Lost Chaos〜本当の英雄とはなんなのか?〜

フライハイト

文字の大きさ
9 / 18
第零章

精神世界

しおりを挟む
空は陽の光が差し込み透き通った青い空が広がっていた。

あまりにも綺麗に思えたためしばらく見惚れていた。

「空ってこんなにも綺麗だったんだな、、」

そして視線を下ろした次の瞬間、僕は我が目を疑う。

「あれ?、魔物の亡骸はどこへ行ったんだ!?」

先程まで一面が魔物の亡骸で埋め尽くされていたはずなのにそこには亡骸など一つも無くただただ草原が広がっていた。

あまりにも異常な光景に僕は息を呑み立ち尽くしていると、

「ふーん、貴方が新しい主人だね」

突然背後から声をかけられた。僕はすぐさま後ろを振り返る。

するとそこにいたのは透き通る黄色の髪の色をしていて黒い瞳をした可憐な若い女性がいた。

「君は、誰だ?」

そう問いかけた僕に女性は笑顔してこっちに近づいてくる。

もちろん僕は警戒をした。

「そんなに警戒しなくていいよ、ここは君の精神世界、私は貴方に危害を加えたりしない。」

僕はその言葉に悪意を感じず警戒を解く。

そしてある違和感に気づく。

僕は左腰を見る、するとそこには差さっていた筈の宵月が亡くなっている。

「あちゃーバレちゃったか。」

するとすぐそこまできていた女性が首を傾げ何かがっかりしたような表情をしていた。

「君は、もしかして、、」

「そう私は妖刀宵月」

優しいそよ風が吹き、しばらく沈黙の時間が続く。

そして僕の方から口を開く。

「なぁ、妖刀って一体なんなんだ?魔剣とは何が違うんだ?」

僕は彼女に問う、魔剣よりも強大な力を持つ妖力とはなんなのかと。

そして、彼女は身体を横に向け手を後ろで組む。

「私たち妖刀は魔剣とは根本的に違う。魔剣は魔力を吸い力を発揮するけど妖刀は妖力を吸い力を発揮するの。」

それを聞いた僕は右手で顎を掴み考える。

つまり魔剣と妖刀は使う力の源が全くの別物って事か、というか妖力とは一体なんだ?

「妖力ってのはね言い換えると生命力みたいなものなの。この世界の生物たちは空気中の魔素を体内に吸収し妖力と魔力の2種類のエネルギーに変換するの。大半の人間は全て妖力に魔素を使い尽くしてしまうから魔力を持たないんだけど」

宵月は丁寧に僕に教えてくれた。僕はそれをなるほどと思いながら聞いていた。

「なるほど、よく分かったよ。」

疑問は全て解けた、、と思ったけどまだ何か忘れていふような感じがしていた。

「今度はこっちから質問させてもらうわね。」

何を忘れているのか考えていると宵月から質問された。

「貴方って本当に人間?いや、半分は人間だね、何か他に混じってるね。」

まさかの予想外の質問で少し僕は焦る。額から汗が頬を伝い流れる。

どうやらバレているようだ隠す理由もないため僕は彼女に打ち明ける。

「よく分かったね、そう僕は吸血鬼の怪眼を持っている半分は吸血鬼さ。」

僕は右眼に集中を向ける。

すると右眼は紅蓮に染まる。

その瞬間、宵月は驚いたような表情を浮かべる。

「これは珍しいわね。怪眼を開眼する者はかなり希少、私も見た回数はごく少ないわ。(なるほどこれが原因か)」

「ん、何か言った?」

「ううん、何でもない」

何か最後に言っていたような気がするが彼女は両手を振りそう言った。

僕は首を傾げ疑問に思ったけどそんなことはどうでも良くもう一度僕は彼女に問う。

「それはそうと妖刀は妖力を使うんだろ、妖力が生命力なら全て使うとどうなるんだ?」

妖力が生命力と彼女は言っていた。

なら使いきるといったいどうなるのか、僕は嫌な予感がしていた。

「死ぬわ」

「なっ!」

なんてことだ妖刀を使う事がそんなにも危険なことだとは思わなかった。 

こんなの気軽に使えるわけがない。

「でも貴方なら大丈夫、最悪でも死ぬことはないわ。だって貴方、吸血鬼だもの心臓が潰れない限り死ぬことはないわ。でも妖力が切れたら身体を動かせなくなるでしょうけど。」

僕はホっと安心する。そして次の瞬間、空にビリッと亀裂が出来た。

「なんだ!?」

「あー、もう時間みたい。最後に貴方に聞きたい事があるの。」

そう言ってる間にも空の亀裂はどんどん広がっていく。

僕はその光景に衝撃を受けながら彼女に何を聞きたいのか問う。

「なんだ?」

「貴方は大切な人を失ったことはあるかしら?」

彼女の質問はそんなものだった。僕の大切な人、、、

「ああ」

「そう、貴方なら弟を任せてもよさそうね。これからも弟に悩まされるかもしれないけどよろしく頼むわね」

そして世界が崩れ始める。彼女との距離がどんどん離れていく。

「まて、弟って宵闇のことか?」

僕は必死に宵月に手を伸ばしてそう叫ぶが答えを聞く前に世界は完全に崩壊してしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う

なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが

ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。

処理中です...