謎の美少女芸能界事件簿

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不思議な事

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午後8時40分 
((((ゴオ~~~ッ 

ステージの横をツインコースターが通り過ぎて行く。 
ブレイン社の田口は最後の仕掛けの装置の準備に入っていた。 
9時にフェスタが閉幕するのでその時に花火が上がる仕掛けの装置だった。
回線を繋ぎ直すためコードの確認をする。 
コードを外して装置を交換するためRのレールの上で作業する。 

田口「ハア~ハア~。」「これが最後の装置だあ~~。」「やっと終わる~~。」 
複雑な回線を繋ぎ時間内に装置を交換する作業が終わるため胸をなでおろしていた。 
9時に閉幕するので最後のコースターが動くまで18分近くある。 

田口「ハア~あやねの歌が全然わからなかった・・・・」 
必死で作業していたため音響が耳に入ってこなかったのである。 
(((~~~♪~~♪ 
これが最後で安心したのかル・レーヴの曲が耳に入ってくる。 

田口「スキャンか~。」「ふんふん~♪。」 
緊張がほぐれ鼻歌を歌いながらレールの上で作業していた。 
田口「うん?」「演奏が止まった・・・?」「どうしたんだろ?」 

レールの上で立ち上がり急に静かになったステージの方に顔を向けようとしたが 
逆の方に違和感を感じた。 
田口「・・・音がする・・」「なんだ・・」 

((((ゴオ~~~ッ 

真っ暗闇の中からRのコースターが目の前に迫ってきていた。 

((((ゴオ~~~ッ 

田口「うわあああああ~~~~~!!!!」 

ユウリはステージの真ん中でたたずんでいた。 

音響が止まっている静かなステージに 
((((ゴオ~~~ッ 
ツインコースターが通り過ぎる音が聞こえてくる。 

コースターが通り過ぎるとL側の方から強い風が吹いてきた。 

~~~ササアァ~ッ 

ステージ上に風が舞い込んでくる。 

ユウリ「・・・・・・」 
ユウリはスカートを両手で押さえた。 
ナツキとルナにも風があたる。 
ナツキ「なに?このカゼ・・・」 
ルナ「ちょ・・ちょっと・・・」 
3人の髪がみだれる。 

風がやむとユウリは何事もなかったように口元までマイクを上げて歌いだした。 

~~♪~~♪ 

ナツキとルナは慌てて楽器を弾き始める。 

「スキャン」は2コーラスの予定だったがユウリが途中で歌うのを止めたのでワンコーラスで終わる。 
歌い終わるとユウリは観客に向かって深々とおじぎをした。 

3人がステージをはけると袖口にマネージャー本郷がいた。 

パシッ! 

本郷はユウリの頬を軽く平手で叩いた。 
ナツキ「あっ!」「叩かなくてもいいじゃない!」 
本郷「ナツキは黙ってろ!」 
   「ユウリ。お前はプロ失格だ!」「途中で歌うのを止めるなんてどういうことなんだ!!」 
ユウリ「・・すいません・・・」 
本郷「なんで歌うのを止めた!」「スカートが捲れそうだったからか!!」
ユウリ「い・・・はい・・」 
本郷「ステージに立って歌い出したら裸になってでも止めるな。」 
ユウリ「・・・はい」 

本郷「ったく。」「大事な商売道具だからこれくらいにしとくが、今度同じことをやったら叩きだすぞ!!」 

本郷は怒号を浴びせその場から立ち去ってしまった。 

ナツキ「なによ。」「急に柄が悪くなって!」 
ルナ「私たちのこと商売道具だって・・」「あきれたわ・・」 
ユウリ「・・ごめんなさい・・」 
ナツキ「気にしなくていいのよ。」 

―――― 

ステージ上には北泉あやねが登場して観客に向かって挨拶をしていた。 

あやね「みんな~~。今日は来てくれてありがとう。」 
「楽しんでくれたかな~~。」 
「でも一人だけ歌うのを止めた人がいたみたいでぇ~。」 
「気分が悪いよねぇ~。」 
「私がお詫びに最後に歌うね。」 
「私はどんなことがあっても歌は止めないからね。」 

―――― 

ステージの袖口で聞いていた3人 
ナツキ「あんなこと言わなくても・・」 
ルナ「こっちが気分が悪くなるわよ」 
ユウリ「私が悪いからいいの・・・」 

「あの・・・」 
後ろから誰かが声を掛けてきた。 
ナツキ「え?」 
田口「あの・・・」 
コースターで作業していた田口である。 
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