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謎の美少女芸能界事件簿 2章
夜遅い時間に
しおりを挟む夏樹「なんか話が湿っぽくなっちゃった。」
「もうこの話は終わりっ!」
夕理「う・・うん・・・」
夏樹「なんか・・お腹空かない?」
「・・っと思ったらもうこんな時間。」
時計を見ると夜の9時をまわっていた。
夏樹「お腹空いたでしょ?」「なんか作るね。」
ソファーから立ち上がりカウンター式のシステムキッチンに向かう。
冷蔵庫を開けながら「・・・あっと・・・大したものは入ってないね・・・。」
夕理「夏樹ちゃん。私が作るよ。」
後ろから声を掛ける。
夏樹「えっ?・・夕理、料理できるの?」
夕理「よく作っていたから得意だよ。」
夏樹「じゃあ作って貰おうかな。」
夕理が服の袖を捲る。
夏樹「何を作ってくれるの?」
夕理「カップラーメン♪」
近くに置いてあったカップラーメンを手にしてニコヤカに答える。
夏樹「・・・・」
夕理「・・・・」
夏樹「ハァ~。」
「今どき・・・そういうジョーク言う人いないよ。」
目を細くしてため息をつく。
夕理「・・・・」
肩を竦めて少し後悔する。
夏樹「・・・夕理・・・あんた・・・マネージャーに洗脳されたね。」
「そんなジョークを言える子じゃなかったのに・・・。」
小馬鹿にしたような態度で夕理に近づく。
夏樹「もしかして・・・熱でもあるんじゃないの?」
熱を測る仕草で夕理の額に手を当てる。
夏樹にとって夕理がこういうジョークを言うこと自体考えられないことだった。
夏樹「私はカップラーメンでもいいけどぉ~。」
夕理からカップラーメンを取り上げるとCMを真似するようにおどけてみせる。
夕理「す・・直ぐ作るね。」
照れながら冷蔵庫の中から余っている野菜を手に取っていく。
夕理が在り合わせの材料で手際よくタラコのスパゲッティと野菜スープを作りテーブルに並べる。
夏樹「へぇ~~。」「美味しそうだね。」
夏樹が先に食べ始める。
夕理「・・・・」
夏樹「・・・不味い。」
夏樹が顔をしかめる。
夕理「えっ!」
夏樹「プッ。」「ジョーダンだよ。」「さっきのお返し。」
夕理「・・・いじわる・・・」
夏樹「凄く美味しいよ。」
夕理((ホッ!))
☳・・・ゲラゲラゲラ~☳
☳いったぁ~い。嘘じゃないよぉ~☳
夕理が料理している間に夏樹が点けていたTVから聞き慣れた声がする。
夏樹「あれっ!」「留奈が出ているよ。」
夏樹と夕理は流れているTVに目を移す。
夏樹「ふう~~ん。こういうのにも出てるんだぁ。」
留奈がお笑い芸人と一緒にバラエティ番組に出演していたが司会者に小突かれて弄られていた。
夏樹「留奈のソロの曲、聴いてみたけど・・・いまいちなんだよね。」
夕理「・・・・」
夕理はパスタをフォークでグルグル回しているが口に運んでいない。
夏樹「それに・・・ピアノで誤魔化しているけど歌はそんなに上手くないんだよね。」
留奈は「涙のエピソード」というタイトルの曲でソロデビューすることが決定している。
しかしCD発売前に得意のピアノを弾きながら歌を披露したがパッとしない印象が強く
留奈のイメージに合っていない感じであった。
またスローな曲調のため余計に歌唱力が求められるが上手く歌えこなせていなかった。
夏樹「どうしてこんなことになっちゃったんだろ・・・。」
「私が言うのもなんだけど・・・3人のときはクオリティが高かったよね。」
「まぁ~ほとんど夕理の歌唱力が高いからだけど・・・」
夕理「2人の楽器演奏の技術も凄いよ。」
「私は楽器が弾けないから・・・羨ましいの。」
夏樹「そう言ってくれると嬉しいんだけど・・・。」
夕理「大丈夫だよ。」
夏樹「え?」
夕理「留奈ちゃんと一緒にまた歌えるよ。」
夏樹「・・・そうだね。」
なぜか夕理からそう言われると不思議と疑いもせず頷いた。
夏樹「あっと。料理が冷めちゃう。」
夏樹と夕理が複雑な想いで食べることに専念すると静まり返った部屋にTVの音声だけが鳴り響いていた。
☳・・・何言ってんだよ!お前バッカじゃないの!☳
☳えぇ~違うのぉ~?☳
☳留奈ちゃんのボケはサイコ~☳
☳ゲラゲラゲラ~☳
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