世界を半分やるから魔王を殺れ

KING

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第33話「会議は恐るる、されど臆さず」

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一人の魔族が重たく真っ赤な扉を開ける
一歩中に踏み入るそこは会議室のような部屋だ しかし、異様に広い 向こう側に見える扉が小指の爪のようだ
その無駄に広い部屋の真ん中には11角形の形をした机が置かれており全体の飾り気のなさと相まって机だけが浮いた印象を受ける。
見ると、11ある席の一つに黒髪でひたいに一本角を生やした男が座っていた。顔の右半分には血管のような見た目をした機械が装着されている。
不機嫌そうに腕を組んで腕時計を確認すると今来たばかりの魔族に視線を向けた。
「ネクスト2分遅刻だ」
「ん、悪いなノヴァ カナダまで遊びに行っててね 急いで帰ってきたんだけど」
ネクストと呼ばれた魔族は長く伸ばした髪 と、いうより切るのをめんどくさがった結果伸び放題になったといった感じの銀髪をいじりながら 悪びれる様子もなく部屋を歩いて椅子に腰かけた。
「急いでも遅刻してたら意味がない」
「大目に見てよ、兄弟じゃないか」
ふんわりと感情のこもらない声で言いながら ネクストはキョロキョロと周りを見渡した。
「なあ兄さん、父さんとネメシスは?」
それを聞かれてため息をついた。
「さあな、ネメシスのやつはお前よりガサツで雑な性格だし 父さんは更にネメシス以上にテキトーな性格だ 時間通り来ることなんて期待してないさ」
几帳面な性格であるノヴァは期待してないと言いつつも時間を守らない二人にイラついていた。
「ここに集まれって言った父さん張本人が来てないって笑える話だね」
ネクストは一人でケラケラと笑うが ノヴァは全く意に反さないようにチラチラと時計ばかり気にしている。
「それにしても さあ・・・ノヴァ、レイヴン兄さんに戦いを挑んで無様にも取り逃がしたって本当かい?」
気の抜けたその言葉を聞いた途端 ノヴァは大理石の床を踏みつけ 目を剥き ネクストに無表情で凄んでみせた。
「無様だと?ネクスト 口に気をつけろ」
さっきまでのイライラとは全く別物の忿怒
その怒りは空間を揺らした。比喩ではなく現実で それも肌で感じられるほどの揺れだ。
「許してよ 兄弟だろ?」
魔界随一の実力者の怒りを目の当たりにしてもネクストの表情はピクリとも動かない
ノヴァは椅子から浮かせた腰を下げると眉間にしわを寄せる空間の揺れも止まった。
それは、ネクストを許したからではなく新しい魔力の出現を確認したからだ。
ネクストも勘付く
「チッ 言いたいことはまだあるが・・・遅刻魔が来たな・・・」
ノヴァがそう言うとこの殺風景な大部屋の熱が肌で感じられる程上昇した。
「うん、姉さんの到着だ」
ネクストが飾りっ気のない壁に目をやるとゴキンという 分厚いものが砕ける音と共に天井まで届く亀裂が走った、壁の裂け目から静電気のような魔力の光が漏れ出している。
そして、脆くなった壁を蹴破って金髪の魔族が悠々と部屋に入ってきた。
「ふ~、ギリチョンでセーフ」
「10分の遅刻だ馬鹿め」
アグレッシブな方法で入室してきた魔族は女であった。
彼女は魔王の子の中で紅一点 唯一の女性
長女であり3番目の兄弟 魔界では【天罰を下す者】と呼ばれ、その名はネメシス。
切れ長の目に緑色の瞳 そして長いマツゲ 筋の通った鼻 なんとなくレイヴンに似た顔立ちをしている。
左の前髪を長く伸ばし右側の頭は刈り上げという王族の女性らしからぬワイルドな風貌
身体にぴったりと張り付き、大きな胸部を強調するようなタンクトップを身につけ、両耳に稲妻を模したイヤリング 胸元にはドクロのネックレスが光り 腰にはターバンのようなベルトがまかれている。
そして、最も特徴的なのは上に向かって生える稲妻のように曲がった角だ
基本的には まっすぐ または、少し弧を描く程度のこの器官だが彼女の角はカクカクに曲がって生えていた。
「やあ、姉さん何してたの」
全く力の抜けた声を出すネクスト
溶けた餅のように椅子の上でダランとしている。
「イタリアのカレシとデート♡楽しくってすっかり会議の予定を忘れてたわ」
転がる瓦礫を蹴飛ばしながら自分の席に向かう。
席に着くと手鏡を取り出して髪を整えだした。
「パパは?」
ネメシスがまつげを巻きながら2人に聞く
「さっきから信号を送ってるが返信がない」
ノヴァはさっきからしきりにドクロの端末をぽちぽちしている。
「そういや おれ ここ数年父さんの顔見てないや」
ボサボサの長髪を弄びながらネクスト
「神出鬼没な人だ、仕方がない多少強引だが僕が合図を送る」
ノヴァはそう言うと席を立ち、背伸びをして体の節々をほぐした。
「お前らなら大丈夫だろうが、一応防御しておけ」
「何やんのかしらね」
「さあ?想像もつかないや」
そしてそれを傍観する2人
ネメシスはメイクの続きを、ネクストは興味なさげに机に肘をついている。
「はぁああ・・・」
目を瞑り、ノヴァは口から漏れ出す重低音の声を発しながら角から静電気のような魔力放つ、その火花は腕を伝わり胴を通過し爪先まで駆け巡る、魔力が全身を覆った。
黒く光る魔力は次第に鋭さを帯び、風を切る音を立て始めた。
時と共に魔力の密度は高まっていく凝縮されたパワーはみるみる限界値まで登り詰め、空間を捻じ曲げ始める、そしてノヴァが目を開くと同時に瞳から火花が吹き出て・・・
「爆ぜろ」
力が爆発した。
決壊した魔力はすぐに部屋を埋め尽くす
その圧力はさっきネメシスが開けた大穴から滝のように溢れ出て それだけに飽き足らず部屋の両端に建てつけられた大きな扉を根こそぎ吹き飛ばし、廊下を侵す
窓がその力に耐えきれず豪華なステンドグラスが割れ弾け飛ぶと屋外に魔力が吹き出る。
ノヴァの魔力は城を中心に柱のような形をして天空に突き刺さった。
「相変わらずの底なしパワーね」
ネメシスの手に持っている手鏡および化粧品が今の圧で全て破損していた。
「お前もやろうと思えば出来るだろう?」
「髪型崩れるから嫌」
と言いつつもあの爆弾のような魔力の中でネメシスの髪型は少しも崩れていない、隣でうつらうつらしているネクストも全く影響を受けていなかった。普段から体を覆っている魔力の防壁があの力から身を守ったのだ。
並みの魔族ならいくら力を張っていても壁に叩きつけられたであろう程のパワーを意識せずとも防げる、2人の魔力も大概ノヴァと張っていた。
「まあ、これだけやれば父さんも気づくはずだ」
ノヴァが力を爆発させたのは魔王を呼び起こす為だ なんとも壮大な目覚まし時計だが、あの魔力は空間を伝って全世界を駆け巡った。全世界の生物が何らかの違和を気取っただろう。
3人が魔王の登場を待つその時、魔力の爆発の中ヒビ一つ入らなかった11角の机の席に1匹の虫が天井から落ちてきた。
「あ、来たね」
真っ先に見つけたのはネクストだった。
それを皮切りに真っ黒な蜘蛛が一斉に現れる
壁の穴や隙間 換気口などから無数に湧いて出てくる。
「うげ~気持ち悪っ!アタシこの能力嫌いだ」
ネメシスは椅子に足を上げて体育座りで虫の群れから非難する
ノヴァは虫を踏まないよう気をつけながら自分の席に戻ると虫が集結していくのを見守る
ネクストもボ~っとその様を眺めていた。
虫の数はざっと数万匹
一つの席に集まり、人の形を構築していく。
「ザーザーザーサー・・・ぁ・・・あ・・・あああ~」
その虫が寄り集まってできた人形の顔に唇が生えてきて声を発した。
最初はラジオの砂嵐のような雑音が大きかったが 次第に声がクリアになっていく。
「な~んだ、今回は父さん本人が来たんじゃないのか」
がっかりだ、という表情を浮かべてネクストが呟いた。
「ふふふふふ、まあ許せよネクスト 魔王といえど予定を失念して遊びに行ってしまう事もある 今ちょっとカジノで勝てそうな気がするから手が離せないんだ」
「僕はこれまで156年生きてきて父さんが予定を守ったところを一度も見た事がないんですが」
「揚げ足をとるなよノヴァ」
「アハハ 息子に怒られてやんの~」
「うるせえネメシスお前はその辺の男たぶらかしてないで早くちゃんとしたやつと結婚しろ」
「なんでアタシだけ逆に怒られんのよ」
黒塗りのマネキンのような人型は唇だけの顔で表情豊かに言葉を発す。
「そうだ、ノヴァお前許可無しに【魔力抑制装置】外しただろう」
「すみません・・・今は新しいのを作り直して着用していますが」
頬の機械を撫でる
魔力抑制装置とは毛細血管に食い込み特殊な周波数の電波を送ることによって血液を伝い、心臓の動きを抑制する小型のペースメーカーのような機械だ
魔力の出所は心臓・・・心臓から血液を伝って脳に送られた魔力が角で増幅されて放出されるので、そもそもの発生源である心臓の動きを抑制すれば魔力の出力を自由に操れる。
「全開にしたお前の能力は星を壊しかねない 気をつけろ」
「いや、それよりも・・・今日皆を集めた理由はなんなんですか?」
ノヴァが話を本題に戻した。
「おっと、そうだった」
魔王はそれに反応すると 正面に向き直り 机に肘をつき顔の前で手を組む それを見て3人も正しい姿勢で椅子に座り、意識を魔王の方へ向けた。
「今日はお前達の意思確認をしておこうと思ってな」
「それはどういう」
「ああ、お前たちの中でこれからレイヴンを倒しに行こうと思っている奴がいるかどうか それが聞きたい」
長男の名に全員が反応する、特にノヴァが一番敏感に反応していた。
「おれはいいよあっちが魔界に近づいてくるまで手を出さない 魔王になる気もあんまりないし」
「アタシはノヴァが行くなら行こうかな」
2人にやる気は見受けられない(特にネクスト)
現在魔界では次期魔王を決める戦いが始まっている、選挙戦のようなものだ。
魔界での政治的な動きや 国民からの信頼がこの魔王戦で大きく関わってくる
そして、その選考会の規定に魔王が一つボーナスポイントを付け加えた。それが【反逆者レイヴン】の首である
レイヴンを殺せばポイントを大きく加算するそんなルールを付け加えたのだ。
そのポイントを勝ち取れば圧倒的政治力、戦闘力、カリスマ性を誇るノヴァを実力的に負けている者でも出し抜ける
だが、ポイントを手に入れるためレイヴンと戦い これまで何人もの戦士が返り討ちにあっていた。
しかし、ポイント上位に入る3人はそんな危険を冒す必要は無く積極性がほとんどない。
「ノヴァ、お前はどうするんだ?」
聞かれてすぐ考えをまとめ結論を口に出す。
「僕はレイヴンの実力を図れただけで充分、もうこちらから手向かう理由が無くなりました」
「・・・誰も行かないというわけだな」
人型はそれを確認すると牙のない口でニヤリと笑った。
「それなら問題なく殺し屋を向かわせられるな」
「殺し屋?」
聞きなれないワードをノヴァが聞き返す。
ノヴァは、いやこの場にいる魔王の子達は殺し屋という言葉を知ってはいたが存在しない物だと考えていた。
「ああ、お前達にはおとぎ話だろうがな」
魔族同士の戦いというものは相性によるものが大きく 相性次第では格下が勝つことも多いにあり得る。
殺し屋になるにはそんなジャンケンのような賭けは一切許されない、どんな能力相手にも【万能】且つ【瞬殺】できる能力でないといけないのだ・・・つまり不可能
殺し屋に依頼が来る程の相手となるとそれだけ強い相手という事、ノヴァの才能レベルを持つ者でない限り上級魔族以上の相手を叫び声も上げさせず殺すのは無理だ。しかも殺し屋ならばそれを秘密裏にやらなくてはならない、尚の事無理だ。
もしもそんな人材がいるならば 既に魔王軍の幹部として取り込まれている事だろう。
だが、魔王の分身は不敵に笑う
「ふふふ、嘘じゃないぜ?魔族は広く深くそして可能性に満ちている・・・神の気まぐれか運命の不具合か、魔王の血を持たずとも特級魔族クラスの力を持つ者がいる」
その場にいる3人が、ネクストでさえその話に耳を傾けた。
「束縛されることを嫌い、魔王軍への誘いをメッセンジャーの殺害という方法で断り続けてきた強者がいるのだ」
期待に乾いた喉をゴクリと鳴らす。
「そいつが殺し屋・・・と?」
その言葉に人型はさらに口の側を吊り上げて笑んだ。
「いいや、【そいつら】だ」
その言葉にその場の雰囲気はぐっと引き締まった。
通常 特級魔族は魔王の子供だけが持つ血の才能だが特別な生まれでもなくその才を持ち、その力を商売にしており 更に裏の世界とも通じているはずの魔王の子達でさえ知らない
そのディープな存在は若き魔族達の考え方にとって革命的であった。
「ふぅ~ん、パパは物知りね」
「へへっ照れるじゃねえか」
娘の褒め言葉に魔王というより普通の父親としてのリアクションだ。
「それで、その殺し屋とやらは何人なんですか?」
一瞬和んだ場の雰囲気にノヴァが冷を入れる。
「3人だ、殺し屋達の正体をバラさない事を条件にレイヴンに200億その仲間に50億の懸賞金をかけて雇った それぞれが競ってターゲットを狙うことだろう」
「では今そいつらはどこに」
「もう向かっているよ、最後に目撃した場所が北京だという情報を伝えたらすぐ魔界を発って行った せっかちな奴らだ」
それを言い終わると人型の一部がぱらりと崩れ落ちて虫の形に戻る
そいつは走って壁の穴から外へ出て行った。
「じゃあ、確認しておきたいこと事は言ったからもうこの分身は本体に戻すぞ」
どんどん細かく分かれてあらゆる隙間から本体である魔王の元に魔力達は帰っていく。
「最後に一つ聞きたいことが」
「なんだ?」
ノヴァが声をかけると人型の分解は中途半端なところで止まった、胸像のような姿のまま宙に浮いている。
「レイヴンの奴が魔界を裏切った理由は 父さんがやると言っていた【最後の仕事】だと聞いたんですが・・・一体父さんは何を行おうとしているのですか?」
半壊状態のまま宙に静止する人型は黙り込んだ。
しかし、答えに困っているというよりも答える気が最初からない、という感じだ。
「・・・1週間後 つまり【次期魔王決定】の日まで待て、全てを明かす」
そう言って人型は完全にバラける
「な・・・!質問の答えになってな・・・」
納得のいかない答えにノヴァは空間を封じて父の通信能力を閉じ込めようとした
その時・・・
「親の言うことを聞く良い子になれよ」
耳元から声が聞こえた
地獄の奥から現れた悪魔のような深く暗い言葉が耳のすぐそばで・・・ゆっくりと首を曲げて見ると肩に1匹の虫が乗っていた そいつが耳に囁きかけているのだ。
「あくまで話す気は無い・・・と言うわけですね?」
「ああ、お前にまで【反逆者】になられちゃ困るからな」
引っかかる言い方をした魔王の声
肩に乗っかるその違和感に また聞き返そうとしたが、どうせ返答など望めそうに無い。
肩に留まる魔王の意思・・・言葉は通じるが意思の疎通が出来ない、お互いが違う世界を見ているような そんな感覚だ。
そのどこにも自分の意思を伝えられない遣る瀬無い気持ちで虫を摘まみ取ると
「分かりました・・・なら、もういいです」
指先に力を入れ、プチっと圧殺する。
案外呆気なく潰れた虫は闇のエネルギーとなって空気中に蒸散していった。
「あ~あ、そんなことしたらパパ怒らせるわよ」
後ろからネメシスが煽ってくる。
それにノヴァは苛立ち半分に応じた。
「いいんだ あれ以上話していれば多分喧嘩になる・・・そうなれば魔界が壊滅していた」
思い通りにいかないこと これはノヴァが一番嫌うことだ
考えた通りに自分が動くのは当然の事、相手が自分の思惑通りに動かなければ気が済まない。なので予定を守らないネメシスやネクスト 自分勝手で正しさよりも楽しさを選ぶ非合理的思想のレイヴンや魔王
我の強い魔族の王者に囲まれてノヴァは最近しょっちゅう腹を立てていた。
「ん?あれ、父さんの分身は?」
あくび混じりの声がした・・・ネクストだ。
「寝てたのか」
「・・・話が長いんだよ」
そう言いネクストは席を立つ
「もう話は終わったんでしょ?じゃあ おれは一旦部屋に戻るよ」
自分のベッドが恋しくなったのか硬い椅子から腰を上げ、背伸びして扉のない出口から退室していく。
「アタシもまた出かけようかな、今度はブラジルのカレシと」
そう言うや否やネメシスの身体が発光し、稲光を散らす そして、雷の速度で窓から飛び出していった。全ては一瞬の出来事であった。
「全て僕の考えの中で動けば良いんだ・・・なら、やる事は一つか・・・?」
そうして、部屋に1人残されたのはノヴァ1人 静かで殺風景な部屋にひとりごちる
魔王の口から聞いた【殺し屋】【反逆者】の重要なワード
特にレイヴンが魔界を裏切った要因であろう 魔王最後の仕事が特に心に影を残した。
崩壊した部屋の中、ただ1人考える
「ああ、仕方がないな」
だが、何か一つの答えを導き出したようだ。
「・・・いいだろう・・・受けて立とう、我が父 魔王ラストよ!」
ノヴァの周りを不穏なエネルギーが取り巻く
魔力の影響を受け、目が赤黒く光り 角は更に血のような火花を散らす
不気味なその姿はまるで鬼・・・
「レイヴンにも立ちはだかり、貴方にも立ち向かおう・・・【反逆者】に次ぐ第三勢力【超新星】として真実を暴いてくれる!」
乱暴な口調とは裏腹に表情は牙を剥いての笑顔
今、この宣言で彼が最も過酷な道を選んだはずだ
だが、激しい戦いに身を置く事 それは魔族の最も強い【闘争欲求】を満たすと言う事だ
脳髄が喜び脳汁が溢れる
勝算のつかない戦いへの挑戦を心から楽しんでいた。
「フンッ!」
拳を大きく振り上げ乱暴に卓上へ叩きつける。
城中に響くような衝撃で11角形の机の中心に円い穴が開いた。
穴は静電気を帯びて広がって行く・・・例によってそこに覗くのは果てのない宇宙空間 ノヴァはそれに躊躇いもなく飛び込んだ。
一体どこへ向かったのか、それは不明だが
ノヴァはレイヴンとの敵対を続けながらも魔王の秘匿さえも狙う。

レイヴン達に向けられる殺し屋達
暗躍するノヴァ
そして、未だ謎多きネクストとネメシス
悪しき運命の歯車はいったどのように世界を狂わせるのか
または、全てが魔王の掌の上で回っているだけなのかもしれない。

To Be Continued→
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