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第6話「DANGER/お尋ね者」
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静かだ...
二人は音の速さですれ違うと次の瞬間には
動きが止まった。
周りは吐き気を催すほど鬱陶しい熱が残留しており、壁に寄りかかったままのレイヴンは
ダラダラと汗をかいている、壁に大穴がいくつも空いていてそこから入って来る夜風が無ければすぐにでも脱水症を起こしてしまうだろう。
「ぐ.........は......」
ゼルクの吐血により静まり返った時はまた
動き始める。
「クククク...ハハハハハ!くらわせたぞ!」
エビルの狂気に満ちた笑い声はボロボロの酒場に こだまし、絶望感を煽った。
「ハァーハァーハァー...お、お前......」
ゼルクの傷は横っ腹に焼き切られたような穴が空いていて、傷口から煙が立ち上っている。
さらに、その傷跡の炎は燃え広がり ゆっくりと命を削っていっている まさに死の崖っ淵に立たされた状態というわけだ。
「フフフフフフフフ...」
腹を押さえたまま動けないゼルクに一歩また一歩と熱の塊と化したエビルが近づいて行く
床には一歩一歩エビルの足型の焼印が押されていって黒く焦げる。
「いくら体術が優れていようとも、やはり
そこは人間だ...脆いもんだ、オレの角がかすっただけで肉が弾けるんだからなあ~」
両腕を失った状態なのでやむおえずエビルは攻撃手段に角を選択した。
魔王のシンボルである角は、魔族の体の中で最も破壊力に優れた器官である。
魔力を体内から放出する役割を果たすためにどの骨よりも硬く進化しており、単純なぶつかり合いなら戦車の装甲にも穴を開けてしまうレベルだ。
そんな、破壊のパワーを少しだけだとはいえ人間がくらってしまってはひとたまりもなく崩れ去る。
ゼルクも例外ではなかった。
「ハァーハァー...エビル、もう.....それ以上
動かない方がいいぞ...」
「なんだと?どういう意味だ?」
「以上だ、もうこれ以上お前に生き残るためのアドバイスはしてやらない...だから...それ以上動くな...」
なんとか意識を気力で繋いでいるゼルクは
エビルを見上げると動かない方がいい...
とだけ伝えそれ以上何も言わない。
ハッタリか?そう考えるがエビルの勘が
ゼルクの眼差しに警鐘を鳴らす。
弱っていても眼には生命のパワーが宿っている そんな眼をした奴には近づいてはダメだと本能が知っている。
無理やり一歩踏み出そうにも本能が体を進ませないのだ。
(ハッタリだ!ハッタリに決まっている!だが.....この眼...何かがヤバイ...!くそッどうする!?こいつはオレに何をしたんだ?
いや、イヤイヤなぜオレが人間1匹にここまで気を使っているのだ⁉︎アホらしい!)
アホらしいと思いながらもゼルクの眼差しをうけてそれ以上前へ踏み出せない
そこでしばらく2人のにらみ合いは続くが
ついにゼルクはしゃがんでいることすらできないほど弱ってしまい床に上半身を崩した。
それを見ると安心したのか「フー...」と
ため息をつき落ち着いた声色で話し出した。
「やはりこの程度か...ハッタリなんぞ使っても数十秒寿命が延びただけ...オレはまだ動かない方がいいかな、ん?どうなんだ...虫ケラよ」
そう問いかけるもうずくまったままゼルクは依然として喋らない。
傷口はどんどん広がっていき とめどなく血が流れ出ている。
「フフフ...そうかそうか、そんなに苦しいか
今楽にしてやろう!」
....................
...............
コツーーン...
コツーーン...
(ああ、まずいな..)
コツーーン...
コツーーン...
(また聞こえ出した...)
コツーーン...
コツーーン...
(“死”の足音が...)
コツーーン.........
.....................
............
(だが!奴は必ず動く!それまでの辛抱だ!)
コッツーーン...
「地獄行き列車一名様ご案内だ!」
ゼルクが夢見心地で死神のお迎えから身を
かわしているその時エビルはついに動く決心をした。
足に魔力を集め、ハッタリだと分かっていても 用心して、一歩を踏み出し その足は床に
無事着地した。
「フン、やはりな...くだらん...実にくだらんな」
そして 足を上げ、まさしく虫を潰すような気持ちでゼルクを見下す。
脆い人間にしてやられた、その思いがまた蘇り ふつふつと怒りを思い出す。
「死ね...」
なんのためらいもなく足を振り下ろす
魔族からすればただの蹴りかもしれないが
死にかけた人間から見るとそれは、迫り来る隕石のような印象を受ける
だが、その瞬間ゼルクは目を開け最後の力を使って横に転がり攻撃を回避した。
エビルの外れた足は床板を踏み抜き、木片が飛び散る
「チッ...まだ動くのか...」
苛立った声を出し、ゼルクが転がった方を見る
「やはり......動いた...な......」
失血状態で顔面蒼白これ以上ないほど状況は最悪だがゼルクの顔には確固たる自信が満ちている。
「フシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ......!」
ゼルクの言葉に反応したのだかしてないのだかわからないがエビルは口からため息とともに高温の蒸気を吐き出した。
そして、身体をゼルクの方にぐるりと向かせる
「知ってるか?『技術』には限界がある...
だがな...それを極めると『技術』はチェーンアップする......!」
それは突然だった、エビルがゼルクの方に向いた瞬間 床がどんどん近づいて来る感覚に襲われる。
いや、落ちて行っているのはエビルの視界の方だった。
「なに!これは⁉︎」
エビルは叫んだ いや、声は出ていない。
視界は真っ白に吹っ飛び次の瞬間には真っ赤な地面に叩きつけられる。
「チェーンアップした.....『技術』は...次の
ステージに移行し...それは『能力』へと力を変える...!」
とぎれとぎれな言葉ではあるが力のこもった声だ
そして、産まれたての羊のようにガクガクと脚を震わせながらゼルクは立ち上がり その足でエビルの元へと近づいて行く。
「俺の『技術』は『飛燕』...そして...『能力』は...『無感覚』...」
ゼルクはエビルを見下ろす
そこには...
「俺に斬られた者は...斬られた事に気づけない...!」
落ちていたのは血が溢れる床に力なく倒れているエビルの体と
それとは対照的に飛び出んばかりに目を見開いているエビルの頭部であった。
口はせわしなくパクパクと開閉を繰り返しているが、喉元から首を切断されているので声は出す事ができない。
ぎょろぎょろ目だけが動く生首は見ていて
とても気分が悪くなる。
「...お前にも...聞こえてるか?...死の...足音が『コツーーン』『コツーーン』ってな...」
一歩また一歩と歩み寄り、その度に足元に
広がったエビルの血溜まりの上でぴちゃりぴちゃりと音を立てた。
『コツーーン』ぴちゃり『コツーーン』ぴちゃり...
ゆっくりとしかし着実に近づいて来る足音はゼルクの体験した死の足音を再現している
変な表現になるが その音には重さを感じる
一歩一歩がエビルの心に重圧としてのしかかって来る。
「いぎィィィィィィイァァァァァ‼︎」
エビルは悲鳴をあげるがそれすらも声として空気に伝わらない虚しく大口をあけているだけだ。
ゼルクはそのおぞましい程に歪んだ頭に足を乗せ、ゆっくりと踏み潰していく
「痛みは感じないはずだ...」
ゼルクの能力『無感覚』は生物から五感を奪う性質 今回は痛覚を奪っている
しかし、当然ダメージは肉体に蓄積されていっており 現にエビルの頭蓋骨はミシミシと
イヤな音を立て 首の断面からは絞ったレモンのように血液が溢れ出て目も当てられない。
そんな作業を全く表情を変えずにやってのけるゼルクの姿と相まってその場は地獄絵図と化す。
「だが...最期の瞬間くらいは...たっっぷり
苦しめ...!」
ゼルクがエビルの頭に全体重をかけると同時に能力を解除する
その瞬間
「や、やめろオオオオオオオオオオ!!!」
耐えきれないほどの苦痛がエビルを襲った
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
言葉にならないほどの苦しみは踏み潰されるまでの0.数秒を何分にも感じさせた
ぶちぶちぶちぶち!
嫌な音を立てながらエビルの顔面は崩壊していく。目が飛び出し、額にはひび割れが浮き出る
そして最後にグッと力を入れると頭部が
スイカのように弾けた 足の裏からなんとも言えない嫌な感覚が伝わる。
床には脳みそやら目玉やらが飛び散り頭痛が起きるほどの血の匂いだ。
「フー...」
割とあっけない最期にゼルクはため息をつくその顔にはスッキリ爽やかだとか後味が悪いだとかいう感じはない20年前にやはりゼルクの感情は死んでしまったのだろうか?
しばらくボー...っとした後、壁に寄りかかるレイヴンの存在を思い出して目をやる
ぼやける視界には細かい表情は映らないが
なにやら黒い塊がニタニタ笑っているのは
なんとなくわかる。
「よ~♪おっさん、これであんたも魔族の間じゃ もうお尋ね者だなぁ。」
「なんだ......と?どういうこ......とぉ......」
ゼルクは脇腹を吹っ飛ばされていたのを忘れていた、痛みの無いようにあらかじめ能力で自分自身の痛覚を奪っておいたようだ。
足で踏ん張るのも もう限界だ、世界が二転三転した後真っ白に染まる。
(ちくしょー、情けねぇ...俺は魔族1匹倒して終わりの人生だったのかよ?)
無念を胸の中で唱えると、糸の切れた人形のように床にくずれた。
これで、完全にゼルクの人生は
【終わった】
To Be Continued→
二人は音の速さですれ違うと次の瞬間には
動きが止まった。
周りは吐き気を催すほど鬱陶しい熱が残留しており、壁に寄りかかったままのレイヴンは
ダラダラと汗をかいている、壁に大穴がいくつも空いていてそこから入って来る夜風が無ければすぐにでも脱水症を起こしてしまうだろう。
「ぐ.........は......」
ゼルクの吐血により静まり返った時はまた
動き始める。
「クククク...ハハハハハ!くらわせたぞ!」
エビルの狂気に満ちた笑い声はボロボロの酒場に こだまし、絶望感を煽った。
「ハァーハァーハァー...お、お前......」
ゼルクの傷は横っ腹に焼き切られたような穴が空いていて、傷口から煙が立ち上っている。
さらに、その傷跡の炎は燃え広がり ゆっくりと命を削っていっている まさに死の崖っ淵に立たされた状態というわけだ。
「フフフフフフフフ...」
腹を押さえたまま動けないゼルクに一歩また一歩と熱の塊と化したエビルが近づいて行く
床には一歩一歩エビルの足型の焼印が押されていって黒く焦げる。
「いくら体術が優れていようとも、やはり
そこは人間だ...脆いもんだ、オレの角がかすっただけで肉が弾けるんだからなあ~」
両腕を失った状態なのでやむおえずエビルは攻撃手段に角を選択した。
魔王のシンボルである角は、魔族の体の中で最も破壊力に優れた器官である。
魔力を体内から放出する役割を果たすためにどの骨よりも硬く進化しており、単純なぶつかり合いなら戦車の装甲にも穴を開けてしまうレベルだ。
そんな、破壊のパワーを少しだけだとはいえ人間がくらってしまってはひとたまりもなく崩れ去る。
ゼルクも例外ではなかった。
「ハァーハァー...エビル、もう.....それ以上
動かない方がいいぞ...」
「なんだと?どういう意味だ?」
「以上だ、もうこれ以上お前に生き残るためのアドバイスはしてやらない...だから...それ以上動くな...」
なんとか意識を気力で繋いでいるゼルクは
エビルを見上げると動かない方がいい...
とだけ伝えそれ以上何も言わない。
ハッタリか?そう考えるがエビルの勘が
ゼルクの眼差しに警鐘を鳴らす。
弱っていても眼には生命のパワーが宿っている そんな眼をした奴には近づいてはダメだと本能が知っている。
無理やり一歩踏み出そうにも本能が体を進ませないのだ。
(ハッタリだ!ハッタリに決まっている!だが.....この眼...何かがヤバイ...!くそッどうする!?こいつはオレに何をしたんだ?
いや、イヤイヤなぜオレが人間1匹にここまで気を使っているのだ⁉︎アホらしい!)
アホらしいと思いながらもゼルクの眼差しをうけてそれ以上前へ踏み出せない
そこでしばらく2人のにらみ合いは続くが
ついにゼルクはしゃがんでいることすらできないほど弱ってしまい床に上半身を崩した。
それを見ると安心したのか「フー...」と
ため息をつき落ち着いた声色で話し出した。
「やはりこの程度か...ハッタリなんぞ使っても数十秒寿命が延びただけ...オレはまだ動かない方がいいかな、ん?どうなんだ...虫ケラよ」
そう問いかけるもうずくまったままゼルクは依然として喋らない。
傷口はどんどん広がっていき とめどなく血が流れ出ている。
「フフフ...そうかそうか、そんなに苦しいか
今楽にしてやろう!」
....................
...............
コツーーン...
コツーーン...
(ああ、まずいな..)
コツーーン...
コツーーン...
(また聞こえ出した...)
コツーーン...
コツーーン...
(“死”の足音が...)
コツーーン.........
.....................
............
(だが!奴は必ず動く!それまでの辛抱だ!)
コッツーーン...
「地獄行き列車一名様ご案内だ!」
ゼルクが夢見心地で死神のお迎えから身を
かわしているその時エビルはついに動く決心をした。
足に魔力を集め、ハッタリだと分かっていても 用心して、一歩を踏み出し その足は床に
無事着地した。
「フン、やはりな...くだらん...実にくだらんな」
そして 足を上げ、まさしく虫を潰すような気持ちでゼルクを見下す。
脆い人間にしてやられた、その思いがまた蘇り ふつふつと怒りを思い出す。
「死ね...」
なんのためらいもなく足を振り下ろす
魔族からすればただの蹴りかもしれないが
死にかけた人間から見るとそれは、迫り来る隕石のような印象を受ける
だが、その瞬間ゼルクは目を開け最後の力を使って横に転がり攻撃を回避した。
エビルの外れた足は床板を踏み抜き、木片が飛び散る
「チッ...まだ動くのか...」
苛立った声を出し、ゼルクが転がった方を見る
「やはり......動いた...な......」
失血状態で顔面蒼白これ以上ないほど状況は最悪だがゼルクの顔には確固たる自信が満ちている。
「フシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ......!」
ゼルクの言葉に反応したのだかしてないのだかわからないがエビルは口からため息とともに高温の蒸気を吐き出した。
そして、身体をゼルクの方にぐるりと向かせる
「知ってるか?『技術』には限界がある...
だがな...それを極めると『技術』はチェーンアップする......!」
それは突然だった、エビルがゼルクの方に向いた瞬間 床がどんどん近づいて来る感覚に襲われる。
いや、落ちて行っているのはエビルの視界の方だった。
「なに!これは⁉︎」
エビルは叫んだ いや、声は出ていない。
視界は真っ白に吹っ飛び次の瞬間には真っ赤な地面に叩きつけられる。
「チェーンアップした.....『技術』は...次の
ステージに移行し...それは『能力』へと力を変える...!」
とぎれとぎれな言葉ではあるが力のこもった声だ
そして、産まれたての羊のようにガクガクと脚を震わせながらゼルクは立ち上がり その足でエビルの元へと近づいて行く。
「俺の『技術』は『飛燕』...そして...『能力』は...『無感覚』...」
ゼルクはエビルを見下ろす
そこには...
「俺に斬られた者は...斬られた事に気づけない...!」
落ちていたのは血が溢れる床に力なく倒れているエビルの体と
それとは対照的に飛び出んばかりに目を見開いているエビルの頭部であった。
口はせわしなくパクパクと開閉を繰り返しているが、喉元から首を切断されているので声は出す事ができない。
ぎょろぎょろ目だけが動く生首は見ていて
とても気分が悪くなる。
「...お前にも...聞こえてるか?...死の...足音が『コツーーン』『コツーーン』ってな...」
一歩また一歩と歩み寄り、その度に足元に
広がったエビルの血溜まりの上でぴちゃりぴちゃりと音を立てた。
『コツーーン』ぴちゃり『コツーーン』ぴちゃり...
ゆっくりとしかし着実に近づいて来る足音はゼルクの体験した死の足音を再現している
変な表現になるが その音には重さを感じる
一歩一歩がエビルの心に重圧としてのしかかって来る。
「いぎィィィィィィイァァァァァ‼︎」
エビルは悲鳴をあげるがそれすらも声として空気に伝わらない虚しく大口をあけているだけだ。
ゼルクはそのおぞましい程に歪んだ頭に足を乗せ、ゆっくりと踏み潰していく
「痛みは感じないはずだ...」
ゼルクの能力『無感覚』は生物から五感を奪う性質 今回は痛覚を奪っている
しかし、当然ダメージは肉体に蓄積されていっており 現にエビルの頭蓋骨はミシミシと
イヤな音を立て 首の断面からは絞ったレモンのように血液が溢れ出て目も当てられない。
そんな作業を全く表情を変えずにやってのけるゼルクの姿と相まってその場は地獄絵図と化す。
「だが...最期の瞬間くらいは...たっっぷり
苦しめ...!」
ゼルクがエビルの頭に全体重をかけると同時に能力を解除する
その瞬間
「や、やめろオオオオオオオオオオ!!!」
耐えきれないほどの苦痛がエビルを襲った
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
言葉にならないほどの苦しみは踏み潰されるまでの0.数秒を何分にも感じさせた
ぶちぶちぶちぶち!
嫌な音を立てながらエビルの顔面は崩壊していく。目が飛び出し、額にはひび割れが浮き出る
そして最後にグッと力を入れると頭部が
スイカのように弾けた 足の裏からなんとも言えない嫌な感覚が伝わる。
床には脳みそやら目玉やらが飛び散り頭痛が起きるほどの血の匂いだ。
「フー...」
割とあっけない最期にゼルクはため息をつくその顔にはスッキリ爽やかだとか後味が悪いだとかいう感じはない20年前にやはりゼルクの感情は死んでしまったのだろうか?
しばらくボー...っとした後、壁に寄りかかるレイヴンの存在を思い出して目をやる
ぼやける視界には細かい表情は映らないが
なにやら黒い塊がニタニタ笑っているのは
なんとなくわかる。
「よ~♪おっさん、これであんたも魔族の間じゃ もうお尋ね者だなぁ。」
「なんだ......と?どういうこ......とぉ......」
ゼルクは脇腹を吹っ飛ばされていたのを忘れていた、痛みの無いようにあらかじめ能力で自分自身の痛覚を奪っておいたようだ。
足で踏ん張るのも もう限界だ、世界が二転三転した後真っ白に染まる。
(ちくしょー、情けねぇ...俺は魔族1匹倒して終わりの人生だったのかよ?)
無念を胸の中で唱えると、糸の切れた人形のように床にくずれた。
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