なんて⋯自分の趣向に背筋が凍りそうになる。
「ふっ」
「はぇ!?そ、それは問題です!いつから不全になられたんですか!?」
鼻で笑う護衛騎士と、青ざめて俺の下半身に抱きつく勢いでしゃがみ込む側近。
「いや、完全に勃たない訳じゃない」
「年ですかね」
「勃つうちに子種を保存しましょう!」
“こいつら⋯”
正反対の反応をする二人を少し呆れつつ眺めた俺は、あたかも『落ち込んだ』フリをして「少しだけ⋯1人にしてくれ」と仕事をレフに押し付ける事に成功する。
サボリに成功した俺が向かうのは、やはりアリスのところで。
“まるで、導かれてるように必ずここに来てしまうなぁ⋯”
それは自分ではどうしようもない強制力。
そしてやはり耳に響くのは、彼女への好意を囁くもので。
「どうすっかな⋯」
なんて、思わず呟いた俺に聞こえてきたのは。
「なるわけないでしょ!?私はただのメイドなのよ!」
「殿下ってちゃんとつけなさい!処刑されるわよ!」
“会話してる?”
思わず見渡すがもちろんそこには彼女以外誰もいない。
“心の声に抵抗しているのか⋯?”
ふとそう思い、すぐにそうだと確信する。
そして1人もがく彼女が痛々しくて、愛おしくてーー⋯
「誰の思惑でもいいか⋯」
何度も脳内に響く彼女への恋心を、まるごと全部俺のものにする決意をして。
ーー王太子の仕事は、結婚による地位固めたけじゃない。
それを上回るくらい、国民を幸せにすることだしな。
自分に自分で言い訳をし、脳内に響く声に後押しされて。
「不思議なんだけど、俺君の事を好きになるみたいなんだよね」
へらっと笑いながら、愛しい俺のヒロインに声をかけるのだった。
執務室の椅子に思いっきり背を反らすようにしながら、近くに控える護衛騎士に声をかける。
「殿下、仕事してください」
「レフは堅いなぁ、休憩の大切さを知らないのかい?」
なんて側近と笑いながら、無言を貫く俺の騎士は⋯
「うわ、レオンがそんなに嬉しそうなの始めてみたかも」
思わずそう呟くほど、口元の緩みを誤魔化せてはいなかった。
セシリス・フローチェ。
公爵家の令嬢であり、年も近い彼女は元々俺の婚約者候補の筆頭で。
それなりにまぁ遊びはしてきたが、もちろん本気になれる相手なんていなかった俺はこの国の王太子として、メリットの高い彼女を選んだ。
ーーーつもりだったのだが。
『折角のお話なのですが、我が娘は既に別の者と婚約をしておりまして』
という返答が来たのだ。
しかもその相手は俺の護衛騎士。
“幼い頃から仲良かったから、って言われたけど⋯最近どころかそもそも一緒にいるところなんて見たことねぇぞ”
しかも俺が彼女に婚約の打診をするという話はレオンも知っていて、彼女を絶対幸せにしろとかめちゃくちゃ凄んできてたくせに。
“絶対俺の婚約を断る理由にされただけだろ”
なんてわかっていながら、それでも嬉しくて堪らなさそうな友を見るとからかうくらいで止めとくか、なんて思わされてしまった。
「ま、俺はセシリス嬢と親しいどころかまともに話したことすらなかったしな」
夜会などで挨拶はするが、それだけだった。
美しい女だとは思うが、俺はどちらかといえばもっとこう⋯率直に言ってエロいお姉さんがタイプだしな、なんて考えーー⋯
その考えを読まれたのか、レオンが冷たい視線を向けていた。
おー怖。
“公爵家がダメなら⋯いっそ隣国でもいいな”
なんて考え王宮図書館へ向かう。
「へぇ、いいじゃんこういうの探してたんだよな」
なんてパラパラ捲るのは、近隣国の王族達の肖像画集だ。
“へぇ、こっちの王様めっちゃイケメンだな、だったら娘にも期待できそう。こっちの王妃様はいい感じにデコボコしてて揉みがいがありそうだけど、おっぱいのサイズって遺伝するんだったかな⋯”
楽しく眺めていたところに、息を切らせたレフが飛び込んできて。
「こんなところにいらしたんですね!?仕事が!堪ってます!!」
「えぇ?レフぅ⋯」
「言っときますけど全然可愛くありませんから!私では判は押せませんのですぐに⋯あ、ちょっと殿下っ!」
これ以上は聞いてられない、と本を片付けそのまま近くの窓から飛び降りる。
ーーといっても一階なのだが。
「休憩してから戻るわ~!」
「殿下ァッ!!!」
「うっは、キレてる」
怒り倒している部下を横目にそのまま走る。
“これでも王子なんでねっ”
隠し通路の把握なんてお手の物な俺は、しれっと曲がり角で通路に入り部下を完全に撒くことに成功した。
この国の王は年の離れた俺の兄。
早くに父を亡くした俺達の中で、唯一成人していた兄がこの国の王に即位したのだが。
“俺は繋ぎ、が口癖なんだもんな⋯”
お前には才能があるから、と常日頃言っていた兄は俺の結婚に合わせてその椅子を譲る気でいるらしくー⋯
「兄さんの作った国は、こんなに穏やかなのにな⋯」
確かに目立った才能がないかもしれないが、努力とその人柄で立派に国を治めていて。
ーー兄の望みを叶えたい。
ーー兄の治める国は素晴らしい。
その2つの想いが俺の中でいつもせめぎ合っていた。
そんな時だった。
「あれ、レオンじゃん」
隠し通路から裏口に出た俺は、せっかくだから訓練中の友に会いに行こうかと歩みを進めていた時だった。
婚約者に押されたレオンがそのまま尻餅をついていて。
「女の子に押されて尻もちをつくだなんて、鍛え方が足りないんじゃないかなぁ」
“なんて、彼女じゃなかったらそもそも押させさえしないだろうけどな”
相変わらず溺愛している婚約者にされるがままの彼が面白く、ついその輪に近付いてーーー
レオンとセシリス嬢に隠れて見えなかった、兎のように赤い瞳と目があった。
“ーーーッ!?”
その瞬間、ドク、と感じた事のない熱を心臓に感じ思わずフリーズする。
“なんだ、何故彼女から目が離せない⋯!?”
初めてのその感覚に戸惑う。
それは、足元から何かが絡みつくような感覚でー⋯
“彼女が俺のー⋯”
「ーー俺の、なんだ⋯?」
「あの、僕の婚約者に色目使わないでくださいますか?」
不快感を全面に出したその言葉にハッとし、コントロール出来なくなっていた自身の手足に自由が戻る。
しかし目だけは、そのメイドから離せなかった俺は、この異常事態に興味が湧いて。
「あの犬に睨まれて怖くはなかったかい?」
気付けば彼女に話しかけていた。
「レフ、俺の好みってさ⋯どんな?」
「は?⋯そうですね、豊満で⋯でもキュッと腰は締まってて、お尻はその⋯大きい感じの女性⋯ですかね」
「だよな?エロい女だよなぁ?」
「言い方をお気を付け下さい!そして仕事してください!」
“そんなんだよな、わかりやすいくらい妖艶な体の女が好み⋯のはずだよな⋯”
それなのに目を閉じれば思い浮かぶのは、アリスという名のメイドで。
“胸はなんであんなに平らなんだ⋯?というか、凹凸が全体的にないよな、子供体型っていうか⋯”
それなのに。
「俺、好み変わったのかなぁ⋯」
彼女と偶然⋯とは言えないくらい遭遇するのは、無意識に俺が探しているのかもしれない。
なんて思うほど、一国の王太子である俺とただのメイドである彼女はよく顔を合わせていて。
そして顔を合わせる度に『彼女を好きになれ』という“俺の”声が脳内に響く。
もしかして誰か⋯主に遊んでいた女のだれかから逆恨みで呪われでもしたのか!?なんてビビったりもしたが、声が聞こえる以外には実害はなくて。
どうみても俺の好みじゃない女が、本当に気になってきてしまうんだからおかしなものだ。
気付けば彼女を目で追い、彼女の仕事場である洗濯場に足蹴なく通う日々。
そして一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、彼女の“違和感”に気付く。
「もしかして、何かー⋯」
“何か、変な声が聞こえてないか?なんて、どうやって聞くつもりなんだ⋯!”
もし彼女も俺と同じなら、この不可思議な現象についての情報が得られるだろう。
でも、もし違ったら。
“王太子の頭がおかしくなったと思われないか!?”
「それはマズイ、非常にマズイ⋯」
社交界の噂は令嬢から、しかし国全体に広がる噂は使用人から回り平民達にも行き渡るもので。
“せっかく兄さんが繋いだ国民から総スカンとかになったら本当にマズイな!?”
なんて思った俺は、曖昧に誤魔化すしか出来なかった。
出来なかった、が。
“万一を考えたら確信がなくちゃ確かめられないが⋯でも、もし彼女にも聞こえていて。そしてそれで悩んでいるのならー⋯”
助けてやりたい、だなんて。
「この気持ちは、思わされてるのか?それとも俺の本心なのか⋯?」
答えの出ない自問自答。
俺は小さくため息を吐いた。
この国の王太子である俺が選ぶべきは、メリットのある女性だとわかっているのに。
ただのメイドを愛妾でも側妃でもなく、正妃になんてあり得ないとわかっているのに。
「なんで俺の息子は勃たなくなったんだ⋯?」
ーーあんな子供体型のアリス以外に勃たなくなった、なんて⋯自分の趣向に背筋が凍りそうになる。
「ふっ」
「はぇ!?そ、それは問題です!いつから不全になられたんですか!?」
鼻で笑う護衛騎士と、青ざめて俺の下半身に抱きつく勢いでしゃがみ込む側近。
「いや、完全に勃たない訳じゃない」
「年ですかね」
「勃つうちに子種を保存しましょう!」
“こいつら⋯”
正反対の反応をする二人を少し呆れつつ眺めた俺は、あたかも『落ち込んだ』フリをして「少しだけ⋯1人にしてくれ」と仕事をレフに押し付ける事に成功する。
サボリに成功した俺が向かうのは、やはりアリスのところで。
“まるで、導かれてるように必ずここに来てしまうなぁ⋯”
それは自分ではどうしようもない強制力。
そしてやはり耳に響くのは、彼女への好意を囁くもので。
「どうすっかな⋯」
なんて、思わず呟いた俺に聞こえてきたのは。
「なるわけないでしょ!?私はただのメイドなのよ!」
「殿下ってちゃんとつけなさい!処刑されるわよ!」
“会話してる?”
思わず見渡すがもちろんそこには彼女以外誰もいない。
“心の声に抵抗しているのか⋯?”
ふとそう思い、すぐにそうだと確信する。
そして1人もがく彼女が痛々しくて、愛おしくてーー⋯
「誰の思惑でもいいか⋯」
何度も脳内に響く彼女への恋心を、まるごと全部俺のものにする決意をして。
ーー王太子の仕事は、結婚による地位固めたけじゃない。
それを上回るくらい、国民を幸せにすることだしな。
自分に自分で言い訳をし、脳内に響く声に後押しされて。
「不思議なんだけど、俺君の事を好きになるみたいなんだよね」
へらっと笑いながら、愛しい俺のヒロインに声をかけるのだった。
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