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番外編
フロルルートbadエンド
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情報とは何よりも強い武器である。
それが俺の持論だった。
もちろんその武器を手に入れる為には力だって必要で、それなりに鍛練は積んできたつもりだが⋯
“まぁ、純粋な騎士に戦闘では敵わない⋯のは当然だよな”
『今からでもさ、俺のヒロインになってよ』
それは俺の本心だった。
情報屋という仕事は、案外権力者から重宝される。
そして代々情報屋として仕事をしてきたサーヴィチ家は、その長年培ってきた信頼から主に王族御用達で⋯
普通なら王族しか知り得ない数々の情報を持っていた。
そして、最近王族⋯というより第二王子の周辺が騒がしい。
“そりゃまぁ、平民のメイドを急に王太子妃にするってんだから当然っちゃ当然だがー⋯”
誰よりも打算的だった第二王子が、突然愛を選んだ意味もわからず、それは俺の興味を惹いて。
「いつも中心にいるのはあのメイド。でも事件に巻き込まれるのは必ずセシリスという女⋯」
そして調べた先にいたその女が常に持ち歩いているのは、一冊の本だった。
『どきどきっ!メイドの下克上~たった1つの恋を掴み取れ!~』というあまりにもアレなタイトルのその本は、この国の文字ではないのに“何故か読めて”しまって。
そしてページを進めた先には、俺の事も書いてあった。
「どういうことだ⋯!?」
焦ってもう一度最初から見直し、その内容に驚愕する。
何故なら全て“起こった”事ばかりだったからだ。
事件を起こした当事者は違うものの、それでもその本に記載されている事件は実際に起きてーーいるのに。
「俺のイベントだけ、1つも起きてない⋯?」
その事実に頭を捻る。
“起きている奴と俺との違いは⋯”
真剣に読み、そして気付いたのは『2周目より攻略可』という文字だった。
「2周目ってなんだ?」
人生は等しく1度しかない。
なのにどうやってその2周目とやらに入るのかわからず、頭を抱える俺の目に飛び込んできたのは処刑されるセシリス・フローチェの姿だった。
“あの女が生きているから⋯だから、2周目に入れないのか⋯?”
そう推測するが、疑問はまだあった。
何故なら俺のイベントにも、セシリスがいたからだ。
「彼女が死んだら誰が彼女の役割をするんだ?」
ポツリと口に出し⋯
「いや⋯実際の事件と本に書かれた事件は配役が違う⋯」
ーーならば心配しなくていい。
セシリス・フローチェを排除しなくては⋯
足元に絡み付く見えないもやのような悪寒が、何より囁くように響く俺自身の声が『消せ』とそう言う。
だからだろうか、俺はすぐに納得した。
⋯いや、納得“させられた”のかもしれないが。
そしてそんな考えから彼女を拐った俺は、気付けば彼女から説教をされていた。
彼女と相対すると聞こえる『嫌悪』を誘う言葉達は、「お金持ってないんだもの」という公爵令嬢としてあるまじき残念な叫びに掻き消されー⋯
そしてそんな彼女だからこそ、もしあの本にある通り俺にも“ヒロイン”がいるのならこの可笑しな女がいい、だなんて。
「今からでもさ、俺のヒロインになってよ」
頭で考えるより先に、そう口説いていた。
わかっていたことだがあっさりフラれた俺は、それでも少し落ち込み⋯再び脳内で響き出した俺の声に囚われて。
「やっぱり俺のヒロインはアリス・フィスって事なんだね」
気付けばそう口走り⋯
そこからの記憶はしっかり覚えているのに“曖昧”で。
俺の意思で、俺の記憶で。
間違いなく自身の起こした行動なのに、何故か演劇でも見ているような不思議な感覚で彼女を破滅させようとしていた。
“ーーこんなことしたくない。”
その気持ちは間違いなくあるのに。
“こうしなくちゃならない”
その思いも打ち消せなくて。
彼女を破滅させようとした罰なのか、次に意識がハッキリした時には彼女の騎士にボコボコにされて牢屋に閉じ込められていた。
「俺もそれなりに危険な橋を渡るから弱くはないはずなんだけどなぁ⋯」
これが愛の力なのか、執着から来る力なのかは判断がつかないが、それでも彼女への想いだけで隠し通路への扉を見つけここまで追いかけてきたのならーー⋯
「さすがに敵わないかなぁ」
そう思わずにはいられなかった。
目覚めるまで纏わりついていたもやのような存在を感じなくなったからか、もう脳内に響く声も跡形無く消えていて。
“何故彼女を破滅させようと思ったんだろ”
その疑問の答えは出ないが、それでもあの本が関係しているのは間違いなかった。
そしてその本に不思議な力があるならー⋯
「俺のルートって餓死だよな、破滅方法」
そして今まさに誰も来ない地下牢の鍵を閉められていて。
“あ、餓死するかも”
つつ、と嫌な汗が背を伝う。
“馬に蹴られたくはないが餓死はもっと嫌なんだよね!”
目の前でイチャイチャし続ける二人に慌てて俺は声をかけた。
「ーーあのさ、いい雰囲気なのはいいんだけど、鍵だけは開けてってくれる?俺餓死しちゃうから⋯」
なんとか鍵を開けて貰った俺は、気まずさを押し退けて二人を外へエスコートする。
「ほら、こっちの通路を通ったら⋯ジャーン!なんとここから出られまーす」
「まぁ!こんな風に繋がっていたんですのね」
「どうでもいいな⋯セリの人生に関係ないし」
正反対の二人の反応に苦笑しつつ、本能で悟った“これが最後”という事実。
“情報屋である俺は基本的にウラにいるから⋯”
だからこんな、真っ直ぐ体当たりしてくるような女とはきっともう会う機会はないだろう。
あったとしても、隣の騎士が絶対に許さないだろ事は明白で。
“これが最後なら⋯”
外に出た瞬間、ソッと彼女の腕を引き頬に口付けをする。
ポカンとした彼女と、剣を抜くものの俺が彼女の向こうにいるせいでどうにも出来ない騎士。
「ま、幸せになれよなっ」
へらっと笑い、サッと彼女から離れた俺はすぐに別の隠し通路に飛び込んだ。
色んなところに繋がっている隠し通路は、ちゃんと知らない人間が飛び込んだら出られない迷路でもあって⋯
「これで、サヨナラだな⋯」
もう会えない俺のヒロインを想い、そのヒロインが愛し愛されている騎士を思いー⋯
「餞別としてこれは俺が処分しといてやるか」
ククッと笑った俺の手には、頬にキスした時にこっそり抜き取った『あの本』が握られていた。
俺が退場した事でこの本に書かれた全ては終わっただろう。
しかし万一俺の代わりの配役がされたとしたらー⋯?
「俺は俺のやり方で守らせて貰おうかな」
そう呟き、俺はそのトンデモタイトルのその予言書を抱えて通路の先に消えるのだった。
それが俺の持論だった。
もちろんその武器を手に入れる為には力だって必要で、それなりに鍛練は積んできたつもりだが⋯
“まぁ、純粋な騎士に戦闘では敵わない⋯のは当然だよな”
『今からでもさ、俺のヒロインになってよ』
それは俺の本心だった。
情報屋という仕事は、案外権力者から重宝される。
そして代々情報屋として仕事をしてきたサーヴィチ家は、その長年培ってきた信頼から主に王族御用達で⋯
普通なら王族しか知り得ない数々の情報を持っていた。
そして、最近王族⋯というより第二王子の周辺が騒がしい。
“そりゃまぁ、平民のメイドを急に王太子妃にするってんだから当然っちゃ当然だがー⋯”
誰よりも打算的だった第二王子が、突然愛を選んだ意味もわからず、それは俺の興味を惹いて。
「いつも中心にいるのはあのメイド。でも事件に巻き込まれるのは必ずセシリスという女⋯」
そして調べた先にいたその女が常に持ち歩いているのは、一冊の本だった。
『どきどきっ!メイドの下克上~たった1つの恋を掴み取れ!~』というあまりにもアレなタイトルのその本は、この国の文字ではないのに“何故か読めて”しまって。
そしてページを進めた先には、俺の事も書いてあった。
「どういうことだ⋯!?」
焦ってもう一度最初から見直し、その内容に驚愕する。
何故なら全て“起こった”事ばかりだったからだ。
事件を起こした当事者は違うものの、それでもその本に記載されている事件は実際に起きてーーいるのに。
「俺のイベントだけ、1つも起きてない⋯?」
その事実に頭を捻る。
“起きている奴と俺との違いは⋯”
真剣に読み、そして気付いたのは『2周目より攻略可』という文字だった。
「2周目ってなんだ?」
人生は等しく1度しかない。
なのにどうやってその2周目とやらに入るのかわからず、頭を抱える俺の目に飛び込んできたのは処刑されるセシリス・フローチェの姿だった。
“あの女が生きているから⋯だから、2周目に入れないのか⋯?”
そう推測するが、疑問はまだあった。
何故なら俺のイベントにも、セシリスがいたからだ。
「彼女が死んだら誰が彼女の役割をするんだ?」
ポツリと口に出し⋯
「いや⋯実際の事件と本に書かれた事件は配役が違う⋯」
ーーならば心配しなくていい。
セシリス・フローチェを排除しなくては⋯
足元に絡み付く見えないもやのような悪寒が、何より囁くように響く俺自身の声が『消せ』とそう言う。
だからだろうか、俺はすぐに納得した。
⋯いや、納得“させられた”のかもしれないが。
そしてそんな考えから彼女を拐った俺は、気付けば彼女から説教をされていた。
彼女と相対すると聞こえる『嫌悪』を誘う言葉達は、「お金持ってないんだもの」という公爵令嬢としてあるまじき残念な叫びに掻き消されー⋯
そしてそんな彼女だからこそ、もしあの本にある通り俺にも“ヒロイン”がいるのならこの可笑しな女がいい、だなんて。
「今からでもさ、俺のヒロインになってよ」
頭で考えるより先に、そう口説いていた。
わかっていたことだがあっさりフラれた俺は、それでも少し落ち込み⋯再び脳内で響き出した俺の声に囚われて。
「やっぱり俺のヒロインはアリス・フィスって事なんだね」
気付けばそう口走り⋯
そこからの記憶はしっかり覚えているのに“曖昧”で。
俺の意思で、俺の記憶で。
間違いなく自身の起こした行動なのに、何故か演劇でも見ているような不思議な感覚で彼女を破滅させようとしていた。
“ーーこんなことしたくない。”
その気持ちは間違いなくあるのに。
“こうしなくちゃならない”
その思いも打ち消せなくて。
彼女を破滅させようとした罰なのか、次に意識がハッキリした時には彼女の騎士にボコボコにされて牢屋に閉じ込められていた。
「俺もそれなりに危険な橋を渡るから弱くはないはずなんだけどなぁ⋯」
これが愛の力なのか、執着から来る力なのかは判断がつかないが、それでも彼女への想いだけで隠し通路への扉を見つけここまで追いかけてきたのならーー⋯
「さすがに敵わないかなぁ」
そう思わずにはいられなかった。
目覚めるまで纏わりついていたもやのような存在を感じなくなったからか、もう脳内に響く声も跡形無く消えていて。
“何故彼女を破滅させようと思ったんだろ”
その疑問の答えは出ないが、それでもあの本が関係しているのは間違いなかった。
そしてその本に不思議な力があるならー⋯
「俺のルートって餓死だよな、破滅方法」
そして今まさに誰も来ない地下牢の鍵を閉められていて。
“あ、餓死するかも”
つつ、と嫌な汗が背を伝う。
“馬に蹴られたくはないが餓死はもっと嫌なんだよね!”
目の前でイチャイチャし続ける二人に慌てて俺は声をかけた。
「ーーあのさ、いい雰囲気なのはいいんだけど、鍵だけは開けてってくれる?俺餓死しちゃうから⋯」
なんとか鍵を開けて貰った俺は、気まずさを押し退けて二人を外へエスコートする。
「ほら、こっちの通路を通ったら⋯ジャーン!なんとここから出られまーす」
「まぁ!こんな風に繋がっていたんですのね」
「どうでもいいな⋯セリの人生に関係ないし」
正反対の二人の反応に苦笑しつつ、本能で悟った“これが最後”という事実。
“情報屋である俺は基本的にウラにいるから⋯”
だからこんな、真っ直ぐ体当たりしてくるような女とはきっともう会う機会はないだろう。
あったとしても、隣の騎士が絶対に許さないだろ事は明白で。
“これが最後なら⋯”
外に出た瞬間、ソッと彼女の腕を引き頬に口付けをする。
ポカンとした彼女と、剣を抜くものの俺が彼女の向こうにいるせいでどうにも出来ない騎士。
「ま、幸せになれよなっ」
へらっと笑い、サッと彼女から離れた俺はすぐに別の隠し通路に飛び込んだ。
色んなところに繋がっている隠し通路は、ちゃんと知らない人間が飛び込んだら出られない迷路でもあって⋯
「これで、サヨナラだな⋯」
もう会えない俺のヒロインを想い、そのヒロインが愛し愛されている騎士を思いー⋯
「餞別としてこれは俺が処分しといてやるか」
ククッと笑った俺の手には、頬にキスした時にこっそり抜き取った『あの本』が握られていた。
俺が退場した事でこの本に書かれた全ては終わっただろう。
しかし万一俺の代わりの配役がされたとしたらー⋯?
「俺は俺のやり方で守らせて貰おうかな」
そう呟き、俺はそのトンデモタイトルのその予言書を抱えて通路の先に消えるのだった。
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