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第零章
精神世界
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空は陽の光が差し込み透き通った青い空が広がっていた。
あまりにも綺麗に思えたためしばらく見惚れていた。
「空ってこんなにも綺麗だったんだな、、」
そして視線を下ろした次の瞬間、僕は我が目を疑う。
「あれ?、魔物の亡骸はどこへ行ったんだ!?」
先程まで一面が魔物の亡骸で埋め尽くされていたはずなのにそこには亡骸など一つも無くただただ草原が広がっていた。
あまりにも異常な光景に僕は息を呑み立ち尽くしていると、
「ふーん、貴方が新しい主人だね」
突然背後から声をかけられた。僕はすぐさま後ろを振り返る。
するとそこにいたのは透き通る黄色の髪の色をしていて黒い瞳をした可憐な若い女性がいた。
「君は、誰だ?」
そう問いかけた僕に女性は笑顔してこっちに近づいてくる。
もちろん僕は警戒をした。
「そんなに警戒しなくていいよ、ここは君の精神世界、私は貴方に危害を加えたりしない。」
僕はその言葉に悪意を感じず警戒を解く。
そしてある違和感に気づく。
僕は左腰を見る、するとそこには差さっていた筈の宵月が亡くなっている。
「あちゃーバレちゃったか。」
するとすぐそこまできていた女性が首を傾げ何かがっかりしたような表情をしていた。
「君は、もしかして、、」
「そう私は妖刀宵月」
優しいそよ風が吹き、しばらく沈黙の時間が続く。
そして僕の方から口を開く。
「なぁ、妖刀って一体なんなんだ?魔剣とは何が違うんだ?」
僕は彼女に問う、魔剣よりも強大な力を持つ妖力とはなんなのかと。
そして、彼女は身体を横に向け手を後ろで組む。
「私たち妖刀は魔剣とは根本的に違う。魔剣は魔力を吸い力を発揮するけど妖刀は妖力を吸い力を発揮するの。」
それを聞いた僕は右手で顎を掴み考える。
つまり魔剣と妖刀は使う力の源が全くの別物って事か、というか妖力とは一体なんだ?
「妖力ってのはね言い換えると生命力みたいなものなの。この世界の生物たちは空気中の魔素を体内に吸収し妖力と魔力の2種類のエネルギーに変換するの。大半の人間は全て妖力に魔素を使い尽くしてしまうから魔力を持たないんだけど」
宵月は丁寧に僕に教えてくれた。僕はそれをなるほどと思いながら聞いていた。
「なるほど、よく分かったよ。」
疑問は全て解けた、、と思ったけどまだ何か忘れていふような感じがしていた。
「今度はこっちから質問させてもらうわね。」
何を忘れているのか考えていると宵月から質問された。
「貴方って本当に人間?いや、半分は人間だね、何か他に混じってるね。」
まさかの予想外の質問で少し僕は焦る。額から汗が頬を伝い流れる。
どうやらバレているようだ隠す理由もないため僕は彼女に打ち明ける。
「よく分かったね、そう僕は吸血鬼の怪眼を持っている半分は吸血鬼さ。」
僕は右眼に集中を向ける。
すると右眼は紅蓮に染まる。
その瞬間、宵月は驚いたような表情を浮かべる。
「これは珍しいわね。怪眼を開眼する者はかなり希少、私も見た回数はごく少ないわ。(なるほどこれが原因か)」
「ん、何か言った?」
「ううん、何でもない」
何か最後に言っていたような気がするが彼女は両手を振りそう言った。
僕は首を傾げ疑問に思ったけどそんなことはどうでも良くもう一度僕は彼女に問う。
「それはそうと妖刀は妖力を使うんだろ、妖力が生命力なら全て使うとどうなるんだ?」
妖力が生命力と彼女は言っていた。
なら使いきるといったいどうなるのか、僕は嫌な予感がしていた。
「死ぬわ」
「なっ!」
なんてことだ妖刀を使う事がそんなにも危険なことだとは思わなかった。
こんなの気軽に使えるわけがない。
「でも貴方なら大丈夫、最悪でも死ぬことはないわ。だって貴方、吸血鬼だもの心臓が潰れない限り死ぬことはないわ。でも妖力が切れたら身体を動かせなくなるでしょうけど。」
僕はホっと安心する。そして次の瞬間、空にビリッと亀裂が出来た。
「なんだ!?」
「あー、もう時間みたい。最後に貴方に聞きたい事があるの。」
そう言ってる間にも空の亀裂はどんどん広がっていく。
僕はその光景に衝撃を受けながら彼女に何を聞きたいのか問う。
「なんだ?」
「貴方は大切な人を失ったことはあるかしら?」
彼女の質問はそんなものだった。僕の大切な人、、、
「ああ」
「そう、貴方なら弟を任せてもよさそうね。これからも弟に悩まされるかもしれないけどよろしく頼むわね」
そして世界が崩れ始める。彼女との距離がどんどん離れていく。
「まて、弟って宵闇のことか?」
僕は必死に宵月に手を伸ばしてそう叫ぶが答えを聞く前に世界は完全に崩壊してしまった。
あまりにも綺麗に思えたためしばらく見惚れていた。
「空ってこんなにも綺麗だったんだな、、」
そして視線を下ろした次の瞬間、僕は我が目を疑う。
「あれ?、魔物の亡骸はどこへ行ったんだ!?」
先程まで一面が魔物の亡骸で埋め尽くされていたはずなのにそこには亡骸など一つも無くただただ草原が広がっていた。
あまりにも異常な光景に僕は息を呑み立ち尽くしていると、
「ふーん、貴方が新しい主人だね」
突然背後から声をかけられた。僕はすぐさま後ろを振り返る。
するとそこにいたのは透き通る黄色の髪の色をしていて黒い瞳をした可憐な若い女性がいた。
「君は、誰だ?」
そう問いかけた僕に女性は笑顔してこっちに近づいてくる。
もちろん僕は警戒をした。
「そんなに警戒しなくていいよ、ここは君の精神世界、私は貴方に危害を加えたりしない。」
僕はその言葉に悪意を感じず警戒を解く。
そしてある違和感に気づく。
僕は左腰を見る、するとそこには差さっていた筈の宵月が亡くなっている。
「あちゃーバレちゃったか。」
するとすぐそこまできていた女性が首を傾げ何かがっかりしたような表情をしていた。
「君は、もしかして、、」
「そう私は妖刀宵月」
優しいそよ風が吹き、しばらく沈黙の時間が続く。
そして僕の方から口を開く。
「なぁ、妖刀って一体なんなんだ?魔剣とは何が違うんだ?」
僕は彼女に問う、魔剣よりも強大な力を持つ妖力とはなんなのかと。
そして、彼女は身体を横に向け手を後ろで組む。
「私たち妖刀は魔剣とは根本的に違う。魔剣は魔力を吸い力を発揮するけど妖刀は妖力を吸い力を発揮するの。」
それを聞いた僕は右手で顎を掴み考える。
つまり魔剣と妖刀は使う力の源が全くの別物って事か、というか妖力とは一体なんだ?
「妖力ってのはね言い換えると生命力みたいなものなの。この世界の生物たちは空気中の魔素を体内に吸収し妖力と魔力の2種類のエネルギーに変換するの。大半の人間は全て妖力に魔素を使い尽くしてしまうから魔力を持たないんだけど」
宵月は丁寧に僕に教えてくれた。僕はそれをなるほどと思いながら聞いていた。
「なるほど、よく分かったよ。」
疑問は全て解けた、、と思ったけどまだ何か忘れていふような感じがしていた。
「今度はこっちから質問させてもらうわね。」
何を忘れているのか考えていると宵月から質問された。
「貴方って本当に人間?いや、半分は人間だね、何か他に混じってるね。」
まさかの予想外の質問で少し僕は焦る。額から汗が頬を伝い流れる。
どうやらバレているようだ隠す理由もないため僕は彼女に打ち明ける。
「よく分かったね、そう僕は吸血鬼の怪眼を持っている半分は吸血鬼さ。」
僕は右眼に集中を向ける。
すると右眼は紅蓮に染まる。
その瞬間、宵月は驚いたような表情を浮かべる。
「これは珍しいわね。怪眼を開眼する者はかなり希少、私も見た回数はごく少ないわ。(なるほどこれが原因か)」
「ん、何か言った?」
「ううん、何でもない」
何か最後に言っていたような気がするが彼女は両手を振りそう言った。
僕は首を傾げ疑問に思ったけどそんなことはどうでも良くもう一度僕は彼女に問う。
「それはそうと妖刀は妖力を使うんだろ、妖力が生命力なら全て使うとどうなるんだ?」
妖力が生命力と彼女は言っていた。
なら使いきるといったいどうなるのか、僕は嫌な予感がしていた。
「死ぬわ」
「なっ!」
なんてことだ妖刀を使う事がそんなにも危険なことだとは思わなかった。
こんなの気軽に使えるわけがない。
「でも貴方なら大丈夫、最悪でも死ぬことはないわ。だって貴方、吸血鬼だもの心臓が潰れない限り死ぬことはないわ。でも妖力が切れたら身体を動かせなくなるでしょうけど。」
僕はホっと安心する。そして次の瞬間、空にビリッと亀裂が出来た。
「なんだ!?」
「あー、もう時間みたい。最後に貴方に聞きたい事があるの。」
そう言ってる間にも空の亀裂はどんどん広がっていく。
僕はその光景に衝撃を受けながら彼女に何を聞きたいのか問う。
「なんだ?」
「貴方は大切な人を失ったことはあるかしら?」
彼女の質問はそんなものだった。僕の大切な人、、、
「ああ」
「そう、貴方なら弟を任せてもよさそうね。これからも弟に悩まされるかもしれないけどよろしく頼むわね」
そして世界が崩れ始める。彼女との距離がどんどん離れていく。
「まて、弟って宵闇のことか?」
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