世界を半分やるから魔王を殺れ

KING

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第4話「魔の国からこんばんは」

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ああ神よ
闇があるから日が産まれた、悪魔がいるから天使もいる。
ならばなぜ魔物に対する者をお造りにならなかったのですか?
ああ神よ。
この国の祈りの言葉である
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「『兄さん』だとぉ?」
壁を突き破り入ってきた男はレイヴンを兄と呼んだ その男をゼルクは睨む
「第十王子の【エビル】じゃねぇかよ」
「なんだ、お前ら兄弟か?」
突然の展開にゼルクは構えを解きキョロキョロと二人を見比べる。
エビルと呼ばれた男は血で染めたかのように真っ赤なマントを身につけ
獣を連想させる険しい顔だが今はその凶暴な顔を歪めてニヤついている その姿はどことなくレイヴンに似ているような...
「ククク......」
そして、魔族の人間を証明するように頭にはレイヴンとは違う形の羊のようにくるりと
巻いた羊のような巻角が頭に生えており
そこからは魔力の黒い光がもれている
「なんか用か?今日お前と会う予定なかったよなぁ?」
レイヴンはわざとおどけてみせる
「ふふん♪そうだったけど父さんから指令が出たんだよ」
「へぇ~...なんて言ってた?」
レイヴンがそう問うとエビルの顔からは笑顔が一瞬消え、しかし再び口の端たを歪める
「裏切り者の長男をぶっ殺せだとよぉぉ!!!」
さらに残虐性の増した笑みを浮かべた口の中には、やはりズラリと牙が並んでいる。
「裏切り者だと?」
このセリフにはどちらも反応しない、人間の踏み込めない未知の世界の話だ
理解は難しい。
「ケッ!あのクソ親父、息子の反抗期一つで殺せと来たかぁハハハ・・・」
頭に手を当て笑うとレイヴンは突然3メートル程飛び上がった。
「上等だぜ!」
そしてヒビが入るほどのパワーで壁を蹴り、
エビルの方向に突っ込んで行く
拳を打ち出し、炸裂音が響いた。
「OK、裏切ったってことで・・・いいんだな?」
エビルは眉ひとつ動かさずそれを受け止めた
加速のついた拳をエビルは受け止めると余裕の表情でまた話し始める。
「あんたを狩れば王位争奪戦にずっと有利になる、ここは囲んで即ジ・エンドってやつだ」
そう言って指をパチンと鳴らすと壁が爆発し中にぞろぞろと、人ならざる者が綺麗に
整列のまま入ってくる
黒光りする鎧に身を包み、その手には不気味な形をした銃や刀など様々な武器が握られている。
「こいつぁ豪勢だな、オレのためにここまでやるとは、だが お前一人でかかってこないって事は、お前自身がオレより弱いって認めてるのと同じじゃねぇか?」
レイヴンはエビルを挑発する どうやら1対1に持ち込もうという作戦のようだ。
「言ってろ、もうあんた......いや、お前を兄だなんて思ってねえ...いや、元からだったな自分の力を慢心し、挙げ句の果てに自分の父を裏切るなんてな...なんとも馬鹿げた事だ
だから父さんに代わってオレが裁く!」
笑顔の消えた顔を向け威嚇するように野生的な牙を見せつける
怒りのこもった声からは確実に殺意が感じられる。
「なんだ、お前まだファザコン治ってないのか?みっともねぇから ちっとは自分の意思を持てって他の兄貴供にも言われてたろ?」
レイヴンは、そんな鬼の形相に怯まず
再度挑発をする、無駄だと分かっているが
やっているところを見るに以外とけなしたいだけなのかもしれない。
「ファザコンじゃねぇ、尊敬だ 他の兄貴達はそれが足りてない、何かを敬う事は力となるそこが兄貴達とオレの差だ。」
話ている間にも魔物の兵はレイヴンを円状に取り囲んで行く
どうやら二階にいる客達には興味がないらしく魔族達は銃口一つ向けない
人間がいちいち虫を本気で相手にしないように魔物達は人間に大して敵意を持たない、『頂正軍』が攻め込んだ時も虫が大量にわいたから、それ相応に処理した程度にしか思ってはいないだろう。
「そこに居るのはお前の仲間か?」
エビルはゼルクを指差しながらたずねる
ゼルクも人間に変わりはないのだが興味を引く何かを感じ取ったらしい。
「ああ、そうだぜ!」
「違う、どっちかと言うと敵だ」
「えー、そうかぁ?さっき ちょっぴり喧嘩
しちまったけど『雨降って地固まる』って言うだろ?」
「知るか、お前への気持ちはいつだって
集中豪雨警報発令中だ」
「もういい、死にたくなけりゃ二階にでも
行ってろ目障りだ」
そう言ってエビルは指を二階に向ける
「と言うわけだ、レイヴンつったか?大人しく射殺されてろ、俺の手で仇を打てねえのが
ちと悔しいがな」
そう言いながらゼルクは魔物の包囲網を抜け階段を上って行く
「ここには誰もお前を助ける者はいない、ここは一つ神にでも祈ってみたらどうだ?奇跡が起こるかもしれないぜ 全兵、射撃準備用意!」
ふてぶてしい態度でエビルは包囲網の中から抜けて行く、包囲網の中に残されたのはレイヴン一人だけ、これはもう王手がかかったも同然
なのにだ、レイヴンはその不敵な笑みを
絶やさない。
「フフフ、神に祈るのはお前の方だぜ!」
中指を突き立てて最後までレイヴンはエビルを挑発する
しかし、エビルの心には全く届いていない
「最後の言葉はそれでいいのか?じゃあ行くぞ」
エビルは標的に向かって人差し指を向ける
「全隊ィィィィィ!撃てェェェェェ‼︎」
一斉に引き金が引かれた
兵士達が放つマシンガンの弾は
圧倒的破壊力でレイヴンに迫って行き
全弾命中する、レイヴンも全くの無防備だ
しかし、体からは一滴も血が出ていない。
「!」
確かに命中はしている服にも穴が無数に開いているのが何よりの証拠だ、それなのに
レイヴンはピンピンしている。
「どうした?それで終わりか?それともこれをオレの最後の言葉にしてくれるのか?でもオレ死ぬ時『アディオス』って言うと決めてんだよな~」
「撃て撃て!撃ちまくれぇぇ!」
また雨あられのように打ち込むが服に穴が開くだけで体には一発も届いていない
「オレに物量戦は逆効果だぜ」
そんなセリフに耳を貸さず銃を撃ちまくる
しまいには全弾撃ち尽くしてしまい 弾切れになったようだ。
「どうやら全部使い終わったようだな それじゃあ次はこっちの番だな、今からお前らを殺しに行く、最後の一言何にするか3秒やるから考えとけ」
そう言うと指を三本立てて秒読みを始める
「さ~~ん」
それに合わせ兵士達は刀を抜く
「に~~い」
そしてジリジリと間合いを詰めていき
「い~~ち」
息を合わせたように一斉に飛びかかった
「ゼロ」
フッとレイヴンの姿が消えたかと思うと次の瞬間兵士達の頭が時計回りに順番で跳ね飛ばされていった。
「なん...だとぉ⁉︎」
その圧倒的一瞬に驚愕し、エビルは思わず冷や汗をかいた。
「次はお前の番だぜ、エビル」
血を浴びながら笑い、指をさして殺人予告をする様はまさに恐怖そのものだ。
やわらその辺に落ちているさっきまで使われていたマシンガンを一丁拾い上げてみせる
するとそれは、不思議なことに砂に飲み込まれるかのようにレイヴンの体に取り込まれていく。
「オレの『魔力』は『武装』だ。どんな能力かというとだな...」
頭の角から魔力の稲光が放たれたかと思うとそれが肉体を包む、左腕が 不自然な形に曲がると 様相を変えてついにはレイヴンの左腕がマシンガンの形に変形した。
「このようにオレは触れた物質を体や衣服の一部として自在に扱うことができる、弾丸も当たると同時に吸収すれば体にはなんのダメージもないってわけだ」
能力をわざわざ自分から説明しだすところをみるに 本当に自分に自信を持っているのが
分かる、何を思って魔王を裏切ったのかは
謎だが、レイヴンは充分に魔王の素質を持っている。
「弾...返すぜ!」
マシンガンに変形した左腕をエビルに向けると、レイヴンは遠慮無しでぶっ放した。
「うがおおおおお!?」
エビルは両腕をクロスさせて銃弾をなんとか弾くが ガードの隙間をぬってわき腹や脚などに銃弾がめり込む
「グアアアア!クソが!くらいやがれッ!」
痛みに耐えきれず横っ飛びで難を逃れると
魔力を手のひらに集中させた。
それは炎の様相を見せ 手のひらから勢いよく飛び出した、
その炎は本来の赤や青などの色ではなく毒々しい緑色をしているのだ。
妖しげな炎は床をえぐり取りながらレイヴンに向かって直進する。
「うおっとぉ!」
ギリギリでかわすと炎は酒場の壁にぶつかり燃え上がった 緑の炎が燃え広がっていく様はなんとも言えない不気味さだ。
だがそれは、燃えていると言うよりも溶けていると言ったほうが正しいようだ。
熱で溶けている感じではなく薬品か何かのようにドロドロとレンガ造りの壁を溶かして
いっているのだ。
炎の通り道にあった兵士の死体は骨すら残らないほど、ジャムのようにドロドロだ。
「はぁはぁはぁ、どうだよ この炎!これこそオレの能力『硫炎』!見た通り触れたものを骨の髄まで溶かし尽くす炎だ!それに見ろよ」
そう言って壁を指差す みると炎は燃えうつりどんどん建物を溶解していく、すでに建物の
2割は溶け出していた。
「すげえだろ?オレの能力は『炎』と『酸』の二つの性質を併せ持つ、このまま放って
おけば ここを中心として世界中に酸が燃え移り、やがてはメルトダウンでさえ起こすことだってできる、時期魔王はこのオレがふさわしいと思わないか?」
自惚れが強いのは兄弟揃ってらしい、エビルも自信の塊のような態度が目立ち始めた。
そこでレイヴンが口を開く
「お前の脳みそはフォアグラか?」
「なんだ、その訳のわからない...バカにしてんのか?」
いきなりのよくわからないセリフにエビルはちょっぴりビビる
未だかつて罵倒にフォアグラという単語が出たことはあっただろうか?
「ならばもっとふさわしいように言い直してやろう...このドアホが!もう勝った気でいるようだが...早とちりもいいとこだ 世界が燃え尽きる?メルトダウンだと?そんなもんどころか この酒場が燃え尽きる前にお前はこのオレの眼前にひれ伏していると予告しよう!」
そして、腰を低くして深く構えるとレイヴンは素早く踏み込む、スピードは恐ろしく速いがエビルには見切られているようだ。
動きに合わせて手からは緑の炎が噴出され、レイヴンを溶かし尽くさんと襲い来る。
「チッ」
溶かされてはたまらないと急ブレーキをかけ床板を剥がし、それで防御しつつ、その
合間を抜いて、左腕から銃弾を飛ばした。
しかし、弾丸は肉体に到達する前に液状化して床にべちゃっと落ちた、炎の余波に当たるだけでも溶けてしまうらしい。
「無駄だ無駄!」
エビルは勝ち誇ったようにふんぞり返っている  確かにこのままでは近づけぬままやられて
そのうち無残にも溶けて下水かなんかに溶けて流されてしまうだろう、そうならないためにも今度はレイヴンが策を練らなくてはいけない側だ。
「どうした!レイヴン、逃げてるだけじゃオレはひれ伏さないぜ?ホラ!ホラ!」
そう言いながら手から『硫炎』を連射して来る、逃げる隙の無い破壊の弾幕は弾丸よりも速く押し寄せて行く。
なのに、レイヴンは炎の向かって来る方向に走り出した、そこにあったものは先ほどの
ゼルクとの闘いでアルコール引火を起こすために 使われたマッチ箱だった。
「逃げてるんじゃねぇ 探してたんだ、この マッチ箱を!」
間一髪の隙間を縫い 炎をかわし、床板で何発か叩き落とすと。
それを急いで拾い 魔族の強靭な脚力で二階へ飛び上がった。
ゼルク以外の客は怯えて奥の方へ逃げるが
そんなのを気にせずレイヴンはマッチを全て取り出し、一気に火をつけた。
「オレの『武装』の能力は...例えそれが物質でなく 定型を持たない現象だろうと我が物とできる」
マッチが魔力と共に指先から体内に入って
いくとレイヴンの肉体は火に包まれた 
と、いうよりもう完全に炎をおしゃれに
着こなしてる感じだ、炎がスーツの形になっている。
「目には目を炎には炎を......だぜ!」
レイヴンの顔には余裕が戻り先ほどまでの
妖艶な微笑を浮かべている。
酒場は緑の炎によりすでに半分ほど溶解し、グラグラ揺れて崩れかかっている
「面白い、試してみるか?」
その凶暴な笑みはこれからの戦いの過酷さを象徴しているかのようだ。
レイヴンの炎のスーツが、美しく揺れた。

To Be Continued→
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