使用人の我儘

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ともだち

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 急いで車の前に行くと、すでに秋尋様が立っていた。
 絶対に間に合うと思ったのに、思いの外、時間がかかってしまった。
 それもこれも、俺の妄想の中の秋尋様がいやらしすぎるから……!

「お前が時間ギリギリになるなんて、珍しいな」

 秋尋様にもそう言われてしまい、情けなさ過ぎて涙が出そうだった。
 
 車の中、秋尋様が膝に置いた鞄に肘をつきながら、俺の顔を覗き込む。
 その上目遣いは今の俺にとって、最凶兵器です……。 
 
「……そ、んなに具合……が、悪かったのか?」
 
 まさか本当に、心配してくれてる?
 それを気取られたくなさそうな気配がありありと伝わってきて……。はあ、可愛い……。そして嬉しい。
 
「少しお腹の具合が悪かっただけで、もう治りました」
「そうか。まあ、僕にとってはどうでもいいことだけどな」
 
 プイッと顔を背けて窓の外を見る秋尋様。
 ……お腹、また痛くなってしまいそうです。
 相変わらず、本当は優しいんだ。

「秋尋様こそ、体調は大丈夫なのですか?」
「心配ない。ほら」

 振り返ってオデコを差し出してくる秋尋様が可愛すぎて危うく車内を転がり回るところだった。
 どうしたんだ。突然デレ成分多めじゃないか。
 ……いや、元から秋尋様はこんな感じだ。変わったのは俺だ。現実になりかけた妄想が、加速しているのだ。

 ともすれば震えそうになる手のひらをピシッと止めて、秋尋様の額にあてる。
 実際、体調も気にかかっていた。幸い言葉通りすでに熱はなく、ホッと息をつく。

「本当ですね。良かったです」
「お前、昔はもっと感情を顔に乗せたのにな。最近はつまらん」

 あまり感情を出しすぎると下心がバレそうだから、つい能面になるんですよ。それでも秋尋様が可愛すぎたり愛しさが溢れたりすると、滲み出ちゃいますけど。

「秋尋様に仕える者として、理性的であるべきだと思いまして」

 すっとぼけた。さっきまでしていたことを考えると、理性的が聞いて呆れる。

「あの……。今日は、教室までお出迎えしても?」

 睨みをきかせる秋尋様も当然、可愛い。

「昨日、くるなと言ったはずだぞ」
「そうですね」
「大体、どうしてそんなに来たがるんだ?」
「秋尋様にもしものことがあった時を考えて、常に周りのことはチェックしておきたいのです」
「……本当に、それだけか?」
 
 な、なんだ? 確かにちょっと過保護すぎるかなとは思うけど、俺はずっとこんな感じだし……。
 昨日あんなことをしてしまったから、少し疑われてる? さすがにあれはやりすぎだったか。
 でも仕方ない。可愛すぎた。好きになってくれとねだる訳でもない。ヤらせてくれとも言ってない。少し触ったり、気持ち良さそうな顔を見たいって感情まで抑えるのは、ツラすぎる。
 
「近衛家の次期当主である貴方に何かあったら大変ですから」
 
 俺は内心焦りながらも、冷静にそう答えた。
 さっきといい今といい、俺がただ慕っているだけではないことに、気づきはじめているんだろうか。
 正直、俺は凄くわかりやすい態度をとっていると思うし。それでも秋尋様なら絶対に気づかないだろうとふんでいる訳だけど、さすがに侮りすぎだったのかもしれない。
 
「理由なんてどうでもいい。とにかく、来るなよ」
 
 どうでもいいって、貴方が理由を訊いたくせに。
 ともあれ、これ以上追求されなくて良かった。
 
「わかりました」
「坊ちゃん。あまり朝香さんに迷惑をかけてはいけませんよ」
「うるさいぞ、小松。僕は朝香に迷惑をかけたことなんて一度もない」
 
 運転手である小松さんの言葉に、秋尋様が頬を膨らませる。
 俺はまったく迷惑だなんて思わないけど、まあ周りから見たら我が儘な坊ちゃんに振り回されている使用人にしか見えないだろうからな。 

 結局俺は、秋尋様の許可がなければ勝手なことはできないし、おとなしく普通の中学生として学園生活を送るのみだ。
 
「今日はまだ午前授業でしたな。お昼前には迎えにまいります」
「ありがとうございます。それじゃあ、行ってきます」
 
 俺は小松さんにそう言って、既にすたすたと歩き出している秋尋様を追いかけた。
 秋尋様は容姿はいいし、学園内でも有数のお金持ちだから、どうしても人の視線が集まる。
 同じ制服を着て通っているのは昨日からだけど、秋尋様が通い始めてから今までも、こうして護ってきた。
 送り迎えをしている範囲では、特に怪しい行動をとる奴はいない。
 でも……本当に、たまにだけど。秋尋様の様子がおかしいことがあって、学園内で何かあったんじゃないかって、俺はずっと気になっていた。
 もちろん、何かあったと決めつけるのが早計だとわかってはいる。秋尋様はただでさえ気分屋なところがあるから、単に虫の居所が悪いだけだという可能性はおおいにある。
 
「秋尋様。授業が終わりましたら、昨日と同じように昇降口でお待ちしております」
「ああ」
 
 うう……。これじゃ本当に、単に送り迎えしていた時と変わらない。せっかく校舎内まで入れるようになったっていうのに!
 見つからなければいいんだし、やっぱり今日……コッソリ見に行ってみよう。
 でも今はダメだ。行きと帰りは明らかに警戒されている。
 たまにこっちを、ちらちらっと見てついてきてないか確認してるし……。でもそんな様子が可愛すぎて身悶えてしまう。
 
 元々秋尋様のことが病的なまでに好きだって自覚はあったけど、こんなふうに飢えた気分になるのは昨日からだ。それと同時に、なんというか、今までよりもっと可愛く見えてしまうというか。言葉では言い表せない。とにかく、胸の奥からじわじわと何かが込み上げてくる。それは愛しさであったり、食べてしまいたいという凶暴な気持ちだったりする。
 それは、愛してるって、ただその一言で片付く訳なんだけど。その一言が、とても複雑だ。




 教室へ行くと、後ろの席の金井くんが嬉しそうに駆け寄ってきた。
 
「おはよう、景山くん!」
「おはよう」
 
 今日は金井くんの後ろに、2人クラスメイトがいる。
 ああ……そういえば昨日帰り際に、金井くんと一緒にいた気がする。
 
「昨日君のことを話したら、彼らも友達になりたいって言って……」
 
 友達? 少し会話をしただけなのに、いつの間にそうなったんだ。こういうものなのか?
 学校のクラスメイトなんていうものは、挨拶をかわせば友達、という感じなのかもしれない。席も後ろ前だし。
 何にせよ『つながり』は作っておいて損はないな。
 
「本当? 嬉しいな」
「金井ってば、昨日はずっと君の話ばっかしてたんだぜ」
「も、もう! やめてよ! 僕は別に……」
 
 本当に少ししか会話をしてないのに、どこでそんなに好意を持たれたんだ。まだ美少女のようにも見える、この可愛らしい顔か?
 
「オレは広川っていうんだ。よろしくな」
 
 広川と名乗った生徒は、お金持ちというより、本当に普通って感じの生徒だ。
 
「ぼくは平坂だよ。景山くん、可愛いね。もてそうだな」
 
 こっちは、凄く上品そうだ。多分、美人という言葉がよくあう。もちろん、秋尋様には敵わないけど。あと、頭も良さそう。
 正直、彼のほうがもてそうだなと思う。男に。
 あと平坂という名前に、聞き覚えがある。確かかなりの名家で、母が有名なピアニストだ。彼はそこの次男。特に仲良くしておくべきだな……。

 ちなみに金井くんの印象は、小動物だ。
 
「もてそうって、男に?」
「うん」
 
 事実であっても、まさかこんなにアッサリと肯定されようとは……。男子校だし、やっぱりそういうの、多いのかな。だとすれば、秋尋様の身が心配すぎる……。大丈夫かな。
 
「その、ここって男子校だけど……男同士で付きあってるとか、そういうの、多いの?」
「うーん。それなりに……かな。女の子いないし、外ではボディーガードの視線にさらされてるから、はじけるのかもね」
「オレにはいないけどな、ボディーガード」
「少しお金を持ってると無理して入れちゃうタイプの親も多いんだよねー。僕と広川くんは、普通組」

 そう言って、金井くんが笑った。

「ならぼくは一応、金持ち組かなー」
「それ、自分で言うかよ? まあそうだけどな」
「ははっ」

 平坂くんは、見た目よりずっと気さくな感じっぽい。
 そして……それなりに、いるのか。やばい。
 今すぐ、秋尋様と同じクラスの奴ら、全員問いつめたい。
 
「不安そうな顔してるね。自分の身が心配?」
「いや、俺のじゃなくて……」 
「景山くんが心配なのは、ご主人様だよね」
「うん……」
「ふふ。本当に忠犬だな。君のご主人様は3年の、近衛秋尋様……。そうだろう?」

 突然、秋尋様の名前が出てきて目をみはった。

「どうして知って……」
「秋尋様の名前を知らない人は少ないし、何より君がね……。来る日も来る日もハチ公みたいにお迎えしているから、目立つんだよ」

 まさか俺のせいで目立っていただと……。

「僕も知ってる! お金持ちで綺麗で、だけど近寄りがたいって有名だよね。かなり我が儘らしいし」

 金井くんまで知ってるのか。学年が違うから、噂ってところだな。
 あんまり、いい噂ではないけど、近寄り難く思ってくれてるなら、俺としては助か……。いやいや、秋尋様の中学生ライフとしてはよろしくない。
 
「秋尋様は我が儘なんかじゃないよ」
 
 と言ったら確実に嘘になるけど。
 
「じゃ、いい奴なのか?」
 
 一番普通っぽい広川くんが、特に興味もなさそうといった感じで尋ねてくる。俺は反射的に、深く頷いた。
 
「凄く優しくて、可愛らしくて、素敵な方だよ」
「へえー、景山くんがそこまで言うんだから、きっと凄くいい人なんだろうね!」
 
 金井くんが平和そうに、のほほんと言う。絶対にころっと騙されるタイプだな。

「顔は綺麗なのに、可愛らしいのかぁー」

 さっきまで興味なさそうにしていた広川くんが、そう言って目を輝かせた。
 胸の奥がザワつく。秋尋様に対して悪い感情を抱かれたくないけど、必要以上に興味も好意も持ってほしくない。難しいところだ。 

「景山がそこまで入れ込むご主人様に、オレも会ってみたいな」
 
 案の定そんなことを言われた。何気なく俺のことも呼び捨てだし。
 
「俺はただの使用人だからね。紹介なんてしてあげられないよ」
「わかってるって、言ってみただけだよ。平坂レベルならともかく、オレなんかじゃ下手したら取り入ってるって思われそうだし」
「ああ。ぼくのほうは別に、会わせろなんて言わないから安心してくれ。家柄とかあんまり興味ないし。ぼく、三男だしね」
 
 次男だと思ってたけど、三男だったか。調査不足だな……。
 むしろ平坂くんなら会わせるのは俺の中でアリ。頭の回転も良さそうだし、秋尋様のためになりそうな気がするから。
 
「ねっ。あのね、景山くん。僕も会わせてなんて言わないから、よかったら友達になってくれないかな?」
「うん、俺でよければ……」
「可愛いクラスメイトの傍にいると、癒されるよな。男子校だし。金井も可愛いしな。別の意味で」
「別の意味でってなんだよ」
「小動物系?」
「ひどーい!」
 
 ワイワイする二人に、ニコニコと見守る平坂くん。いつものことって雰囲気だ。
 俺、この輪の中に入っていけるだろうか。
 
「あ、そうだ。ご主人様の噂で何かあったら、俺に教えてほしいんだ。あの人を護るのも俺のつとめだから」
「うん。わかった。何があるかわからないもんね。平坂くんも去年、誘拐されそうになったし」
 
 そんな、金井くんてば相変わらずのほほんと。結構とんでもないことだと思うんだけど……。
 登下校は絶対に秋尋様の傍から離れないようにしよう。
 
「やめてよ、その話は。恥ずかしいな」
 
 平坂くんは平坂くんで、そこ、照れるとこ? でも金井くんも広川くんも笑ってるし、俺の感覚がおかしいんだろうかって気になってくる。
 先生が入ってきたので、俺の謎はそのままに会話が終了した。 

 ……友達、か。

 俺には秋尋様以外の存在なんて、必要ないけど。だけど。
 まあ、悪くはないか。損得勘定抜きの、関係も。
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